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二年生の二学期
🐿️
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南が黙読を開始。けれどもすぐに断念。奈緒に音読するように要求すると、読み始めたこの子の声のあとを追って、解読不能な文字らしきふにゃふにゃを書き直させていく。
それが終わると満を持して、ある程度読めるようになったものを手にした解読者が、改めて黙読を開始した。
「助けてくれてじゃなくて、助けに来てくれてだよね、たぶん」
横棒を引っ張る奈緒のペン先が紙から離れるのを待って、南が更に指摘する。
「春子って誰? 春樹の間違い?」
「春子って誰だ。ウケる」
「ぼげましもししたって書いてある。励ましました?」
「そう。はげ まし、ました」
「ダンスしるたカフェってここのこと? 地域交流会の打ち上げをしたカフェね」
「わかんない」
「どこでお食事会するの?」
「ここ」
「じゃあ、ここのことだね」
春樹宛の手紙も、こんな感じで問答を繰り返しながら、修正が加えられていく。しかも、早い段階で奈緒の注文したオムライスが届いたために、手紙の解読は遅々として進まない。最終的にそれらの修正度合いは、七割を超えた。
だいぶ長い時間をかけて清書を書き終えた奈緒が、喜び勇んだ様子で頭をバウンズさせながら便箋を南に向かって突き出す。それを手に取って、彼女が読み上げた。
それが終わると満を持して、ある程度読めるようになったものを手にした解読者が、改めて黙読を開始した。
「助けてくれてじゃなくて、助けに来てくれてだよね、たぶん」
横棒を引っ張る奈緒のペン先が紙から離れるのを待って、南が更に指摘する。
「春子って誰? 春樹の間違い?」
「春子って誰だ。ウケる」
「ぼげましもししたって書いてある。励ましました?」
「そう。はげ まし、ました」
「ダンスしるたカフェってここのこと? 地域交流会の打ち上げをしたカフェね」
「わかんない」
「どこでお食事会するの?」
「ここ」
「じゃあ、ここのことだね」
春樹宛の手紙も、こんな感じで問答を繰り返しながら、修正が加えられていく。しかも、早い段階で奈緒の注文したオムライスが届いたために、手紙の解読は遅々として進まない。最終的にそれらの修正度合いは、七割を超えた。
だいぶ長い時間をかけて清書を書き終えた奈緒が、喜び勇んだ様子で頭をバウンズさせながら便箋を南に向かって突き出す。それを手に取って、彼女が読み上げた。
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