#秒恋4 恋の試練は元カノじゃなくて、元カノの親友だった件。

ReN

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piece6 密室の恐怖

ビッチちゃん

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男子生徒4人は、いま通っている高校は違えど、どうやら小中学校からの友人のようだ。
楽しそうに会話をしながら、どかどかと部屋になだれ込む。

「ほら、アンタは奥だよ」
入り口で立ち尽くす悠里を突き飛ばし、カンナはドアを閉めた。

ガタンッと室内の背の低いテーブルに膝をぶつけ、悠里はよろめく。
「わっ、大丈夫?」
近くにいた勇誠学園の生徒が、慌てて彼女の腕を支えた。
「す、すみません……」
彼が純粋な親切心で声をかけてくれたのがわかり、悠里は少しだけホッとする。

先週、学校の西門に来た生徒たちのように、今日の彼らも怖い人たちではないかも知れない。
悠里は淡い期待を抱きながら、おとなしく席についた。


「悠里ちゃーん!」
「今日は楽しもうね?」
両脇に座ったのは、共学校の2人だった。
無遠慮に近い距離で座られ、悠里は身を縮こまらせる。
すると更に距離を詰められ、ますます悠里の座るスペースは狭くなった。

両脇の男子生徒たちが、矢継ぎ早に悠里に話しかけてくる。
「マジで、めっちゃかわいいね! カレシいんの?オレ立候補したいんだけど!」
「オレもオレも!あの写真見たときから、もう一目惚れだし!」
そうして1人の生徒が、ふっと目線を落とした。

「……ねえ。さっきテーブルに脚ぶつけてたけど、大丈夫だった? 痣とか、できてない?」
言いながら太ももに手を置かれ、悠里はビクッと震える。
「やっ、やめ……」
「えー? 心配だからさあ。黒タイツ履いてるから、よく見えないし?」
「いや!」

すりすりと膝を撫でられ、思わず悠里は立ち上がった。
しかし狭いスペースで無理に動いたため、バランスを崩してしまう。
悠里はテーブルに手と膝をつくようにして、何とか転ぶのを免れた。

「わっ悠里ちゃん、脚キレイだね」
「触りてえー!」
両脇に座っていた男子生徒たちが、大声で笑っている。

つい今しがた、怖い人たちではないかも知れないと思った淡い期待は、無惨に打ち砕かれる。
悠里は、震えそうになるのを必死で堪えた。

「うっわ。脚見せるために、わざとテーブルに手ぇついたんだあ。あざとーい」
向かいに座っていたカンナが笑い出す。
「さすがビッチちゃん」
「ち、ちが……」

見かねたように、勇誠学園の生徒が口を挟んだ。
「ちょっとちょっと。みんな飛ばし過ぎだって」
「そーそー。まだ飲み物すら頼んでないし」

場の空気を取りなすためか、勇誠学園の1人が注文を聞き始めた。
「あ、悠里ちゃんは? ウーロン茶とかにしとく?」
インターホンを上げながら、彼は悠里に笑いかける。
悠里は涙を堪え、何とか頷いた。


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