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第八章
封印を解いて7
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「……なんだよ!」
圭も思わず悪態をついてしまう。
まとわりついてくる死の気配は体が重くなるだけでなく非常に不快で気味が悪い。
「どうした?」
「一瞬良くなるけど盾から離れるとダメみたいだ」
再び襲いくる体の重さに圭は顔をしかめる。
「ほら!」
「カ、カレン!?」
カレンは何のためらいもなく盾を外すと圭に押し付けた。
「今これが必要なのは私よりもお前だ」
必要なものは必要なところに。
使い慣れた盾をサラッと圭に渡すカレンが妙にかっこよく見える。
「……ありがとう!」
やはり盾を持つとまとわりついていた気配が消えて体が楽になる。
圭自身もあまり盾を使うことには慣れていないけれど盾の力を借りてダークリザードマンに立ち向かう。
気づけばだいぶダークリザードマンも追いついてきていて高い防御力を持つフィーネや空も飛べる波瑠がいなければ囲まれて危ないところだった。
カレンの代わりに圭が前に出るようにして戦いながらなんとかダークリザードマンの数を減らしていく。
幸いダークリザードマン個々の戦闘能力はそんなに高くない。
出し惜しみせずに力を使っていけばなんとか倒していくこともできた。
「圭さん、あれ!」
「……これはまずいな」
森の奥からさらにダークリザードマンが追ってきていた。
体の大きなボスと思われる個体と槍ではなく杖を持っている変な個体の二体であった。
杖を持ったダークリザードマンは何をするか分からないし、まだ普通のダークリザードマンが多くいる状況でボス個体が現れるのはかなり厳しい。
「……何をするつもりだ」
杖を持ったダークリザードマンは倒れたダークリザードマンを見回してスッと杖を持ち上げる。
「波瑠! アイツを止めるんだ!」
「分かった!」
ともかくなんだが嫌な感じがする。
「くっ!」
他のダークリザードマンの上を飛び越えて波瑠が杖を持ったダークリザードマンを狙う。
けれど大きなダークリザードマンが杖を持ったダークリザードマンを守るように波瑠に槍を突き出した。
翼に槍が当たりかかって波瑠はクルクルと回転するようにしてかわす。
そうしている間に杖を持ったダークリザードマンの杖から黒いモヤが飛んでいく。
黒いモヤが飛んで行った先は倒されたダークリザードマン。
「うっ!」
「な、なに!?」
「カレン、波瑠!?」
カレンが苦しそうに膝をつき、安定した飛行を見せていた波瑠が大きくふらついて近くの木の枝に着地した。
「まさか……」
圭が下がってカレンの体に盾をくっつける。
「楽に……これって」
「ああ、俺と同じ死の気配だかってやつだな」
盾が体に触れた途端に感じていた体の重さが無くなったカレンが驚いて圭を見る。
なんとなく分かっていたけれどやはり死の気配というやつは杖を持ったダークリザードマンのせいだった。
『ダークリザードマンシャーマン
暗い森の魔力が濃いところに住んでいたために鱗が黒く変色した。
力は弱くなったものの魔法に強くなった。
群れの概念があって互いに助け合うこともある。
知恵をつけ魔力を得たダークリザードマンの中で死という概念に目覚めて死の一部を操れるようになった。
仲間の死を利用して力を使うことができる』
何か状況を打開するヒントはないかと杖を持ったダークリザードマンを真実の目で見てみた。
ただのダークリザードマンではなくダークリザードマンの中でもシャーマンという存在のようだ。
死の気配というのが何なのかは分からないがダークリザードマンシャーマンが死を操って圭たちに不調を起こしているのだ。
ダークリザードマンシャーマンが死の気配で何かしていることはわかったけれど打開できるような情報はなかった。
「波瑠!」
大きなダークリザードマンが波瑠が乗っている木を槍で攻撃した。
太い木なのに一撃で根本から折れ始めて苦しそうな顔をした波瑠が慌てて木の上から飛び退く。
「うぅ……!」
翼を必死に羽ばたかせて別の木に移ったけれど翼すら重たく感じられる。
「……カレン、お前が持つんだ!」
「でも……いいから!」
まだダークリザードマンは残っている。
今度は圭がカレンに盾を押し付けて、重たく感じられる体を押して剣を振る。
明らかに剣筋が鈍くなった剣はいとも容易くダークリザードマンに防がれる。
「ぐっ!」
「圭さん!」
なんとか戦おうとするけれど体が重たくて思うように動かず圭の肩に槍が突き刺さってそのまま後ろに倒される。
「チッ……どけ!」
カレンが盾ごと体当たりしてダークリザードマンの追撃を防ぐ。
カレンが他のダークリザードマンを引きつけてくれて、夜滝が魔法で牽制している間に薫が圭のそばまで駆け寄って治療をする。
「薫君は大丈夫なのか?」
「はい。僕と夜滝さんはなんともないみたいです」
「……ダークリザードマンを倒した人が状態異常になってるのか?」
「でもフィーネさんはなんともなさそうですね」
「ピピー! マスターヲキズツケタ!」
どうやら薫と夜滝は死の気配にまとわりつかれていないようである。
そこから圭はダークリザードマンを倒した人に対してシャーマンは状態異常を発生させているのだと考えた。
ただフィーネも圭を攻撃されたと下がってきて怒りのままに暴れている。
フィーネも何体かダークリザードマンを倒しているけれど死の気配の影響があるようには見えなかった。
「ゴーレムだからか? それともフィーネだけは状態異常にかけられていないのか?」
「分かりません。けど……あまりいい状況ではないですね」
波瑠は大きなダークリザードマンに追いかけ回されている。
