愛玩洞窟〜汝洞窟を愛せよ、奥に深く深淵に

黒船雷光

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亜人攻略・魔王復活編

エルダリア王国女王の秘密

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 これから、エラリア女王との正式な結婚式も控えている。
 色々腹が決まり、ラカスタのメンバーには、人の姿も与えた。

 カイラは少し癖っ毛のあるショートヘアの頭部に目立つ猫耳。釣り目がちな瞳は金色で瞳孔は猫と同じのまま。肌はこの世界では多い褐色肌を倍以上黒くした漆黒に近い湿っとりと艶のある美しさがある。
 少し短めのスカートから伸びる健康的な美脚は彼女の高い頭身を決定づける美しさだ。

「なるほど…この姿は狩りをする以外の時は楽だな。活舌も良く話しやすい…地肌が晒されるのは危機感が強いが、この衣装は悪くない」

 彼女が来ているメイド服は、黒地に白いエプロン、白いフリル。美脚は白いハーフストッキングにガーターベルトでコントラスト完璧。

 斑金髪のグラマスなザルクは、美しくメリハリの効いたグレーの瞳の白肌の美女に。
 タイガは橙色に黒い縞模様が入ったボリュームのある頭髪体形はアスリート体形だがややマッシブ。
 タイプはブリギッタが近いか…懐かしいな。
 彼女たちも黒ベースのメイド服に身を包む。
「みんな似合っているよ」
「そうですか?」「嬉しいっす」「ホントかよ…」まあ、反応はバラバラだが気に入ってくれたみたい。

 改めてエラリア女王の元に雫と共に三人を連れて行くと、エラリアは満足そうに「おお、良い感じに主のハーレム構成に華が加わったの」という。
 ……この人オレの妃になる人だよな?おおらかだな…と思ったが、彼女は政治の道具としてオレを欲しているのだろう…。
 そこに気づけば、寛容を示さなければならないとも考えていそうだ…何時か本音を聞き出せるだろうか?

「何じゃ?ワシの顔に何かついているか?」
「可愛い目と鼻と口」
「んな?!……や、やめんか」
「すいません、女王様…考え事を…あ、いや、その美しさに見とれていました」
「シェルよ…0点じゃ」
「はい…」

「まあ、よい、ここまで来たらお主にも伝えなければならないことがある。ちょっと顔を貸せ」
 セレストもいつにもない真剣な顔をしている。

 ついて行くと、一行は王城の地下に辿り着く。
 そこには巨大な空間と、中央に更に下に向かう巨大な螺旋階段が口を開けている。
 だが、人の背丈程度の格子柵が張り巡らせられ、そこに降り立つ為の入り口には簡易的な扉が付いている。
 周囲は魔法のシェードランプというか光る球体が置いてあってそれが光り、全体を淡く照らしている。

「この扉は特殊な条件が無いと開きません」セレストが伏し目がちに説明する。
 横の柵を乗り越えちゃえば…と思ったが口に出さない。

 聖光教会宗主教のアラベル・サンクラウンが待っていた。
「シェル様におきましてはご無沙汰しております…御身におきましては格別な取り計らいを頂きまして…」
「硬い挨拶はほどほどにな」エラリアはチクリと釘をさす。
「失礼しました…ご案内いたします。」

 セレストがラカスタ三人衆の前に立つ。
「申し訳ございません、ここから先は女王様とシェル様だけしか通れません」
「なんだと?」「我らは主と共にあるぞ」「護衛を何と心得る」
 エラリアがオレを見て「何とかせい」という顔をする。
「カイラ、ザルク、タイガ…すまんが、ここで待っていてくれ」
 三人ともシュンとなる。
「我も残る必要があるのか?」雫も納得いかないという顔をするが致し方ない。
「勿論私も残ります」セレストも一歩引く。

「うむ、では行くかの…アラベル」「はい、女王様」
 二人が扉に手をかざし、何やら呪文を唱える。
 カチリと音がしてゲートが開く。

「では、シェルよ…行くぞ」
「無事をお祈りしております」とアラベルが神妙な顔で言う。

 扉を潜り、深い、深い螺旋階段を下りていく。
 足元を照らすように設置された光る石は、まるで前世の人感センサーの付いた明かりみたいに行く先々で点灯し、狭く伸びる階段を照らす。
 ……いつまで降りるのか?と聞こうと思い「エラリア女王様…」と声を掛けようとすると、それを制して彼女は言う。
「もう着いた」

 内側に向かって螺旋で降りてきていたので、辿り着いたそこは4畳半くらいの本当に狭い床で、その真ん中に3メートルくらいの巨大な水晶の結晶が鎮座していた。

 周囲の球が一斉に明かりを灯すと、水晶の中に女性が封印されている。

 頭部には角があり、肌の色は周囲の色が影響して分かりづらいが、赤褐色に見える。
 背中には鳥の羽の様な翼が対で6枚。手首足首にも羽毛が見える。胸部は何も隠さず豊満で形が良く上向きな果実が付いていて、下半身は暗くて良く見えないが、魅力的なハート柄の草原が生えている。
 戦闘中に固まったような躍動感あるポーズで顔は笑っているようにも見える。

 その顔を見てどこかで見おぼえが…

「あ、この女性って…」
「そうじゃ、ワシじゃ…600年前のワシの本体じゃ」

「……えっと、それじゃエレノアって」
「お前が以前転生者かと聞いたな?正解じゃ…ワシはこのような見た目じゃが前回大戦の敗北で封印喰らって肉体を失った。そして、人として生き転生を繰り返しここまで来た。人間などと言う脆弱な生き物に封じられて来たが、今こそ本来のワシを取り戻すことが来た」

「それってオレは何か…ニエとかになるって話か?」
「バカモノ…だとしたら婿に向かえるなんぞ言わんで黙って祭壇に供えるわい…結婚式の準備も進めているのじゃぞ」
「うん、知ってる。…まあ、ちょっと心配になっただけだ」
「胡散臭い言い訳じゃの…ホントはビビっておったのだろ?」
「いやぁ~正直魔王ってオレがなるのかと思っていたからな……」
 スカル=ザハルと対決する時結構な覚悟を持っていたんだけどな…

「は?…何を言っておる?」
「ん?」
「主はとっくに魔王になっておるじゃろうが…」

「…………え?」
「まさか、お主自分で気づいてないとか、すっ呆けるつもりじゃったか?」
「いや、マジで…オレって魔王なの?」
「ワシは今すぐ鏡をお主に渡して見せたいぞい…」
 そ、そんなに変わってるか?
「ふん…冗談じゃ…そんな絶望したような顔をするでない…角も牙も生えておらんわい。だが、その明らかに体の筋肉の突き方が変わったのを見れば、これまでお主が抱いた女たちはさらに悦んで股を開こうぞ…」
 幼女がその言い方!

「エラリア…女王様…それで、ここでは何をすればいいのかな?」
「この水晶はな……スライムの結晶化したものなのじゃ」
「へえ…」
「お主、便利なもの作って持っているじゃろ?」
「え?何でしたっけ…?」
「もう~トボけるな…スレイ棒とかいう卑猥な道具じゃ言わせるな!」
 股開くとか言ってた人が何言ってんだ…

 まあ、こんなこともあろうかと…という感じで実は持っているけど。
 そう言う訳で、差し出す。
「そうそう、それそれ…まあ、何というか…偉いもん考えるのお主」
 まあ、原形はルディアナ(ルドルフ)だけどな…

「そんなのワシに挿したら…もとい、硬質化したスライム本体から切り離されたこの水晶は、同質の物質なら干渉して強固な結界を破れるはずじゃ。やってくれ!」
「はいはい女王様…」
 カッチカチの水晶面がスレイ棒を差すと感応しスライム化する。
 600年前のエラリアが流れ出る。
 倒れた魔王エラリアの身体は先ほどまで生きていたような姿だが大気に触れると一気に崩壊し、ボロボロになって気化してしまった。

「え?あれ?何か魂を元の肉体に戻すとかそう言うんんじゃないのか?」
「なんでそんな化石みたいな体に戻らにゃならんのだ?ワシは今のワシじゃ…だが、封印が解けたことで、ワシはその力を取り戻せる…もうすこしお主には付き合ってもらうぞ」

「オレたちの結婚式とかですか?」
「まあ、その辺りかの…ココでの役目は終わったわい。帰るぞ!」
 オレは来た道の螺旋階段の距離を見て結構絶望した気分になる。
 しかもなんかこの幼女の元魔王…オレの肩に乗っかってんですが。

「ほれ、幼き女王に尽くせよ…旦那様よ」
 はぁ~と特大なため息を吐くと、耳を引っ張られる…やめてください…ホントに幼女だな…と思いながらその場所を去る。
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