425 / 514
モモタとママと虹の架け橋
第五十八話 覇者の器、王者の器
しおりを挟む
キキは、樹幹の合間から遠くに見える断崖絶壁を見やりながら、イメルの話を聞いていました。超然とそびえ立つ断崖絶壁。猛禽であれば、誰もが憧れる圧倒的な高みです。あそこに君臨できるのは、王者の中の王者しかいないはずです。
キキは、自分が発してきた“王者”という言葉を改めて思い返しました。自分の発してきた言葉は、なんと軽い言葉だったのでしょう。複雑な思いが心を錯綜しました。自分に対しても、オオワシ親父に対しても。
キキは、我が子を食い殺してしまった話を聞き終って、とても悲しくなりましたが、野生の世界では致し方がないことです。けしてありえないことではありません。育てられない数の子供を育てていたら、ごはんが足りずに子供は全滅してしまうでしょう。ですから、一番弱そうなものを食い殺してしまうのです。もし親鳥がそうしなかったとしても、兄弟同士の争いに敗れた弱いヒナは、ごはんを得られず餓死してしまうのです。
キキは、まだ子育てをしたことがないので、そのような経験はありませんが、そういう話は聞いたことがありました。
「残した子はどうしたの?」とキキが訊きます。
「まだ全身羽毛で覆われていたからな。動かなくなったあいつの横で『ピーピー』鳴いていたよ。しばらくしてその泣き声が弱々しくなって、後は知らん。たぶん死んだんだろうな。
それからだ。あいつがおかしくなったのは。流行病が治まってしばらくすると、ようやくあいつも起きれるようになった。しばらく巣から動かなかったが、あいつは飛び立っていった。長いことごはんを食べていなかったから、随分とやせ細っていたぜ。相当獰猛になっているだろうから、狙われた獲物はたいそう悲惨な思いをするだろうな、と思ったが、捕まえて返ってきたのは同じオオワシだった。
下から見ていて、何してんだって思ったね。俺は何をするのか確かめてやろうと思って、あいつの縄張りギリギリを飛んで見ていたんだ。
そうしたらどうだ。お前がされたようにオオワシの羽を毟りだしたんだ。そして『息子息子』言い出して、ごはんを与え始めたんだ」
「でも僕がいた時は僕しか鳥はいなかったよ」
「ああ、あいつ、最後は食い殺しちまうんだ。羽が生え揃う前に何度も毛を毟るんだが、段々と毟り方がひどくなって、最後はいつもつつき殺してしまうのさ。そして挙句の果てに泣きわめきながら食っちまうんだ」
キキは黙っていました。それを見つめて、イメルが言います。
「あいつはとち狂っちまってるよ。もう末期だな」
「末期?」
「ああ。初めは同じオオワシだけだったさ。だがそのうちオジロワシなんかも捕まえてくるようになったんだ。まあ、見た目も似ているからそれはいいとしても。ワシですらないタカのお前までをも『息子息子』だなんて言い出す始末だからな。もう終わりさ」
「でも、大好きな奥さんも死んだんだ。子供だってみんな死んだんだ。気がおかしくなるくらい悲しんだって仕方ないじゃないか」
「アイツは、覇者の器じゃなかったのさ。覇者なら、妻子を喰らってでも生き残るもんだろ」
「そんなことないよ。オオワシ親父は、強いからこそああなってしまったんだ」
「やけに肩を持つじゃないか」
「覇者っていうくらい強いなら、それは王者の中の王者ってことだろうと僕は思うよ。なら、どんな時だって、妻子を食べなくてもお腹いっぱいになれる力があるはずだよ」
イメルが笑います。
「あまちゃんだな、お前は。見ての通り冬は極寒に閉ざされる。こんなところでそんなことを言っていたら、凍らせてくださいって言っているようなものさ。
そもそもお前は、何を持って王者だって言うんだ? 覇者だって言うんだ? お前は、自分が死ぬか妻子(つまこ)が死ぬかの瀬戸際に至ってなお、そんなことが言えるのか? 生きるか死ぬかの瀬戸際、二者択一でどちらを選ぶ? 生き残る方を選べなきゃ、大空の王者とは言えないぜ」
「あなたはどうするの?」
「俺か? 俺は覇者じゃないんでね。だが、俺だって大空の王者だ。その時になれば、妻子を喰らうさ」
「子があなたを喰らおうとするかも」
「それならそうなるかも知らない。もし俺より子供の方が強いのなら、食われるのは俺のほうだ。だが、それも本望だぜ。なんせ俺の息子が俺を超えたっていう証拠だからな」
イメルはニヤリと笑いました。そして続けます。
「そうして俺たち猛禽は鍛え上げられるのさ。ヒナの時からそうさ。我先にと兄弟を押しのけて親からごはんをいただく。食えない弱いヒナは弱っていって死ぬだけさ。俺も妻もそいつのことはほったらかしだ。食いもんが乏しかったら、お前の兄弟だって、弱いやつはほっとかれて死んだはずだぜ」
キキのいる山はとても実りの多い里山の奥でしたから、食べるものには事欠きません。そのおかげで、幸いにも三羽誰も欠けることなく成長できたのでしょう。キキは、自分がどんなに恵まれていたかを痛感しました。
イメルが言います。
「あいつは自分でごはんを食べることすらめっきり少なくなってきた。昔はもっと雄々しかったんだぜ」
キキはびっくりしました。
「あれで雄々しくなくなってきたって言うの?」
「ああ、一回りは小さくなったな。あいつが死ねば、あの王座は空席だ。あの席を争って抗争勃発だぜ」
「参戦するの?」
「まさか、俺より強いオオワシはいくらでもいる。俺は参戦しない。この傷だしな」
キキは笑いました。
「あなたは、自分のことを大空の王者のはしくれみたいなことを言ってたけど、全然違うじゃいか。そんなあなたが、王者や覇者を語るのはよしてくれ」
「なんだと⁉」
「怒るくらいなら、僕と闘ってみろよ。僕を食べて鋭気を養ってみろ。あいつが死んだらなんて言わずに、生きている間に傷を治して戦いを挑んでみろよ」
キキが構えて挑発しました。
「やめとけよ。いくら俺が手負いといっても、お前じゃ俺には勝てないぜ。だがその闘争本能は恐れ入る」
そう言い終わって、真顔で真剣にキキを見つめたイメルが、間を置いてから言いました。
「どうだ、俺のところに来るか? お前一羽くらいなら泊めてやれないことないぞ。どうせその羽じゃ満足に飛べんだろう」
「いや、いいよ。あなた、どうせ僕を食べる気だろう?」
イメルは冷笑を浮かべ、ゆっくりと目を閉じ、再び開いて言いました。
「まあいい。どうせこの寒さだ。ここにいたら一晩すら生き残れないだろうよ。明日朝になったら死んで氷漬けになっているのがオチだ。お前を食べるのはそれからだって遅くはない」
イメルは、後ろを振り返ってくちばしで向こうの木を示して言います。
「あいにく俺の住処はあの木なんでな。この辺りは俺の縄張りだ。俺は、お前が凍えて力尽きて死ぬまでずっと見張っているぞ」
そう言い残して、痛みを堪える様子を見せながら、イメルは巣へと帰っていきました。
陽が沈んで夜が更けてきました。とても凍える寒さに、キキは耐えきれません。だんだんと意識が朦朧としてきました。ですが本能からか、目を閉じては死んでしまうと考え、必死に重いまぶたを見開きます。
「ああ、モモタ。いいなぁモモタは。暖かそうなおこたに入って・・・。
僕も入れておくれよ。アゲハちゃんもおいでよ。チュウ太だっているんだから、可愛いアゲハちゃんなら、人間も許してくれるよ」
これは夢なのでしょうか、幻なのでしょうか。もはやキキには分かりません。とても暖かに感じらながら、眠りにつきました。
キキは、自分が発してきた“王者”という言葉を改めて思い返しました。自分の発してきた言葉は、なんと軽い言葉だったのでしょう。複雑な思いが心を錯綜しました。自分に対しても、オオワシ親父に対しても。
キキは、我が子を食い殺してしまった話を聞き終って、とても悲しくなりましたが、野生の世界では致し方がないことです。けしてありえないことではありません。育てられない数の子供を育てていたら、ごはんが足りずに子供は全滅してしまうでしょう。ですから、一番弱そうなものを食い殺してしまうのです。もし親鳥がそうしなかったとしても、兄弟同士の争いに敗れた弱いヒナは、ごはんを得られず餓死してしまうのです。
キキは、まだ子育てをしたことがないので、そのような経験はありませんが、そういう話は聞いたことがありました。
「残した子はどうしたの?」とキキが訊きます。
「まだ全身羽毛で覆われていたからな。動かなくなったあいつの横で『ピーピー』鳴いていたよ。しばらくしてその泣き声が弱々しくなって、後は知らん。たぶん死んだんだろうな。
それからだ。あいつがおかしくなったのは。流行病が治まってしばらくすると、ようやくあいつも起きれるようになった。しばらく巣から動かなかったが、あいつは飛び立っていった。長いことごはんを食べていなかったから、随分とやせ細っていたぜ。相当獰猛になっているだろうから、狙われた獲物はたいそう悲惨な思いをするだろうな、と思ったが、捕まえて返ってきたのは同じオオワシだった。
下から見ていて、何してんだって思ったね。俺は何をするのか確かめてやろうと思って、あいつの縄張りギリギリを飛んで見ていたんだ。
そうしたらどうだ。お前がされたようにオオワシの羽を毟りだしたんだ。そして『息子息子』言い出して、ごはんを与え始めたんだ」
「でも僕がいた時は僕しか鳥はいなかったよ」
「ああ、あいつ、最後は食い殺しちまうんだ。羽が生え揃う前に何度も毛を毟るんだが、段々と毟り方がひどくなって、最後はいつもつつき殺してしまうのさ。そして挙句の果てに泣きわめきながら食っちまうんだ」
キキは黙っていました。それを見つめて、イメルが言います。
「あいつはとち狂っちまってるよ。もう末期だな」
「末期?」
「ああ。初めは同じオオワシだけだったさ。だがそのうちオジロワシなんかも捕まえてくるようになったんだ。まあ、見た目も似ているからそれはいいとしても。ワシですらないタカのお前までをも『息子息子』だなんて言い出す始末だからな。もう終わりさ」
「でも、大好きな奥さんも死んだんだ。子供だってみんな死んだんだ。気がおかしくなるくらい悲しんだって仕方ないじゃないか」
「アイツは、覇者の器じゃなかったのさ。覇者なら、妻子を喰らってでも生き残るもんだろ」
「そんなことないよ。オオワシ親父は、強いからこそああなってしまったんだ」
「やけに肩を持つじゃないか」
「覇者っていうくらい強いなら、それは王者の中の王者ってことだろうと僕は思うよ。なら、どんな時だって、妻子を食べなくてもお腹いっぱいになれる力があるはずだよ」
イメルが笑います。
「あまちゃんだな、お前は。見ての通り冬は極寒に閉ざされる。こんなところでそんなことを言っていたら、凍らせてくださいって言っているようなものさ。
そもそもお前は、何を持って王者だって言うんだ? 覇者だって言うんだ? お前は、自分が死ぬか妻子(つまこ)が死ぬかの瀬戸際に至ってなお、そんなことが言えるのか? 生きるか死ぬかの瀬戸際、二者択一でどちらを選ぶ? 生き残る方を選べなきゃ、大空の王者とは言えないぜ」
「あなたはどうするの?」
「俺か? 俺は覇者じゃないんでね。だが、俺だって大空の王者だ。その時になれば、妻子を喰らうさ」
「子があなたを喰らおうとするかも」
「それならそうなるかも知らない。もし俺より子供の方が強いのなら、食われるのは俺のほうだ。だが、それも本望だぜ。なんせ俺の息子が俺を超えたっていう証拠だからな」
イメルはニヤリと笑いました。そして続けます。
「そうして俺たち猛禽は鍛え上げられるのさ。ヒナの時からそうさ。我先にと兄弟を押しのけて親からごはんをいただく。食えない弱いヒナは弱っていって死ぬだけさ。俺も妻もそいつのことはほったらかしだ。食いもんが乏しかったら、お前の兄弟だって、弱いやつはほっとかれて死んだはずだぜ」
キキのいる山はとても実りの多い里山の奥でしたから、食べるものには事欠きません。そのおかげで、幸いにも三羽誰も欠けることなく成長できたのでしょう。キキは、自分がどんなに恵まれていたかを痛感しました。
イメルが言います。
「あいつは自分でごはんを食べることすらめっきり少なくなってきた。昔はもっと雄々しかったんだぜ」
キキはびっくりしました。
「あれで雄々しくなくなってきたって言うの?」
「ああ、一回りは小さくなったな。あいつが死ねば、あの王座は空席だ。あの席を争って抗争勃発だぜ」
「参戦するの?」
「まさか、俺より強いオオワシはいくらでもいる。俺は参戦しない。この傷だしな」
キキは笑いました。
「あなたは、自分のことを大空の王者のはしくれみたいなことを言ってたけど、全然違うじゃいか。そんなあなたが、王者や覇者を語るのはよしてくれ」
「なんだと⁉」
「怒るくらいなら、僕と闘ってみろよ。僕を食べて鋭気を養ってみろ。あいつが死んだらなんて言わずに、生きている間に傷を治して戦いを挑んでみろよ」
キキが構えて挑発しました。
「やめとけよ。いくら俺が手負いといっても、お前じゃ俺には勝てないぜ。だがその闘争本能は恐れ入る」
そう言い終わって、真顔で真剣にキキを見つめたイメルが、間を置いてから言いました。
「どうだ、俺のところに来るか? お前一羽くらいなら泊めてやれないことないぞ。どうせその羽じゃ満足に飛べんだろう」
「いや、いいよ。あなた、どうせ僕を食べる気だろう?」
イメルは冷笑を浮かべ、ゆっくりと目を閉じ、再び開いて言いました。
「まあいい。どうせこの寒さだ。ここにいたら一晩すら生き残れないだろうよ。明日朝になったら死んで氷漬けになっているのがオチだ。お前を食べるのはそれからだって遅くはない」
イメルは、後ろを振り返ってくちばしで向こうの木を示して言います。
「あいにく俺の住処はあの木なんでな。この辺りは俺の縄張りだ。俺は、お前が凍えて力尽きて死ぬまでずっと見張っているぞ」
そう言い残して、痛みを堪える様子を見せながら、イメルは巣へと帰っていきました。
陽が沈んで夜が更けてきました。とても凍える寒さに、キキは耐えきれません。だんだんと意識が朦朧としてきました。ですが本能からか、目を閉じては死んでしまうと考え、必死に重いまぶたを見開きます。
「ああ、モモタ。いいなぁモモタは。暖かそうなおこたに入って・・・。
僕も入れておくれよ。アゲハちゃんもおいでよ。チュウ太だっているんだから、可愛いアゲハちゃんなら、人間も許してくれるよ」
これは夢なのでしょうか、幻なのでしょうか。もはやキキには分かりません。とても暖かに感じらながら、眠りにつきました。
0
あなたにおすすめの小説
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)
tomoharu
児童書・童話
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!数年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【伝説の物語(都道府県問題)】【伝説の話題(あだ名とコミュニケーションアプリ)】【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎヒーロー伝説&ドリームストーリー】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【紘】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!
トランプ男と呼ばれている切札勝が、トランプゲームに例えて次々と問題を解決していく【トランプ男】シリーズも大人気!
人気者になるために、ウソばかりついて周りの人を誘導し、すべて自分のものにしようとするウソヒコをガチヒコが止める【嘘つきは、嘘治の始まり】というホラーサスペンスミステリー小説
こわモテ男子と激あま婚!? 〜2人を繋ぐ1on1〜
おうぎまちこ(あきたこまち)
児童書・童話
お母さんを失くし、ひとりぼっちになってしまったワケアリ女子高生の百合(ゆり)。
とある事情で百合が一緒に住むことになったのは、学校で一番人気、百合の推しに似ているんだけど偉そうで怖いイケメン・瀬戸先輩だった。
最初は怖くて仕方がなかったけれど、「好きなものは好きでいて良い」って言って励ましてくれたり、困った時には優しいし、「俺から離れるなよ」って、いつも一緒にいてくれる先輩から段々目が離せなくなっていって……。
先輩、毎日バスケをするくせに「バスケが嫌い」だっていうのは、どうして――?
推しによく似た こわモテ不良イケメン御曹司×真面目なワケアリ貧乏女子高生との、大豪邸で繰り広げられる溺愛同居生活開幕!
※じれじれ?
※ヒーローは第2話から登場。
※5万字前後で完結予定。
※1日1話更新。
※noichigoさんに転載。
※ブザービートからはじまる恋
「いっすん坊」てなんなんだ
こいちろう
児童書・童話
ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。
自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・
ぽんちゃん、しっぽ!
こいちろう
児童書・童話
タケルは一人、じいちゃんとばあちゃんの島に引っ越してきた。島の小学校は三年生のタケルと六年生の女子が二人だけ。昼休みなんか広い校庭にひとりぼっちだ。ひとりぼっちはやっぱりつまらない。サッカーをしたって、いつだってゴールだもん。こんなにゴールした小学生ってタケルだけだ。と思っていたら、みかん畑から飛び出してきた。たぬきだ!タケルのけったボールに向かっていちもくさん、あっという間にゴールだ!やった、相手ができたんだ。よし、これで面白くなるぞ・・・
美少女仮面とその愉快な仲間たち(一般作)
ヒロイン小説研究所
児童書・童話
未来からやってきた高校生の白鳥希望は、変身して美少女仮面エスポワールとなり、3人の子ども達と事件を解決していく。未来からきて現代感覚が分からない望みにいたずらっ子の3人組が絡んで、ややコミカルな一面をもった年齢指定のない作品です。
クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
藤永ゆいか
児童書・童話
中学2年生になったある日、澄野星奈に許嫁がいることが判明する。
相手は、頭が良くて運動神経抜群のイケメン御曹司で、訳あって現在絶交中の幼なじみ・一之瀬陽向。
さらに、週末限定で星奈は陽向とふたり暮らしをすることになって!?
「俺と許嫁だってこと、絶対誰にも言うなよ」
星奈には、いつも冷たくてそっけない陽向だったが……。
「星奈ちゃんって、ほんと可愛いよね」
「僕、せーちゃんの彼氏に立候補しても良い?」
ある時から星奈は、バスケ部エースの水上虹輝や
帰国子女の秋川想良に甘く迫られるようになり、徐々に陽向にも変化が……?
「星奈は可愛いんだから、もっと自覚しろよ」
「お前のこと、誰にも渡したくない」
クールな幼なじみとの、逆ハーラブストーリー。
四尾がつむぐえにし、そこかしこ
月芝
児童書・童話
その日、小学校に激震が走った。
憧れのキラキラ王子さまが転校する。
女子たちの嘆きはひとしお。
彼に淡い想いを抱いていたユイもまた動揺を隠せない。
だからとてどうこうする勇気もない。
うつむき複雑な気持ちを抱えたままの帰り道。
家の近所に見覚えのない小路を見つけたユイは、少し寄り道してみることにする。
まさかそんな小さな冒険が、あんなに大ごとになるなんて……。
ひょんなことから石の祠に祀られた三尾の稲荷にコンコン見込まれて、
三つのお仕事を手伝うことになったユイ。
達成すれば、なんと一つだけ何でも願い事を叶えてくれるという。
もしかしたら、もしかしちゃうかも?
そこかしこにて泡沫のごとくあらわれては消えてゆく、えにしたち。
結んで、切って、ほどいて、繋いで、笑って、泣いて。
いろんな不思議を知り、数多のえにしを目にし、触れた先にて、
はたしてユイは何を求め願うのか。
少女のちょっと不思議な冒険譚。
ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる