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【四十】種付けⅠ
しおりを挟む俺の婿だと名乗って一人目にやってきたのは、水の国の公爵だった。血は薄いが、かろうじて王家の親戚だったらしい。薄い寝間着姿で寝台に座らされていた俺の前に立つと、ラハルと名乗った公爵は、首を傾げて笑った。
「随分とボロボロだ」
「……」
何も言えなかった。俺の体は、黒薔薇の刻印や罪人印、足の傷で、確かにボロボロだ。下着を身につける事は許可されなかったので、俺は薄い衣で下腹部を隠して座っていたのだが、俺の背後に回ったラハルが、俺の陰茎を片手で握りこんできた。
「使い込んでいると聞いていたが、綺麗な色だな。ああ、後ろを使っているだけだったのか」
「……ぁ」
与えられた手の刺激に、体が震える。俺は期待に満ちた瞳を、ラハルに向けたと思う。つり目のラハルは、更に目を細めて笑った。
「すぐに気持ち良くなられてはつまりませんからね」
ラハルはそう言うと、革製のコックリングを俺の陰茎の根元にはめた。そうしてから、改めて、俺の陰茎を扱いたから、ピタリとそれがはまってしまった。
「膝を折ってうつ伏せに」
「……」
「返事をするように。婿には従うべきだ。それが妻の勤めだろう?」
妻という言葉に違和を覚える。俺は、男なのに。だが、快楽を貪欲に求める体は、言われたとおりに動いた。
「ひ!」
すると弱い足首を掴まれ、俺は背を反らせた。すると気を良くしたようにラハルが笑った。
「なるほどなるほど。動けないものをいたぶるというのも、中々そそる」
「あ、あ……ぁ……ァ」
ラハルの指が、中に入ってきた。魔術なのか、ぬめる液体が、指全体から出ている。そのため、すぐにぐちゃぐちゃという音が響き始めた。
「ああ、嫌らしい音だ」
「う、ぁ……ァ、ああ……」
「今夜は、ずっと繋がっていましょうね」
俺の腰を掴むと、すぐにラハルが挿入した。熱い肉茎の感触に、気持ち良くて俺は涙を零した。もう俺の体はダメらしい。何をされても感じてしまう。
「あ、あ、あ」
「酷くされるのがお好きなようだ」
「ああ、もっと突いてくれ」
「――いいえ。私は夫ですから。存分に優しくして差し上げますよ」
「っく、ぁ……」
ラハルは意地悪く動きを止めてから、俺の感じる場所から少しだけ逸れた場所を、ぐっと突き上げた。ゾクゾクと全身が震える。思わずラハルのものを締め上げた。すると喉で笑ったラハルが、震える俺の顎を後ろから持ち上げた。
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