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二年生の二学期
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A型看板に張り出されたメニューを指さす心愛の横で、奈緒が店内を覗く。
「ショーケースにちゃんとある。写真とおんなじのが」
驚くこの子の後頭部に向かって、寄り添う彼女が躊躇した口調で問いかける。
「どうする? 入る? それともやめる?」
「入るよ。そのために来たんだから」
おろおろする心愛を突き放すように言い放った奈緒が、彼女を置いて店内へと入っていった。
その後ろを慌ててついてきた心愛が、店内を見渡す。
「二千年代のJポップかな? ずいぶんと懐かしい音楽だね」
「そんなことより、早く注文しよ」
「そんなことって、そこまであからさまに関心ないって態度しなくても」
「だって朝ごはん我慢したのよ、心愛ちゃんだってそうでしょ? もう食べたいの!」
キレ気味の奈緒に、まつ毛をしばたたかせて苦笑した心愛が、「うん、うん」と、弱弱しい虫の音のような声で同意を表す。
サンド&スープセットを選択した奈緒が、左右を交互に見比べて最後に左に身を向けると、鈴蘭のように可愛いランプシェードの下を歩んでいって、白い壁際の席へと寄る。同じセットを頼んだ心愛は、店員の説明を聞きながら後ろを振り返って、「わたし、水汲んでから行くね」とこの子に声をかけ、「うん」という返事を待ってから、数歩離れた台へと足を運んでゆく。
窓に向かって席に着いた奈緒は、薄桃色のボアコートのトルグはずしながら、店内の様子をつぶさに観察した。
白い壁には輪っか状のフラワーリースが飾ってあって、角っこにサボテンが置いてあった。装飾はほとんどなく、床もコンクリート敷きだったので、全体的に白に近いイメージで明るい。
窓から差し込む朝の光には、排気ガスも人の吐き出した二酸化炭素も含んでいないかのような清潔感が溢れていた。店内は、そんな情景によく合う無垢な内装だった。
「ショーケースにちゃんとある。写真とおんなじのが」
驚くこの子の後頭部に向かって、寄り添う彼女が躊躇した口調で問いかける。
「どうする? 入る? それともやめる?」
「入るよ。そのために来たんだから」
おろおろする心愛を突き放すように言い放った奈緒が、彼女を置いて店内へと入っていった。
その後ろを慌ててついてきた心愛が、店内を見渡す。
「二千年代のJポップかな? ずいぶんと懐かしい音楽だね」
「そんなことより、早く注文しよ」
「そんなことって、そこまであからさまに関心ないって態度しなくても」
「だって朝ごはん我慢したのよ、心愛ちゃんだってそうでしょ? もう食べたいの!」
キレ気味の奈緒に、まつ毛をしばたたかせて苦笑した心愛が、「うん、うん」と、弱弱しい虫の音のような声で同意を表す。
サンド&スープセットを選択した奈緒が、左右を交互に見比べて最後に左に身を向けると、鈴蘭のように可愛いランプシェードの下を歩んでいって、白い壁際の席へと寄る。同じセットを頼んだ心愛は、店員の説明を聞きながら後ろを振り返って、「わたし、水汲んでから行くね」とこの子に声をかけ、「うん」という返事を待ってから、数歩離れた台へと足を運んでゆく。
窓に向かって席に着いた奈緒は、薄桃色のボアコートのトルグはずしながら、店内の様子をつぶさに観察した。
白い壁には輪っか状のフラワーリースが飾ってあって、角っこにサボテンが置いてあった。装飾はほとんどなく、床もコンクリート敷きだったので、全体的に白に近いイメージで明るい。
窓から差し込む朝の光には、排気ガスも人の吐き出した二酸化炭素も含んでいないかのような清潔感が溢れていた。店内は、そんな情景によく合う無垢な内装だった。
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