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第二章
お仲間が必要です1
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次の日も授業は続く。
ガラリとドアが開いて年配の女性が入ってきて教卓の前に立つ。
「ごめんなさいね。本当は昨日が私の授業だったのに急用が入って。私はケイヤ。知識系の授業を担当するわ」
ケイヤは教科書を開いて内容を掻い摘みながら読み上げていく。
全員が全員文字を読めるわけではないからこうした形式の授業になるのは仕方ない。
仕方ないとはいえ眠くなる授業なことは否めない。
開始早々すでに意識を刈り取られている生徒が何人もいる。
「冒険者のランクは下から順にアイアン、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナとなっていてそれぞれ+と-がありますので15段階に分かれていることになります。昔はもっと大きく分けていたのですが近年の冒険者の多様化により……」
まず冒険者の説明を始めている。
冒険者のクラスはケイヤの説明の通り15段階もある。
昔は+や-がなく5段階であった。
けれど同じランクでの程度の差が出てきたり、魔力が流出した関係で世界の人々の力が弱くなって改めてランク分けを考えるに至ったため段階を増やしたのである。
冒険者学校卒業段階で与えられるランクはアイアン-。
当然のことながら登録したばかりの人と同じである。
成績優秀者になると一つ上のアイアンクラスがあたえられる。
今時の基準で言えばアイアンでようやく駆け出しクラスになる。
「およそ500年前の真魔大戦で……」
ケイヤの話は続く。気づけば歴史に関する話を始めていた。
ふと読み上げられたところが教科書のどこだったかを探す。
「……ちゃん、リューちゃん!」
「あ……ああ、ルフォン」
「もう終わってるよ?」
気づいたら周りはみんな帰って誰もいなくなっている。
「なにかあったの?」
「んー、ちょっとね」
正直言って歴史に関してはちょっとした自信があった。
死んでから転生するまでの間にこの世界であった出来事をまとめた本を読んだ。
もはや朧げな記憶だけど中々読んでみると面白かったし記憶に残っているものもある。
他の人より知っていると思っていた。
けれどリュードはケイヤの話を聞いて、そして教科書を見て驚いた。
魔力が無くなるきっかけになった戦争から今日ではおよそ500年が経っていた。
400年ではなく500年。
リュードはずっと真魔大戦を400年前だと思っていたのに実は真魔大戦は500年前の出来事だったのである。
実際リュードの記憶では神様に真魔大戦は400年前だと言われていた。
神様の記憶違いでないのなら、転生するまでの間に何と100年もの時が経ってしまっていた。
これを驚かずにいられるだろうか。
現代史だと思っていた出来事はすでに100年前の出来事になっている。
現代というには時が経ち過ぎている。
みんなと同じスタートライン、古いことをちょっと知ってるから少しだけ前にいるのだけど時代に取り残された気分。
予想だにしなかった展開にショックを受けて教科書の内容を読み漁ってしまった。
魔力が世界に再び満たされてから、つまりリュードがこの世界に来たことによって世界が救われてから100年が経っていたのである。
もちろんそのことによる世界の変化は起きているのだけれどリュードはまだまだそのことを知らない。
「こりゃちゃんと学ばなきゃな……」
意外な衝撃と共に歴史について成績優秀を取るためにはまじめに勉強しなきゃならないことにも気がついた。
こうして日々色々なことを学んでいく。
冒険者学校の授業は様々である。
歴史のような勉学、戦闘訓練のような戦い、そして実際に外に出た時に必要になりそうな知識まで色々なことを学ぶ。
野営のやり方や保存食を使った簡単な調理、装備の手入れや裁縫の仕方。
野草の見分け方や魔物の解体、はては天気の見方なんてことも教えてもらった。
授業の中には講座だけのものも多く、ちゃんと聞いていれば合格や優秀点をもらえるものもあった。
魔物の解体なんかは実際にやれれば優秀点だった。
村で狩りをしていたリュードには楽勝だったし、ルフォンも時折狩りに参加していたので優秀点を貰える程度にはできた。
他にもサバイバル系の授業ではリュードは何の問題もなく、ルフォンもリュードの手助けもあって優秀点をもらって合格していった。
料理や裁縫の分野はルフォンの得意分野なので優秀点をもらい、料理が出来なくもないリュードはギリギリ優秀点をもらったりと問題はなかった。
ただ料理の先生のリュードに対する距離が少しばかり近かった気はした。
判定の甘さがあったにせよ、優秀点は取ったもん勝ちである。
「そろそろ最後の授業である実戦訓練について話しておこう」
魔物学と称した低ランクの魔物の知識を教える授業。
担当はキスズである。
長い間授業を真面目に受けてきて、ようやく冒険者学校卒業の時も見えてきた。
実戦訓練は文字通り実戦で魔物と戦う訓練である。
町の外に出て魔物との戦いの経験を積んでいく訓練になるのだが、ツミノブの冒険者学校においての実戦訓練は他の冒険者学校と異なったものになる。
このツミノブの近くには何と低ランクのダンジョンが存在している。
ツミノブは元々町が先にあってダンジョンは後から現れたのでダンジョンで出来た町でないが、たまたま出来たダンジョンのために大きなった都市である。
ツミノブのダンジョンは危険度が低く管理がしやすかった。
ガラリとドアが開いて年配の女性が入ってきて教卓の前に立つ。
「ごめんなさいね。本当は昨日が私の授業だったのに急用が入って。私はケイヤ。知識系の授業を担当するわ」
ケイヤは教科書を開いて内容を掻い摘みながら読み上げていく。
全員が全員文字を読めるわけではないからこうした形式の授業になるのは仕方ない。
仕方ないとはいえ眠くなる授業なことは否めない。
開始早々すでに意識を刈り取られている生徒が何人もいる。
「冒険者のランクは下から順にアイアン、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナとなっていてそれぞれ+と-がありますので15段階に分かれていることになります。昔はもっと大きく分けていたのですが近年の冒険者の多様化により……」
まず冒険者の説明を始めている。
冒険者のクラスはケイヤの説明の通り15段階もある。
昔は+や-がなく5段階であった。
けれど同じランクでの程度の差が出てきたり、魔力が流出した関係で世界の人々の力が弱くなって改めてランク分けを考えるに至ったため段階を増やしたのである。
冒険者学校卒業段階で与えられるランクはアイアン-。
当然のことながら登録したばかりの人と同じである。
成績優秀者になると一つ上のアイアンクラスがあたえられる。
今時の基準で言えばアイアンでようやく駆け出しクラスになる。
「およそ500年前の真魔大戦で……」
ケイヤの話は続く。気づけば歴史に関する話を始めていた。
ふと読み上げられたところが教科書のどこだったかを探す。
「……ちゃん、リューちゃん!」
「あ……ああ、ルフォン」
「もう終わってるよ?」
気づいたら周りはみんな帰って誰もいなくなっている。
「なにかあったの?」
「んー、ちょっとね」
正直言って歴史に関してはちょっとした自信があった。
死んでから転生するまでの間にこの世界であった出来事をまとめた本を読んだ。
もはや朧げな記憶だけど中々読んでみると面白かったし記憶に残っているものもある。
他の人より知っていると思っていた。
けれどリュードはケイヤの話を聞いて、そして教科書を見て驚いた。
魔力が無くなるきっかけになった戦争から今日ではおよそ500年が経っていた。
400年ではなく500年。
リュードはずっと真魔大戦を400年前だと思っていたのに実は真魔大戦は500年前の出来事だったのである。
実際リュードの記憶では神様に真魔大戦は400年前だと言われていた。
神様の記憶違いでないのなら、転生するまでの間に何と100年もの時が経ってしまっていた。
これを驚かずにいられるだろうか。
現代史だと思っていた出来事はすでに100年前の出来事になっている。
現代というには時が経ち過ぎている。
みんなと同じスタートライン、古いことをちょっと知ってるから少しだけ前にいるのだけど時代に取り残された気分。
予想だにしなかった展開にショックを受けて教科書の内容を読み漁ってしまった。
魔力が世界に再び満たされてから、つまりリュードがこの世界に来たことによって世界が救われてから100年が経っていたのである。
もちろんそのことによる世界の変化は起きているのだけれどリュードはまだまだそのことを知らない。
「こりゃちゃんと学ばなきゃな……」
意外な衝撃と共に歴史について成績優秀を取るためにはまじめに勉強しなきゃならないことにも気がついた。
こうして日々色々なことを学んでいく。
冒険者学校の授業は様々である。
歴史のような勉学、戦闘訓練のような戦い、そして実際に外に出た時に必要になりそうな知識まで色々なことを学ぶ。
野営のやり方や保存食を使った簡単な調理、装備の手入れや裁縫の仕方。
野草の見分け方や魔物の解体、はては天気の見方なんてことも教えてもらった。
授業の中には講座だけのものも多く、ちゃんと聞いていれば合格や優秀点をもらえるものもあった。
魔物の解体なんかは実際にやれれば優秀点だった。
村で狩りをしていたリュードには楽勝だったし、ルフォンも時折狩りに参加していたので優秀点を貰える程度にはできた。
他にもサバイバル系の授業ではリュードは何の問題もなく、ルフォンもリュードの手助けもあって優秀点をもらって合格していった。
料理や裁縫の分野はルフォンの得意分野なので優秀点をもらい、料理が出来なくもないリュードはギリギリ優秀点をもらったりと問題はなかった。
ただ料理の先生のリュードに対する距離が少しばかり近かった気はした。
判定の甘さがあったにせよ、優秀点は取ったもん勝ちである。
「そろそろ最後の授業である実戦訓練について話しておこう」
魔物学と称した低ランクの魔物の知識を教える授業。
担当はキスズである。
長い間授業を真面目に受けてきて、ようやく冒険者学校卒業の時も見えてきた。
実戦訓練は文字通り実戦で魔物と戦う訓練である。
町の外に出て魔物との戦いの経験を積んでいく訓練になるのだが、ツミノブの冒険者学校においての実戦訓練は他の冒険者学校と異なったものになる。
このツミノブの近くには何と低ランクのダンジョンが存在している。
ツミノブは元々町が先にあってダンジョンは後から現れたのでダンジョンで出来た町でないが、たまたま出来たダンジョンのために大きなった都市である。
ツミノブのダンジョンは危険度が低く管理がしやすかった。
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