銀幕ララバイ

阿愛

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第1話 最後の時代劇スター

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晴れの銀幕一杯に
映るスターの華やかさ
光と影とかりそめの
因果で回るフイルムや

最後の時代劇スター千太郎、その付人辰三。日本映画の斜陽化する昭和50年代、二人は時代の流れに取り残されようとしていた


 中山安兵衛は走りに走り、息も絶え絶えに高田馬場に辿り着いた。

 着物はよれよれ、足は裸足、途中母娘連れから強引に借り受けたたすきを締め、まともなのは腰に帯びた刀だけである。

 高田馬場の広場では、義理の叔父の菅野六郎左衛門が斬り殺されて横たわっていた。同じ伊予藩士の村上庄左衛門との決闘に敗れたのだ。

「おのれ、よくも叔父上を!」

 安兵衛は激昂して刀を抜き、仇の村上三兄弟と助太刀の面々に啖呵を切った。

「うぬら全員生かしてはおかん。叩き斬ってやるからかかってこい!」

 あるものは刀を、またある者は槍を手にした助太刀の面々が安兵衛を取り囲んだ。野原に緊張と殺気が充満した。

「おのれ!」

 安兵衛の正面に居た一人が槍を手に襲いかかったが、安兵衛にはすばやく槍を交わし、男がつんのめったところをたちまち斬り伏せた。

 二人、三人、四人、結果は皆同じ。だが、五人目が切りかかったところで様子が変わった。

 安兵衛は刀を鞘に収めたかと思うと、一人目が取り落とした槍を裸足の右足の指で器用に掴み、空中に放り投げて手に取り、五人目の腹へ深々と突き刺した。

 五人目は苦悶の表情を浮かべて虚空を仰ぎ、安兵衛が槍を引き抜いた瞬間にその場へ崩れ落ちた。

「カット!オーケー!」

 その次の瞬間、監督の丹下博満の声が辺りに響いた。クランクインして間もないが、丹下は暮れに封切られるこの『酔いどれ義士』が良い映画になる予感に頬を緩めた。

「オーケー?冗談じゃねえ。この馬鹿野郎が出しゃばりやがって、なんだあの下品な芝居は!」

 安兵衛役の尾張千太郎はカメラが回っているときよりさらに恐ろしい表情で槍で突かれた五人目の役の尾張辰三を槍で殴りつけた。

 もちろん辰三は本当に突かれたわけではない。脇の下に槍を通したのだ。それが斬られ役の芸だ。

「いや、良かったよ。辰ちゃんの死に方は流石だ。リアリティがある」

「あのね監督、映画なんてのは主役とその他なんだよ。この映画の主役は俺だぞ。何がリアリティだ。お前は俺を引き立てることだけ考えてりゃいいんだ!」

「若、勘弁して下さい!」

 槍で殴りつけられる辰三の悲痛な声にスタッフや共演の役者達は思わず目を背けた。

「大体手前らだってなんだ。撮影に遅れてきやがって。安兵衛駆けつけを待たすとはどういう了見だ?この映画はいつから宮本武蔵になったんだ!?」

 千太郎は今度は槍の穂先をカメラマンに向けた。カメラマンは驚いて椅子ごと地面に転がった。それもそのはずで、この槍は本物であった。(注1)

「すいません。前の撮影が押して」

「前の撮影だと?ヤクザ映画がそんなに大事か!暮れの忠臣蔵より大事な映画があるってのか!」

 カメラマンの釈明は逆効果だった。千太郎は酷くヤクザ映画を憎んでいた。

「まあまあ千ちゃん、脇や裏方あっての芝居なんだから大事にしてやんなよ」

 村上庄左衛門役の宮戸浦之介が千太郎をなだめた。二人は歌舞伎役者として舞台に上がっていた頃から知った仲であった。

「渡屋(注2)の親方、これが千歳屋(注2)のやりかたなんですよ。口出さないでくれますかい?」

「本物の槍であんな殺陣が出来るのは辰だけじゃないか。後の事はラッシュ(試写)を見てから決めればいいよ」

 事実辰三の殺陣での斬られぶりは見事であった。天才と謳われた千太郎の殺陣にきちんと合わせられるのは辰三だけであったし、他のスターも難しい殺陣の時は辰三にわざわざ頼みに来ることがあった。

