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忘幻の森
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驚いたのかお香の容器を倒してしまい火を付ける前だから火事にはならずホッとしていた。
彼はきっとヒューマン族だよな、エルフ族は美形揃いなのに彼は何というか没個性だし…人の事言えないけど…
ヒューマンがエルフと一緒に暮らしてるのを見た事ないし、リーフリード様の婚約者ぐらいだろうなぁ…王様の婚約者だし…
でも婚約者は普通に女の人かもしれないよな…じゃあ彼は違う?でもエルフ族は男でも妊娠…
また頭がこんがらがってきた。
少年はこちらに振り返り真顔で詰め寄るから正直怖かった。
「俺はリーフリードの友人です、婚約者じゃありません!」
「わ、分かった分かった…ごめん」
「…いえ、こちらこそ突然ごめんなさい」
真顔になったと思ったらシュンと落ち込んでいる。
お香のところに戻り火を付けて焚きいいにおいがしてきた。
リーフリード様を呼び捨てにしてるくらいとても親しい友人なんだろうな。
でもなんでだろう、悲しそうな顔をしているのが気になった。
エルフの国、まだまだ秘密がありそうだと思った。
少年はギュッと拳を握りしめた。
「盗み聞きするつもりはなくて、たまたま聞こえてごめんなさい…明日…忘幻の森に行くんですよね」
「うん、湖から水を汲んで来るんだ」
「俺も連れて行ってくれますか?」
真剣な眼差しで少年は俺を見ていた。
でも、この少年レベルいくつだ?制限レベル30だけどそれは目安で実際は40以上ないとモンスターとかキツイと思うぞ。
ただでさえヒューマンキャラは弱いのに正直この少年を連れて行くと足手まといになりそうだ。
少年のためにもあまり良くないだろう。
断るのはなんだか可哀想だな、でも断らないとダメだよな。
「リーフリードのためにも、お願いします」
突然リーフリード様の名前が出てきた。
どういう事だ?俺はてっきり森に行く話を聞き好奇心で着いていこうと言っているのだと思っていた。
俺と同じようにリーフリード様になにか頼まれたのか?
でもそれだったらリーフリード様から彼も連れていってくれとお願いされる筈だよな。
少年はギュッと手を握りしめて思いつめた顔をしていた。
「リーフリードは記憶喪失なんです」
「えっ!?そうは見えなかったんですが…」
「一応エルフを束ねる王なので、弱い部分は見せませんよ」
少年は苦笑いして俺に話してくれた。
リーフリード様にはお互い約束し合った本当の婚約者がいるそうだ。
しかしリーフリード様は婚約者に捧げる贈り物を忘幻の森で探していた時、うっかり忘れ草の匂いを嗅いでしまったという。
忘れ草とは忘幻の森でしか採取出来ないレア素材だがあらゆるステータス異常がランダムで発生するから欲しい時はステータス回復魔法やアイテムを持たないと少々キツい。
この世界では名前の通り、甘い匂いを嗅ぐと記憶の一番大切な部分を忘れてしまうという。
それがリーフリード様にとって婚約者との思い出だった。
「俺はたまたま忘幻の森で幻キノコを探しててリーフリードに初めて会ったんです、その時リーフリードが忘れ草の前で倒れていたから口を押さえて森の外まで連れ出したんです」
第一印象はとても美しい人形のような方だと思ったそうだ…俺もそれは思った、ゼロとはタイプが違う美形。
忘れ草の前で倒れていたから記憶が一部ないのは分かっていて、とりあえず倒れた衝撃で擦れてしまった傷を手持ちの回復薬で手当てした。
介抱した甲斐があり、リーフリード様はすぐに目を覚ました。
そして抜けていた婚約者の存在を少年と勘違いして今となる。
ちなみにリーフリード様に少年と出会う前に心に決めた婚約者がいた事を教えてくれたのはリーフリード様の幼馴染みで右腕のエルフの青年らしい。
急にポロポロと涙を流してしまい驚いた。
「リーフリードは勘違いしてるんだ、このままだと望まぬ結婚をしてしまう…だからお願いだ、リーフリードのために解毒薬の材料を採りたい…連れて行ってくれ」
彼はずっとリーフリード様のためだと言っていた。
自分のためではなく…
深い意味はないのかもしれないが、もしかしたらリーフリード様と共に過ごし彼は少しでもリーフリード様に恋愛感情が芽生えたのではないだろうか。
だからリーフリード様が記憶を取り戻し自分の元を離れる、それがとても悲しいと思ってるのではないか?
