人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大

文字の大きさ
415 / 515
第八章

ダンテのお願い1

しおりを挟む
 なんとなく、なんとなくではあるもののエスギスのゲートが出現したのは圭たちのせいであるような気はするけれど、剣心や風馬は圭やカレンがいたおかげでゲートを攻略できたのだと感謝していた。
 風馬とも連絡先を交換して必要ならばいつでも連絡してほしいと一つ恩を売ったような形になった。

 剣心の家で1日休んで圭たちはまた車で家まで戻ってきた。
 またしても濃密な時間ではあったもののカレンが盾だけではなくメイスまでもらえて大幅戦力アップに成功したので良かったと思うことにした。

「ケイ~、コレタベテイイ?」

「それならいいぞ」

 家には相変わらずユファが居候している。
 ユファは頭が良くて日本語もすごい勢いで覚えていた。

 片言で簡単な意思の疎通なら取れるぐらいのレベルになっている。
 どこからかお金も稼いできていて家にお金も入れている。

 普通にどこか家も借りられそうだけど家事なんかは圭がやってくれたりするので夜滝の家が楽で出ていくつもりはないらしい。

「それで、話ってなんだ?」

 今はユファからダンテが話があると聞いた。
 少し身なりが綺麗になったダンテは人形のルシファーを持って夜滝の家を訪ねてきた。

「まずは久しぶりだな。ユファが世話になっているようで済まない」

「そう思うなら早く連れて行ってほしいねぇ」

「ここが気に入ってるようでな。以前のようなボロボロの家からは引っ越したんだが……」

 ユファとダンテも互いに連絡を取り合っていた。
 ダンテの経済状況は幾らか改善してボロアパートは脱出していた。

 しかし夜滝の住んでいる部屋はかなりグレードが高い。
 普通のお部屋ごときでは流石に勝てない。

 圭が美味しい料理を作ってくれるし、ユファも掃除をしたりフィーネもそうしたことをしてくれるので家の中はいつも綺麗に保たれているしで敵うところがない。
 それにダンテは割と細かく口を出してくることもあるけれど圭や夜滝はそんなに口うるさく言ってもこない。

 どちらの家にいたいかは明らかなのだ。
 今もユファは冷蔵庫からオレンジジュースを取り出して飲んでいる。

「そのことはいいよ」

 お金は入れてくれるし家にB級覚醒者がいてくれれば防犯としても強力である。
 多少ユファの距離が圭に近くて夜滝やフィーネが不機嫌になるものの普段は部屋で同じく何かしてるので邪魔になることもなかった。

 今の所デメリットが少ないので夜滝も許容している。

「今日は協力を頼みたいことがあって来たんだ」

「協力? 何かあったのか?」

「俺はこれまでいくつか悪魔が関わっている拠点を潰してきた」

 ダンテの活動も本格化していた。
 下調べした悪魔教の拠点を攻撃して悪魔の力を受けた覚醒者を倒していた。

 貯め込んでいたお金を奪い取ったりしているのでダンテの生活も良くなっていたのである。

「同時に悪魔たちの使徒についても調べていた」

 悪魔が力を与える相手には強い力を与える使徒と使徒から力を与えられたり弱い力しか与えられない一般的な配下がいる。
 ルシファーは直接力を与える使徒しか持たないが他の悪魔教には使徒だけでなく一般の配下が多く存在している。

 悪魔教にダメージを与えるならただ一般の配下を潰していくよりも悪魔が力を与えた使徒を倒す方がいい。
 使徒は悪魔教でのリーダー格にもなるし倒すべき相手として調べていたのである。

「暴食の悪魔ベルゼブブの使徒である男を見つけた。アザード・ロドリゲスというアメリカの資産家だ」

「聞いたことある名前だねぇ」

「知ってるの、夜滝ねぇ?」

「なんで見たのか覚えてないけど世界でも有数の美食家で……お金持ちだから色々と食べて回っているとか見た記憶があるねぇ」

「その通りだ。家がカジノのオーナーをやっていてアザードも役員となっている。かなりの大金持ちだ」

 圭がスマホでアザード・ロドリゲスのことを調べてみると簡単に情報が出てきた。
 流石に悪魔教なことは出てこないが二人の言う通りにアザードはアメリカのカジノを経営する資産家一族に生まれた次男であった。

 さらにA級覚醒者として覚醒していてカジノ会社の顧問兼役員として役職を持っていて、覚醒者としての活動も含めてかなりの大金持ちであるようだった。
 悪魔の力を受けているからA級覚醒者なのだろうなと圭は思った。

「こいつがどうしたんだ? アメリカにいるんだろ? アメリカに連れて行けってことか?」

 アザードが悪魔教なことは理解した。
 けれどもだからといって何を手伝うのか圭には予想もつかない。

 アメリカに住んでいるようだからアメリカに連れて行けとでもいうのかと考えた。

「アメリカに行ってもアザードを倒すのは厳しいだろう。いやむしろアメリカではほとんど不可能だろう」

 会社役員でもあるアザードは覚醒者の護衛も雇っている。
 A級覚醒者だから自分で戦うのが一番いいのであるがアザードはさらに自分の周辺を護衛の覚醒者で固めていて攻撃するのは難しい。

 アメリカで普段活動している場所はゲートではなく人も多くいるオフィスであるし襲撃するのは難しいだろうとダンテは考えていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進
ファンタジー
鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。 だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。 全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。 勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。 そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。 エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。 これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。 …その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。 妹とは血の繋がりであろうか? 妹とは魂の繋がりである。 兄とは何か? 妹を護る存在である。 かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

焔の幽閉者!自由を求めて最強への道を歩む!!

雷覇
ファンタジー
とある出来事で自身も所属する焔木一族から幽閉された男「焔木海人」。 その幽閉生活も一人の少女の来訪により終わりを迎える。 主人公は一族に自身の力を認めさせるため最強の力を求め続ける。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

処理中です...