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第3章 王都騒乱編
従話 シルクと愉快な仲間たち
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予約の日付がずれてました・・・
中途半端な時間の更新になり申し訳ありませんm(_ _)m
従魔の話を「閑話」とするのはしっくりこなかったので、従魔の話、略して「従話」(造語)に変更します。過去分も含めて変更済です。
──────────
あたしは妖精のシルク。自称ボスの右腕(笑)であるアースドラゴン、アドラン直属部隊所属よ。
1年ほど前、同じチームに所属していた妖精のミルクが次元の歪に吸い込まれて姿を消したの。
正直焦った。ミルクが目のまえで消えて、もう駄目だと思ったの。
まあ、でも結論から言えば、ミルクは無事だった。ボスの話だと、何とマスターリョーマの所に居るらしい。
何それ羨ましい、と思う反面、ミルクは1人で心細いんじゃないかなとも思っちゃう。アドの部下としてマスターの従魔になってからずっと一緒に居た訳だしね。
ミルクが消えてから1年、あたしは必死に次元の歪を調べていた。でも、中々ミルクが消えた時のような歪は発生しなくて、半分諦めかけていたの。
ところが今日、ついに次元の歪が発生した! その知らせを聞いて、次元の歪を見た瞬間、体は勝手に歪に向かって動いていた。
ボスが歪を前に何やら葛藤してるけど気にしない。あたしはミルクの所に行くの!
「あたし行かなきゃ! きっとミルク1人でさみしがってると思うの!」
「あ! 先を越されたのだ! じゃなかったのだ。
待つのだ。危ないのだ! ミルクの時はたまたま上手く行っただけかもなのだ!」
ボス、本音が漏れてるよ・・・と思いつつ、あたしは次元の歪に吸い込まれる。そしてそれと同時に気を失った。
☆
どれくらい経っただろうか? 気付いたらあたしは大きな部屋に倒れていた。そして周囲を見渡すと、何とゴブの造ったガルムがずらりと整列していたわ。
〈おはようございます。お嬢様。私はガルム2号です。
お嬢様は2時間ほど気を失っていらっしゃいました。
主殿と合流するまでお嬢様の指揮下に入るよう、仰せつかっております〉
目の前のガルムからと思われる【念話】が送られてきた。
「え? ガルムってそんなキャラだったの? と言うか、お嬢様ってあたし!?」
ガルムと会話するのは初めてだけど、ちょっとイメージと違うような・・・。
〈我々はそれぞれ個性をプログラムされています。
他のガルムはまた違った感じでございます〉
〈ふん、やっと起きたか。オレがガルム3号だ〉
〈うちはガルム4号や。実は気絶してるシルクはんの事、3号が一番心配しとったんよ〉
〈お、おい、4号は何を言ってるんだ。べ、別に心配なんてしてないんだからなっ〉
個性・・・と言う一言で片づけられないレベルなんだけど。こんなのが後6体も・・・。濃い、濃すぎるよ!
って、あれ?
「ガルム隊って全部で9体じゃなかった? マスターリョーマの所に1体居るのに、ここにも9体居るように見えるけど?」
あたしが尋ねると、1体だけ一回り小さいガルムが1歩前にでる。
〈はっ! 自分はガルム10号であります。最近作られ、機能も能力も充実した新型であります〉
あ、うん。この子は軍隊風な訳ね。
「どうしてみんなこんなに個性豊かなのかな?」
〈創造主殿の趣味でございます。1年前まで、我々は機械的なやり取りしかできませんでした。
しかし、この1年でポチ殿のあにめなるモノの話に触発された創造主殿が、我々のプログラムを改良されたのです〉
そうか、とりあえずこれ以上は考えるだけ無駄なのでスルーしよう。5号~9号のキャラもちょっと気になるけど。
「ちょっとミルクに【念話】してみるから待っててね」
〈はっ! 待機してるであります!〉
結界さえなければ、シルクには【念話】が届くはず。
〈ミルク、聞こえる? あたし、シルクだよ。返事して〉
【念話】をシルクに飛ばして待つこと暫し。
〈し、シルクなの? シルク!? 事件なの! シルクなの!! リーナに報告なの! リョーマを呼ぶの!〉
【念話】が返ってきたけど、何か混乱させちゃったかな?
