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piece4 半分は本当のことを
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「うーん……」
悠里は自分の膝を見下ろす。
拓真が手当してくれた傷。
絆創膏が、右膝に3枚、左膝に2枚貼ってあった。
小学生以来だなあ、と悠里は苦笑する。
剛士と、約2週間ぶりにゆっくり会える土曜日。
本当は、買ったばかりの可愛いスカートを、履きたかった。
けれどこれでは、黒いタイツを履いても、絆創膏が透けて見えるかも知れない。
剛士に心配をかける可能性のあることは、したくなかった。
溜め息をつき、悠里は別のコーディネートを模索する。
デニムのパンツに、ダスティピンクのカーディガンを羽織ってみる。
くすんだピンク色が、春を待ち侘びているようで可愛いなと思って買ったものだ。
「……よし!」
スカートは履けないけれど、今日は髪型を変えてみようと、悠里は鏡の前に座った。
今日の服装に合いそうな、三つ編みアレンジを試してみる。
悠里はヘアアイロンを取り出し、緩く髪を巻いた。
そうして、分け目が目立たなくなるように、ジグザグに髪を分け、三つ編みをしていく。
全体のバランスを見ながら、後れ毛を出す。
少しずつ、三つ編みから髪を引き出し、程よいルーズ感に仕上げた。
「……うん!」
ダスティピンクのカーディガンとも、相性の良い髪型にできたと思う。
外国の少女のような、ふわふわとした三つ編みができ、悠里は満足げに頷いた。
考えてみれば、剛士と会うときに髪を結ぶのは、初めてだ。
彼は、どんな反応をするだろうか。
いつもと違う服装も、悪くはないかも知れない。
こうして、剛士に会う楽しみが増えていく。
鏡に向かって、悠里はにっこり微笑んでみた。
「……大丈夫」
口に出して、言ってみる。
今日は思い切り、楽しもう。
そして、元気を充電するんだ。
高鳴る胸に手を当て、悠里は足取り軽く出掛けた。
集合場所に1番最初に着くのは、大抵は悠里か剛士である。
今日は、悠里の方が先だった。
駅前の広場、悠里は案内表示板の近くに立ち、大人しく待っていた。
5分くらい経っただろうか。
「悠里?」
待ち侘びた、優しい声で名前を呼ばれた。
「ゴウさん!」
剛士は目を丸くしたまま、軽く悠里に手を振った。
「何か今日は、雰囲気違うな」
遠目じゃ全然わからなかった、と剛士が笑う。
「わからなくて、別のとこ探してたわ」
「あはは」
照れ隠しに、悠里も明るく笑ってみせた。
剛士は優しく微笑むと、そっと悠里の手を取り、指を絡ませてきた。
あの観覧車のとき以来、剛士は時折こうして、指を絡めて手を繋いでくれる。
剛士の長い指が、優しく悠里の手を包み込む。
こうしていると、剛士と気持ちを共有できる気がする。
優しくて甘い幸せを、2人で作り上げている気がする。
嬉しくて、少し恥ずかしくて、悠里は頬を染めながら、剛士の腕に頭を寄せた。
「……髪、すごいな」
「ふふ、すごい?」
「うん。どうなってんの?」
剛士の指が、顔周りにある後れ毛を掬いあげる。
一瞬、頬に触れた指の感覚が、くすぐったい。
「ふふ、髪を少しだけ巻いて、三つ編みしてるだけ」
「これ、三つ編みなの?」
本当に驚いている様子の剛士が可笑しくて、悠里はクスクス笑う。
「三つ編みだよ?」
見て見て、と言うように、悠里は顔を上げ、編んだ髪を持ち上げてみせる。
「へえ……すげえ」
剛士があまりにも純粋に感嘆の声を上げてくれるので、思わず悠里は声を立てて笑った。
悠里は自分の膝を見下ろす。
拓真が手当してくれた傷。
絆創膏が、右膝に3枚、左膝に2枚貼ってあった。
小学生以来だなあ、と悠里は苦笑する。
剛士と、約2週間ぶりにゆっくり会える土曜日。
本当は、買ったばかりの可愛いスカートを、履きたかった。
けれどこれでは、黒いタイツを履いても、絆創膏が透けて見えるかも知れない。
剛士に心配をかける可能性のあることは、したくなかった。
溜め息をつき、悠里は別のコーディネートを模索する。
デニムのパンツに、ダスティピンクのカーディガンを羽織ってみる。
くすんだピンク色が、春を待ち侘びているようで可愛いなと思って買ったものだ。
「……よし!」
スカートは履けないけれど、今日は髪型を変えてみようと、悠里は鏡の前に座った。
今日の服装に合いそうな、三つ編みアレンジを試してみる。
悠里はヘアアイロンを取り出し、緩く髪を巻いた。
そうして、分け目が目立たなくなるように、ジグザグに髪を分け、三つ編みをしていく。
全体のバランスを見ながら、後れ毛を出す。
少しずつ、三つ編みから髪を引き出し、程よいルーズ感に仕上げた。
「……うん!」
ダスティピンクのカーディガンとも、相性の良い髪型にできたと思う。
外国の少女のような、ふわふわとした三つ編みができ、悠里は満足げに頷いた。
考えてみれば、剛士と会うときに髪を結ぶのは、初めてだ。
彼は、どんな反応をするだろうか。
いつもと違う服装も、悪くはないかも知れない。
こうして、剛士に会う楽しみが増えていく。
鏡に向かって、悠里はにっこり微笑んでみた。
「……大丈夫」
口に出して、言ってみる。
今日は思い切り、楽しもう。
そして、元気を充電するんだ。
高鳴る胸に手を当て、悠里は足取り軽く出掛けた。
集合場所に1番最初に着くのは、大抵は悠里か剛士である。
今日は、悠里の方が先だった。
駅前の広場、悠里は案内表示板の近くに立ち、大人しく待っていた。
5分くらい経っただろうか。
「悠里?」
待ち侘びた、優しい声で名前を呼ばれた。
「ゴウさん!」
剛士は目を丸くしたまま、軽く悠里に手を振った。
「何か今日は、雰囲気違うな」
遠目じゃ全然わからなかった、と剛士が笑う。
「わからなくて、別のとこ探してたわ」
「あはは」
照れ隠しに、悠里も明るく笑ってみせた。
剛士は優しく微笑むと、そっと悠里の手を取り、指を絡ませてきた。
あの観覧車のとき以来、剛士は時折こうして、指を絡めて手を繋いでくれる。
剛士の長い指が、優しく悠里の手を包み込む。
こうしていると、剛士と気持ちを共有できる気がする。
優しくて甘い幸せを、2人で作り上げている気がする。
嬉しくて、少し恥ずかしくて、悠里は頬を染めながら、剛士の腕に頭を寄せた。
「……髪、すごいな」
「ふふ、すごい?」
「うん。どうなってんの?」
剛士の指が、顔周りにある後れ毛を掬いあげる。
一瞬、頬に触れた指の感覚が、くすぐったい。
「ふふ、髪を少しだけ巻いて、三つ編みしてるだけ」
「これ、三つ編みなの?」
本当に驚いている様子の剛士が可笑しくて、悠里はクスクス笑う。
「三つ編みだよ?」
見て見て、と言うように、悠里は顔を上げ、編んだ髪を持ち上げてみせる。
「へえ……すげえ」
剛士があまりにも純粋に感嘆の声を上げてくれるので、思わず悠里は声を立てて笑った。
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