442 / 550
第六章
温泉に浸かって
しおりを挟む
ドワガルは火山の根元にある。
現在はほとんど活動していないような休止状態にあるけれど、その活動の痕跡は面白い形でも見られる。
それは温泉である。
火山によって温められた温泉がドワガルでは湧き出ているのだ。
日頃鍛冶仕事にも邁進するドワーフはよく汗もかくのでお風呂が好きであった。
そしてもう一つ面白いのが温泉におけるルールがある。
ルールというか、禁止事項みたいなものがある。
温泉では飲酒禁止と定められているのだった。
お風呂に静かに入りたいものもいるしお風呂で酔っ払うのは危険、しかもお風呂で酒盛りを始めたら長湯になって他の人が入れないなどの理由からそのようなルールが定められている。
もちろん個人宅に温泉を引いて入る分には飲酒も自由だ。
「あれは温泉のマークだ。入浴施設ってことだな」
「そうなんだ……」
これまでリュードたちは温泉があるだなんて知らなかった。
町中に変なマークのお店があるなと思っていたけどそれが温泉、公衆浴場だとは思いもしなかった。
たまたま酔い潰れて寝ていたドゥルビョを起こした時にそのことを教えてもらった。
リュードたちが外の人なのでお風呂を好まないと思ってドワーフたちもそんなに勧めることもなかったのである。
「行ってみるか?」
「いいのか?」
「ああ、もちろんだとも」
ドゥルビョに温泉に誘われたリュードは目の色を変えた。
二つ返事で一緒に行くことにして、ルフォンたちと温泉に行くことになった。
ルフォンなんかはハチにゲロられたので特にお風呂に入りたかった。
リュードも温泉に入れると聞いてテンションが高い。
「割とちゃんとしてるな」
女湯と男湯で入口で分かれる。
当然温泉なのでリュードもドゥルビョも脱いで裸になる。
見た目からずんぐりむっくりしているドワーフだけれども、ドゥルビョの体を見て分かったのはただ手足が短くてそう見えているだけで実際体がだらしないことはなかった。
そうした着膨れして見えるようなファッションも見た目に結構影響している。
「おぉ~!」
水に強い木を加工して作った浴場は広く、まだ昼間なために他のドワーフは少ない。
源泉掛け流しの温泉では白濁したような濁り湯とやや琥珀っぽい色に見えるお湯の二つのお湯があった。
ドワーフそのものが熱に強いのでお湯の温度はやや高めになっているが、体に染み渡るような熱さがリュードにとってはまた良い。
リュードはまず体を洗い、それから湯船に入る。
ドワーフ用に作られているために浴槽はリュードにとってはやや底が浅い。
けれど熱ければ上半身を出して入れるし、寝転がるようにして全身を浸からせることもできるのでむしろいい感じですらある。
広さそのものはかなり広めなので足を伸ばして入っても問題は全くない。
「あぁ~!」
「慣れておるな」
ドゥルビョが感心したように呟く。
温泉に行くと言って石鹸やタオルを準備してきたので知っているのかと思っていたけれど、リュードが思っていたよりお風呂慣れをしていて驚いた。
ドゥルビョが視線を少し動かすとそちらには他の冒険者たちもいる。
たまたま近くにいたので温泉に誘ってみた。
「最初からお湯に入るな!」
冒険者たちはリザーセツも含めて他のドワーフに温泉の作法を習っている。
そのままお湯に浸かろうとして怒られたのだ。
国や地域によっては入浴文化が根付いてるところもあるけど、お風呂に入るまでいかないところも多い。
特に自分の住宅を持たないような冒険者だとお風呂付きの家なんて経験もない。
せいぜい水浴びか体を拭くぐらい。
あとは魔法で綺麗に保つこともできるので知らなきゃお風呂なんて知らないままの人だっているのだ。
そんな中でもリュードはササっと準備をして怒られることなく温泉を楽しんでいる。
「俺がいたところにはお風呂の文化があったからな」
流石にここにシャワーはないのでお風呂文化的に見るとリュードの村の方が遥かに先を行っている。
欲を言えばシャワーも欲しい。
これぐらいお風呂に入る文化があるならシャワーを教えればドワーフの技術的探究心を持ってシャワーを広めて、改良してくれるかもしれないなんて思った。
「ふぅ……それでリュード」
「なんですか?」
「俺はお前に負けた。お前は正面から俺と戦い、勝ったのだ。俺はお前のことを信頼しよう」
お酒が強いだけじゃない。
最後までリュードは正々堂々と戦った。
誤魔化したりすることもなく常にドゥルビョと並々と酒を注がれたコップを前にしていた。
さらに裸の付き合いにもこうして来てくれた。
今時裸の付き合い嫌がる者もいるが、リュードは嫌な顔ひとつしなかった。
これは単にリュードが風呂好きで風呂に入れることの方が嬉しかったからだけど、ドゥルビョはリュードに男気を勝手に感じて感動していた。
「他の奴らがどうしてお前さんのところに集まるのかよく分かったよ」
周りのものがリュードを尊敬し好意を持っているのがよく分かった。
他種族にもこのような者がいる。
ドゥルビョは自分の凝り固まった価値観に起こったわずかな変化を受け入れた。
そしてリュードを信頼しようと思った。
