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第四章
決戦! 亡者の騎士デュラハン8
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リュードとデュラハンの切り合いになる。
とりあえず馬の足は止められたけれど馬上から振り下ろされるデュラハンの剣は重たくて受け流すのも精一杯だった。
反撃もしっかりと防がれていて中々攻めきれない。
むしろリュードが押されている。
アンデッドであるデュラハンには腕の痛みという概念もない。
無理なストップアンドゴーも構わず、常に全力で剣を振り、想定していない角度からも剣が飛んでくる。
リュードも負けじと反撃をするけど様々な条件がデュラハンに有利であって攻めきれない。
最上級の聖水を使った神聖力を付与しているので当たりさえすればデュラハンにもダメージがある。
デュラハンはそれをわかっているのか巧みに防御してくる。
巧みというか防御もリュードなら無茶な腕の角度もデュラハンには難しくないので防いでくるのだ。
騎乗しているので高くてやりにくいということもあるけどデュラハンには頭がない。
デュラハンは左手に剣を持ち、右手に頭を持って戦っている。
手に持った頭をリュードから遠ざけるようにしているために頭を狙うことができない。
フルフェイスの兜っぽい頭は中身がわからないがどう動いてもリュードの攻撃が当たらない位置にある。
これもまた厄介ポイントの一つだ。
リュードが足を止めた激しい切り合いでデュラハンの意識を引きつける。
「くらえー!」
しかし目がどこにあるかも分からない馬はラストが馬に向かって矢を放ったのを見ていた。
前に出てかわしてしまうとデュラハンが背中をリュードに晒すことになる。
馬は自分で考えて後ろにステップするようにラストの矢をかわした。
けれどデュラハンの馬は続けざまに放たれた2本目の矢までは気づくことができなかった。
いきなり動いたのでデュラハンは僅かにバランスを崩しており、これ以上動くとデュラハンを振り落とすことになってしまう。
見た目は不思議でも中身は知能が低めの馬。
判断し切ることができないでいたデュラハンの馬に矢が刺さり爆発する。
馬が倒れて、デュラハンが投げ出される。
鎧っぽい馬には爆発はあまりダメージがなかった。
ほとんど驚いて倒れただけのようなデュラハンの馬にリュードは剣を振り下ろした。
神聖力の助けもあったリュードは馬の首を切り落とし、デュラハンが立ち上がった時には馬はしっかりとトドメを刺されて動かなくなっていた。
「リュード後ろ!」
「おっと!」
痛みを感じないデュラハンは馬から落ちて地面に叩きつけられたとしても怯むこともない。
すぐさま切りかかってきたのをリュードはサッと回避する。
もしかしたら馬を倒された怒りなんてものもあるのかもしれない。
そのままデュラハンは攻勢を強めてリュードに切りかかり続ける。
「くっ、重たい!」
デュラハンの持つ剣は大きい。
質量だけならリュードの剣よりもさらに重そうに見える剣をデュラハンはコンパクトに振り回す。
リュードが同じような速度で剣を振ろうと思ったら絶対に腕のどこかを痛めてしまうだろうがデュラハンにはそれが出来る。
剣の技量も高く素早く攻撃は油断すると一気にやられてしまうほど破壊力がある。
一度立て直したくてもデュラハンがしつこくリュードに切りかかり、リュードはデュラハンの剣を防ぐのでいっぱいいっぱいになっていた。
反撃する隙もなく、重たいデュラハンの剣をなんとか受け流していた。
リュードは疲れを知らないスケルトンともここまで戦い通してきて体力的にも万全ではない。
このまま疲れを知らないデュラハンを前に防戦を続けてしまうと結果は目に見えている。
けれどリュードの顔にはまだ余裕が見えていた。
なぜならリュードは1人で戦っているのではないから。
「こっちもいるよ!」
デュラハンの斜め後ろに回り込んだラストが矢を放つ。
頭は手に持っているし目が見えているのかもアンデッドにしか分からない。
ただデュラハンはラストの矢に反応してみせた。
やはりこのデュラハンは剣士としても卓越しているとリュードは舌を巻く。
振り向きざまにデュラハンはラストの矢を縦に切り捨てようとした。
デュラハンの剣の刃が矢の先端に当たった瞬間、込められた魔力が爆発した。
「忘れてもらっちゃ困るよ!」
この戦いはラストとリュードの戦いで、1人じゃない。
「いいぞ!」
リュードもすぐさまラストに続く。
狙いたいのは弱点だけどデュラハンの弱点はわからない。
首を切り落としたいところだけどデュラハンの首はすでに落ちている。
怪しいのは頭だけど手に抱えた頭を狙うことは難しい。
とりあえずラストの方に振り向いて背中をさらすデュラハンを切りつける。
最上級の聖水は効果も高い。
アンデッドの中でも強敵であるデュラハン相手にもしっかりと効果を発揮して、デュラハンの背中が大きく切り裂かれた。
鎧が切り裂かれて中が露出する。
チラリと見える鎧の中は闇が広がっていてどうなっているのか分からない。
爆発で怯んだのも一瞬でデュラハンはすぐさまリュードに反撃を繰り出す。
「うっ……なんだこれ」
頭が痛くなるようなキーンとした音がした。
何かの鳴き声のようにも聞こえたそれと同時にデュラハンが黒い魔力に包まれる。
「うわっ、ヤバっ!」
「リュード!」
黒い魔力に包まれた剣がリュードに迫った。
振り下ろされた剣をリュードが間一髪でかわしてデュラハンが地面を叩きつけて衝撃で土煙が上がる。
ラストからはリュードは無事なのか土埃のせいで見えない。
デュラハンが出てくるかもしれないと身構えるラストの耳に金属音が聞こえてきた。
土埃の中で戦っている。
「うっ!」
呼吸もできないような土埃の中で黒い影が動き剣が目の前に現れる。
デュラハンにはリュードの場所が見えているらしく正確にリュードのことを追撃してきていた。
とりあえず馬の足は止められたけれど馬上から振り下ろされるデュラハンの剣は重たくて受け流すのも精一杯だった。
反撃もしっかりと防がれていて中々攻めきれない。
むしろリュードが押されている。
アンデッドであるデュラハンには腕の痛みという概念もない。
無理なストップアンドゴーも構わず、常に全力で剣を振り、想定していない角度からも剣が飛んでくる。
リュードも負けじと反撃をするけど様々な条件がデュラハンに有利であって攻めきれない。
最上級の聖水を使った神聖力を付与しているので当たりさえすればデュラハンにもダメージがある。
デュラハンはそれをわかっているのか巧みに防御してくる。
巧みというか防御もリュードなら無茶な腕の角度もデュラハンには難しくないので防いでくるのだ。
騎乗しているので高くてやりにくいということもあるけどデュラハンには頭がない。
デュラハンは左手に剣を持ち、右手に頭を持って戦っている。
手に持った頭をリュードから遠ざけるようにしているために頭を狙うことができない。
フルフェイスの兜っぽい頭は中身がわからないがどう動いてもリュードの攻撃が当たらない位置にある。
これもまた厄介ポイントの一つだ。
リュードが足を止めた激しい切り合いでデュラハンの意識を引きつける。
「くらえー!」
しかし目がどこにあるかも分からない馬はラストが馬に向かって矢を放ったのを見ていた。
前に出てかわしてしまうとデュラハンが背中をリュードに晒すことになる。
馬は自分で考えて後ろにステップするようにラストの矢をかわした。
けれどデュラハンの馬は続けざまに放たれた2本目の矢までは気づくことができなかった。
いきなり動いたのでデュラハンは僅かにバランスを崩しており、これ以上動くとデュラハンを振り落とすことになってしまう。
見た目は不思議でも中身は知能が低めの馬。
判断し切ることができないでいたデュラハンの馬に矢が刺さり爆発する。
馬が倒れて、デュラハンが投げ出される。
鎧っぽい馬には爆発はあまりダメージがなかった。
ほとんど驚いて倒れただけのようなデュラハンの馬にリュードは剣を振り下ろした。
神聖力の助けもあったリュードは馬の首を切り落とし、デュラハンが立ち上がった時には馬はしっかりとトドメを刺されて動かなくなっていた。
「リュード後ろ!」
「おっと!」
痛みを感じないデュラハンは馬から落ちて地面に叩きつけられたとしても怯むこともない。
すぐさま切りかかってきたのをリュードはサッと回避する。
もしかしたら馬を倒された怒りなんてものもあるのかもしれない。
そのままデュラハンは攻勢を強めてリュードに切りかかり続ける。
「くっ、重たい!」
デュラハンの持つ剣は大きい。
質量だけならリュードの剣よりもさらに重そうに見える剣をデュラハンはコンパクトに振り回す。
リュードが同じような速度で剣を振ろうと思ったら絶対に腕のどこかを痛めてしまうだろうがデュラハンにはそれが出来る。
剣の技量も高く素早く攻撃は油断すると一気にやられてしまうほど破壊力がある。
一度立て直したくてもデュラハンがしつこくリュードに切りかかり、リュードはデュラハンの剣を防ぐのでいっぱいいっぱいになっていた。
反撃する隙もなく、重たいデュラハンの剣をなんとか受け流していた。
リュードは疲れを知らないスケルトンともここまで戦い通してきて体力的にも万全ではない。
このまま疲れを知らないデュラハンを前に防戦を続けてしまうと結果は目に見えている。
けれどリュードの顔にはまだ余裕が見えていた。
なぜならリュードは1人で戦っているのではないから。
「こっちもいるよ!」
デュラハンの斜め後ろに回り込んだラストが矢を放つ。
頭は手に持っているし目が見えているのかもアンデッドにしか分からない。
ただデュラハンはラストの矢に反応してみせた。
やはりこのデュラハンは剣士としても卓越しているとリュードは舌を巻く。
振り向きざまにデュラハンはラストの矢を縦に切り捨てようとした。
デュラハンの剣の刃が矢の先端に当たった瞬間、込められた魔力が爆発した。
「忘れてもらっちゃ困るよ!」
この戦いはラストとリュードの戦いで、1人じゃない。
「いいぞ!」
リュードもすぐさまラストに続く。
狙いたいのは弱点だけどデュラハンの弱点はわからない。
首を切り落としたいところだけどデュラハンの首はすでに落ちている。
怪しいのは頭だけど手に抱えた頭を狙うことは難しい。
とりあえずラストの方に振り向いて背中をさらすデュラハンを切りつける。
最上級の聖水は効果も高い。
アンデッドの中でも強敵であるデュラハン相手にもしっかりと効果を発揮して、デュラハンの背中が大きく切り裂かれた。
鎧が切り裂かれて中が露出する。
チラリと見える鎧の中は闇が広がっていてどうなっているのか分からない。
爆発で怯んだのも一瞬でデュラハンはすぐさまリュードに反撃を繰り出す。
「うっ……なんだこれ」
頭が痛くなるようなキーンとした音がした。
何かの鳴き声のようにも聞こえたそれと同時にデュラハンが黒い魔力に包まれる。
「うわっ、ヤバっ!」
「リュード!」
黒い魔力に包まれた剣がリュードに迫った。
振り下ろされた剣をリュードが間一髪でかわしてデュラハンが地面を叩きつけて衝撃で土煙が上がる。
ラストからはリュードは無事なのか土埃のせいで見えない。
デュラハンが出てくるかもしれないと身構えるラストの耳に金属音が聞こえてきた。
土埃の中で戦っている。
「うっ!」
呼吸もできないような土埃の中で黒い影が動き剣が目の前に現れる。
デュラハンにはリュードの場所が見えているらしく正確にリュードのことを追撃してきていた。
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