リーナってのはあれよね。ボスの話によると、ミルクのパートナーになったって言うマスターリョーマのお友達の女の子。
〈ええ、シルクよ。お久しぶりね。元気だった?〉
〈ミルクは元気なの! 毎日美味しいお菓子をいっぱい食べてるの!〉
お菓子? 贅沢な生活をしてるわね。おっと、それよりも状況を報告しないとね。
☆
〈なるほど、なの! とりあえずリョーマには連絡したの! もう少ししたら迎えに向かえると思うの!〉
うん。相変わらず常にテンション高いわね。まあ、それがミルクの良いところなんだけど。
〈じゃあ、あたしはガルムたちと少しでも上の階を目指して進んでるわ。ダンジョンに入ったら状況報告お願いね〉
〈分かったの! また後で連絡するの!〉
こうして、あたしと9体のガルムはダンジョン攻略(入口に向けて)をスタートした。
ダンジョン攻略は順調だ。ガルムの探知機能で登り階段の場所を探しだし、最短距離でそこに向かう。
途中で魔物は出没して、聞いていたより強い魔物だったけど、あたしとガルムの相手にはならず、簡単に7階まで到達した。さすがガルムたち、移動速度が尋常じゃないわ。
〈お嬢様、この辺りの魔物はどうやら、変異なる状態になっているようです。
結界内では見られなかった状態ですね〉
【鑑定】を持つガルム2号が調べて教えてくれる。変異ってなんだろう? って考えているとミルクから【念話】連絡があった。
〈ダンジョンに突入したの! 魔物が変異して狂暴化しているかも知れないから気を付けるの!〉
〈分かったわ! それとさっきから出会う魔物は全部変異してるみたいよ〉
意味は分からないけど、魔物の変異が流行ってるんだろうか?
〈やっぱり変異してるなの!? 後で詳しく説明するの! とりあえず今は急いで合流なの!〉
「よし、まずはミルクと合流よ! 急ぎましょう」
あたしはガルムに号令を出すと、更にスピードを上げてダンジョンの入口を目指すのだった。
☆
そして数時間後、あたしは4階でミルクと再会した。
「シルクー! 会いたかったの!」
「ミルク! あたしもよ! 1年間寂しくなかった?」
「大丈夫、と言えば嘘になるの。でもみんな優しいし、お菓子はとても美味しいから楽しく過ごしてたの!」
そう言いながら、ミルクは大きな袋を取り出した。
「これがリョーマの作ったお菓子なの! 至高の味なの!」
この子ったら、マスターにお菓子を作らせて食べてたのね。
「ダメでしょミルク。お菓子ばっかり食べてたら太っちゃうよ。ん? 少し太ったんじゃない?」
「そ、そんな事ないの! この1年体重はキープなの!」
〈小生の計測では約10%の体重増加が認められます〉
「あ、ガルム1号が裏切ったの!」
やっぱり太ってたみたいね。さて、どうしたもんか。
「そうだ、しばらくミルクのお菓子はあたしが管理しようかしら?」
〈リョーマ! ちょっとピンチなの!〉
あたしがそんな提案をしたら、グループ【念話】でミルクがマスターリョーマに助けを求めた。
「ちょっと何してるのよ! マスターに報告するほどの内容じゃないでしょ?」
「ダメなの! ミルクはこのお菓子がないと生きていけないの!」
そんな事はないでしょ? と思いながら、ミルクに差し出されていたクッキーを一口食べる。
・・・あ、これは美味しすぎる。
こうしてあたしもマスターのお菓子の虜になったのだった。
中途半端な時間の更新になり申し訳ありませんm(_ _)m
従魔の話を「閑話」とするのはしっくりこなかったので、従魔の話、略して「従話」(造語)に変更します。過去分も含めて変更済です。
──────────
あたしは妖精のシルク。自称ボスの右腕(笑)であるアースドラゴン、アドラン直属部隊所属よ。
1年ほど前、同じチームに所属していた妖精のミルクが次元の歪に吸い込まれて姿を消したの。
正直焦った。ミルクが目のまえで消えて、もう駄目だと思ったの。
まあ、でも結論から言えば、ミルクは無事だった。ボスの話だと、何とマスターリョーマの所に居るらしい。
何それ羨ましい、と思う反面、ミルクは1人で心細いんじゃないかなとも思っちゃう。アドの部下としてマスターの従魔になってからずっと一緒に居た訳だしね。
ミルクが消えてから1年、あたしは必死に次元の歪を調べていた。でも、中々ミルクが消えた時のような歪は発生しなくて、半分諦めかけていたの。
ところが今日、ついに次元の歪が発生した! その知らせを聞いて、次元の歪を見た瞬間、体は勝手に歪に向かって動いていた。
ボスが歪を前に何やら葛藤してるけど気にしない。あたしはミルクの所に行くの!
「あたし行かなきゃ! きっとミルク1人でさみしがってると思うの!」
「あ! 先を越されたのだ! じゃなかったのだ。
待つのだ。危ないのだ! ミルクの時はたまたま上手く行っただけかもなのだ!」
ボス、本音が漏れてるよ・・・と思いつつ、あたしは次元の歪に吸い込まれる。そしてそれと同時に気を失った。
☆
どれくらい経っただろうか? 気付いたらあたしは大きな部屋に倒れていた。そして周囲を見渡すと、何とゴブの造ったガルムがずらりと整列していたわ。
〈おはようございます。お嬢様。私はガルム2号です。
お嬢様は2時間ほど気を失っていらっしゃいました。
主殿と合流するまでお嬢様の指揮下に入るよう、仰せつかっております〉
目の前のガルムからと思われる【念話】が送られてきた。
「え? ガルムってそんなキャラだったの? と言うか、お嬢様ってあたし!?」
ガルムと会話するのは初めてだけど、ちょっとイメージと違うような・・・。
〈我々はそれぞれ個性をプログラムされています。
他のガルムはまた違った感じでございます〉
〈ふん、やっと起きたか。オレがガルム3号だ〉
〈うちはガルム4号や。実は気絶してるシルクはんの事、3号が一番心配しとったんよ〉
〈お、おい、4号は何を言ってるんだ。べ、別に心配なんてしてないんだからなっ〉
個性・・・と言う一言で片づけられないレベルなんだけど。こんなのが後6体も・・・。濃い、濃すぎるよ!
って、あれ?
「ガルム隊って全部で9体じゃなかった? マスターリョーマの所に1体居るのに、ここにも9体居るように見えるけど?」
あたしが尋ねると、1体だけ一回り小さいガルムが1歩前にでる。
〈はっ! 自分はガルム10号であります。最近作られ、機能も能力も充実した新型であります〉
あ、うん。この子は軍隊風な訳ね。
「どうしてみんなこんなに個性豊かなのかな?」
〈創造主殿の趣味でございます。1年前まで、我々は機械的なやり取りしかできませんでした。
しかし、この1年でポチ殿のあにめなるモノの話に触発された創造主殿が、我々のプログラムを改良されたのです〉
そうか、とりあえずこれ以上は考えるだけ無駄なのでスルーしよう。5号~9号のキャラもちょっと気になるけど。
「ちょっとミルクに【念話】してみるから待っててね」
〈はっ! 待機してるであります!〉
結界さえなければ、シルクには【念話】が届くはず。
〈ミルク、聞こえる? あたし、シルクだよ。返事して〉
【念話】をシルクに飛ばして待つこと暫し。
〈し、シルクなの? シルク!? 事件なの! シルクなの!! リーナに報告なの! リョーマを呼ぶの!〉
【念話】が返ってきたけど、何か混乱させちゃったかな?
リーナってのはあれよね。ボスの話によると、ミルクのパートナーになったって言うマスターリョーマのお友達の女の子。
〈ええ、シルクよ。お久しぶりね。元気だった?〉
〈ミルクは元気なの! 毎日美味しいお菓子をいっぱい食べてるの!〉
お菓子? 贅沢な生活をしてるわね。おっと、それよりも状況を報告しないとね。
☆
〈なるほど、なの! とりあえずリョーマには連絡したの! もう少ししたら迎えに向かえると思うの!〉
うん。相変わらず常にテンション高いわね。まあ、それがミルクの良いところなんだけど。
〈じゃあ、あたしはガルムたちと少しでも上の階を目指して進んでるわ。ダンジョンに入ったら状況報告お願いね〉
〈分かったの! また後で連絡するの!〉
こうして、あたしと9体のガルムはダンジョン攻略(入口に向けて)をスタートした。
ダンジョン攻略は順調だ。ガルムの探知機能で登り階段の場所を探しだし、最短距離でそこに向かう。
途中で魔物は出没して、聞いていたより強い魔物だったけど、あたしとガルムの相手にはならず、簡単に7階まで到達した。さすがガルムたち、移動速度が尋常じゃないわ。
〈お嬢様、この辺りの魔物はどうやら、変異なる状態になっているようです。
結界内では見られなかった状態ですね〉
【鑑定】を持つガルム2号が調べて教えてくれる。変異ってなんだろう? って考えているとミルクから【念話】連絡があった。
〈ダンジョンに突入したの! 魔物が変異して狂暴化しているかも知れないから気を付けるの!〉
〈分かったわ! それとさっきから出会う魔物は全部変異してるみたいよ〉
意味は分からないけど、魔物の変異が流行ってるんだろうか?
〈やっぱり変異してるなの!? 後で詳しく説明するの! とりあえず今は急いで合流なの!〉
「よし、まずはミルクと合流よ! 急ぎましょう」
あたしはガルムに号令を出すと、更にスピードを上げてダンジョンの入口を目指すのだった。
☆
そして数時間後、あたしは4階でミルクと再会した。
「シルクー! 会いたかったの!」
「ミルク! あたしもよ! 1年間寂しくなかった?」
「大丈夫、と言えば嘘になるの。でもみんな優しいし、お菓子はとても美味しいから楽しく過ごしてたの!」
そう言いながら、ミルクは大きな袋を取り出した。
「これがリョーマの作ったお菓子なの! 至高の味なの!」
この子ったら、マスターにお菓子を作らせて食べてたのね。
「ダメでしょミルク。お菓子ばっかり食べてたら太っちゃうよ。ん? 少し太ったんじゃない?」
「そ、そんな事ないの! この1年体重はキープなの!」
〈小生の計測では約10%の体重増加が認められます〉
「あ、ガルム1号が裏切ったの!」
やっぱり太ってたみたいね。さて、どうしたもんか。
「そうだ、しばらくミルクのお菓子はあたしが管理しようかしら?」
〈リョーマ! ちょっとピンチなの!〉
あたしがそんな提案をしたら、グループ【念話】でミルクがマスターリョーマに助けを求めた。
「ちょっと何してるのよ! マスターに報告するほどの内容じゃないでしょ?」
「ダメなの! ミルクはこのお菓子がないと生きていけないの!」
そんな事はないでしょ? と思いながら、ミルクに差し出されていたクッキーを一口食べる。
・・・あ、これは美味しすぎる。
こうしてあたしもマスターのお菓子の虜になったのだった。
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