メニューのないレストラン

猫宮乾

文字の大きさ
7 / 10

【七】

しおりを挟む

 お互いの気持ちを確認しあった後で走り出した車が、緋茅町の朝希の家の前で停止した。朝希が車から降りてから、朝よりも外れた場所に車を停め、眞郷もまた降りてきた。朝希の家の車庫の前、道路から離れた場所に、眞郷は車を停めたかたちだ。

 家に来たいと車内で告げた眞郷に対し、朝希は頷いた。坂道を上がって玄関の鍵を開けながら、朝希は体を硬くしていた。好きな相手と家の中で二人きりになるというのは、車内よりもさらに緊張する。それを悟られたくなくて、平静を装い中へと入った。

「お邪魔します」

 靴を脱いで眞郷も中へと入ってくる。動揺をなんとか静めながら、朝希は居間へと向かった。そしていつかのように、二人でローテーブルをはさんで向かい合う。朝希は湯呑みを二つ用意して、お茶を淹れた。

「なぁ、朝希くん」
「な、なんだよ?」
「俺は朝希くんの心も勿論欲しかったけど、体も欲しい」
「……そ、その……俺は、女とも付き合った事が無いし、男とも無い……どうしていいか、分からねぇんだよ……俺、どうしたらいい?」
「俺に抱かれるのは、嫌じゃない?」
「分かんねぇ。けど、多分……嫌じゃない」

 なにせ、抱かれる空想をして自慰に耽ったほどだ。しかしそれは口にしない。

「だったら、寝室に行きたい」
「お、おう……あ、で、でも、ふ、風呂とか……」
「俺は気にしないけど、朝希くんは気になる? 気になるなら、待っているから入ってくるといい」
「行ってくる」

 勢いよく立ち上がり、朝希は逃げるように洗面所へと向かった。脱衣所を兼ねたその場所で服を脱ぎ、慌てて浴室へと入る。そこで丹念に髪や体を洗ってから、最後に頭から温水を浴びた。いつもよりも長い時間そうしていたのは、これからの情事を想像してガチガチに緊張していたからだ。しかしあまり待たせても悪いだろうと思い、心の準備は出来ないままだったが、外へと出る。

 そして脱衣所に常備してある着替えの下着とTシャツを身につけて、ボトムスはそのままに、髪を乾かして居間へと戻った。

「待ったか?」
「待った」
「わ、悪い」
「でもいくらでも待つよ。もう大丈夫なら、寝室に案内してくれ」

 冗談めかして笑った眞郷には、やはり余裕があるように見えた。朝希は頷いて立ちあがると、居間を出て、二階へと続く階段の前に立った。眞郷がついてくる。軋む階段をそのままのぼり、自室の隣の座敷に向かった。

 押し入れから布団を出し、そこに敷く。そして真新しいシーツを広げた。自分の部屋に招いたら、毎夜今日の事を思い出してしまいそうで怖かったから、両親や兄弟が戻ってきた時に泊める部屋へと案内した。

 それから畳の上で正座をして、ぎこちなく眞郷を見る。眞郷は鞄から、ローションとコンドームの袋を取り出していた。

「なんでそんなの持ってるんだよ?」
「いつ何があってもいいように、俺は常備してる」
「そ、そうか。行きずりとか、やっぱ、あるのか?」
「一夜限りが一度も無かったとは言わないけど、基本的に俺は恋人としか寝ない。ただいつ恋人が出来てもいいように、用意は怠らない。実際に今日、朝希くんという恋人が出来て、これらも有効活用出来そうだ」

 その言葉に、カッと朝希の頬が朱く染まった。こうして二人の夜が始まった。
 服を脱いだ朝希の体を、眞郷がゆっくりと布団に押し倒す。

 そして首の筋を手でなぞってから、右の乳首を人差し指と中指の間に挟んだ。逆の左の掌では、朝希の左の脇腹を撫でている。

「っ、ん……」

 右胸の二本の指を振動するように動かされた時、未知の刺激に朝希は鼻を抜けるような声を漏らした。最初は違和感が強かったが、緩急をつけて指を動かされる内、朝希の乳頭が朱く尖り始める。それを見ると、口角を持ち上げてから、眞郷が唇で吸いついた。

「ぁ」

 そして甘く噛んでから、チロチロと舌先で右乳首への刺激を強める。眞郷の右手は朝希の肌をなぞってから、今度は太股に触れた。

「んぅ、ぁァ……」

 眞郷の愛撫は丁寧で、じっくりと朝希の体を開き、昂めていく。熱い吐息が零れるのが恥ずかしくて、両手で朝希は口を覆った。それを獰猛な眼でチラリと見てから、今度は舌で朝希の体を舐めた眞郷が、両手で朝希の陰茎に触れる。既に反応を示していた朝希の雄の側部に両手を添えた眞郷は、端正な唇でそのまま朝希の陰茎を咥える。

「ンっ、あぁ……ァ」

 唇を使って雁首までの部分を口で扱きつつ、側部は手で擦り上げる。そんな眞郷の手で、すぐに朝希の陰茎は反り返った。先走りの液が自然と溢れ始める。するとそれを舐めとるようにしながら、眞郷が鈴口を刺激した。ビクンと朝希の肩が跳ねる。

「待っ……も、もう出……ぁあ……っッ」

 すると眞郷が口を離した。もうちょっとで達しそうだったものだから、つい懇願するような視線を朝希は向けてしまう。眞郷は余裕が見える目で笑うと、ローションを片手で取った。

「こっちはした事ある?」
「ひっ」

 眞郷がローションを絡めたひやりとぬめる人差し指で、朝希の窄まりをつついた。

「な、無い」
「そうなんだ? じゃあこれからは、こっちの方も感じるようにしないとな」

 眞郷の人差し指の第一関節までが、ゆっくりと朝希の中へと挿いってくる。そしてぐるりと弧を描くようにして、菊門を広げるように動いた。初めて受け入れる異物感に、朝希は体に力を込めてしまう。

「ゆっくり息を吐いて」
「う、うん……ぁ、あ」

 言われた通りに朝希が深く呼吸すると、指先がより深く、中を探るように進んできた。時折左右を確認するように動かしながら、眞郷が第二関節まで挿入する。朝希はギュッと両手でシーツを握りしめながら、膝を折って受け入れる。

「ほら、やっと指が全部挿いった」

 ローションが体温と同化した頃、眞郷が優しく言った。それからすぐ、振動させるように指を動かし始める。

「ぁ、ァ……んぅッ……ぁ……ぁぁ……」

 朝希が切ない声を上げる。まだ指が一本だけだというのに、内側が満杯になってしまったような感覚がする。その内に、眞郷の指が、弧を描くように動き始めた。少しずつ少しずつ、内側が解れ始める。刺激が体全体に響いてくるようで、朝希は荒く吐息しながら涙ぐんだ。想像や夢と、本物は全然違う。

「指、増やすぞ」

 人差し指を引き抜いた眞郷は、そう宣言しながら、ローションをより多く手に絡め、今度は中指もあわせて二本の指を挿入した。じっくりと、だが着実に進んできた指に、思わず朝希が瞼をきつく閉じる。朝希の黒い睫毛が震えている。二本の指が第二関節、そして根元まで挿いりきると、眞郷がその指を開くように動かした。するとさらに内壁が広げられる。ぐちゅりとぬめるローションの水音を卑猥に感じて、朝希は羞恥を覚えた。

「あぁ……っ、ん!」

 その時、そろえられた二本の指先が、朝希の中のある個所を刺激した。そうされると内側に燻り始めていた疼きが、明確な熱となって快楽に変わった。少し萎えかけていた陰茎にも、その感覚が直結する。

「あ、あ、あ」

 反応を確かめるように、眞郷がそこばかりを指で刺激する。そうされると、朝希は声が堪えられない。

「ここか」
「ひ、ぁ……あ、あ、そこ……変だ」
「変じゃない。前立腺だよ、気持ち良くなるところだ」

 涙が滲んでいる瞳を、朝希は眞郷に向ける。知識では前立腺という名前を聞いた事があった。その時眞郷が、左手で朝希の陰茎を握った。そして扱きながら、同時に右手の二本の指では強く前立腺を刺激する。

