愛玩洞窟〜汝洞窟を愛せよ、奥に深く深淵に

黒船雷光

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アースライト・ホーリースライム編

評議会攻略②:王国軍人ブリギッタ・アイアンスピア

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「よう!シェル!!お主アナベルを完堕ちさせたそうじゃな!全く大したもんじゃ」
 エラリア・ウォズ女王は楽しそうに執務室に乱入しながら語り、オレと目を合わせる。

 宰相セレストとオレは慌てて離れる。

「何じゃ?!主ら相思相愛か?まったく…廊下まで匂っておるぞ…」とニヤリと笑う。

「この破廉恥なクズ男が…」とその後ろから現れた鎧の騎士が兜を脱ぎながら入ってくる。
「この様な輩が、シェルとか言う、あのガルバルディ帝国を撃退に一役買ったという…セレストの愛人ですか?」
「此奴がブリギッタ・アイアンスピア。この国の軍事顧問最高責任者じゃ」

 その精悍な顔つき、燃えるような赤髪は前髪が正に炎のように広がり、後ろは辛うじて三つ編み数束に絞ってまとめているライオンの様な出で立ち。大きく鋭く吊り上がった眼は美しい金色を称え美しさと逞しさを兼ね備えている。
 肌は濃い褐色で張りがある。

 兜を脱がねば男性の騎士と思う程の体格だ。エルトも中々の威風堂々とした体格だが、勝るとも劣らない。
 正に武人という風格を持っている。性格も荒そうだが、こんなオレでも実力を伴うものである事は分かる。
 もっとも、エルトは上司との折り合いが悪いと言っていたからな…

「お前がエルトの右目を治したのか?」
 おや、意外と色々把握している様だ…流石か。
 確かエルトの目は特殊で暫くは眼帯で隠しておくと言っていたが…

「たかが娼夫の分際で、再生魔法持ちとは…エラリア女王が気にいると言うのも珍しいので会いに来てやったぞ」
 権謀術数と言うより物理的実力主義と言うところか…エラリアが気を許している感じからも裏も無いのかも知れないが…

「ガルバルディとの戦いであの商家の小娘が何か軍事的な判断できたとは思えんからな、奇襲でさえアッサリ上陸を許して逃げたバカが本体の進撃を私が到着する前に撃退など、有り得ん話だ」

 大部隊を編成してソレなりの数を対抗するためには時間が掛かる。
 自分が関われなかった事が悔やまれるのかも知れない。

「となれば、裏で暗躍した輩がいると考えれば、一番正体不明なお主となる。そこで聞こうか…お前のその根拠は誰だ?バックになにがついているのだ」

 エラリアの顔を見ると「わしは関係ない」と言う顔をしている。
 詰まるところ、女王に詰め寄るブリギッタが面倒でオレにそのまま振ってきたと言う訳か…

 現状としては、周囲はオレの味方しかいない。飛んで火に入る夏の虫という感じだが…
 エラリアが指摘した匂い、詰まり欲情のフェロモンも最大限に発揮している。
 だが、彼女は鞘に収まったままの剣を地面に着くと「フン!」と力を入れるだけで周囲を浄化してしまった。恐らくは気合いを入れただけの軽い所作なのかも知れないが、その威圧が凄まじい。
 コレは手強そうである。

「バックはオレの大切な相方、雫だ…信用と愛情で繋がっている」
「ほう、宰相のペットかと思っていたが、ソレでは合点がいかぬかと追求してみれば、パトロンは一人ではないと言う事か…余程床上手と見える」
 うーむ、中々鋭いな…否定出来ない。

「汝我が主人を蔑む事なかれ」納得しちゃっているオレを雫が庇う。ええ子や…
「そうじゃ、わしの腹心…いや、分身とも言えるセレストを落とした男じゃぞ。卑下するのであれば我をも愚弄するに当たるぞ?」え?ソコは堕とし切れなかったオレに対して褒めてくれているんですかね…?やはりセレストとの蜜月な関係は、良い方向に進んでいるということか…

「ふうむ…交渉上手床上手という訳か…フィジカルで力を発揮するか女を悦ばせる奉仕以外に能が無い凡夫とは違うという訳だな…いいね、そこまで言うなら俺様と勝負してもらおうか…」

「おい、ブリギッタ…王宮内で剣を抜くことは赦さんぞ?」エラリアの鋭い声…だが、ブリギッタは悠然と答える。
「今ここでこやつを斬って捨てても、王宮を汚すだけでなくつまらぬ負の連鎖も呼び込みましょう…模擬戦で勘弁してやる…お前の様なひ弱そうな輩が我ら…いや、この俺様より上を行くのは納得できん」

 なんか猛烈な只の嫉妬をぶつけられている気がしてきた…オレの腕力で鋼鉄戦艦を退けたくらいに話が歪んでないか?
「その勝負何を賭ける?」エラリアもノリノリである。
「この俺様ブリギッタ・アイアンスピアが勝ったらこの小童は王宮追放…そうだな、南西のリヴァーミアに飛ばして、一生百姓だ」
「じゃあオレ、シェルが勝ったら、今晩付き合ってもらおうか…」
「は、言うね…お前のレイピア等、俺様の鞘の中でポッキリへし折ってやる」
 玉ヒュンなセリフ頂きました…「その時が来たらお前さんはその聖剣の大きさにびっくりすると思うぞ」
「うははは…面白い。そうなると良いな…では、訓練場で明日の正午…待っておるぞ…逃げるなよ」

 うん…?夜に付き合うところまでセットになっている気がするが…

 翌日屋外の訓練場は、屈強な男剣士や、それに負けずとも劣らない女騎士たちが噂を聞きつけ大変なギャラリーの数である。

「よく逃げずに来たな…シェル」
「まあ…逃げる必要も無いからな…」
 互いに木剣を合わせる。
「」

 ――前日

「さ、ど、ど、ど、どうしよう……」
「動揺しすぎだ我が主」雫と言えどもやや引いている…
「だって、よく考えたらオレ、お前たちに常に助けられて来てて、実践経験ないんだけど…」

「ブリギッタと勝負するとなったのですか…?」呼び出したのはケルベロス中隊長のエルトだった。
 元隻眼の金髪の戦士であるエルトは、少しニヤついているように見える。

「正当血族で固めたブリギッタの率いる『シルバーローズ』は儀式も見た目も剣技の練度も高く一見華やかで王国の華ですが、実践経験は希薄です。正直言えばブリギッタ自身も戦場で指揮を執った経験はあれども、彼女の実力はそこまで高くありません。まあ、声はデカいですし、権威にかさを着たオーラは大したものですが、私から言わせていただければ吠えるだけが能の見掛け倒しです…あのブリ公をギャフンと言わせるチャンス…代わって欲しいくらいです」

「いや、ちょっとまて、ガンガン前線で闘うケルベロスのエルトから見たら、そりゃ上官と言えどもスキの一つも見つかるかもしれないけどさぁ…」
「我が主…慌て過ぎである…」
「そうです…我々ケルベロスのスキルはほぼ網羅されているのですよね?、私から見てシェル様が負ける要素が見つからないのですが?」
「そ、そうなのか…う、うーん…」

「抱いて下さる時のあの巧みさと自信…あぅ」
 なんかそれ言われると腹が立つからエルトの征服済みの洞窟の泉の源泉を刺激してやる。
 エルトのオッドアイが光る。
「なあ、赤外線で見える世界の違和感には慣れたのか?」
「はぅ…はっはぁい…いっ!」軽くイったのか長身のエルトが膝をつく。

 そのまま唇を奪い、しばし無言で互いの気持ちを舌を絡めて確かめ合う。
「わ、我がある…じぃ…の熱量が…見えます…その天空を突く楔に熱が集まっていくのも…」
「分かっているなら…」
「はい…」
 そのまま体を重ねる。
 結局その日から日付が変わるまで愉しんでしまった…

 ―――

 結局当日である…オレはバカなのだろうか…今更そう思う。
 エルトよりもさらに一回り大きく、鎧を付けない出で立ちでも屈強な男でもそう簡単には勝てまい…というブリギッタの威風堂々としたいで立ちは、対する人並みにスキルと共に成長したと言っても実践経験ほぼ無しのオレでは、誰が見てもオレ不利である。
 まあ、勝てると思っているから仕掛けてきたんだろうし…

「よーし、わしがこの試合を仕切ってやる」エラリアがノリノリで訓練場の上段からはしゃいでおり、セレストが心配そうにこちらを見ている。ケルベロスのメンバーもそこそこ来ている様だ…参ったな…

「では…始め!!」

 猛然と襲い掛かるブリギッタ…対してオレはナディアとの隠密行動で実践経験も積んだ逃避術で逃げ回る。
「体格差を考えれば妥当な判断だが、話して俺様から逃げきれるか?」デカイ上に早い…困った強さだ。
 リーチも十分にあるその攻撃を必死に避けて逃げる。
「なんじゃ!おもんないぞ!」とエラリアのヤジが飛ぶ。この辺りは子供っぽさもあるなと感じる…可愛い。

 少しの間追いかけっこでパルクールまがいの逃避行していると、ブリギッタの動きが鈍くなる。
「なんじゃ?逃げるふりして何か技でも使ったのか?」さすがに体力切れに早いのをエラリアも理解している様だ。
 だが、その位置じゃオレがしてたことは気づくまい…

 オレは昨夜、エルトを抱いたのだが、その迸り発射を止めたのだ。達する直前に止める…
 エルトは何度も果てているが、オレは最後まで耐えきった。

 そう、ここは訓練場だが既に俺のフィールドなのだ。欲求不満の爆発寸前のフェロモンを逃げ回りながら充満させてブリギッタに思いっきり吸わせていたのだ。
 彼女は登場からして、女王の「匂い」という言葉に反応して波動を使って拡散させ、必要にオレが性的に女性に絡んでいると蔑んで来ていたので、自身の経験が少ない、又はないためのコンプレックスを持っていることが推測できた。雫に確認したらその可能性は非常に高いという話だった。

 エルトの「床の上での経験と自信は…」という話もヒントになった。

 訓練場の中央には、跪いて木剣で体を支えながらも、股間から滴り落ちる体液のシミと水たまりは彼女が発情して動けなくなっている証左だと誰でもわかる状態であった。

 徐にオレは彼女に近づくと無理やり斬りかかろうとするが、もはや武人の動きでは無かった。
 股間を木剣の先で突くと、ギャっという声で激しく失禁して倒れた。
「悪いが俺の勝ちだな」
「ぐっ…キサマ…」
「今晩わオレも欲求不満なんだ…とことん付き合ってもらうからな…」
「……はぃ…」

 これで王国評議会の軍事顧問も堕ちた。
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