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第5話 未来が見える砂時計
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会社帰りのこと、繁華街を通って帰ると「GAME CENTER」のネオンが古めかしく点滅している。
お客はおらず、カッパにエビに ちょっと前に流行っていたお寿司のぬいぐるみと言ったUFOキャッチャーが置かれているようだった。
通り過ぎようと路地に目を戻すと店の隅っこに銀色の自動販売機が置かれている。
「1,000円ガチャ」と書かれており、
景品は1位 南極豆コーヒー
2位 抱っこちゃんモンキー ピンク
3位 抱っこちゃんモンキー グリーン
4位 抱っこちゃんモンキー イエロー
5位 世界一周旅行
スマートフォンを取り出して自動販売機に向けるとタップをする。
ガチャガチャ・・・
2位 抱っこちゃんモンキー ピンク
タップする・・3位・・3位・・3位・・3位・・・
スマートフォンを自動販売機に向けようと腕が伸ばされるが
浅黒く見える腕の肌と浮き上がる血管に腕にしがみつく抱っこちゃんモンキーたち、
振るえる指先が 画面をタップした。
「1位!! おめでとうございます」
自動販売機が7色に光り、南極豆コーヒーが現れた。
「南極の土で栽培されたコーヒー豆」と書かれていた。
家の階段を上がろうとすると声をかけられる。
「抱っこちゃんモンキー ピンクだぁ!」
後ろを振り返ると 右手に高級食パンの袋を持った女性がいた。
いろいブラウスに赤いスカーフを首に巻いてベレー帽は被っていないがチェックのスカートをはいている。
胸にはネームのバッチがあり 「小島」と書かれていた。
小島は俺がプレートに気付くと照れ笑いをしてからプレートを胸ポケットにしまう。
「そのピンクのモンキー ずっと欲しかったの」と話を続け なかなか手に入らないピンク色のモンキーを見かけて思わず声をかけてしまったという話だった。
「うちに そのモンキー譲ってください。後でお返しはしますから」と丁寧に頼んできたのですべてのモンキーを手渡した。
「こんなに! ありがとう」
小島は1階の部屋のドアを開けて中に入って行った。
・・・・・
「南極豆コーヒーでござるか?すごいでござる。でもどうやって本物と見分けるでござるか?教えてござれ」
焚火の炎を眺めていると 炭火がコツと砕けた。
炎が竜のようにうねり 揺らめく・・・。
「世界のはざまでお茶会とは 面白い。ひぃっひぃっひぃ」
とんがり帽子に瞳の絵が描かれているお婆さんが現れた。
「私は 占い師。面白いところでお茶会をやっていたので飲みに来たのさ」
「コーヒーを淹れて・・」
「みなまで言わずともよい コーヒーを頂くよ ひぃっひぃっひぃ」
ヤカンをかけて山形県産 小見川の水を注ぐ
モキチが ミルを回して豆を引く。
回すと 甘い香りがたちこめた。
「さてさて 頂くこうか。」
ずずぅずぅぅぅ
「貴重な一杯をありがとう」
「それは 本物と言うことでござるか?」
占い師はコクリとうなずいた。
モキチは スキップをして喜び俺と手と手を取って 踊りながら焚火を一周した。
「さて コーヒーのお礼をせねばならぬな。お主にはこれをやろう」
占い師は 砂時計を手渡した
「そのアイテムは 相手との未来を夢に見せてくれるアイテムじゃ。幸せな夢が見れることじゃろうひぃっひぃっひぃ」
・・・・・
会社が終わって家でスマートフォンをいじっていると 「ピンポン」とチャイムが鳴った。
「ピンク モンキー だぞ ふふふ」
カメラにモンキーが映っていたのでドアを開けると小島がパンの袋を持って立っていた。
「お礼を持ってきました」
ペコリとお辞儀をして玄関の中に入ってきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ モルモット飼ってるんだぁ~ あ!トカゲだ。ここはペット禁止だよ」
家の中に入り込んで モキチを触り、レットドラゴンにエサのトウガラシを食べさせていた。
パンの袋を見ると色々な種類のパンが入っている。
コーヒーの豆をリュックから取り出そうとすると 小島は立ち上がり玄関へ向かった。
「パンは お店の余りものだから気にしないで。ペット 秘密にする代わりにぃ。また 来るからね バイバイ」
次の日
仕事を終えて時計を見ると 9時を回っていた。
家に帰り玄関のドアを開けようとドアノブを見ると袋が下げられている。
次の日も ドアノブに袋が下げられていた。
部屋に入って袋の中のパンを見ると ハート形のアップルパイが半分が入っていた。
コーヒーを淹れてアップルパイをちぎって食べるが 「苦みと甘みが絶妙に相性がいいな・・・」
俺は 砂時計を握りしめて眠ることにした。
・・・・・
ドン! お前は自分のやったことがわかっているのか?!
