黒薔薇の刻印

猫宮乾

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【十三】旅路Ⅰ

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 俺がラッセルと体を繋いだのは、旅を初めて三日目の事だった。

「こりゃ凄いな。本当にいい具合だ」
「やめ……ああ……やめてくれ……」

 護衛であるはずの俺をあっさりと組み敷いたラッセルは、獰猛な色を瞳に宿しながら、ニヤリと笑って、俺の後孔に指を突き立て、かき混ぜている。それだけで蕩けきってしまい、俺の体からは力が抜けた。

「分かってなかったんだなぁ。俺が商人を装った殺し屋だって」
「あ、ハ……」
「隙だらけの護衛だから騙しとおせると踏んで雇ったんだけどなぁ、まさか穴にまでなってくれるとはな」

 布が張られた野営のためのテントで、俺は喘ぐ。押し返そうとするのだが、ラッセルの厚い胸板はビクリともしない。

「あ、あ、あ」
「ここが好きらしいねぇ。一体誰にこんな淫らに調教されたんだ?」
「ひゃ、ぁ……ああ……だ、だめだ、あ、出る……う、うああ」

 指であっさりと果てさせられて、俺の体が弛緩した。するとそれを見計らったかのように、ラッセルが押し入ってきた。右の太股を持ち上げられ、斜めに貫かれる。深い。ラッセルの長く硬いものを、俺の内部が締め上げる。

「挿れてるだけでイきそうになるなんて、久しぶりだ。これから旅の間は、よろしくなぁ」
「あ、ああ、ア!! ひ!!」

 ラッセルが激しく腰を揺さぶる。すると快楽が全身に響いてきて、すぐに俺は飲まれた。黒い薔薇の紋章が疼いている。ラッセルはそれを一瞥すると、意地の悪い顔で笑った。

「黒薔薇の刻印かぁ。こんなもん付けられてるとはなぁ」

 動きが今度は緩慢に変わり、ゆっくりと抽挿される。その度に、より深い場所まで探られて、俺は喘いだ。気持ち良い。穏やかな快楽の波が襲ってくる。その後は激しい律動が始まり、一晩中交わっていた。いつ自分が意識を飛ばしたのか、俺は覚えていない。



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