343 / 515
第七章
出会い、あり8
しおりを挟む
[な、何だあれ!]
[ドールか?]
圭の胸から飛び出したフィーネが人型になって男たちがざわついた。
知らない人からしてみるとフィーネは奇妙で不思議な存在であり、圭たちが謎のアイテムを出してきたように思えていた。
[誰かの能力かもしれない!]
「ピピ、ヤル!」
「フィーネ!?」
男たちはフィーネのことを圭たちの誰かの能力による操り人形だと解釈した。
やる気が爆発したフィーネは勝手に一人で突っ走る。
[壊してしまえ!]
走ってくるフィーネに男たちは動揺を見せながらも一切に攻撃を加えた。
「フィーネ!」
「ピピピ……」
男たちの前まで行ったフィーネは何本もの剣を受けた。
けれどどの剣もフィーネの表面で止まっていて傷の一つもついていない。
[か、硬い!]
「ピッ!」
[うわっ!]
「ピーッ!」
フィーネが自分の体で止まっている剣の一本を掴んで引き寄せる。
そのまま飛び上がるようにして男の脇腹を殴りつけた。
[トーマス!]
男たちの膝丈ほどまでしかないフィーネに殴られて男がくの字になって宙を舞う。
「いくぞ!」
男たちは思わず飛んでいく仲間のことを仰ぎ見てしまった。
その隙に圭たちも動き出す。
「フィーネツヨイ!」
フィーネはすぐにもう一人殴り飛ばしてジャジャンとポーズを取る。
確かに強い。
後で勝手に突っ走ったことを注意しながらも褒めてやらなきゃなと圭は思った。
「いくよぅ!」
夜滝の魔法が男たちに襲いかかり、反応が遅れた男に直撃して大きく崩れる。
男たちが動揺している間に圭、波瑠、カレンはそれぞれ別の相手を狙う。
[こいつら!]
波瑠とカレンは上手く相手を倒した。
圭が狙ったのは唯一のC級で、致命傷を与えられはしなかったものの大きく胸を切り裂くことがてきた。
[この……!]
「カッとして周りが見えなくなると危ないぞ」
C級の男は怒りの表情で圭に切りかかる。
相手の方が力も速度も速いけれど薫の支援を受けた圭はなんとか攻撃を防いでいた。
攻撃を受けたせいか怒りに呑まれている男の攻撃は大振りで防御に専念すればそんなに防ぐのは難しくなかった。
このまま戦い続けると圭の方が危なかったかもしれない。
けれど圭は一人ではない。
「ふんっ!」
フィーネの急襲とそれに続く波瑠たちの攻撃で相手の数は減っている。
波瑠が残りの一人の相手をしてカレンは圭の方に加勢に来てくれた。
後ろから頭を殴られてC級の男は目玉が飛び出しそうな衝撃を受けた。
[くっ……ガッ…………]
「油断したな」
すぐさまカレンの方を振り返ったC級の男の胸を圭は剣で一突きにした。
「波瑠、大丈夫か?」
「こっちは問題なーし!」
C級の男が倒れて動かなくなったのを確認して波瑠の方を見た。
波瑠の横で水に濡れて男が倒れている。
夜滝の魔法でやられたようだ。
「ちょっと心配だったけれどフィーネのおかげで怪我なく倒せたな」
「フィーネノオカゲ!」
嬉しそうにフィーネが圭の体に飛びついた。
圭が撫でてやるとフィーネは嬉しそうに目を細める。
「あっちも終わってるようですね」
肝心のダンテとギドラーの戦いもほとんど決着がついていた。
[バケモノめ……]
[偉大なルシファー様に挑んでおいて勝てると思うなど傲慢だな]
[怪我をしているから勝てると言われてここまで追いかけてきた。貴様の首を持ち帰れば新たなる力と順位が与えられるはずなのに……]
ダンテは右腕を切り飛ばされて膝をつくギドラーを冷たく見下ろしている。
勝算は十分にあったとギドラーは思う。
しかし計算外の相手のせいで全てが狂ってしまった。
[ふっ……運もなかったな]
ダンテは自分の剣を持ち上げてギドラーに向けた。
刃が折れた剣はギドラーの首まで届かなかったが黒い魔力が折れた刃を補って伸びる。
[地獄に行ってお前の仕える悪魔に伝えるといい。身に合わない傲慢は己を焼き尽くす炎となるとな]
ギドラーの首がダンテによって切り飛ばされた。
「……お前ら……話し合い……で」
ギドラーを倒したダンテが圭たちの方を振り向いた。
誓いがあるとはいえ、何をするつもりなのか信頼はないので圭たちは武器を構えて警戒する。
「……倒れちゃった……」
「そりゃこうなっていれば仕方ないよな」
激しい戦いだったことは折れた剣だけでなくダンテの服を見れば分かる。
途中傷口が開いたように腹部に血がにじんでいたが、今は広く腹部が真っ赤になっている。
かなりの出血量である。
それこそこのままにしておけば死んでしまいそうにも思える。
「どうする?」
「どうするって言ったって……」
判断のしようもない。
誓いがあるから襲われないのかもしれないが先に襲いかかってきたのはダンテである。
どうやらギドラーたちもダンテを追いかけてきたようなので圭たちは巻き込まれた形となる。
「放っておく……」
「ん、なんだ?」
「お兄さん、どうした?」
「いや、急にまた表示が……」
[ドールか?]
圭の胸から飛び出したフィーネが人型になって男たちがざわついた。
知らない人からしてみるとフィーネは奇妙で不思議な存在であり、圭たちが謎のアイテムを出してきたように思えていた。
[誰かの能力かもしれない!]
「ピピ、ヤル!」
「フィーネ!?」
男たちはフィーネのことを圭たちの誰かの能力による操り人形だと解釈した。
やる気が爆発したフィーネは勝手に一人で突っ走る。
[壊してしまえ!]
走ってくるフィーネに男たちは動揺を見せながらも一切に攻撃を加えた。
「フィーネ!」
「ピピピ……」
男たちの前まで行ったフィーネは何本もの剣を受けた。
けれどどの剣もフィーネの表面で止まっていて傷の一つもついていない。
[か、硬い!]
「ピッ!」
[うわっ!]
「ピーッ!」
フィーネが自分の体で止まっている剣の一本を掴んで引き寄せる。
そのまま飛び上がるようにして男の脇腹を殴りつけた。
[トーマス!]
男たちの膝丈ほどまでしかないフィーネに殴られて男がくの字になって宙を舞う。
「いくぞ!」
男たちは思わず飛んでいく仲間のことを仰ぎ見てしまった。
その隙に圭たちも動き出す。
「フィーネツヨイ!」
フィーネはすぐにもう一人殴り飛ばしてジャジャンとポーズを取る。
確かに強い。
後で勝手に突っ走ったことを注意しながらも褒めてやらなきゃなと圭は思った。
「いくよぅ!」
夜滝の魔法が男たちに襲いかかり、反応が遅れた男に直撃して大きく崩れる。
男たちが動揺している間に圭、波瑠、カレンはそれぞれ別の相手を狙う。
[こいつら!]
波瑠とカレンは上手く相手を倒した。
圭が狙ったのは唯一のC級で、致命傷を与えられはしなかったものの大きく胸を切り裂くことがてきた。
[この……!]
「カッとして周りが見えなくなると危ないぞ」
C級の男は怒りの表情で圭に切りかかる。
相手の方が力も速度も速いけれど薫の支援を受けた圭はなんとか攻撃を防いでいた。
攻撃を受けたせいか怒りに呑まれている男の攻撃は大振りで防御に専念すればそんなに防ぐのは難しくなかった。
このまま戦い続けると圭の方が危なかったかもしれない。
けれど圭は一人ではない。
「ふんっ!」
フィーネの急襲とそれに続く波瑠たちの攻撃で相手の数は減っている。
波瑠が残りの一人の相手をしてカレンは圭の方に加勢に来てくれた。
後ろから頭を殴られてC級の男は目玉が飛び出しそうな衝撃を受けた。
[くっ……ガッ…………]
「油断したな」
すぐさまカレンの方を振り返ったC級の男の胸を圭は剣で一突きにした。
「波瑠、大丈夫か?」
「こっちは問題なーし!」
C級の男が倒れて動かなくなったのを確認して波瑠の方を見た。
波瑠の横で水に濡れて男が倒れている。
夜滝の魔法でやられたようだ。
「ちょっと心配だったけれどフィーネのおかげで怪我なく倒せたな」
「フィーネノオカゲ!」
嬉しそうにフィーネが圭の体に飛びついた。
圭が撫でてやるとフィーネは嬉しそうに目を細める。
「あっちも終わってるようですね」
肝心のダンテとギドラーの戦いもほとんど決着がついていた。
[バケモノめ……]
[偉大なルシファー様に挑んでおいて勝てると思うなど傲慢だな]
[怪我をしているから勝てると言われてここまで追いかけてきた。貴様の首を持ち帰れば新たなる力と順位が与えられるはずなのに……]
ダンテは右腕を切り飛ばされて膝をつくギドラーを冷たく見下ろしている。
勝算は十分にあったとギドラーは思う。
しかし計算外の相手のせいで全てが狂ってしまった。
[ふっ……運もなかったな]
ダンテは自分の剣を持ち上げてギドラーに向けた。
刃が折れた剣はギドラーの首まで届かなかったが黒い魔力が折れた刃を補って伸びる。
[地獄に行ってお前の仕える悪魔に伝えるといい。身に合わない傲慢は己を焼き尽くす炎となるとな]
ギドラーの首がダンテによって切り飛ばされた。
「……お前ら……話し合い……で」
ギドラーを倒したダンテが圭たちの方を振り向いた。
誓いがあるとはいえ、何をするつもりなのか信頼はないので圭たちは武器を構えて警戒する。
「……倒れちゃった……」
「そりゃこうなっていれば仕方ないよな」
激しい戦いだったことは折れた剣だけでなくダンテの服を見れば分かる。
途中傷口が開いたように腹部に血がにじんでいたが、今は広く腹部が真っ赤になっている。
かなりの出血量である。
それこそこのままにしておけば死んでしまいそうにも思える。
「どうする?」
「どうするって言ったって……」
判断のしようもない。
誓いがあるから襲われないのかもしれないが先に襲いかかってきたのはダンテである。
どうやらギドラーたちもダンテを追いかけてきたようなので圭たちは巻き込まれた形となる。
「放っておく……」
「ん、なんだ?」
「お兄さん、どうした?」
「いや、急にまた表示が……」
35
あなたにおすすめの小説
シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~
尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。
だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。
全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。
勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。
そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。
エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。
これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。
…その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。
妹とは血の繋がりであろうか?
妹とは魂の繋がりである。
兄とは何か?
妹を護る存在である。
かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
焔の幽閉者!自由を求めて最強への道を歩む!!
雷覇
ファンタジー
とある出来事で自身も所属する焔木一族から幽閉された男「焔木海人」。
その幽閉生活も一人の少女の来訪により終わりを迎える。
主人公は一族に自身の力を認めさせるため最強の力を求め続ける。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる