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第八章
封印を解いて11
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「あっ、剣聖だ!」
入ってきたうちの男性の方はみんな知っていた。
剣聖と呼ばれるA級覚醒者の梅宮風馬であった。
爽やかな顔をしたイケメンで顔が良いせいなのかゲートを攻略するとテレビなどでも取り上げられることがあるので見たことがあるのだ。
生で見ると圭でもカッコいいと思う顔立ちをしている。
けれどどことなく剣心とも似ている。
剣心もイケてるおじいちゃんなので昔はカッコよかったのかもしれない。
そして風馬の後ろから走ってきた黒髪の美人は圭たちには見覚えがなかった。
「どうも初めまして。梅宮風馬と申します。遅れて申し訳ございません」
風馬は手に持っていた二本の刀を剣心に手渡すと圭たちに向かって頭を下げた。
「私は鑑定士の須崎恵美子と申します」
須崎は少し厳しい目で圭たちのことを見た。
圭はなぜか少しだけ敵対心のようなものを感じるなと思った。
「それでは皆揃ったので始めようか」
剣心が待っていたのは風馬と須崎だった。
必要な人が来たので互いに約束を果たすことにした。
「まずはそちらから……誰が鑑定を?」
圭たちの方から先に条件を果たす。
盾の封印を解いてもらう代わりに圭たちがするのは鑑定であった。
カレンの盾は剣心がブラックマーケットに出品したものである。
ゲートの中にあるダンジョンから見つけたものであったのだが、剣心側による鑑定ではなんのスキルもないただの盾であると判別された。
そのために低い価格で落札することもできたのだが実は割とすごい盾であった。
剣心たちには分からなかった能力を圭が見抜いた。
その鑑定能力を活かして鑑定してほしいものがあるというのが剣心側から出された条件である。
「俺が鑑定を」
「村雨さんが」
圭が軽く手を上げると剣心は驚いたような顔をした。
まさか圭が鑑定するだなんて思っていなかった。
そして須崎の顔が少し険しくなり圭のことを睨みつけるように目を細めた。
「では早速……」
「お待ちください」
「どうした、恵美子さん?」
鑑定してもらおうと刀を手にした剣心を須崎が止めた。
「村雨さんを疑うわけではないのですがお力試させていただいてもよろしいでしょうか?」
「それは……」
「失礼なこと重々承知です。ですが全て鑑定不可と言われましても確認しようもなくなってしまいます。少なくとも鑑定スキルがあることは確かめねばなりません」
「ううむ……」
「俺なら構いませんよ」
正確には圭が持っているのは鑑定スキルではない。
どこまでやれるのか圭自身も多少は気になる。
「申し訳ないが少し付き合ってくれ」
「では」
須崎は手に持っていた荷物の中から箱を取り出した。
その中から三つの指輪を圭の前に並べた。
「二つはただの指輪です。一つは魔道具となっています。お手を触れないように鑑定願えますか?」
剣心と風馬は困ったように顔を見合わせている。
須崎が不機嫌そうに見えていた理由、それは須崎が鑑定士であるからだった。
剣心側のアイテムの鑑定を担当しているのが須崎恵美子である。
カレンの盾を鑑定したのももちろん須崎であり鑑定不可だと判断した。
それなのにいきなり現れた圭がカレンの盾が鑑定不可の代物ではなく能力が封印されているのだと聞かされて驚いた。
鑑定士としてのプライドが須崎にもある。
むしろ須崎は鑑定士としても一流であり圭が嘘をついているのではないかとすら思っていた。
だからやや敵対心を抱いたような態度であったのである。
「えーと」
圭は真実の目を使って指輪を見る。
『キリアンのリング
かつて国を治めしキリアンが自身の倒したドレイクの牙から作らせた指輪。
ドレイクの魔力が宿っていて体を保護してくれ、体力に補正を得られる』
『ユピトリング
アッシェンド社製の補助リング。
ファイヤーエレメントのコアを利用していて身につけるものに対してわずかな耐火性を与えてくれる』
「……あれ?」
「どうかしましたか?」
圭が首を傾げて須崎はまた目を細める。
「魔道具が……二つあるんですけど」
一つは普通の指輪だった。
けれど指輪のうち二つに魔道具の説明の表示が現れて圭は困ったような顔をした。
「どちらですか?」
「これとこれです」
圭は説明が出た指輪の指す。
「…………」
「恵美子さん?」
風馬が少し疑うような目を須崎に向ける。
「……申し訳ありませんでした」
「……えっ?」
渋い顔をした須崎は圭に向かって深々と頭を下げた。
「実は……嘘をついていました」
「まさか……」
「魔道具は二つあったんです」
すごくシンプルな罠を須崎は仕掛けていた。
もし仮に勘で選んでも三分の一の確率で魔道具の指輪を当てることはできてしまう。
そこで一つと口で言いながらも魔道具をもう一つ紛れ込ませていた。
鑑定できるのなら二つ魔道具があることは分かるし、鑑定できないなら二つあることは見抜けず勘に頼って失敗するだろうと考えた。
けれど圭は見事に魔道具が二つあることを看破してみせた。
「試すだけでも失礼なのになぜそのようなことをする」
「……それは」
「おじい様も許してやってください。彼女なり悔しかったんだと思います。俺からも謝りますので」
「謝る相手は私ではない」
「そうですね。本当に申し訳ありませんでした」
謝る必要もないのに風馬も圭に対して頭を下げる。
性格もイケメンそうだ。
入ってきたうちの男性の方はみんな知っていた。
剣聖と呼ばれるA級覚醒者の梅宮風馬であった。
爽やかな顔をしたイケメンで顔が良いせいなのかゲートを攻略するとテレビなどでも取り上げられることがあるので見たことがあるのだ。
生で見ると圭でもカッコいいと思う顔立ちをしている。
けれどどことなく剣心とも似ている。
剣心もイケてるおじいちゃんなので昔はカッコよかったのかもしれない。
そして風馬の後ろから走ってきた黒髪の美人は圭たちには見覚えがなかった。
「どうも初めまして。梅宮風馬と申します。遅れて申し訳ございません」
風馬は手に持っていた二本の刀を剣心に手渡すと圭たちに向かって頭を下げた。
「私は鑑定士の須崎恵美子と申します」
須崎は少し厳しい目で圭たちのことを見た。
圭はなぜか少しだけ敵対心のようなものを感じるなと思った。
「それでは皆揃ったので始めようか」
剣心が待っていたのは風馬と須崎だった。
必要な人が来たので互いに約束を果たすことにした。
「まずはそちらから……誰が鑑定を?」
圭たちの方から先に条件を果たす。
盾の封印を解いてもらう代わりに圭たちがするのは鑑定であった。
カレンの盾は剣心がブラックマーケットに出品したものである。
ゲートの中にあるダンジョンから見つけたものであったのだが、剣心側による鑑定ではなんのスキルもないただの盾であると判別された。
そのために低い価格で落札することもできたのだが実は割とすごい盾であった。
剣心たちには分からなかった能力を圭が見抜いた。
その鑑定能力を活かして鑑定してほしいものがあるというのが剣心側から出された条件である。
「俺が鑑定を」
「村雨さんが」
圭が軽く手を上げると剣心は驚いたような顔をした。
まさか圭が鑑定するだなんて思っていなかった。
そして須崎の顔が少し険しくなり圭のことを睨みつけるように目を細めた。
「では早速……」
「お待ちください」
「どうした、恵美子さん?」
鑑定してもらおうと刀を手にした剣心を須崎が止めた。
「村雨さんを疑うわけではないのですがお力試させていただいてもよろしいでしょうか?」
「それは……」
「失礼なこと重々承知です。ですが全て鑑定不可と言われましても確認しようもなくなってしまいます。少なくとも鑑定スキルがあることは確かめねばなりません」
「ううむ……」
「俺なら構いませんよ」
正確には圭が持っているのは鑑定スキルではない。
どこまでやれるのか圭自身も多少は気になる。
「申し訳ないが少し付き合ってくれ」
「では」
須崎は手に持っていた荷物の中から箱を取り出した。
その中から三つの指輪を圭の前に並べた。
「二つはただの指輪です。一つは魔道具となっています。お手を触れないように鑑定願えますか?」
剣心と風馬は困ったように顔を見合わせている。
須崎が不機嫌そうに見えていた理由、それは須崎が鑑定士であるからだった。
剣心側のアイテムの鑑定を担当しているのが須崎恵美子である。
カレンの盾を鑑定したのももちろん須崎であり鑑定不可だと判断した。
それなのにいきなり現れた圭がカレンの盾が鑑定不可の代物ではなく能力が封印されているのだと聞かされて驚いた。
鑑定士としてのプライドが須崎にもある。
むしろ須崎は鑑定士としても一流であり圭が嘘をついているのではないかとすら思っていた。
だからやや敵対心を抱いたような態度であったのである。
「えーと」
圭は真実の目を使って指輪を見る。
『キリアンのリング
かつて国を治めしキリアンが自身の倒したドレイクの牙から作らせた指輪。
ドレイクの魔力が宿っていて体を保護してくれ、体力に補正を得られる』
『ユピトリング
アッシェンド社製の補助リング。
ファイヤーエレメントのコアを利用していて身につけるものに対してわずかな耐火性を与えてくれる』
「……あれ?」
「どうかしましたか?」
圭が首を傾げて須崎はまた目を細める。
「魔道具が……二つあるんですけど」
一つは普通の指輪だった。
けれど指輪のうち二つに魔道具の説明の表示が現れて圭は困ったような顔をした。
「どちらですか?」
「これとこれです」
圭は説明が出た指輪の指す。
「…………」
「恵美子さん?」
風馬が少し疑うような目を須崎に向ける。
「……申し訳ありませんでした」
「……えっ?」
渋い顔をした須崎は圭に向かって深々と頭を下げた。
「実は……嘘をついていました」
「まさか……」
「魔道具は二つあったんです」
すごくシンプルな罠を須崎は仕掛けていた。
もし仮に勘で選んでも三分の一の確率で魔道具の指輪を当てることはできてしまう。
そこで一つと口で言いながらも魔道具をもう一つ紛れ込ませていた。
鑑定できるのなら二つ魔道具があることは分かるし、鑑定できないなら二つあることは見抜けず勘に頼って失敗するだろうと考えた。
けれど圭は見事に魔道具が二つあることを看破してみせた。
「試すだけでも失礼なのになぜそのようなことをする」
「……それは」
「おじい様も許してやってください。彼女なり悔しかったんだと思います。俺からも謝りますので」
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謝る必要もないのに風馬も圭に対して頭を下げる。
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