・・・・・
俺は目を開けると天井が見えた。
俺の布団がありテーブルが普段と何も変わらない配置に置かれている。
刑事ドラマのワンシーンを夢で見たようだった。
Tシャツを着替えてから 支度をして1階の廊下で時間を潰した。
ドアが開き 小島が出てくると俺の顔を見て目を丸くして口を手で覆った。
そして笑顔でこちらへ駆けてくる小島の服装は セーラー服だった。
「来てくれたんだぁ! でも ごめぇん 学校行かなきゃいけないから。バイバイ」
小島は若々しい足取りでかけていった。
なびくポニーテールも 初々しい。。
ガラス窓に写る俺の肩は 下がっていたのだった。
「なんだ まだ 学生かよ・・ガックシ・・・」
お客はおらず、カッパにエビに ちょっと前に流行っていたお寿司のぬいぐるみと言ったUFOキャッチャーが置かれているようだった。
通り過ぎようと路地に目を戻すと店の隅っこに銀色の自動販売機が置かれている。
「1,000円ガチャ」と書かれており、
景品は1位 南極豆コーヒー
2位 抱っこちゃんモンキー ピンク
3位 抱っこちゃんモンキー グリーン
4位 抱っこちゃんモンキー イエロー
5位 世界一周旅行
スマートフォンを取り出して自動販売機に向けるとタップをする。
ガチャガチャ・・・
2位 抱っこちゃんモンキー ピンク
タップする・・3位・・3位・・3位・・3位・・・
スマートフォンを自動販売機に向けようと腕が伸ばされるが
浅黒く見える腕の肌と浮き上がる血管に腕にしがみつく抱っこちゃんモンキーたち、
振るえる指先が 画面をタップした。
「1位!! おめでとうございます」
自動販売機が7色に光り、南極豆コーヒーが現れた。
「南極の土で栽培されたコーヒー豆」と書かれていた。
家の階段を上がろうとすると声をかけられる。
「抱っこちゃんモンキー ピンクだぁ!」
後ろを振り返ると 右手に高級食パンの袋を持った女性がいた。
いろいブラウスに赤いスカーフを首に巻いてベレー帽は被っていないがチェックのスカートをはいている。
胸にはネームのバッチがあり 「小島」と書かれていた。
小島は俺がプレートに気付くと照れ笑いをしてからプレートを胸ポケットにしまう。
「そのピンクのモンキー ずっと欲しかったの」と話を続け なかなか手に入らないピンク色のモンキーを見かけて思わず声をかけてしまったという話だった。
「うちに そのモンキー譲ってください。後でお返しはしますから」と丁寧に頼んできたのですべてのモンキーを手渡した。
「こんなに! ありがとう」
小島は1階の部屋のドアを開けて中に入って行った。
・・・・・
「南極豆コーヒーでござるか?すごいでござる。でもどうやって本物と見分けるでござるか?教えてござれ」
焚火の炎を眺めていると 炭火がコツと砕けた。
炎が竜のようにうねり 揺らめく・・・。
「世界のはざまでお茶会とは 面白い。ひぃっひぃっひぃ」
とんがり帽子に瞳の絵が描かれているお婆さんが現れた。
「私は 占い師。面白いところでお茶会をやっていたので飲みに来たのさ」
「コーヒーを淹れて・・」
「みなまで言わずともよい コーヒーを頂くよ ひぃっひぃっひぃ」
ヤカンをかけて山形県産 小見川の水を注ぐ
モキチが ミルを回して豆を引く。
回すと 甘い香りがたちこめた。
「さてさて 頂くこうか。」
ずずぅずぅぅぅ
「貴重な一杯をありがとう」
「それは 本物と言うことでござるか?」
占い師はコクリとうなずいた。
モキチは スキップをして喜び俺と手と手を取って 踊りながら焚火を一周した。
「さて コーヒーのお礼をせねばならぬな。お主にはこれをやろう」
占い師は 砂時計を手渡した
「そのアイテムは 相手との未来を夢に見せてくれるアイテムじゃ。幸せな夢が見れることじゃろうひぃっひぃっひぃ」
・・・・・
会社が終わって家でスマートフォンをいじっていると 「ピンポン」とチャイムが鳴った。
「ピンク モンキー だぞ ふふふ」
カメラにモンキーが映っていたのでドアを開けると小島がパンの袋を持って立っていた。
「お礼を持ってきました」
ペコリとお辞儀をして玄関の中に入ってきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ モルモット飼ってるんだぁ~ あ!トカゲだ。ここはペット禁止だよ」
家の中に入り込んで モキチを触り、レットドラゴンにエサのトウガラシを食べさせていた。
パンの袋を見ると色々な種類のパンが入っている。
コーヒーの豆をリュックから取り出そうとすると 小島は立ち上がり玄関へ向かった。
「パンは お店の余りものだから気にしないで。ペット 秘密にする代わりにぃ。また 来るからね バイバイ」
次の日
仕事を終えて時計を見ると 9時を回っていた。
家に帰り玄関のドアを開けようとドアノブを見ると袋が下げられている。
次の日も ドアノブに袋が下げられていた。
部屋に入って袋の中のパンを見ると ハート形のアップルパイが半分が入っていた。
コーヒーを淹れてアップルパイをちぎって食べるが 「苦みと甘みが絶妙に相性がいいな・・・」
俺は 砂時計を握りしめて眠ることにした。
・・・・・
ドン! お前は自分のやったことがわかっているのか?!
・・・・・
俺は目を開けると天井が見えた。
俺の布団がありテーブルが普段と何も変わらない配置に置かれている。
刑事ドラマのワンシーンを夢で見たようだった。
Tシャツを着替えてから 支度をして1階の廊下で時間を潰した。
ドアが開き 小島が出てくると俺の顔を見て目を丸くして口を手で覆った。
そして笑顔でこちらへ駆けてくる小島の服装は セーラー服だった。
「来てくれたんだぁ! でも ごめぇん 学校行かなきゃいけないから。バイバイ」
小島は若々しい足取りでかけていった。
なびくポニーテールも 初々しい。。
ガラス窓に写る俺の肩は 下がっていたのだった。
「なんだ まだ 学生かよ・・ガックシ・・・」
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