FRIENDS

緒方宗谷

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三年生の一学期

🍭

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 音楽とおやつが終わっておトイレを済ませ、再び自由時間なると、奈緒はホワイトボードの前に立って、子供たちを見渡す。
「子供たちを見てると、障がいがあるなんてうそみたいですね」
「本当。ちょっとサポートしてあげさえすれば、なんだって出来ちゃうし、とても頭がいいなって思う時すらありますよ」千絵先生が隣で頷く。
「邦ちゃんや雪ちゃんは喋れないけど、こっちの言うことは全部理解してるし、なんとか声を出そうとしてくれる。かげちゃんなんかもそうですよ」
「でも疲れません? ジャングルジムにされたり髪引っぱられたりして」
「可愛いです。甘えん坊さんなんだなって。かげちゃんは、ごみ箱ひっくり返したり、人の飲み物 ひっくり返したり するけど、かまってほしい 子供の 心理 ですよね。そうかと思えば、靴下直してくれたり、靴を揃えてくれたり、細かい心遣いもしてくれます。夏陽君もキャッキャキャッキャとしか言わないで、いつも飛び跳ねてる だけだけど、普通に もの考えているように見える。たぶん、脳の一部が 機能 してないだけで、他の部分は 普通なんじゃないかなって思い ます。だから、思考が遠回りしたり、アウトプットが上手くいかなかったりするんだと 思う。だから、脳みそが半分ないわたしなんかより、みんなのほうがよほど頭 いい 気がする」
「いやぁ、成瀬先生は頭いいですよ。脳を半分摘出したなんて信じられません」
 奈緒が、自分より背の高い千絵先生の頬を見上げる。彼女は右側に立っているから、この子には見えていないかもしれない。
「ここで雇ってもらえることになってから、知的障害 に 関する本を 何冊か 読んだんですけど、夏陽君みたいな重い自閉症の子供が、大きくなってから、本を書いたり、絵本“と”書いたりしているんですって、世界中で講演会もしているって言うんです。でも 今でも 話すのは 苦手 みたいです。他にも画家や音楽家になった人もたくさんいるので、この子たちにも そんな 明るい 未来があってほしい。そうじゃなくても幸せになってほしい。みんな日本に生まれてよかったです」

































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