媚薬魔法の優しい使い方

りりぃこ

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一回だけ ※

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 次の日、早くに寝たジャスは目が覚めるのも早かった。

 よく寝たおかげで頭も冴えていた。


 朝食の前に少し掃除でもしようと布巾を取りに行った時、昨日脱ぎ散らかしたままのアウルの服に足を取られて転んでしまった。

「もー、全然片付けないんだからなぁ」

 ジャスがそう言って昨日の濡れた状態のままのアウルの服を手にした瞬間だった。

 ドクンと強く心臓が揺れた。

「欲しい……もっとあの日みたいに」

 ジャスはボソッと呟いた。しかしすぐに我に返って服を放り投げた。

「やばい、まただ」

 冷たい水で頭を冷やさないと、とジャスはまた泉に向かおうとした。

 その時、ふと突拍子もない事を思ってしまったのだ。

 ――どんどん酷くなって、きりがない。じゃあどうする?少しだけ、一回だけ、またキスをすれば落ち着くんじゃないか?

 ――そうだ、アウルは寝起きが悪いじゃないか。そうそう簡単には起きない。今のうちにこっそり、キスをしてこよう。一瞬ならバレないはずだ。

 ジャスは自分でもとんでもない事を考えているのは分かっていた。でも、少し限界だったのだ。

 一瞬だけ、したらすぐに立ち去るんだ。そしたらバレないはずだ。



 ジャスはアウルの部屋に向った。

 部屋の中では、ぐっすりとアウルがベットで寝ていた。

 少しだけわざと音を立ててみたが、全く起きる気配もない。


 ジャスは静かにアウルに近づいた。そしてそっと、ほんの一瞬だけ自分の唇をアウルの唇に重ねてすぐに離した。

 一瞬だけだったのに、ほんのりとした幸福感と軽い酩酊が起きた。


 ただ、ジャスは知らなかったのだ。

 なかなか朝起きないアウルだが、クロウのと日々の戯れのせいで、キスをされると飛び起きてしまう癖がついていることに。


「何すんだ!クロ…、ウ……??」

 てっきりまたクロウがふざけてキスで起こしたのだと思って飛び起きたアウルは、目の前にいるのがジャスだったので一瞬混乱したような表情を見せた。

 ジャスはすぐに我に返り、慌てて、ごめん、や、違う、を繰り返して逃げようとした。

 しかしそれをアウルは許さなかった。

 襟首を、いつもの魔法ではなく、がっしりと手で掴まれて引っ張られ、思わず床に転がった。

「寝込みを襲うとは、なかなか面白いことしてくれんじゃねぇか」

 アウルはジャスを見下ろす。ジャスは慌てた。

「こ、ごめん、本当にごめん。違うんだ、ちょっと気の迷いというか」

「そうか、テメェも男だもんな。やられっぱなしは、気に食わねぇよな。自分からやりてぇときもあるよな」

「全然!全然違う!」

「だがな、あんまり俺も、夜這いされんのは性に合わねぇな。てか朝這いか」

「違うって。話聞いてくれ」

 ジャスは懇願する。しかしアウルは無視して腕を引っ張って自分のベットにジャスを転がした。

 アウルはジャスを押さえつけ、軽く何度もキスをする。

「このまま契を結んでもいいよな。だってテメェから手を出してきたんだしな」

 ――あーもう最悪だ。でも自業自得か。

 ジャスの思考は諦めと、快楽に蝕まれていった。

「昨日は無駄に遊んじまったからな。さっさと解してしてしまおう」

 そんな作業的な事を言いながら、アウルはジャスの足の間に手を入れ、そこにある蕾に手をやる。

「い、痛……」

「何で痛えんだよ。ああ、悪い、濡らさねえとダメなのか」

 面倒くさそうにアウルは呟くと、サクッとジャスの陰茎に口をつける。

「や、やだ、何すんだよ……」

「テメェは前にこれをしてすぐに出したからな。ほら」

「やめろ、咥えんな!……あ、あ、や……動かすな!!」

 ジャスは首を振りながらアウルを引き剥がそうとしたが力が入らない。

「おい、邪魔すんな。さっさと濡らすもん出せよ」

「や、やだっ……絶対……ふ、あぁっ!!やだってばぁ!!」

 ジャスが絶頂しそうになった、その時だった。

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