でも、自分よりリーフリード様の幸せを一番に望み…勇気を出して俺にこんな事を頼んだような気がする。
…全て俺の妄想かもしれないけどな。
「…そこまで言われたら、ついでだし…いいけど…自分の身は自分で守れる?」
「うん、大丈夫…リーフリードに弓を教わったから!」
腕前は分からないが自信満々だし、信じてみよう。
後は風呂から帰ったゼロに話してみよう。
それにしても恋か、俺にはよく分からない。
相手から好意をストレートにぶつけられたら好きになるものなのかな。
それとも元々好きになっていたのか?一目惚れ、的な?
レイチェルちゃんを盲信的に好きになるとはなんか違うんだよなー…
相手のために、自分が出来る事…か…
「じゃあ早速今から行こう!」
「待て待て!今から!?もう遅いし、明日の朝でも…」
「明日の朝じゃダメなんだ…解毒薬の材料は夜しか存在を現さない蛍草だから…」
「そうは言っても…」
彼のリーフリード様への愛を感じて断るつもりがつい一緒に行くことになってしまったがちょっと早まってしまった感じがする。
俺も恋してるから弱いんだよなぁ、そういうの…
お互い一歩も譲らずどうしようか考えていたら襖が開き、ゼロが帰ってきた。
次は俺の風呂の番か…
解決しないまま少年と話を終わらせるのは一人で無茶しないか心配だが、一度忘幻の森に行った事があるなら危険さは分かってるだろう。
昼間とはわけが違う、夜のモンスターはレベル二倍だからな…俺でも勝てる気がしない。
「とりあえず!明日だぞ!じゃあおやすみ!」
少年は不満そうな顔をしていたが何も言わなかった。
分かってくれてたらいいんだけど…
会話の内容が分からないゼロは首を傾げていた。
ゼロには後で言えばいいよな、今日は早く風呂に入って寝よう。
彼はきっとヒューマン族だよな、エルフ族は美形揃いなのに彼は何というか没個性だし…人の事言えないけど…
ヒューマンがエルフと一緒に暮らしてるのを見た事ないし、リーフリード様の婚約者ぐらいだろうなぁ…王様の婚約者だし…
でも婚約者は普通に女の人かもしれないよな…じゃあ彼は違う?でもエルフ族は男でも妊娠…
また頭がこんがらがってきた。
少年はこちらに振り返り真顔で詰め寄るから正直怖かった。
「俺はリーフリードの友人です、婚約者じゃありません!」
「わ、分かった分かった…ごめん」
「…いえ、こちらこそ突然ごめんなさい」
真顔になったと思ったらシュンと落ち込んでいる。
お香のところに戻り火を付けて焚きいいにおいがしてきた。
リーフリード様を呼び捨てにしてるくらいとても親しい友人なんだろうな。
でもなんでだろう、悲しそうな顔をしているのが気になった。
エルフの国、まだまだ秘密がありそうだと思った。
少年はギュッと拳を握りしめた。
「盗み聞きするつもりはなくて、たまたま聞こえてごめんなさい…明日…忘幻の森に行くんですよね」
「うん、湖から水を汲んで来るんだ」
「俺も連れて行ってくれますか?」
真剣な眼差しで少年は俺を見ていた。
でも、この少年レベルいくつだ?制限レベル30だけどそれは目安で実際は40以上ないとモンスターとかキツイと思うぞ。
ただでさえヒューマンキャラは弱いのに正直この少年を連れて行くと足手まといになりそうだ。
少年のためにもあまり良くないだろう。
断るのはなんだか可哀想だな、でも断らないとダメだよな。
「リーフリードのためにも、お願いします」
突然リーフリード様の名前が出てきた。
どういう事だ?俺はてっきり森に行く話を聞き好奇心で着いていこうと言っているのだと思っていた。
俺と同じようにリーフリード様になにか頼まれたのか?
でもそれだったらリーフリード様から彼も連れていってくれとお願いされる筈だよな。
少年はギュッと手を握りしめて思いつめた顔をしていた。
「リーフリードは記憶喪失なんです」
「えっ!?そうは見えなかったんですが…」
「一応エルフを束ねる王なので、弱い部分は見せませんよ」
少年は苦笑いして俺に話してくれた。
リーフリード様にはお互い約束し合った本当の婚約者がいるそうだ。
しかしリーフリード様は婚約者に捧げる贈り物を忘幻の森で探していた時、うっかり忘れ草の匂いを嗅いでしまったという。
忘れ草とは忘幻の森でしか採取出来ないレア素材だがあらゆるステータス異常がランダムで発生するから欲しい時はステータス回復魔法やアイテムを持たないと少々キツい。
この世界では名前の通り、甘い匂いを嗅ぐと記憶の一番大切な部分を忘れてしまうという。
それがリーフリード様にとって婚約者との思い出だった。
「俺はたまたま忘幻の森で幻キノコを探しててリーフリードに初めて会ったんです、その時リーフリードが忘れ草の前で倒れていたから口を押さえて森の外まで連れ出したんです」
第一印象はとても美しい人形のような方だと思ったそうだ…俺もそれは思った、ゼロとはタイプが違う美形。
忘れ草の前で倒れていたから記憶が一部ないのは分かっていて、とりあえず倒れた衝撃で擦れてしまった傷を手持ちの回復薬で手当てした。
介抱した甲斐があり、リーフリード様はすぐに目を覚ました。
そして抜けていた婚約者の存在を少年と勘違いして今となる。
ちなみにリーフリード様に少年と出会う前に心に決めた婚約者がいた事を教えてくれたのはリーフリード様の幼馴染みで右腕のエルフの青年らしい。
急にポロポロと涙を流してしまい驚いた。
「リーフリードは勘違いしてるんだ、このままだと望まぬ結婚をしてしまう…だからお願いだ、リーフリードのために解毒薬の材料を採りたい…連れて行ってくれ」
彼はずっとリーフリード様のためだと言っていた。
自分のためではなく…
深い意味はないのかもしれないが、もしかしたらリーフリード様と共に過ごし彼は少しでもリーフリード様に恋愛感情が芽生えたのではないだろうか。
だからリーフリード様が記憶を取り戻し自分の元を離れる、それがとても悲しいと思ってるのではないか?
でも、自分よりリーフリード様の幸せを一番に望み…勇気を出して俺にこんな事を頼んだような気がする。
…全て俺の妄想かもしれないけどな。
「…そこまで言われたら、ついでだし…いいけど…自分の身は自分で守れる?」
「うん、大丈夫…リーフリードに弓を教わったから!」
腕前は分からないが自信満々だし、信じてみよう。
後は風呂から帰ったゼロに話してみよう。
それにしても恋か、俺にはよく分からない。
相手から好意をストレートにぶつけられたら好きになるものなのかな。
それとも元々好きになっていたのか?一目惚れ、的な?
レイチェルちゃんを盲信的に好きになるとはなんか違うんだよなー…
相手のために、自分が出来る事…か…
「じゃあ早速今から行こう!」
「待て待て!今から!?もう遅いし、明日の朝でも…」
「明日の朝じゃダメなんだ…解毒薬の材料は夜しか存在を現さない蛍草だから…」
「そうは言っても…」
彼のリーフリード様への愛を感じて断るつもりがつい一緒に行くことになってしまったがちょっと早まってしまった感じがする。
俺も恋してるから弱いんだよなぁ、そういうの…
お互い一歩も譲らずどうしようか考えていたら襖が開き、ゼロが帰ってきた。
次は俺の風呂の番か…
解決しないまま少年と話を終わらせるのは一人で無茶しないか心配だが、一度忘幻の森に行った事があるなら危険さは分かってるだろう。
昼間とはわけが違う、夜のモンスターはレベル二倍だからな…俺でも勝てる気がしない。
「とりあえず!明日だぞ!じゃあおやすみ!」
少年は不満そうな顔をしていたが何も言わなかった。
分かってくれてたらいいんだけど…
会話の内容が分からないゼロは首を傾げていた。
ゼロには後で言えばいいよな、今日は早く風呂に入って寝よう。
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