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二年生の二学期
🍭
須臾の間、春樹の表情の端に険しさが滲む。
「今はいい。二人がそんなこと画策すんならなおさら。当分は放っておいてくれ、頼むから」
一瞬無言となった間隙をついて、南が声を刺し込んだ。
「まあ、親友同士のことはデリケートなところもあるんだろうから、深く追求したりしないようにする。でも小島たちのことは教えてくれてもいいんじゃない? そんな仲良くもないだろうし、わたしたちとも全然関係ないんだから」
「関係ないんなら、聞く必要もないじゃん。些細なことだよ、ここ最近俺バスケ、スランプでさ。それでちょっとイラついてただけなんだよ」
「聞いた。最近、部活のほうも集中できていない様子じゃん? ミスが多いって、マネージャーの星野も言ってた。どうしちゃったんだろうって思ってすごく心配」
自分を嘲るように鼻で笑った彼が答える。
「戦術汎用宇宙機器なんか多足歩行式大型マニピュレーターと比べれば、現実的じゃねーなんて言うから、お前の好きなのは汎用人型決戦兵器だろ、あっちのほうが非現実的だろって話になって、口論から喧嘩になった」
「ばかじゃん」南が、渋柿を食べた仁王様のような面構えで春樹を見やる。
「くっくっく」と春樹がうわべだけで笑って「男子のけんかなんてそんなもんよ? いったいなんだと思ってんの」
「まあ、バカギ春樹ならそんな程度だとは思っていたけど」
鼻でため息をつく南の顔を観察するような視線を春樹が送る。
「お前のほうがバカだろ。点数読めんのか? 口で言ってやんなきゃ分かんねーなら、幼稚園からやり直してこい」
突然、バズッと音がした。春樹のケツが左足で蹴り飛ばされた音だ。南が声を荒げる。
「なによ、せっかく慰めに来てあげたのに」
「こき下ろしておいてなに言ってんだよ」
「今はいい。二人がそんなこと画策すんならなおさら。当分は放っておいてくれ、頼むから」
一瞬無言となった間隙をついて、南が声を刺し込んだ。
「まあ、親友同士のことはデリケートなところもあるんだろうから、深く追求したりしないようにする。でも小島たちのことは教えてくれてもいいんじゃない? そんな仲良くもないだろうし、わたしたちとも全然関係ないんだから」
「関係ないんなら、聞く必要もないじゃん。些細なことだよ、ここ最近俺バスケ、スランプでさ。それでちょっとイラついてただけなんだよ」
「聞いた。最近、部活のほうも集中できていない様子じゃん? ミスが多いって、マネージャーの星野も言ってた。どうしちゃったんだろうって思ってすごく心配」
自分を嘲るように鼻で笑った彼が答える。
「戦術汎用宇宙機器なんか多足歩行式大型マニピュレーターと比べれば、現実的じゃねーなんて言うから、お前の好きなのは汎用人型決戦兵器だろ、あっちのほうが非現実的だろって話になって、口論から喧嘩になった」
「ばかじゃん」南が、渋柿を食べた仁王様のような面構えで春樹を見やる。
「くっくっく」と春樹がうわべだけで笑って「男子のけんかなんてそんなもんよ? いったいなんだと思ってんの」
「まあ、バカギ春樹ならそんな程度だとは思っていたけど」
鼻でため息をつく南の顔を観察するような視線を春樹が送る。
「お前のほうがバカだろ。点数読めんのか? 口で言ってやんなきゃ分かんねーなら、幼稚園からやり直してこい」
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「こき下ろしておいてなに言ってんだよ」
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