35 / 550
第一章
最後の力比べ4
しおりを挟む
再び観客の悲鳴にも似た声が聞こえた。
ひょうひょうとした表情だったメーリエッヒの顔から感情が消える。
ルフォンが目の前にいたはずの相手を見失った。
後ろに回り込まれたととっさに判断できたのは良かったのだが振り向いた時にはメーリエッヒは剣を斜めに振り上げ始めていた。
何も速さはルフォンだけのものではない。
メーリエッヒだって速度を重視した戦いもできる。
ここまであえて動き少なく戦ってきたメーリエッヒが急に速度を上げたためにルフォンは完全についていけなかったのである。
メーリエッヒが剣を振り下ろした。
躊躇いもない剣はモロにクリーンヒットする。
ルフォンは宙を舞い、地面に叩きつけられても起き上がろうと体を動かすもダメージは深刻で起き上がれない。
真剣だったならルフォンは文字通り真っ二つになっていたことだろう。
たとえ起き上がったとしてもメーリエッヒの勝利を示す赤札も4つ上がっていたのでもうメーリエッヒの勝利は確定している。
そのままパタリとルフォンは気絶して力比べの優勝はまたメーリエッヒとなった。
振り返ってみればルフォンは全く敵うことがなかった一方的な戦いだった。
けれども決勝まで勝ち抜いて臆せずメーリエッヒに挑んでいったルフォンは大健闘したと言っていいとリュードは思う。
リュードもルフォンに負けてはいられないと決意を新たにした。
ーーーーー
次の日、ルフォンは医療班によって無事全快と聞いて安心したところで第1回戦が始まった。
初戦の相手はくじ運が良かった。
注目されるような強くもない相手でサクッと倒させてもらった。
リュードにとって危なげない相手でも子供部門から勝ち上がったチャンピオンが大人部門で1勝を挙げること自体凄くてみんなの歓声も盛大だった。
正直15歳の地獄の鍛錬を乗り越えた時点であまり差はないのではないかと思ったりしているが、リュードは特別に目をつけられてかなりきつい地獄を見せられていたことを知らないのである。
変に頑張るから大人たちも余計に力が入っていたのだ。
ともかくリュードは初戦をものにした。
けれどくじ引きシステムな以上これから先に誰といつ当たるかはわからない。
いきなり村長と当たることも、師匠であるウォーケックとだって可能性はある。
もちろん村長もウォーケックも1回戦を突破している。
欲張りなことだとは思うのだけれども村長とウォーケック、そのどちらも打ち倒してこそリュードは村から旅立つ事ができる、そんな風に勝手に思っている。
神様に与えてもらった環境に依存して生きるだけではダメ。
力比べという場において己の実力でちゃんと強くなったと証明しなきゃいけない。
「シューナリュード・イデアム!」
2回戦目の試合で早速リュードの名前がクジが引かれて大きく名前が呼ばれた。
先んじて力比べの会場に入ると大きな声援を浴びる。
「ウォーケック・ディガン!」
おおっ!っと観客から歓声が上がった。
思わずニヤッとしてしまうほどの幸運で次の対戦相手はウォーケックに決まった。
リュードとウォーケックが師弟関係なのは周知の事実なため周りも師弟対決の行く末に大きな期待を寄せているのか一層視線が熱く感じられる。
先に呼ばれたリュードは白、後に呼ばれたウォーケックは赤。
決められた位置について互いに視線を交わすとリュードと同様にウォーケックもニヤリと口の端を歪める。
ルフォンとメーリエッヒの戦いを思い出している人も多い。
「ここで当たるとは奇遇だな」
「俺はどこかで当たると思ってましたよ」
なんとなく予感はしていた。
ウォーケックとは戦うことになると思っていた。
「さて……弟子がどこまで成長したのか見させてもらおうか」
「今日は俺が勝たせてもらいますよ」
「そうか」
ウォーケックは双剣を構える。
ナイフにも近い短めの剣を二振り。利き腕に持つ剣の方がやや長い。
最後にまたリュードとウォーケックは視線を合わせて口の端を上げて笑う。
言葉を発しなくても伝わる思いがあるのだ。
「始め!」
ほとんど同時に飛び出してど真ん中でリュードとウォーケックは剣を交える。
双剣を生かしたスピード感あふれる斬撃は一瞬の油断も出来ず受け流しや回避も楽ではない。
人狼族の剣は柔剣、竜人族の剣は剛剣なんて誰かが言っていた。
人狼族はしなやかで柔軟、パワーよりもスピード重視、戦い方も受け流しや回避を主体としていることが多い。
竜人族は魔人化の状態の堅牢さは言わずもがな人の姿でも頑丈でパワーを重視、剣を合わせるようなしっかりと受け、パワーで押していく戦い方が多い。
ウォーケックはその点でいけば人狼族らしい戦い方と言える。
リュードはウォーケックが師匠なだけにやや人狼族よりな戦い方ではあるものの持っている剣は竜人族の大振りな剣であって完全な速さ寄りかといえばそうでもない。
そもそも技量も経験値も速さもウォーケックが上なのだから全く同じじゃ勝てるはずもない。
一方リュードのアドバンテージは竜人族のパワーである。
これもまた種族の違いがある。
人狼族も力はある方ではあるが同じように過ごしてきたならば竜人族の方がしなやかで強靭な肉体を持つ。
片手ずつで操る双剣ということもあってリュードが力負けすることはない。
「やるじゃないか」
「まだまだ!」
短いが激しい剣のやり取り。
お互いに剣をかすらせることなく均衡が保たれている。
体力の消耗は心配だけどこのままでいい。
徐々に速くなっていく打ち合いの中でウォーケックの攻撃をリュードはまださばき切っている。
ウォーケックもリュードのやや重い攻撃を衝撃をしっかりと逃して受けている。
リュードはまだまだ若く、連戦も想定して体力も作りこんできた。
長くなればなるほど体力の消耗が大きいのはウォーケックになる。
実際ウォーケックは村長との戦いではそのパワーを最終的に捌ききれず押し切られてしまうような負け方をしていることもあった。
決してウォーケックも非力とは言わないしリュードも村長ほどのパワーはないから同じようにはいかないけどリュードの狙いとしてはあながち的外れな方策でもない。
ひょうひょうとした表情だったメーリエッヒの顔から感情が消える。
ルフォンが目の前にいたはずの相手を見失った。
後ろに回り込まれたととっさに判断できたのは良かったのだが振り向いた時にはメーリエッヒは剣を斜めに振り上げ始めていた。
何も速さはルフォンだけのものではない。
メーリエッヒだって速度を重視した戦いもできる。
ここまであえて動き少なく戦ってきたメーリエッヒが急に速度を上げたためにルフォンは完全についていけなかったのである。
メーリエッヒが剣を振り下ろした。
躊躇いもない剣はモロにクリーンヒットする。
ルフォンは宙を舞い、地面に叩きつけられても起き上がろうと体を動かすもダメージは深刻で起き上がれない。
真剣だったならルフォンは文字通り真っ二つになっていたことだろう。
たとえ起き上がったとしてもメーリエッヒの勝利を示す赤札も4つ上がっていたのでもうメーリエッヒの勝利は確定している。
そのままパタリとルフォンは気絶して力比べの優勝はまたメーリエッヒとなった。
振り返ってみればルフォンは全く敵うことがなかった一方的な戦いだった。
けれども決勝まで勝ち抜いて臆せずメーリエッヒに挑んでいったルフォンは大健闘したと言っていいとリュードは思う。
リュードもルフォンに負けてはいられないと決意を新たにした。
ーーーーー
次の日、ルフォンは医療班によって無事全快と聞いて安心したところで第1回戦が始まった。
初戦の相手はくじ運が良かった。
注目されるような強くもない相手でサクッと倒させてもらった。
リュードにとって危なげない相手でも子供部門から勝ち上がったチャンピオンが大人部門で1勝を挙げること自体凄くてみんなの歓声も盛大だった。
正直15歳の地獄の鍛錬を乗り越えた時点であまり差はないのではないかと思ったりしているが、リュードは特別に目をつけられてかなりきつい地獄を見せられていたことを知らないのである。
変に頑張るから大人たちも余計に力が入っていたのだ。
ともかくリュードは初戦をものにした。
けれどくじ引きシステムな以上これから先に誰といつ当たるかはわからない。
いきなり村長と当たることも、師匠であるウォーケックとだって可能性はある。
もちろん村長もウォーケックも1回戦を突破している。
欲張りなことだとは思うのだけれども村長とウォーケック、そのどちらも打ち倒してこそリュードは村から旅立つ事ができる、そんな風に勝手に思っている。
神様に与えてもらった環境に依存して生きるだけではダメ。
力比べという場において己の実力でちゃんと強くなったと証明しなきゃいけない。
「シューナリュード・イデアム!」
2回戦目の試合で早速リュードの名前がクジが引かれて大きく名前が呼ばれた。
先んじて力比べの会場に入ると大きな声援を浴びる。
「ウォーケック・ディガン!」
おおっ!っと観客から歓声が上がった。
思わずニヤッとしてしまうほどの幸運で次の対戦相手はウォーケックに決まった。
リュードとウォーケックが師弟関係なのは周知の事実なため周りも師弟対決の行く末に大きな期待を寄せているのか一層視線が熱く感じられる。
先に呼ばれたリュードは白、後に呼ばれたウォーケックは赤。
決められた位置について互いに視線を交わすとリュードと同様にウォーケックもニヤリと口の端を歪める。
ルフォンとメーリエッヒの戦いを思い出している人も多い。
「ここで当たるとは奇遇だな」
「俺はどこかで当たると思ってましたよ」
なんとなく予感はしていた。
ウォーケックとは戦うことになると思っていた。
「さて……弟子がどこまで成長したのか見させてもらおうか」
「今日は俺が勝たせてもらいますよ」
「そうか」
ウォーケックは双剣を構える。
ナイフにも近い短めの剣を二振り。利き腕に持つ剣の方がやや長い。
最後にまたリュードとウォーケックは視線を合わせて口の端を上げて笑う。
言葉を発しなくても伝わる思いがあるのだ。
「始め!」
ほとんど同時に飛び出してど真ん中でリュードとウォーケックは剣を交える。
双剣を生かしたスピード感あふれる斬撃は一瞬の油断も出来ず受け流しや回避も楽ではない。
人狼族の剣は柔剣、竜人族の剣は剛剣なんて誰かが言っていた。
人狼族はしなやかで柔軟、パワーよりもスピード重視、戦い方も受け流しや回避を主体としていることが多い。
竜人族は魔人化の状態の堅牢さは言わずもがな人の姿でも頑丈でパワーを重視、剣を合わせるようなしっかりと受け、パワーで押していく戦い方が多い。
ウォーケックはその点でいけば人狼族らしい戦い方と言える。
リュードはウォーケックが師匠なだけにやや人狼族よりな戦い方ではあるものの持っている剣は竜人族の大振りな剣であって完全な速さ寄りかといえばそうでもない。
そもそも技量も経験値も速さもウォーケックが上なのだから全く同じじゃ勝てるはずもない。
一方リュードのアドバンテージは竜人族のパワーである。
これもまた種族の違いがある。
人狼族も力はある方ではあるが同じように過ごしてきたならば竜人族の方がしなやかで強靭な肉体を持つ。
片手ずつで操る双剣ということもあってリュードが力負けすることはない。
「やるじゃないか」
「まだまだ!」
短いが激しい剣のやり取り。
お互いに剣をかすらせることなく均衡が保たれている。
体力の消耗は心配だけどこのままでいい。
徐々に速くなっていく打ち合いの中でウォーケックの攻撃をリュードはまださばき切っている。
ウォーケックもリュードのやや重い攻撃を衝撃をしっかりと逃して受けている。
リュードはまだまだ若く、連戦も想定して体力も作りこんできた。
長くなればなるほど体力の消耗が大きいのはウォーケックになる。
実際ウォーケックは村長との戦いではそのパワーを最終的に捌ききれず押し切られてしまうような負け方をしていることもあった。
決してウォーケックも非力とは言わないしリュードも村長ほどのパワーはないから同じようにはいかないけどリュードの狙いとしてはあながち的外れな方策でもない。
13
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
タイム連打ってなんだよ(困惑)
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
「リオ、お前をパーティから追放する。お前のようなハズレスキルのザコは足手まといなんだよ」
王都の冒険者ギルドにて、若手冒険者のリオは、リーダーの身勝手な都合によってパーティから追い出されてしまい、同時に後宮では、聖女の降臨や第一王子の婚約破棄などが話題になっていた。
パーティを追放されたリオは、ある日商隊の護衛依頼を受けた際、野盗に襲われる可憐な少女を助けることになるのだが、彼女は第一王子から婚約破棄された上に濡れ衣を着せられて迫害された元公爵令嬢こと、アイリスだった。
アイリスとの出会いから始まる冒険の旅、行く先々で様々な思惑によって爪弾きにされてしまった者達を受け入れていく内に、彼はある決意をする。
「作ろう。誰もが幸せに過ごせる、そんな居場所を」
目指すべき理想、突き動かされる世界、そしてハズレスキル【タイム連打】に隠されたリオの本当の力とは?
※安心安全安定安泰の四安揃った、ハピエン確定のハズレスキル無双です。
『エ○ーマンが倒せない』は関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる