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第六章
人工ブレイキングゲート7
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浦安と親しく話しているところを見るにしゃがれ声の男は仲間なのだろう。
「もうちょっと……」
真実の目はちゃんと相手が視界に入っていないと効果が発動できない。
バレるリスクはありながらも圭は車の影からもう少し顔を出してしゃがれ声の男の方を見ようと試みる。
『村上昆
レベル182
総合ランクE
筋力D(英雄)
体力D(無才)
速度E(無才)
魔力E(無才)
幸運F(無才)
スキル:地獄耳
才能:無し』
なんとか視界の端にしゃがれ声の男を映してステータスを覗き見ることができた。
村上という男はD級相当の能力。
こちらは戦っても問題なさそうだと圭は思った。
ただ問題は浦安の方である。
総合ランクがDということは覚醒者等級でC級覚醒者ということ。
今の圭たちよりも一つ上の等級である。
同じ等級の中でも強さには差が存在している。
圭たちはまだD級になったばかりで強さとして考えるにD級の下の方だろう。
対して浦安のC級がB級に近いC級であった場合圭たちでは敵わないと考えた方がいい。
「だがこれだけ大騒ぎにもなってる。向こうさんも満足なんじゃないか?」
「そうだといいがな」
けれど浦安の能力値を考えた時にそんなに強くもなさそうだと圭は感じていた。
しゃがれ声の村上とそれほど違いがない。
もしかしたらスキルや才能といったものも総合ランクには関わっているのかもしれないと今になって思った。
「とりあえずバレたならここから逃げよう。……周りには…………チッ、誰かいるな!」
村上が盛大に舌打ちした。
「なんで……」
「スキルだ!」
急にバレたことに驚いた。
しかし村上には地獄耳というスキルがあった。
地獄耳というスキルの能力を文字通り正面から受け取ると聴力的なところに関わるものだろうと予想できる。
「出てこい……」
村上と浦安が腰から剣を抜く。
もうこうなれば逃げられる前に戦うしかない。
圭がみんなに視線を送るとそれぞれ行けると頷いて返事する。
指を三本立てる。
一本たたみ、二本たたみ、最後の三本目をたたんだ瞬間に圭は車の影から飛び出した。
「あいつは!」
浦安は圭の顔を見て驚いた。
公園で見たやつであると浦安の方も覚えていたのである。
まず狙うのは等級の低い村上。
数が少ない方が戦いやすいので倒せそうな方から倒していくことにした。
『類い稀なる幸運の効果が発動しました』
「なっ!」
薫の強化をもらいつつ村上と一気に距離を詰めて剣を振り下ろす。
圭の剣と村上の剣がまともにぶち当たり、村上の剣が砕けるようにして叩き折られる。
「村上!」
「くそっ! こいつら強いぞ!」
「……しょうがない、少し時間を稼げ!」
「お前の剣よこせ!」
浦安が村上に自分の剣を投げ渡して後ろに下がる。
何かしようとしていることは明らか。
「どけ!」
「誰がいうこと聞くか!」
圭と一緒に飛び出したカレンが村上にメイスを振り下ろした。
今度は正面から受け止めるなんてことはしないでかわす。
「こっちだよ!」
「うっ、ぐわっ!」
メイスをかわした村上の後ろに波瑠が回り込んでいる。
背中をざっくりと切り裂かれた村上は悲鳴をあげて膝をつく。
「圭、あの男何かしてる!」
「……次のために取っておくつもりだったが仕方ない」
浦安が背負っていたリュックをひっくり返すと中からゴロゴロと黒い石がいくつも転がり落ちてきた。
黒い石に手をかざすと石が黒く輝いて魔力が溢れ出す。
「……ゲートが」
「マジかよ……」
黒く渦巻くような魔力が青く変化していき、見慣れたゲートの形となった。
そして中から三体のラーナノソルジャーが飛び出してきた。
「あれは!」
「……あいつが今回のブレイキングゲートの犯人だったのか!」
飛び出してきたラーナノソルジャーを見て圭たちは確信した。
浦安がゲートを呼び出してモンスターに人を襲わせていたのだと。
「まずはモンスターを倒すぞ!」
放っておいて他のところに行かれても困る。
圭たちはまずラーナノソルジャーを倒すことにした。
隙を見て浦安が怪我をした村上を抱えてゲートの中に入っていく。
「こっちこい、カエルども!」
カレンが魔力で挑発してラーナノソルジャーを引きつける。
「燃えてしまえ!」
夜滝が魔力を燃え盛る炎に換えてラーナノソルジャーに放つ。
まともに炎を食らったラーナノソルジャーの全身が燃え上がり火を消そうと暴れる。
けれど魔力の炎は簡単には消えずにそのままバタリと倒れて動かなくなる。
残る二体のラーナノソルジャーは圭と波瑠がそれぞれ向かった。
「ほっ!」
波瑠とラーナノソルジャーでは波瑠の方が速い。
ラーナノソルジャーは波瑠の攻撃をかわすことができずに切り裂かれる。
「ちょこまか逃げんじゃねえよ!」
圭の攻撃はかわされたのだが上手くカレンがフォローして回り込んだ。
メイスで潰されるようにしてラーナノソルジャーは倒された。
「……どうする?」
ラーナノソルジャーはそれ以上ゲートから出てこなかった。
浦安はゲートの中に逃げ込んでしまった。
「追いかけよう」
もしかしたらまた別のゲートを繋いでどこかに逃げるようなこともできるのかもしれない。
ここで逃したら今後何をしでかすか分からない。
リスクのある判断だ。
けれど圭の判断にみんな反対することもなかった。
「もうちょっと……」
真実の目はちゃんと相手が視界に入っていないと効果が発動できない。
バレるリスクはありながらも圭は車の影からもう少し顔を出してしゃがれ声の男の方を見ようと試みる。
『村上昆
レベル182
総合ランクE
筋力D(英雄)
体力D(無才)
速度E(無才)
魔力E(無才)
幸運F(無才)
スキル:地獄耳
才能:無し』
なんとか視界の端にしゃがれ声の男を映してステータスを覗き見ることができた。
村上という男はD級相当の能力。
こちらは戦っても問題なさそうだと圭は思った。
ただ問題は浦安の方である。
総合ランクがDということは覚醒者等級でC級覚醒者ということ。
今の圭たちよりも一つ上の等級である。
同じ等級の中でも強さには差が存在している。
圭たちはまだD級になったばかりで強さとして考えるにD級の下の方だろう。
対して浦安のC級がB級に近いC級であった場合圭たちでは敵わないと考えた方がいい。
「だがこれだけ大騒ぎにもなってる。向こうさんも満足なんじゃないか?」
「そうだといいがな」
けれど浦安の能力値を考えた時にそんなに強くもなさそうだと圭は感じていた。
しゃがれ声の村上とそれほど違いがない。
もしかしたらスキルや才能といったものも総合ランクには関わっているのかもしれないと今になって思った。
「とりあえずバレたならここから逃げよう。……周りには…………チッ、誰かいるな!」
村上が盛大に舌打ちした。
「なんで……」
「スキルだ!」
急にバレたことに驚いた。
しかし村上には地獄耳というスキルがあった。
地獄耳というスキルの能力を文字通り正面から受け取ると聴力的なところに関わるものだろうと予想できる。
「出てこい……」
村上と浦安が腰から剣を抜く。
もうこうなれば逃げられる前に戦うしかない。
圭がみんなに視線を送るとそれぞれ行けると頷いて返事する。
指を三本立てる。
一本たたみ、二本たたみ、最後の三本目をたたんだ瞬間に圭は車の影から飛び出した。
「あいつは!」
浦安は圭の顔を見て驚いた。
公園で見たやつであると浦安の方も覚えていたのである。
まず狙うのは等級の低い村上。
数が少ない方が戦いやすいので倒せそうな方から倒していくことにした。
『類い稀なる幸運の効果が発動しました』
「なっ!」
薫の強化をもらいつつ村上と一気に距離を詰めて剣を振り下ろす。
圭の剣と村上の剣がまともにぶち当たり、村上の剣が砕けるようにして叩き折られる。
「村上!」
「くそっ! こいつら強いぞ!」
「……しょうがない、少し時間を稼げ!」
「お前の剣よこせ!」
浦安が村上に自分の剣を投げ渡して後ろに下がる。
何かしようとしていることは明らか。
「どけ!」
「誰がいうこと聞くか!」
圭と一緒に飛び出したカレンが村上にメイスを振り下ろした。
今度は正面から受け止めるなんてことはしないでかわす。
「こっちだよ!」
「うっ、ぐわっ!」
メイスをかわした村上の後ろに波瑠が回り込んでいる。
背中をざっくりと切り裂かれた村上は悲鳴をあげて膝をつく。
「圭、あの男何かしてる!」
「……次のために取っておくつもりだったが仕方ない」
浦安が背負っていたリュックをひっくり返すと中からゴロゴロと黒い石がいくつも転がり落ちてきた。
黒い石に手をかざすと石が黒く輝いて魔力が溢れ出す。
「……ゲートが」
「マジかよ……」
黒く渦巻くような魔力が青く変化していき、見慣れたゲートの形となった。
そして中から三体のラーナノソルジャーが飛び出してきた。
「あれは!」
「……あいつが今回のブレイキングゲートの犯人だったのか!」
飛び出してきたラーナノソルジャーを見て圭たちは確信した。
浦安がゲートを呼び出してモンスターに人を襲わせていたのだと。
「まずはモンスターを倒すぞ!」
放っておいて他のところに行かれても困る。
圭たちはまずラーナノソルジャーを倒すことにした。
隙を見て浦安が怪我をした村上を抱えてゲートの中に入っていく。
「こっちこい、カエルども!」
カレンが魔力で挑発してラーナノソルジャーを引きつける。
「燃えてしまえ!」
夜滝が魔力を燃え盛る炎に換えてラーナノソルジャーに放つ。
まともに炎を食らったラーナノソルジャーの全身が燃え上がり火を消そうと暴れる。
けれど魔力の炎は簡単には消えずにそのままバタリと倒れて動かなくなる。
残る二体のラーナノソルジャーは圭と波瑠がそれぞれ向かった。
「ほっ!」
波瑠とラーナノソルジャーでは波瑠の方が速い。
ラーナノソルジャーは波瑠の攻撃をかわすことができずに切り裂かれる。
「ちょこまか逃げんじゃねえよ!」
圭の攻撃はかわされたのだが上手くカレンがフォローして回り込んだ。
メイスで潰されるようにしてラーナノソルジャーは倒された。
「……どうする?」
ラーナノソルジャーはそれ以上ゲートから出てこなかった。
浦安はゲートの中に逃げ込んでしまった。
「追いかけよう」
もしかしたらまた別のゲートを繋いでどこかに逃げるようなこともできるのかもしれない。
ここで逃したら今後何をしでかすか分からない。
リスクのある判断だ。
けれど圭の判断にみんな反対することもなかった。
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