「この野郎、今日は渡屋の親方に免じて勘弁してやるが、次にでしゃばった真似しやがったら事故のふりしてぶっ殺すぞ!」

 千太郎は槍を辰三の鼻先へ深々と突き立て、次のカットの撮影の支度のために引っ込んだ。

 辰三も力なく立ち上がり、千太郎の身支度を整える手伝いをして、千太郎が安兵衛に戻って庄左衛門兄弟と戦う様を眺めた。

「いつも大変ですね」

 そうしていると、同じ大部屋役者(注3)の湯川鮎子が通りがかりのおかみさんの姿のまま大量の湯呑を乗せたお盆を持って現れ、その一つを辰三に差し出した。

「よくあの人の付き人が務まるなって皆言ってますよ」

 撮影所の人間は恐ろしく傲慢で乱暴な皆太郎との関わり合いを極力避けた。千太郎の付き人になったばかりに人生が狂った大部屋が何人居たかわからない。

 千太郎が歌舞伎に見切りをつけて映画に転じて以来、ずっと付き人を努めているのは辰三だけであった。

「若が生まれる前からの付き合いだからなあ」

 そう言って辰三は湯呑を受け取り、中の麦茶をさも美味そうに飲んだ。

「若は芝居をよく分かってる。俺が大げさに苦しんで少しでも長く写ろうとしたのもお見通しだ」

「だからってあんな殴るなんて酷いじゃないですか」

「若は顔は殴らない。よく出来た人だよ」

 鮎子は呆れて他の裏方へ湯呑を配りに行ってしまった。辰三は殴られた痛みを堪えながら、千太郎の芝居をじっと見ていた。

 千太郎には言葉では説明のできない華があった。昭和も50年代に入って金と手間ののかかる時代劇映画が段々と作られなくなる中、テレビや流行りのヤクザ映画に出ることを拒み、時代劇映画の灯を一人で守る最後の時代劇スターである。

 そんな千太郎に、まだ千太郎が母親の腹の中に居た頃から仕えていることは辰三にとって誇りであった。

 やがて千太郎演じる安兵衛は叔父の仇を斬り伏せ、今日の撮影はお開きとなった。ロケ地に定められた撮影所の裏手の原っぱから一行は三々五々帰っていく。

 千太郎はこういう時は撮影所の風呂場の一つを貸り切り、辰三に体を洗わせるのが常だった。

「糞、撮影所の連中、俺を馬鹿にしてやがる」

 ちょっとした銭湯ほどもある大浴場で辰三と二人きりである。普段は果てしなく傲慢で自信家の千太郎は、こういう時だけ辰三に本音を漏らすした。

「若、そんな事ないですよ。監督も本社の人も、今度のは今年一番の映画になるって噂してますよ」

「俺が主演だぞ。良い映画になるのが当たり前だ!だけど、本社の連中め。金はケチるしヤクザ映画ばかり可愛がるし、ろくなもんじゃねえ…」

 辰三の話も千太郎の愚痴もどちらも事実であった。千太郎の映画は客からも評論家筋からも評判が良かったが、かつては毎週作られていた時代劇映画は今や千太郎主演で年数本が作られるだけである。

 それも、本格的な時代劇はこれで最後になるという噂が毎回毎回囁かれた。時代劇はテレビに任せ、安上がりで熱心な固定客の付いているヤクザ映画に注力したいという会社の本音は千太郎も気付いていた。

「辰、俺は痩せても枯れてもヤクザ映画なんぞには出ねえぞ。あんなもん映画じゃねえ。見世物小屋と同じだ」

 千太郎の愚痴は大抵ヤクザ映画には出ないという意思表示で締めくくられた。

「さあ、前も洗え」

 千太郎は背中を流していた辰三にそう命じた。辰三はすばやく手桶で千太郎の背中を流し終えると、側に置いた乳液の瓶を取り出し、中身を右手にたっぷりつけると、おもむろに千太郎の股間に後ろから手を伸ばした。

「うっ!いいぞ…」

 千太郎は興奮の隠しきれない表情で辰三の愛撫を受け入れた。千太郎は子供の頃から気合の入った芝居をした後は興奮からか股間の刀が元気になった。その処理は辰三の仕事であった。

「若、すごく硬いですね」

 辰三は慣れた手付きで千太郎の刀を巧みに責めた。どうすれば千太郎が感じるのかは知り尽くしていた。

「いいぞ、ほら、もっと強くだ」

 千太郎は辰三のもたらすぞくぞくとする快感に震えた。十歳で父親の選んだ茶屋の女に筆下ろしをされて以来、千太郎は男も女も飽きるほどに食らってきた。

 責任感や立場を脅かされる恐怖をこの時だけは忘れることができた。それ故に千太郎は常にセックスを求めた。

「おら、出るぞ!早くしろ」

 乳液にまみれた刀は快感にびくびくと打ち震え、鈴口からはだらだらと先走りが漏れていた。

 辰三かなり乱暴に刀を擦り上げると、千太郎はまもなくうめき声を上げながら激しく射精して、目の前の自分が写った鏡を白く汚した。

「若、お疲れ様でした」

 辰三は軽くタオルで手を拭くと、素早い手付きで千太郎の刀を洗い始めた。

「上がったら飲みに行くぞ。準備をしておけ」

 千太郎は快感に少しうっとりとしながら命令し、洗い終わったのを見計らって湯船に向かった。



 辰三の処理で落ち着いた千太郎は、自慢の赤いロールスロイスを辰三に運転させてクラブへ繰り出した。目をつけている女がいるらしく、ここのところ毎日通い詰めであった。

 辰三は同席を許されず、いつも外で待たされた。その間に近所の飲み屋で一杯ひっかける(注4)のが、金も時間もない辰三の数少ない楽しみであった。

 近くの路地裏にある『山桜』というカウンターだけの小さな居酒屋が辰三の行きつけであった。

 建付けの悪いガラス戸を開け、タバコの脂で汚れた暖簾をくぐると、カウンターの一番奥に一人先客が居た。

「あ、辰さん」

 先客は鮎子であった。この店は辰三以外にもかなりの数の大部屋役者が出入りしていた。

「お供です?」

「そうだよ。若の女癖には参るよ」

 辰三は店主の親父が差し出した升酒をさも美味そうに飲んだ。

「大変ですね」

 鮎子は自分の持っていた皿から一本焼き鳥を取ると、辰三に渡した。辰三は軽く一礼すると焼き鳥をこれまた美味そうに食べた。

「あの人はこうと決めたら突き進むんだ。女でも芝居でもな。子供の頃からああだ」

「ねえ、あの人ヤクザ映画がどうしてあんなに嫌いなんです?」

「自分の地位が脅かされるのが怖いんだよ。歌舞伎の世界から俺一人だけを連れて、追い出されるみたいにやってきて、やっとこさ掴んだスターの座だもの」

「その辺の話、よく知らないんです。教えてください」

 役者になって日の浅い鮎子が知らないのは無理からぬ話であったが、多くの人はその辺りの話は後難を避けて語ろうとしないようだった。

 千太郎は元は歌舞伎役者の御曹司で、幼い頃から天才と謳われた素質の持ち主であった。

 しかし、父親の尾張竹太郎は脇役専門の役者で、しかも千太郎は三男坊(注5)とあって役が付かず、実力に見合わない不遇な役者人生を歩んだ。

 その為に歌舞伎に見切りをつけ、竹太郎の門弟で付き人を務めていた辰三を連れて映画の世界に身を投じたのが今からちょうど十年前、十八歳の時であった。

 当時の映画界は時代劇が全盛で、殺陣の巧みさで右に出る者のない千太郎は二枚目の時代劇スターとして売り出されなのだが、時代劇の衰退でその地位が危ぶまれていた。

 二人が千太郎の身の上話を肴に飲んでいると、これまた大部屋仲間の西島と射水の二人連れが騒がしく入ってきて席についた。

「おう、鮎ちゃん。それに辰つぁんも居たなら丁度いいや」

「丁度いいって?」

 二杯目を一口飲んで、煙草に火を点けながら辰三は不思議な表情をした。

「実は他でもない、俺たち大部屋役者の仲間の将来のかかった話がある」

 差し出された酒を一息に飲み干すと、西島は大げさにまくし立てた。組合活動に入れ込んで干された事のあるこの男は、言うことが大袈裟だ。

「将来?」

「俺たちは普段は斬られ役やスタント、精々がチンピラか何かの役がもらえる程度で、一人一人の力は弱い。だけど、赤穂浪士みたいに何人もで纏まったらどうだ?」

「まさかストか!」

「その逆だ。俺達大部屋仲間の集まりを会社が一纏めで売り出そうって話をしてるんだ」

「何?」

 辰三の口から思わず煙草が落ちた。

「土佐監督が面白いってんで会社の方に話してくれてな、会社もいい返事をしてくれたんだ。それでメンバーをどうするか考えてるんだが、鮎ちゃんにはもう話してある。辰つぁんも来てくれるよな?」

「おい、俺もいいのか?」 

「辰つぁんは殺陣が上手いし歌舞伎の素養があるからな。スターさんからも気に入られてるし、外せないよ」

「西ちゃん、ありがとうな!」

 辰三は感激して自分の升を西島に差し出した。いくら千太郎に忠誠を誓った身とはいえ、辰三も役者なればスポットを浴びたいのだ。

 その後は更に数人が合流し、ちょっとした宴会となった。皆金も将来も無い身の上に不安と鬱憤を感じていた。

 そんなこの世の地獄に垂れた蜘蛛の糸のような話だ。それはどんな酒よりも彼らの心を酔わせた。

「大部屋役者の将来に乾杯!」

 何度目かの乾杯が射水の音頭で行われ、十人ほどの大部屋役者が一斉に酒を飲み干した。辛い身の上を紛らわすためのやけ酒ばかり煽っている彼らにとっては久方ぶりの楽しい酒であった。

「俺たちは義士だ!」

「そうだ。スクリーンへ討ち入りだ!」

 いよいよ賑やかになってきたところで、突然店のガラス戸が開いた。

「何やってるんだ馬鹿野郎!」

 暖簾の奥から鬼の形相の千太郎が現れると、浪士達はたちまち酔いが醒めて顔面蒼白になった。

「手前、車を放ったらかしにしやがって。あれはお前の命より高いんだぞ!」

 千太郎はカウンターにあった空の升を手に取ると、直立不動の姿勢になった辰三の頭を殴りつけた。激痛にうめき声を上げてうずくまった辰三の頭から血が流れて、店の床を汚した。

「若、すいません」

「さっさと出せ!ぶつけたら殺すからな」

 千太郎は辰三の襟首を掴むと、他の大部屋を睨みつけて戸も閉めずに店を出た。

 待っている間に飲んで時間を潰すのはいつものことなのだが、今日の千太郎は酷く機嫌が悪く、自宅のマンションへと向かう車中でも悪態のつき通しであった。

「まったくあのアマ、時代劇の良さが分からねえ奴なんて人じゃねえ。犬畜生と同じだ!」

 後部座席に座った千太郎は運転席を激しく蹴りつけた。どうやら女とひと悶着あったようだ。

 足取りのおぼつかない千太郎は辰三に肩を担がれてなんとか部屋にたどり着くと、ダッシュボードからブランデーの瓶とグラスを取り出し、テーブルに乱暴に置いた。

「飲むぞ。付き合え」

 辰三は無言で千太郎の向かいの席につき、とったりやったりを始めた。

「なあ、時代劇なんて物はもう駄目なのかな」

 千太郎は少し落ち着きを取り戻したが、こうなると長い。辰三に出来るのは、ひたすら千太郎の愚痴を聞いてやることだけである。

「若は小さかったから覚えてないでしょうが、私や若が初舞台を踏んだ時分、歌舞伎は進駐軍に締め付けられて滅ぶって言われてたんですよ。それが今でも滅んでない。時代劇も多少の浮き沈みはあっても無くなったりしませんよ」