今のところ木々の間を飛び回ってなんとか逃げているけれど移動するのも苦しそうで捕まるのも時間の問題だった。
圭も思わず悪態をついてしまう。
まとわりついてくる死の気配は体が重くなるだけでなく非常に不快で気味が悪い。
「どうした?」
「一瞬良くなるけど盾から離れるとダメみたいだ」
再び襲いくる体の重さに圭は顔をしかめる。
「ほら!」
「カ、カレン!?」
カレンは何のためらいもなく盾を外すと圭に押し付けた。
「今これが必要なのは私よりもお前だ」
必要なものは必要なところに。
使い慣れた盾をサラッと圭に渡すカレンが妙にかっこよく見える。
「……ありがとう!」
やはり盾を持つとまとわりついていた気配が消えて体が楽になる。
圭自身もあまり盾を使うことには慣れていないけれど盾の力を借りてダークリザードマンに立ち向かう。
気づけばだいぶダークリザードマンも追いついてきていて高い防御力を持つフィーネや空も飛べる波瑠がいなければ囲まれて危ないところだった。
カレンの代わりに圭が前に出るようにして戦いながらなんとかダークリザードマンの数を減らしていく。
幸いダークリザードマン個々の戦闘能力はそんなに高くない。
出し惜しみせずに力を使っていけばなんとか倒していくこともできた。
「圭さん、あれ!」
「……これはまずいな」
森の奥からさらにダークリザードマンが追ってきていた。
体の大きなボスと思われる個体と槍ではなく杖を持っている変な個体の二体であった。
杖を持ったダークリザードマンは何をするか分からないし、まだ普通のダークリザードマンが多くいる状況でボス個体が現れるのはかなり厳しい。
「……何をするつもりだ」
杖を持ったダークリザードマンは倒れたダークリザードマンを見回してスッと杖を持ち上げる。
「波瑠! アイツを止めるんだ!」
「分かった!」
ともかくなんだが嫌な感じがする。
「くっ!」
他のダークリザードマンの上を飛び越えて波瑠が杖を持ったダークリザードマンを狙う。
けれど大きなダークリザードマンが杖を持ったダークリザードマンを守るように波瑠に槍を突き出した。
翼に槍が当たりかかって波瑠はクルクルと回転するようにしてかわす。
そうしている間に杖を持ったダークリザードマンの杖から黒いモヤが飛んでいく。
黒いモヤが飛んで行った先は倒されたダークリザードマン。
「うっ!」
「な、なに!?」
「カレン、波瑠!?」
カレンが苦しそうに膝をつき、安定した飛行を見せていた波瑠が大きくふらついて近くの木の枝に着地した。
「まさか……」
圭が下がってカレンの体に盾をくっつける。
「楽に……これって」
「ああ、俺と同じ死の気配だかってやつだな」
盾が体に触れた途端に感じていた体の重さが無くなったカレンが驚いて圭を見る。
なんとなく分かっていたけれどやはり死の気配というやつは杖を持ったダークリザードマンのせいだった。
『ダークリザードマンシャーマン
暗い森の魔力が濃いところに住んでいたために鱗が黒く変色した。
力は弱くなったものの魔法に強くなった。
群れの概念があって互いに助け合うこともある。
知恵をつけ魔力を得たダークリザードマンの中で死という概念に目覚めて死の一部を操れるようになった。
仲間の死を利用して力を使うことができる』
何か状況を打開するヒントはないかと杖を持ったダークリザードマンを真実の目で見てみた。
ただのダークリザードマンではなくダークリザードマンの中でもシャーマンという存在のようだ。
死の気配というのが何なのかは分からないがダークリザードマンシャーマンが死を操って圭たちに不調を起こしているのだ。
ダークリザードマンシャーマンが死の気配で何かしていることはわかったけれど打開できるような情報はなかった。
「波瑠!」
大きなダークリザードマンが波瑠が乗っている木を槍で攻撃した。
太い木なのに一撃で根本から折れ始めて苦しそうな顔をした波瑠が慌てて木の上から飛び退く。
「うぅ……!」
翼を必死に羽ばたかせて別の木に移ったけれど翼すら重たく感じられる。
「……カレン、お前が持つんだ!」
「でも……いいから!」
まだダークリザードマンは残っている。
今度は圭がカレンに盾を押し付けて、重たく感じられる体を押して剣を振る。
明らかに剣筋が鈍くなった剣はいとも容易くダークリザードマンに防がれる。
「ぐっ!」
「圭さん!」
なんとか戦おうとするけれど体が重たくて思うように動かず圭の肩に槍が突き刺さってそのまま後ろに倒される。
「チッ……どけ!」
カレンが盾ごと体当たりしてダークリザードマンの追撃を防ぐ。
カレンが他のダークリザードマンを引きつけてくれて、夜滝が魔法で牽制している間に薫が圭のそばまで駆け寄って治療をする。
「薫君は大丈夫なのか?」
「はい。僕と夜滝さんはなんともないみたいです」
「……ダークリザードマンを倒した人が状態異常になってるのか?」
「でもフィーネさんはなんともなさそうですね」
「ピピー! マスターヲキズツケタ!」
どうやら薫と夜滝は死の気配にまとわりつかれていないようである。
そこから圭はダークリザードマンを倒した人に対してシャーマンは状態異常を発生させているのだと考えた。
ただフィーネも圭を攻撃されたと下がってきて怒りのままに暴れている。
フィーネも何体かダークリザードマンを倒しているけれど死の気配の影響があるようには見えなかった。
「ゴーレムだからか? それともフィーネだけは状態異常にかけられていないのか?」
「分かりません。けど……あまりいい状況ではないですね」
波瑠は大きなダークリザードマンに追いかけ回されている。
今のところ木々の間を飛び回ってなんとか逃げているけれど移動するのも苦しそうで捕まるのも時間の問題だった。
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