NPCのストーカーの件について

草薙翼

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婚約者.

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お互い頭を下げていると奇妙な光景となった。
こんないい思いさせてくれたんだからお互い水に流そう。
疑われる事をした俺達も悪いんだし…

顔がいいのも苦労するんだな。

食事も終わりデザートのゼリーをちまちま食べていたらリーフリード様が俺達の前にやってきた。

「それで、川の件なんだが」

この宴の本来の目的だろう川の事を話し出した。
修復しなきゃいけないよな、水魔法?俺…闇属性だから最悪スコップで温泉掘るか?…ダメだ、滝がさらに崩壊しそうだ。
魔法瓶を買っても滝を復活させるほどの水となると大量に必要だ。
クエストしていない俺にそんな金はない。

ゼロは水魔法使えるよな?ゼロの方をチラッと見たら顔が近付いてきた。

頬を押さえて止めた。

「何してんだ」

「物欲しそうに見つめるからキスしてほしいのかと思って」

「そんなわけあるか!」

「…仲がいいのは結構だが、話を進めても?」

ゼロと攻防していたらリーフリード様の冷めた声が聞こえて我に返る。
いつもみたいにしていて王様の存在を一瞬忘れていた。
そうだった、今は真面目に怒られてる話だったっけ。

リーフリード様は羨ましそうな顔をしている、婚約者いるんじゃないのか?なんかあったのか?
そういえば媚薬もなんで必要なんだ?緊張を解すだけなら他にも代用品はあるだろ。

こほんと咳払いして本題に戻る。

「滝の泉の近くの森があるのを知っているな」

近くの森というと制限レベル30のあの森か。
エルフの国は近所だからよく行くのだろうか。
俺もゼロもレベル30以上で入れるから頷く。

でもあの森って入った事はないからどんな森か分からないから不気味なんだよなー…呪いの森に住んでる俺が言うのもなんだけど…
滅多に行かないからいい素材がありそうだな。
不気味だけど好奇心が勝った。

忘幻ぼうげんの森と呼ばれている場所だ、そこの奥の虹色に輝く湖からコップ一杯の水を汲んで持って帰ってくれないか?あの水があれば川は生き返る」

「お安い御用です!お任せください…な、ゼロ!」

「…ツカサが行くなら行く」

リーフリード様から次のクエストをもらい明日に行く事にして今日は部屋でゆっくりする事にした。
良かった、魔法いらずで…
コップを受け取ると片手で持てる普通のガラスのコップサイズだった。

部屋に入ると布団を敷いてくれていたエルフの少年がいた。
俺達に気付きニコッと笑った。
平凡な顔もエルフにはいるんだな、勝手に親近感を抱いてしまった。

「お布団ふかふかにしておきましたから先に温泉に入って疲れを癒して下さいね」

「ツカサ、一緒に入ろうか」

「お一人でどうぞ」

何故当たり前のような顔をして言うんだコイツは…
裸は見られたからといってまた裸になる気はない!

「先に入ってこい!」とゼロの背中を押して部屋から追い出した。
布団に寝転がるとお日様のいいにおいがする。
本当にふかふかだ、このままうとうとしそうだから布団に座る。
今日は疲れたからゼロが出たら軽く俺も汗を流したい。

少年はお香を焚いていた。

「それは?」

「安眠効果があるお香です、俺の故郷ではお香を焚いて寝るのが一般的で」

故郷?エルフの故郷って此処じゃないの?
何故だろう、まるでこの少年の故郷が此処ではないと言っているように聞こえた。

そういえばこの少年、耳が丸い。
さっきまで見ていたエルフ達は例がいなく皆耳が尖っていた。
じゃあエルフじゃないのかもしれない。

もしかしてこの人…

「リーフリード様の婚約者?」

「っ!?」
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