魔物は信頼できない。
だけど信頼するリュードが信頼するなら、少しは信頼してみようとドゥルビョは思った。
少なくともリュードのことは信じる。
「誰も成し得ていないことを成し得ていないからと拒否しては誰もなし得なくなってしまう。成し得られないようなことを成し得るためには周りも受け入れることが必要だ。俺たちはこれまで話し合いと言ってなさねばならぬことから目を逸らしてきた。
その結果自分たちで自分たちを助けることもできず、だからといって外にも助けを求められんくず鉄になってしまった。だから変わらねばならない。そんな時が来たんだ」
今では頭が固いドゥルビョだが、三鎚と呼ばれまでに腕を磨く過程では新たなものに挑戦して他の考えを受け入れることもしていた。
いつの間にこんなに変化を受け入れなくなったのか。
そんな何もかも拒否するようなドワーフではなかったのにと目を閉じる。
堂々と変化を叫び危険があるにも関わらず外に出て冒険者を募り、討伐にもついていくデルデに思うところがあった。
なんだかんだと言い訳して話し合いに終始する自分自分に嫌気がさして、苛立ちを覚えていた。
「お前さんに会えたことはアダマンタイトの鉱脈を見つけたかのようだ」
ドワーフが変化する第一歩としてはやや過激すぎる気がしなくもないが、止まれないほどの大きな変化じゃなければまた止まってしまう可能性がある。
この変化を受け入れられれば、ドワーフは変われる。
変わることがいいのかはドゥルビョに分からないけど変わってみなければ何が起こるか分からない。
「だから任せておけ。俺が他の二人も説得してみせるから」
心強い味方ができた。
ドンと自分の胸を叩いて任せておけと言うドゥルビョの目には熱いやる気が燃えていた。
これならハチを受け入れてもらえるかもしれない。
そんな予感がリュードにはしていた。
「いい湯だな」
「そうだろう?」
現在はほとんど活動していないような休止状態にあるけれど、その活動の痕跡は面白い形でも見られる。
それは温泉である。
火山によって温められた温泉がドワガルでは湧き出ているのだ。
日頃鍛冶仕事にも邁進するドワーフはよく汗もかくのでお風呂が好きであった。
そしてもう一つ面白いのが温泉におけるルールがある。
ルールというか、禁止事項みたいなものがある。
温泉では飲酒禁止と定められているのだった。
お風呂に静かに入りたいものもいるしお風呂で酔っ払うのは危険、しかもお風呂で酒盛りを始めたら長湯になって他の人が入れないなどの理由からそのようなルールが定められている。
もちろん個人宅に温泉を引いて入る分には飲酒も自由だ。
「あれは温泉のマークだ。入浴施設ってことだな」
「そうなんだ……」
これまでリュードたちは温泉があるだなんて知らなかった。
町中に変なマークのお店があるなと思っていたけどそれが温泉、公衆浴場だとは思いもしなかった。
たまたま酔い潰れて寝ていたドゥルビョを起こした時にそのことを教えてもらった。
リュードたちが外の人なのでお風呂を好まないと思ってドワーフたちもそんなに勧めることもなかったのである。
「行ってみるか?」
「いいのか?」
「ああ、もちろんだとも」
ドゥルビョに温泉に誘われたリュードは目の色を変えた。
二つ返事で一緒に行くことにして、ルフォンたちと温泉に行くことになった。
ルフォンなんかはハチにゲロられたので特にお風呂に入りたかった。
リュードも温泉に入れると聞いてテンションが高い。
「割とちゃんとしてるな」
女湯と男湯で入口で分かれる。
当然温泉なのでリュードもドゥルビョも脱いで裸になる。
見た目からずんぐりむっくりしているドワーフだけれども、ドゥルビョの体を見て分かったのはただ手足が短くてそう見えているだけで実際体がだらしないことはなかった。
そうした着膨れして見えるようなファッションも見た目に結構影響している。
「おぉ~!」
水に強い木を加工して作った浴場は広く、まだ昼間なために他のドワーフは少ない。
源泉掛け流しの温泉では白濁したような濁り湯とやや琥珀っぽい色に見えるお湯の二つのお湯があった。
ドワーフそのものが熱に強いのでお湯の温度はやや高めになっているが、体に染み渡るような熱さがリュードにとってはまた良い。
リュードはまず体を洗い、それから湯船に入る。
ドワーフ用に作られているために浴槽はリュードにとってはやや底が浅い。
けれど熱ければ上半身を出して入れるし、寝転がるようにして全身を浸からせることもできるのでむしろいい感じですらある。
広さそのものはかなり広めなので足を伸ばして入っても問題は全くない。
「あぁ~!」
「慣れておるな」
ドゥルビョが感心したように呟く。
温泉に行くと言って石鹸やタオルを準備してきたので知っているのかと思っていたけれど、リュードが思っていたよりお風呂慣れをしていて驚いた。
ドゥルビョが視線を少し動かすとそちらには他の冒険者たちもいる。
たまたま近くにいたので温泉に誘ってみた。
「最初からお湯に入るな!」
冒険者たちはリザーセツも含めて他のドワーフに温泉の作法を習っている。
そのままお湯に浸かろうとして怒られたのだ。
国や地域によっては入浴文化が根付いてるところもあるけど、お風呂に入るまでいかないところも多い。
特に自分の住宅を持たないような冒険者だとお風呂付きの家なんて経験もない。
せいぜい水浴びか体を拭くぐらい。
あとは魔法で綺麗に保つこともできるので知らなきゃお風呂なんて知らないままの人だっているのだ。
そんな中でもリュードはササっと準備をして怒られることなく温泉を楽しんでいる。
「俺がいたところにはお風呂の文化があったからな」
流石にここにシャワーはないのでお風呂文化的に見るとリュードの村の方が遥かに先を行っている。
欲を言えばシャワーも欲しい。
これぐらいお風呂に入る文化があるならシャワーを教えればドワーフの技術的探究心を持ってシャワーを広めて、改良してくれるかもしれないなんて思った。
「ふぅ……それでリュード」
「なんですか?」
「俺はお前に負けた。お前は正面から俺と戦い、勝ったのだ。俺はお前のことを信頼しよう」
お酒が強いだけじゃない。
最後までリュードは正々堂々と戦った。
誤魔化したりすることもなく常にドゥルビョと並々と酒を注がれたコップを前にしていた。
さらに裸の付き合いにもこうして来てくれた。
今時裸の付き合い嫌がる者もいるが、リュードは嫌な顔ひとつしなかった。
これは単にリュードが風呂好きで風呂に入れることの方が嬉しかったからだけど、ドゥルビョはリュードに男気を勝手に感じて感動していた。
「他の奴らがどうしてお前さんのところに集まるのかよく分かったよ」
周りのものがリュードを尊敬し好意を持っているのがよく分かった。
他種族にもこのような者がいる。
ドゥルビョは自分の凝り固まった価値観に起こったわずかな変化を受け入れた。
そしてリュードを信頼しようと思った。
魔物は信頼できない。
だけど信頼するリュードが信頼するなら、少しは信頼してみようとドゥルビョは思った。
少なくともリュードのことは信じる。
「誰も成し得ていないことを成し得ていないからと拒否しては誰もなし得なくなってしまう。成し得られないようなことを成し得るためには周りも受け入れることが必要だ。俺たちはこれまで話し合いと言ってなさねばならぬことから目を逸らしてきた。
その結果自分たちで自分たちを助けることもできず、だからといって外にも助けを求められんくず鉄になってしまった。だから変わらねばならない。そんな時が来たんだ」
今では頭が固いドゥルビョだが、三鎚と呼ばれまでに腕を磨く過程では新たなものに挑戦して他の考えを受け入れることもしていた。
いつの間にこんなに変化を受け入れなくなったのか。
そんな何もかも拒否するようなドワーフではなかったのにと目を閉じる。
堂々と変化を叫び危険があるにも関わらず外に出て冒険者を募り、討伐にもついていくデルデに思うところがあった。
なんだかんだと言い訳して話し合いに終始する自分自分に嫌気がさして、苛立ちを覚えていた。
「お前さんに会えたことはアダマンタイトの鉱脈を見つけたかのようだ」
ドワーフが変化する第一歩としてはやや過激すぎる気がしなくもないが、止まれないほどの大きな変化じゃなければまた止まってしまう可能性がある。
この変化を受け入れられれば、ドワーフは変われる。
変わることがいいのかはドゥルビョに分からないけど変わってみなければ何が起こるか分からない。
「だから任せておけ。俺が他の二人も説得してみせるから」
心強い味方ができた。
ドンと自分の胸を叩いて任せておけと言うドゥルビョの目には熱いやる気が燃えていた。
これならハチを受け入れてもらえるかもしれない。
そんな予感がリュードにはしていた。
「いい湯だな」
「そうだろう?」
1
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
タイム連打ってなんだよ(困惑)
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
「リオ、お前をパーティから追放する。お前のようなハズレスキルのザコは足手まといなんだよ」
王都の冒険者ギルドにて、若手冒険者のリオは、リーダーの身勝手な都合によってパーティから追い出されてしまい、同時に後宮では、聖女の降臨や第一王子の婚約破棄などが話題になっていた。
パーティを追放されたリオは、ある日商隊の護衛依頼を受けた際、野盗に襲われる可憐な少女を助けることになるのだが、彼女は第一王子から婚約破棄された上に濡れ衣を着せられて迫害された元公爵令嬢こと、アイリスだった。
アイリスとの出会いから始まる冒険の旅、行く先々で様々な思惑によって爪弾きにされてしまった者達を受け入れていく内に、彼はある決意をする。
「作ろう。誰もが幸せに過ごせる、そんな居場所を」
目指すべき理想、突き動かされる世界、そしてハズレスキル【タイム連打】に隠されたリオの本当の力とは?
※安心安全安定安泰の四安揃った、ハピエン確定のハズレスキル無双です。
『エ○ーマンが倒せない』は関係ありません。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる