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第七章
覚醒者チュートリアル2
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視界も悪い上に環境もなかなか悪い。
草原だと周りの景色の中で赤い毛を持つレッドフォックスは目立っていで見つけやすかった。
しかし溶岩地帯はやや赤茶けた見た目をしていて草原よりもレッドフォックスが目立ちにくい。
「クル!」
ブンブンと大鎌を振り回して前を歩いていたフィーネがレッドフォックスの存在を感じ取った。
直後一際大きな起伏を飛び越えるようにしてレッドフォックスが襲いかかってきた。
「ピッピッピッ!」
レッドフォックスとしては奇襲のつもりだったのかもしれない。
しかしフィーネに見抜かれてしまっていた。
炎をまとって高く飛び上がったレッドフォックスをフィーネは大鎌でスパッと切り裂いた。
「ジャジャン!」
真っ二つになったレッドフォックスは炎を散らしながら地面に落ちて転がる。
フィーネは満面の笑みを浮かべてポーズを取り圭にアピールする。
「おぉ!」
「やるじゃねえかフィーネ」
死神が持ってそうな大きな鎌はかなり扱いが難しい武器である。
フィーネはそんな大鎌は軽々と扱い、綺麗にレッドフォックスを切断してみせた。
『フィーネ
レベル29
総合ランクD
筋力B
体力C
速度C
魔力D
幸運D
スキル:物質吸収、形態変化
才能:貪欲な学びの意思』
「……なんか、強くね?」
強いなと思ってフィーネのステータスを見てみたら強かった。
フィーネの能力値に関しては圭たち以上に謎が多い。
才能値の表示がない上にレベルに関係なくフィーネの形態によって能力値が上下する。
いつもの丸い小さな形態ではランクがEだったりFだったりするのだけど人型の今はD級になっている。
覚醒者等級に直すとC級覚醒者である。
世の中でいえば立派な戦力となる強さに入ってくる。
しかも能力値が高いなと圭は感じた。
みんなもレベルが上がってC級相当になっているのだけど能力値としてはD級の時と大きく変わっておらず伸びが鈍い。
対してフィーネの能力値はみんなと比べても高めになっている。
レベル的にもみんなよりも低いのにと思う。
「吸収したものによるのかな?」
ミスリルとか食べ始めてからフィーネが強くなった。
レベルによるというよりも何をどれだけ食べたかがフィーネの場合大きいのかもしれない。
「また来たぞ!」
ともかく全力になってくれるのなら文句はない。
レッドフォックスが走ってくるのが見えて圭は余計なことを考えるのをやめて戦いに備えた。
探し始めた時はレッドフォックスがあまりいなくて七階での出来事が頭をよぎったけれど一度レッドフォックスが現れ出すと普通に見つかるものだった。
「とりゃー!」
さらにレッドフォックスの捜索に一役買ったのは波瑠だった。
先日魔王ヤタクロウからスキルをもらった波瑠。
そのスキルとは背中にカラスのような黒い翼を生やすことができる力であった。
正確には背中から生えているのでなく背中からほんの少し離れたところから生えているという不思議スキルなのだが、感覚もあるし波瑠の自由に翼を動かすことができる。
背中に翼を生やした波瑠はジャンプして飛び上がり、翼を羽ばたかせて高く空を飛ぶ。
そして周りを見回してレッドフォックスを探す。
「あっ、あっちに……わっ! わわわっ!」
「波瑠!」
飛行できるのはかなり優秀な能力で、スピードタイプの波瑠にもピッタリのスキルなのであるが少しだけ問題がある。
レッドフォックスを見つけて方角を指差した波瑠が空中でバランスを崩した。
「えへっ……ありがと」
「なかなか慣れないな」
そのまま持ち直すことができなくて落下してきて圭は慌てて波瑠のことを受け止めた。
自然とお姫様抱っこするような形になって失敗したけど良かったなんて波瑠は頬を赤くした。
問題とは飛行が簡単ではないということである。
急に入手したスキルだからか飛ぶことになかなか慣れないのだ。
飛び上がるだけならさほど難しくないのであるが、飛び上がった後空中で姿勢を保ったり飛んだまま戦ったりするのが意外と大変なのである。
練習するのにも広い場所が必要なので練習も簡単ではない。
練習もしながらこうして実戦で使っていって慣れるしかない。
「いつまでそうしてるんだぃ?」
「えへへ?」
「えへへ、じゃないぞ!」
もうちょっとこのままなんて波瑠は思っていたけれどみんなからのツッコミが入って渋々圭の腕の中から降りる。
「自然に飛べるようになるにはまだまだだな」
「そうだな」
「えっ?」
ふと圭の言葉に同意する低い男性の声が聞こえてきた。
圭の声でもなければ声色を変えて自分の言葉に同意したのでもない。
圭が横を見ると黒い大きな羽がクルクルと浮かび上がっていた。
「な、なんだ!?」
圭は慌てて黒い羽から距離を取る。
「そう警戒するな。俺だ、ヤタクロウだ」
「ヤタクロウって……」
「久しぶりだな」
黒い羽から男の声がしている。
圭たちは思わず顔を見合わせる。
ヤタクロウは七階の世界のカケラを持っていた魔王であり、神々のゲームにおいてゲームの舞台に選ばれた側が勝てるようにとシステムを考え出した神だった。
「なぜ……あなたが?」
「ふふ、小娘……波瑠とかいったか? そいつに与えたスキルは俺の力だ。だから多少の干渉をすることができるのだ。塔の中限定ではあるがな」
ヤタクロウは波瑠に与えたスキルを介して話しかけているらしい。
突然のことに驚いたけれど敵ではないので圭も剣を下ろす。
草原だと周りの景色の中で赤い毛を持つレッドフォックスは目立っていで見つけやすかった。
しかし溶岩地帯はやや赤茶けた見た目をしていて草原よりもレッドフォックスが目立ちにくい。
「クル!」
ブンブンと大鎌を振り回して前を歩いていたフィーネがレッドフォックスの存在を感じ取った。
直後一際大きな起伏を飛び越えるようにしてレッドフォックスが襲いかかってきた。
「ピッピッピッ!」
レッドフォックスとしては奇襲のつもりだったのかもしれない。
しかしフィーネに見抜かれてしまっていた。
炎をまとって高く飛び上がったレッドフォックスをフィーネは大鎌でスパッと切り裂いた。
「ジャジャン!」
真っ二つになったレッドフォックスは炎を散らしながら地面に落ちて転がる。
フィーネは満面の笑みを浮かべてポーズを取り圭にアピールする。
「おぉ!」
「やるじゃねえかフィーネ」
死神が持ってそうな大きな鎌はかなり扱いが難しい武器である。
フィーネはそんな大鎌は軽々と扱い、綺麗にレッドフォックスを切断してみせた。
『フィーネ
レベル29
総合ランクD
筋力B
体力C
速度C
魔力D
幸運D
スキル:物質吸収、形態変化
才能:貪欲な学びの意思』
「……なんか、強くね?」
強いなと思ってフィーネのステータスを見てみたら強かった。
フィーネの能力値に関しては圭たち以上に謎が多い。
才能値の表示がない上にレベルに関係なくフィーネの形態によって能力値が上下する。
いつもの丸い小さな形態ではランクがEだったりFだったりするのだけど人型の今はD級になっている。
覚醒者等級に直すとC級覚醒者である。
世の中でいえば立派な戦力となる強さに入ってくる。
しかも能力値が高いなと圭は感じた。
みんなもレベルが上がってC級相当になっているのだけど能力値としてはD級の時と大きく変わっておらず伸びが鈍い。
対してフィーネの能力値はみんなと比べても高めになっている。
レベル的にもみんなよりも低いのにと思う。
「吸収したものによるのかな?」
ミスリルとか食べ始めてからフィーネが強くなった。
レベルによるというよりも何をどれだけ食べたかがフィーネの場合大きいのかもしれない。
「また来たぞ!」
ともかく全力になってくれるのなら文句はない。
レッドフォックスが走ってくるのが見えて圭は余計なことを考えるのをやめて戦いに備えた。
探し始めた時はレッドフォックスがあまりいなくて七階での出来事が頭をよぎったけれど一度レッドフォックスが現れ出すと普通に見つかるものだった。
「とりゃー!」
さらにレッドフォックスの捜索に一役買ったのは波瑠だった。
先日魔王ヤタクロウからスキルをもらった波瑠。
そのスキルとは背中にカラスのような黒い翼を生やすことができる力であった。
正確には背中から生えているのでなく背中からほんの少し離れたところから生えているという不思議スキルなのだが、感覚もあるし波瑠の自由に翼を動かすことができる。
背中に翼を生やした波瑠はジャンプして飛び上がり、翼を羽ばたかせて高く空を飛ぶ。
そして周りを見回してレッドフォックスを探す。
「あっ、あっちに……わっ! わわわっ!」
「波瑠!」
飛行できるのはかなり優秀な能力で、スピードタイプの波瑠にもピッタリのスキルなのであるが少しだけ問題がある。
レッドフォックスを見つけて方角を指差した波瑠が空中でバランスを崩した。
「えへっ……ありがと」
「なかなか慣れないな」
そのまま持ち直すことができなくて落下してきて圭は慌てて波瑠のことを受け止めた。
自然とお姫様抱っこするような形になって失敗したけど良かったなんて波瑠は頬を赤くした。
問題とは飛行が簡単ではないということである。
急に入手したスキルだからか飛ぶことになかなか慣れないのだ。
飛び上がるだけならさほど難しくないのであるが、飛び上がった後空中で姿勢を保ったり飛んだまま戦ったりするのが意外と大変なのである。
練習するのにも広い場所が必要なので練習も簡単ではない。
練習もしながらこうして実戦で使っていって慣れるしかない。
「いつまでそうしてるんだぃ?」
「えへへ?」
「えへへ、じゃないぞ!」
もうちょっとこのままなんて波瑠は思っていたけれどみんなからのツッコミが入って渋々圭の腕の中から降りる。
「自然に飛べるようになるにはまだまだだな」
「そうだな」
「えっ?」
ふと圭の言葉に同意する低い男性の声が聞こえてきた。
圭の声でもなければ声色を変えて自分の言葉に同意したのでもない。
圭が横を見ると黒い大きな羽がクルクルと浮かび上がっていた。
「な、なんだ!?」
圭は慌てて黒い羽から距離を取る。
「そう警戒するな。俺だ、ヤタクロウだ」
「ヤタクロウって……」
「久しぶりだな」
黒い羽から男の声がしている。
圭たちは思わず顔を見合わせる。
ヤタクロウは七階の世界のカケラを持っていた魔王であり、神々のゲームにおいてゲームの舞台に選ばれた側が勝てるようにとシステムを考え出した神だった。
「なぜ……あなたが?」
「ふふ、小娘……波瑠とかいったか? そいつに与えたスキルは俺の力だ。だから多少の干渉をすることができるのだ。塔の中限定ではあるがな」
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