67 / 114
3倍
しおりを挟む
「そんな事を言われたって……僕には関係が無い」
ジャスは自分に言い聞かせるように呟いた。
アウルがどう思おうと、自分のやることはただ一つ。マリカの誘惑を解いて帰ることだ。
ジャスは部屋をそっと出た。
まずは冷たい水で顔を洗い、アウルのキスを欲している自分を落ち着かせることにした。
何度か冷たい水に頭ごとつっこみ、とりあえずは理性をとりもどす。
家の中には誰もいないらしい。
ジャスは自分の荷物を探し始めた。しかしどこにも見つからない。
魔法薬の入っている棚も、鍵が掛かっているのか開かなくなっていた。これでは解呪薬もくすねることが出来ない。
「クソ。でもそりゃそうか」
逃げようとしたヤツの荷物をわかるところに放置するわけはないだろう。
でも、とりあえず今は自分の荷物に入っている気づけ薬が欲しい。
いつまたアウルのキスを欲する発作がおきるかわからない。そうなると、逃げる意欲に影響が確実に出てくる。
ジャスは必死で家中を探したが、どこにも見当たらない。
魔法で隠されていたら無理だろうな、ジャスはため息をついた。
次に玄関や窓も調べてみた。
窓から手は出せるし、玄関ドアも開けることが出来るが、出ようとしても見えない壁に遮られているようで外に出ることは出来ない。
「逃げるのも結界張って出られない、か」
ジャスはガックリと肩を落とした。
「どうすればいいんだ」
逃げるのを諦めるしかないのか。しかしアウルが帰ってきたら、更に囲い込みが強化されそうだ。
衝動的に逃げたのは失敗だったかもしれない、とジャスは唇を噛んだ。
結局、何もできずに一日が過ぎていった。
そして次の日になった。次の日も荷物を探したり、出口を探したが何も出来なかった。
「ああー、もう」
ジャスはイライラしながら頭をかく。家中をウロウロしている際にふとアウルの匂いを感じるたびに、軽い酩酊状態になるのもイライラの原因だ。
何度も水で顔を洗って正気を保つ。
夕方近くになった時、玄関のドアが開く音がした。
アウルかクロウが帰ってきたと思ったジャスは身構えた。しかし入ってきたのは普通のおじさんだった。
誰だったっけ、見たことあるけど。ジャスはぽかんとしてそのおじさんを見つめた。
ああ、そうだ思い出した。商店街の、いつもアウルが食料を買う高級食料店の店主だ。
店主は、少し戸惑ったような様子をしていた。
「えっと……アウル様のご注文では、奥の部屋にいる花嫁様にこちらの食料を届けるように、との事でしたが……こちらにいましたか。じゃあここに置いても大丈夫ですかね」
「アウルが?なんのつもりだよ……」
ジャスは思わず舌打ちをした。
しかし店主は気にせずに、ジャスの目の前に次々と飲み物と料理を置いていく。
「こんな物……」
アウルが自分の為に食事を用意していたことに気づくと、苦々しげに呟いた。
店主は怪訝そうな顔をした。
「こんな物?」
店主の気を悪くしたと思ったジャスは、慌てた。
「あ、いえ違います。そういう意味じゃ無いです。えっと、あー、配達とかもしてるんですね」
ジャスは話をそらした。
「普段はやっておりませんが、アウル様はお得意様でございますし、料金の3倍の支払いをしていただきましたので」
店主は涼しい顔でそう言いながら料理のセッティングを終えた。
美味しそうな匂いが部屋中を漂う。
「料理もしてくれるんですね」
「普段はやっておりませんが、アウル様はお得意様でございますし、料金の3倍の支払いをしていただきましたので」
さっきと全く同じセリフを言いながら、店主は帰る支度をする。
「では、ぜひ冷めないうちにお食べください」
そう言って店主はさっさと玄関を出て帰ろうとした。
「ま、まって!」
ジャスは慌てて店主の腕を掴んで引き止めた。店主は迷惑そうな顔を向けた。
「何でございましょう」
「あ、ごめん急に。あの、出れるんですか?」
ジャスは玄関を指差す。
ジャスが何度もチャレンジしても玄関から出ることは出来なかったのに、店主は普通に出ようとしている。
「出れますよ、入ってきたんですから」
「ちょっと、一緒に出てみてもいいですか?」
ジャスは店主と一緒に玄関から外に出ようとした。しかし、店主は出られるのにジャスは見えない壁に遮られて出られない。
ジャスは、慌てて店主を引っ張ってまた家の中に入れた。店主はまた迷惑そうな顔をした。
「何ですか、私は帰りたいのですが」
「何であなたは出られるのに、僕は出られないんでしょうか」
ジャスは、必死で店主に尋ねたが店主は首を傾げた。
「さてねぇ。私も魔法には詳しくありませんから」
「そ、そうですよね」
ジャスは、しょんぼりして店主から腕を離す。確かに、ただの食料店の店主が、結界の破り方を知っているわけは無いだろう。
「単に、花嫁様を守りたいだけではありませんか?勝手に出て危険な目に合わないように」
「逃さないように閉じ込めてるだけだよ」
ジャスは自虐的に言った。
「それなら、逃げようとする者は出れないようになっているのでしょう。私は別に逃げたいわけではなくて帰りたいだけでございますから。お金を払っていただくのであれば何度でもこの家にまたくるつもりですから」
店主の言葉に、ナルホド、とジャスは頷いた。
「では、私はそろそろいいですかね?」
納得したようなジャスの様子を見て、店主はまた玄関に向かった。
「ああ、ごめん、引き止めてしまって」
「いえ。しかし早めに帰らなければ、この森の少し行ったところには狼の群れが住んでおりますから、暗くなる前に帰らせていただきたい」
「狼の群れ?」
思わずジャスは聞き返す。
「どの辺?」
「おや、ご存知ありませんでした?」
店主の説明した場所は、先日逃げたときに、ジャスがひと休みした場所だった。
ジャスは血の気が引いた。
もしあのとき、アウルに捕まらなければ……。
そそくさと立ち去る店主を見つめながら、ジャスはゾッとして寒くなってしまった体をさすった。
「結果的に助けられてたってわけか」
ジャスは忌々しげに呟く。
そして店主の持ってきた料理を見つめた。
アウルが、花嫁に届けろと3倍の支払いをした食料。
「自分で閉じ込めた癖に、僕のこと大事にするんじゃねえよ!!」
ジャスはテーブルを拳で叩いた。
テーブルの上のスープが溢れる。
料理を全部メチャクチャにしてやりたかったが体が動かなかった。
――単に、花嫁様を守りたいだけではありませんか?
店主の言葉が頭に響く。
やめろ。僕はアウルが嫌いなんだ。魔法使いなんて、価値観のおかしい奴らなんか大嫌いだ。
だからこれ以上流されたくない。
ジャスは食事が冷めていくのを黙って見つめていた。
ジャスは自分に言い聞かせるように呟いた。
アウルがどう思おうと、自分のやることはただ一つ。マリカの誘惑を解いて帰ることだ。
ジャスは部屋をそっと出た。
まずは冷たい水で顔を洗い、アウルのキスを欲している自分を落ち着かせることにした。
何度か冷たい水に頭ごとつっこみ、とりあえずは理性をとりもどす。
家の中には誰もいないらしい。
ジャスは自分の荷物を探し始めた。しかしどこにも見つからない。
魔法薬の入っている棚も、鍵が掛かっているのか開かなくなっていた。これでは解呪薬もくすねることが出来ない。
「クソ。でもそりゃそうか」
逃げようとしたヤツの荷物をわかるところに放置するわけはないだろう。
でも、とりあえず今は自分の荷物に入っている気づけ薬が欲しい。
いつまたアウルのキスを欲する発作がおきるかわからない。そうなると、逃げる意欲に影響が確実に出てくる。
ジャスは必死で家中を探したが、どこにも見当たらない。
魔法で隠されていたら無理だろうな、ジャスはため息をついた。
次に玄関や窓も調べてみた。
窓から手は出せるし、玄関ドアも開けることが出来るが、出ようとしても見えない壁に遮られているようで外に出ることは出来ない。
「逃げるのも結界張って出られない、か」
ジャスはガックリと肩を落とした。
「どうすればいいんだ」
逃げるのを諦めるしかないのか。しかしアウルが帰ってきたら、更に囲い込みが強化されそうだ。
衝動的に逃げたのは失敗だったかもしれない、とジャスは唇を噛んだ。
結局、何もできずに一日が過ぎていった。
そして次の日になった。次の日も荷物を探したり、出口を探したが何も出来なかった。
「ああー、もう」
ジャスはイライラしながら頭をかく。家中をウロウロしている際にふとアウルの匂いを感じるたびに、軽い酩酊状態になるのもイライラの原因だ。
何度も水で顔を洗って正気を保つ。
夕方近くになった時、玄関のドアが開く音がした。
アウルかクロウが帰ってきたと思ったジャスは身構えた。しかし入ってきたのは普通のおじさんだった。
誰だったっけ、見たことあるけど。ジャスはぽかんとしてそのおじさんを見つめた。
ああ、そうだ思い出した。商店街の、いつもアウルが食料を買う高級食料店の店主だ。