「や、やぁ、あ、あ、あ……そ、そんな、一緒にされたら、俺、俺……あ、ああ!」
「出していい」
「イ、イく。あ、う、うあ……あああ!」

 そのまま朝希は前と中からの同時の刺激により、呆気なく果てた。肩で息をしていると、眞郷が指を引き抜き、コンドームをつけてから、屹立している肉茎の先端を、朝希の菊門へとあてがった。そして弛緩していた朝希の中へ、グッと雁首まで押しいれる。突然の事に朝希は喉を震わせる。

「ああ、あ、ああっ!」

 大きく朝希が声を上げる。

 すると亀頭までが挿いったところで、一度動きを止めて、眞郷が荒く吐息した。それから左手で朝希の左の太股を持ち上げると、より深く肉茎を中へと進めた。

「んン――っ、ぁァ!」

 硬い肉茎が進んでくる度、指とは全く違う熱に押し広げられ、朝希の中が蕩け始める。朝希の腰がひけそうになっても、太股を持ち上げている眞郷がそれを許さない。そうして眞郷は根元まで肉茎を挿入した。深々と穿たれた朝希は、ポロポロと涙を零しながら、体を震わせる。じっくりと解されたから痛みは無い。コンドーム自体にもローションがついていたようで、すんなりと中に挿いってきた。

「動くぞ」
「あ……うん。ンっ……ぁ、ああ……ァ、ん」

 眞郷が腰を揺さぶる。その動きが少しずつ激しくなっていく。次第に静かな和室に、肌と肌がぶつかる音と、ローションが奏でる水音が、協和音を響かせるようになった。

「あ、ああ、ぁア――!」

 全身がドロドロに蕩けてしまいそうに熱くて、朝希は泣きながら喘いだ。あんまりにも気持ちが良い。初めての他者との交わりに、何も考えられなくなっていく。再び陰茎がガチガチに持ち上がり、反り返って達したいと訴えるように先走りの液を垂らした。

「あ、ン……んっ、う、ぁァ……あ、眞郷さ……ああ!」

 快楽が怖くなって手を伸ばすと、眞郷が右手で朝希の体を軽く抱き起した。左の太股はそのまま持ち上げられていたから、抱きついた瞬間には、眞郷の肉茎をより深くまで受け入れる状態になる。眞郷の背に朝希が手をまわす。その中を、一際強く眞郷が貫いた。

「ぁあ、あ――!」

 その衝撃で、朝希は果てた。ほぼ同時に、収縮した中に絡めとられるようにして、眞郷も精を放ったのだった。ぐったりとした朝希から肉茎を引き抜いた眞郷は、コンドームを外してティッシュにくるみゴミ箱に捨ててから、朝希の隣に寝転がる。そして朝希の呼吸が落ちついたのを見てから、柔和に笑ってから朝希の体を抱き寄せた。

「やっぱり、可愛いな」
「……変じゃなかったか?」
「どこが?」
「俺……こういうの、初めてだから、分かんなくて」
「何も変じゃなかった」
「ちゃんと眞郷さんも、気持ち良かったか?」
「ああ。『も』と言う事は、朝希くんも?」
「っ……」

 照れながらもコクリと朝希は頷いた。すると微笑したままで、眞郷もまた頷く。

「よかった。しかし、可愛い事を聞くんだな。俺の事を気にしてくれるとは」
「だって……好きな相手には気持ち良くなってほしいし、本当に俺で大丈夫かな、とか……」
「想像以上に真面目というか、健気だな。大丈夫だよ、俺は朝希くんがいいんだ」

 眞郷が朝希の髪を梳くように撫でる。その優しい感触が擽ったい。

「ダメだな。もっと欲しくなって困る」
「え」
「朝希くん。もう一回」
「な」

 そのまま、眞郷が朝希の上にのしかかってくる。こうして朝希が目を白黒させている内に、二回戦目が始まった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

そのモブは、私の愛しい唯一無二

ミクリ21
BL
アズエル・ミスティアはある日、前世の記憶を思い出した。 所謂、BLゲームのモブに転生していたのだ。 しかし、アズエルにはおかしなことに思い出した記憶が一つだけではなかった。 最初はモブだと信じきっていたのに、副会長セス・フェリクスに迫られ続けるアズエルの話。

地味メガネだと思ってた同僚が、眼鏡を外したら国宝級でした~無愛想な美人と、チャラ営業のすれ違い恋愛

中岡 始
BL
誰にも気づかれたくない。 誰の心にも触れたくない。 無表情と無関心を盾に、オフィスの隅で静かに生きる天王寺悠(てんのうじ・ゆう)。 その存在に、誰も興味を持たなかった――彼を除いて。 明るく人懐こい営業マン・梅田隼人(うめだ・はやと)は、 偶然見た「眼鏡を外した天王寺」の姿に、衝撃を受ける。 無機質な顔の奥に隠れていたのは、 誰よりも美しく、誰よりも脆い、ひとりの青年だった。 気づいてしまったから、もう目を逸らせない。 知りたくなったから、もう引き返せない。 すれ違いと無関心、 優しさと孤独、 微かな笑顔と、隠された心。 これは、 触れれば壊れそうな彼に、 それでも手を伸ばしてしまった、 不器用な男たちの恋のはなし。

姉の男友達に恋をした僕(番外編更新)

turarin
BL
侯爵家嫡男のポールは姉のユリアが大好き。身体が弱くて小さかったポールは、文武両道で、美しくて優しい一つ年上の姉に、ずっと憧れている。 徐々に体も丈夫になり、少しずつ自分に自信を持てるようになった頃、姉が同級生を家に連れて来た。公爵家の次男マークである。 彼も姉同様、何でも出来て、その上性格までいい、美しい男だ。 一目彼を見た時からポールは彼に惹かれた。初恋だった。 ただマークの傍にいたくて、勉強も頑張り、生徒会に入った。一緒にいる時間が増える。マークもまんざらでもない様子で、ポールを構い倒す。ポールは嬉しくてしかたない。 その様子を苛立たし気に見ているのがポールと同級の親友アンドルー。学力でも剣でも実力が拮抗する2人は一緒に行動することが多い。 そんなある日、転入して来た男爵令嬢にアンドルーがしつこくつきまとわれる。その姿がポールの心に激しい怒りを巻き起こす。自分の心に沸き上がる激しい気持に驚くポール。 時が経ち、マークは遂にユリアにプロポーズをする。ユリアの答えは? ポールが気になって仕方ないアンドルー。実は、ユリアにもポールにも両方に気持が向いているマーク。初恋のマークと、いつも傍にいてくれるアンドルー。ポールが本当に幸せになるにはどちらを選ぶ? 読んでくださった方ありがとうございます😊 ♥もすごく嬉しいです。 不定期ですが番外編更新していきます!

僕の恋人は、超イケメン!!

八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?

花が促すプログレス

猫宮乾
BL
 聖ダフネ学園の風紀委員長をしている俺(水理砂緒)は、生徒会長の高萩七彩とは険悪な仲だ。けれど俺達は幼なじみで、離れる前に俺は高萩に初恋をし、今もその想いを引きずっている。そんなある日、学園に三年に一度だけ咲くという想現草と遭遇する。この花は、恋が叶う花と言われているのだが、まさか実在するとは――※王道学園(非王道)の会長×風紀委員長のお話です。夏芽玉様主催の「#恋が叶う花BL」Twitter企画参加作品です。

【完結】言えない言葉

未希かずは(Miki)
BL
 双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。  同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。  ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。  兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。  すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。 第1回青春BLカップ参加作品です。 1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。 2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)

ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?

灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。 オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。 ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー 獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。 そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。 だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。 話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。 そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。 みたいな、大学篇と、その後の社会人編。 BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!! ※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました! ※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました! 旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

処理中です...