「あのアマ、俺のことを古臭い化石だなんて言いやがった」

「言わせておけばいいじゃないですか。そんな頭の弱い女、若が相手にすることないですよ」

「お前だけだ。そんな事を言ってくれるのは」

「若…」

 辰三には千太郎の目に涙が浮かんでいるように見えた。

「ところで辰、お前、例の大部屋の集まりの件に乗る気なのか?」

「…西ちゃんに誘われました」

「そんなことはどうでもいい!行くのか!?手前は俺の付き人なのにそんな事をやってる暇があるのか!」

 千太郎は怒気も荒くグラスをテーブルに叩きつけると、辰三に詰め寄った。

「今までと変わりませんよ。時々他の撮影に行くだけです」

「この野郎!誰に食わせてもらってると思ってやがる」

 千太郎は辰三を床に突き倒すと、そのまま上にのしかかった。

「若、落ち着いて下さい」

「俺は認めねえぞ!お前は俺の付き人だ!それをよく分からせてやる」

 千太郎は辰三のシャツを乱暴に破り、ズボンを脱がし、自分もズボンを脱いだ。

「女逃した後だ、たっぷりかわいがってやる」

 そう言い終わるより先に千太郎は刀を辰三の秘穴に押し込んだ。

「ああっ!若…堅い」

 辰三は他の者には聞かせないような甘い声を上げてのけぞった。決して大きいとは言えない千太郎の刀ではあったが、年端も行かない頃からのたゆまぬ鍛錬が男の、辰三の弱点を知り抜いていた。

「おら、いいぞ。もっと締めろ。あの女より俺を楽しませろ!」

 千太郎は辰三の秘穴を攻め立てながらボトルを手に取り、辰三の口に突っ込んだ。

「お前は俺の物だ。勝手な真似は許さねえ」

 今日の千太郎は異常に激しかった。辰三はブランデーと快感に溺れながら、千太郎が映画に転じることを周りに打ち明けた夜のことを思い出した。あの夜の千太郎も激しかった。

「若、イく!イく!」

「俺もだ、射精すぞ!」

 感極まった辰三がブランデーを口から漏らしながらそう叫ぶと同時に射精すると、秘穴が千太郎の刀を千切れんばかりに締め付けた。

 千太郎は興奮のあまり周りの家具が揺れるほど激しく腰を使って快楽を貪り、数秒後に大量の精を辰三の中に吐き出した。

「辰、あんな連中とつるまず俺に付いてろ。それが付き人だろ」

 辰三は何も答えなかった。どんなに千太郎に抱かれても、未練は断てそうもなかった。

「俺の言うことが体の芯まで分かってないらしいな」

 千太郎はそう言って辰三を四つん這いにすると、たちまち堅さを取り戻した刀を激しく突き立てた。

「わ、若…」

 千太郎のわがままさにうんざりとしながらも、抗い難い快感を叩き込まれ、辰三は思考を失いながら乱れていくのだった。



注1:殺陣と真剣 映画の殺陣では迫力とリアリティの演出の為に真剣が使われることがある。当然危険が伴い、死傷事故がしばしば発生する

注2:屋号 歌舞伎役者は芸名とは別に家ごとに◯◯屋という屋号を持っていて、他家の役者とはこちらで呼び合うことが多い

注3:大部屋役者 端役しか付かない売れない映画俳優をこう呼ぶ。個室の楽屋を割り当てられず、大部屋に一纏めにされることからこう呼ばれる

注4:飲酒運転 昭和50年代の中頃までは取締も罰則も甘く、事実上野放しであった

注5:歌舞伎と長男 一般に父親の名前と芸を継ぐのは長男で、次男以降は出世が難しい
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