店主は、少し戸惑ったような様子をしていた。
「えっと……アウル様のご注文では、奥の部屋にいる花嫁様にこちらの食料を届けるように、との事でしたが……こちらにいましたか。じゃあここに置いても大丈夫ですかね」
「アウルが?なんのつもりだよ……」
ジャスは思わず舌打ちをした。
しかし店主は気にせずに、ジャスの目の前に次々と飲み物と料理を置いていく。
「こんな物……」
アウルが自分の為に食事を用意していたことに気づくと、苦々しげに呟いた。
店主は怪訝そうな顔をした。
「こんな物?」
店主の気を悪くしたと思ったジャスは、慌てた。
「あ、いえ違います。そういう意味じゃ無いです。えっと、あー、配達とかもしてるんですね」
ジャスは話をそらした。
「普段はやっておりませんが、アウル様はお得意様でございますし、料金の3倍の支払いをしていただきましたので」
店主は涼しい顔でそう言いながら料理のセッティングを終えた。
美味しそうな匂いが部屋中を漂う。
「料理もしてくれるんですね」
「普段はやっておりませんが、アウル様はお得意様でございますし、料金の3倍の支払いをしていただきましたので」
さっきと全く同じセリフを言いながら、店主は帰る支度をする。
「では、ぜひ冷めないうちにお食べください」
そう言って店主はさっさと玄関を出て帰ろうとした。
「ま、まって!」
ジャスは慌てて店主の腕を掴んで引き止めた。店主は迷惑そうな顔を向けた。
「何でございましょう」
「あ、ごめん急に。あの、出れるんですか?」
ジャスは玄関を指差す。
ジャスが何度もチャレンジしても玄関から出ることは出来なかったのに、店主は普通に出ようとしている。
「出れますよ、入ってきたんですから」
「ちょっと、一緒に出てみてもいいですか?」
ジャスは店主と一緒に玄関から外に出ようとした。しかし、店主は出られるのにジャスは見えない壁に遮られて出られない。
ジャスは、慌てて店主を引っ張ってまた家の中に入れた。店主はまた迷惑そうな顔をした。
「何ですか、私は帰りたいのですが」
「何であなたは出られるのに、僕は出られないんでしょうか」
ジャスは、必死で店主に尋ねたが店主は首を傾げた。
「さてねぇ。私も魔法には詳しくありませんから」
「そ、そうですよね」
ジャスは、しょんぼりして店主から腕を離す。確かに、ただの食料店の店主が、結界の破り方を知っているわけは無いだろう。
「単に、花嫁様を守りたいだけではありませんか?勝手に出て危険な目に合わないように」
「逃さないように閉じ込めてるだけだよ」
ジャスは自虐的に言った。
「それなら、逃げようとする者は出れないようになっているのでしょう。私は別に逃げたいわけではなくて帰りたいだけでございますから。お金を払っていただくのであれば何度でもこの家にまたくるつもりですから」
店主の言葉に、ナルホド、とジャスは頷いた。
「では、私はそろそろいいですかね?」
納得したようなジャスの様子を見て、店主はまた玄関に向かった。
「ああ、ごめん、引き止めてしまって」
「いえ。しかし早めに帰らなければ、この森の少し行ったところには狼の群れが住んでおりますから、暗くなる前に帰らせていただきたい」
「狼の群れ?」
思わずジャスは聞き返す。
「どの辺?」
「おや、ご存知ありませんでした?」
店主の説明した場所は、先日逃げたときに、ジャスがひと休みした場所だった。
ジャスは血の気が引いた。
もしあのとき、アウルに捕まらなければ……。
そそくさと立ち去る店主を見つめながら、ジャスはゾッとして寒くなってしまった体をさすった。
「結果的に助けられてたってわけか」
ジャスは忌々しげに呟く。
そして店主の持ってきた料理を見つめた。
アウルが、花嫁に届けろと3倍の支払いをした食料。
「自分で閉じ込めた癖に、僕のこと大事にするんじゃねえよ!!」
ジャスはテーブルを拳で叩いた。
テーブルの上のスープが溢れる。
料理を全部メチャクチャにしてやりたかったが体が動かなかった。
――単に、花嫁様を守りたいだけではありませんか?
店主の言葉が頭に響く。
やめろ。僕はアウルが嫌いなんだ。魔法使いなんて、価値観のおかしい奴らなんか大嫌いだ。
だからこれ以上流されたくない。
ジャスは食事が冷めていくのを黙って見つめていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる