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忍び寄る影5
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「どうかされましたか!?」
あまりに突然の事に驚き国王様を見ると口元に手を当て目は血走り微かに揺れている。
「・・・・・・くだ」
「えっ?」
「毒だ。飲めばただじゃすまないぞ!」
「毒・・・?」
何でお茶に毒が?いや、それよりも!!
私は急いで国王様に近寄り顔や身体を調べる。
「何をしているんだ?」
「毒を飲まれたので調べているんです!早くしないと全身に回って・・・」
焦る私の手を取り落ち着かせるように包み込む。
「大丈夫だ。毒には耐性がある」
「しかし!」
いくら耐性があるからって・・・。
目視できる限りでは先程より状態は落ち着いているように見える。
国王様は何ともないという顔をしているがそれでも心配になる。
「本当に大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だ!それにしても、巫女殿は医療の心得もあるのだな」
問題ないと示すように腕を大きく振り回したと思ったら、今度は話をすり替えようとしているのかわざとらしく大きな声で尋ねてきた。
「巫女の教養の1つとして習いました。しかし、いくら耐性があるとはいえ万が一のことを考えて今すぐ医務室に」
「その必要はない」
「どうして!!」
つい大声を出してしまい慌てて口を押さえる。
国王様に対して無礼な態度をとったと謝罪しようと国王様を見ると、その様子を咎めることもなく優しく見ていたと思ったら少し悲しそうな表情を浮かべていた。
「昔からこういう事には慣れているんだ・・・」
「慣れてるって・・・」
「巫女殿、折角母国の茶を入れてくれたのにすまない事をした」
「い、いえ・・・そんな事は・・・」
「悪いがこの事は他言無用で頼む。では、また話を聞かせてくれ!」
そう言って国王様は部屋から去っていった。
「はい・・・お待ちしております」
混乱して心の整理がつかなままそう呟き国王様を見送った。
まさか、自分が持ってきたお茶に毒が入っているなんて。守国の仕業ではないと信じたいがその証拠もない。それに、給湯室は私と鈴麗がよく使うというだけで実際には誰でも容易く入ることができる。
迂闊だった・・・。
少しここに馴染んだからと言って早々に信用されるはずがない。ましてや、これで国王様に何かあったらそれこそ国同士の問題となり、それを望んでいる者からしたら願ってもない絶好の機会だろう。
誰の仕業かは分からないが考えられることとしては2つ。1つは私及び守国の印象を悪くし問題に発展させたいという事。もう1つは国王の失脚・・・。
どちらにせよ私の持ってきたお茶が発端ならばこれは早急に調べる必要がある。
あの様子だと国王様はこれ以上首を突っ込んでほしくなさそうだったが、このままだと私や守国の名を汚されたことになる。自国のためにもそれだけは避けたい。
それに今回は国王が先に飲んだことにより事態が発覚したが、あれがもし私一人だったとしたら今頃ただじゃすまなかっただろう。
3つ目の可能性としてこれは私個人を狙って仕組まれたことかもしれない。
だとすると、国王様を巻き込んでしまった形となる。
次の被害が起きる前になんとしてでも証拠を集めなければ!
そう思い何か手掛かりになりそうなものはないかと先程から探してはいるが、これといったものは何も見つかっていない。
湯呑や急須に毒が仕込まれていたのかとも思ったが、それは考えにくい。なにせ給湯室にある茶器の数は多く、私が守国から持ってきたものも合わせると軽く30くらいはある。それに一つひとつ仕込むのはとてもじゃないが無謀すぎる。
だとすると、私が守国から持ってきた茶葉の中に毒が仕込まれていたと考えるのが妥当だろう。
そう考え給湯室に来たはいいものの、私が国王様にお出しした茶葉の缶はすでになくなっていた。
お茶を準備した後、確かにここに戻したはずなのに今は影も形もない。
先程用意したお茶をもしもの時の為に用意していた毒に反応する紙に軽くつけてみると反応が出たのでお茶に毒が仕込まれていたのは本当だろう。しかし、その証拠となる茶葉がなければどうしようもない。
「う~ん・・・」
「祈様、どうかされましたか?」
こめかみを押さえながら唸っているとその様子を不審に思ったのか給湯室の前を通りかかった鈴麗が尋ねてきた。
「あっ!鈴麗、少し聞いてもいい?」
「はい、何でございましょう」
「私が守国から持ってきた茶葉の入った缶を知らない?」
先程まで缶が置かれていた場所を指差し鈴麗に尋ねる。給湯室の掃除は主に鈴麗が行っていたので確認をしたが鈴麗も知らないようだった。
しかし、前日までそのお茶を飲んでいた私の身体には何の異常もない。
ならば、毒は私がお茶を準備する寸前に缶に仕込まれたということになる。
「ねぇ、ここの建物って誰でも出入りできるのよね?」
「はい。この建物は元々はお客様が滞在される際に利用される宿泊棟となっておりますので、国王様の許可を得た者なら誰でも出入り可能です」
という事は、誰にでも毒を仕込むことはできたってことね。
ますます謎は深まるばかりだ。
あまりに突然の事に驚き国王様を見ると口元に手を当て目は血走り微かに揺れている。
「・・・・・・くだ」
「えっ?」
「毒だ。飲めばただじゃすまないぞ!」
「毒・・・?」
何でお茶に毒が?いや、それよりも!!
私は急いで国王様に近寄り顔や身体を調べる。
「何をしているんだ?」
「毒を飲まれたので調べているんです!早くしないと全身に回って・・・」
焦る私の手を取り落ち着かせるように包み込む。
「大丈夫だ。毒には耐性がある」
「しかし!」
いくら耐性があるからって・・・。
目視できる限りでは先程より状態は落ち着いているように見える。
国王様は何ともないという顔をしているがそれでも心配になる。
「本当に大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だ!それにしても、巫女殿は医療の心得もあるのだな」
問題ないと示すように腕を大きく振り回したと思ったら、今度は話をすり替えようとしているのかわざとらしく大きな声で尋ねてきた。
「巫女の教養の1つとして習いました。しかし、いくら耐性があるとはいえ万が一のことを考えて今すぐ医務室に」
「その必要はない」
「どうして!!」
つい大声を出してしまい慌てて口を押さえる。
国王様に対して無礼な態度をとったと謝罪しようと国王様を見ると、その様子を咎めることもなく優しく見ていたと思ったら少し悲しそうな表情を浮かべていた。
「昔からこういう事には慣れているんだ・・・」
「慣れてるって・・・」
「巫女殿、折角母国の茶を入れてくれたのにすまない事をした」
「い、いえ・・・そんな事は・・・」
「悪いがこの事は他言無用で頼む。では、また話を聞かせてくれ!」
そう言って国王様は部屋から去っていった。
「はい・・・お待ちしております」
混乱して心の整理がつかなままそう呟き国王様を見送った。
まさか、自分が持ってきたお茶に毒が入っているなんて。守国の仕業ではないと信じたいがその証拠もない。それに、給湯室は私と鈴麗がよく使うというだけで実際には誰でも容易く入ることができる。
迂闊だった・・・。
少しここに馴染んだからと言って早々に信用されるはずがない。ましてや、これで国王様に何かあったらそれこそ国同士の問題となり、それを望んでいる者からしたら願ってもない絶好の機会だろう。
誰の仕業かは分からないが考えられることとしては2つ。1つは私及び守国の印象を悪くし問題に発展させたいという事。もう1つは国王の失脚・・・。
どちらにせよ私の持ってきたお茶が発端ならばこれは早急に調べる必要がある。
あの様子だと国王様はこれ以上首を突っ込んでほしくなさそうだったが、このままだと私や守国の名を汚されたことになる。自国のためにもそれだけは避けたい。
それに今回は国王が先に飲んだことにより事態が発覚したが、あれがもし私一人だったとしたら今頃ただじゃすまなかっただろう。
3つ目の可能性としてこれは私個人を狙って仕組まれたことかもしれない。
だとすると、国王様を巻き込んでしまった形となる。
次の被害が起きる前になんとしてでも証拠を集めなければ!
そう思い何か手掛かりになりそうなものはないかと先程から探してはいるが、これといったものは何も見つかっていない。
湯呑や急須に毒が仕込まれていたのかとも思ったが、それは考えにくい。なにせ給湯室にある茶器の数は多く、私が守国から持ってきたものも合わせると軽く30くらいはある。それに一つひとつ仕込むのはとてもじゃないが無謀すぎる。
だとすると、私が守国から持ってきた茶葉の中に毒が仕込まれていたと考えるのが妥当だろう。
そう考え給湯室に来たはいいものの、私が国王様にお出しした茶葉の缶はすでになくなっていた。
お茶を準備した後、確かにここに戻したはずなのに今は影も形もない。
先程用意したお茶をもしもの時の為に用意していた毒に反応する紙に軽くつけてみると反応が出たのでお茶に毒が仕込まれていたのは本当だろう。しかし、その証拠となる茶葉がなければどうしようもない。
「う~ん・・・」
「祈様、どうかされましたか?」
こめかみを押さえながら唸っているとその様子を不審に思ったのか給湯室の前を通りかかった鈴麗が尋ねてきた。
「あっ!鈴麗、少し聞いてもいい?」
「はい、何でございましょう」
「私が守国から持ってきた茶葉の入った缶を知らない?」
先程まで缶が置かれていた場所を指差し鈴麗に尋ねる。給湯室の掃除は主に鈴麗が行っていたので確認をしたが鈴麗も知らないようだった。
しかし、前日までそのお茶を飲んでいた私の身体には何の異常もない。
ならば、毒は私がお茶を準備する寸前に缶に仕込まれたということになる。
「ねぇ、ここの建物って誰でも出入りできるのよね?」
「はい。この建物は元々はお客様が滞在される際に利用される宿泊棟となっておりますので、国王様の許可を得た者なら誰でも出入り可能です」
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