ハッピーエンド・ラブコメディー!

エイチケー

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ANGELと天使②

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……いや、「勝っちゃった。」じゃないからね?

あーまぐれですー。

って感じでもないからね?
まじで天変地異起きてるから。

可愛く言ったから許すけど、、。
なんというか腑に落ちない?感じなんだよねー。

「ちなみに聞いていい?」
自分にはまだ疑問がある。

「俺の敗因って何かな?」
そうこれが一番の疑問だ。
自分が優勝した時はいつも相手が聞いてきたもんだ。
その時は決まって、

「練習不足じゃない?」
と極めてフレンドリーな感じで返す。

さて、ANGELはどう返してくるのかな?
「貴方は…。」

で負けたのです。」
「気持ち?」
「はい」

気持ちになにが関係あるのだろうか?
ANGELは続ける。
「この勝負で勝ちたい!という気持ちは、貴方にも私にも共通してあります。」
勿論だ、負けたら嫌だし。
ほかに欠点などあるか?

「あります。」

「え?」      ←俺
「ふぇ?」     ←ANGEL

「な、なんですか?」
「いや、今心の中で『ほかに欠点などあるか?』て言ったらお前が答えたから…。」
「え?そ、その。き、気のせいです!」
図星の受け答え。

なんども言うが、可愛い。
極めて可愛い。

いや、もしかしたら全動作が可愛いかも知れん。

「んで、その気持ちの欠点ってなんですか?先輩。」
「 それは、、って先輩はいらないです!」
おい、いじるのってこんなに楽しいのか?
シリアスな話が今ので台無しだぜ!

「話戻していいですか?」
「あっどうぞ、先輩。」
「だーかーらー!」
ANGELは駄々っ子と化す。

これまた可愛い。

……そろそろANGELが幼稚園児になる前に話を進めなければ。

「真面目にいきますので教えてください。」
「こほん!」      ………「私も取り乱しました。」


「私は音ゲーを。」

「でも、貴方からはたのしんでやっているようには感じれませんでした。」

「!!!」

「私は貴方にたのしんでやってもらいたいです。」
「………。」
俺は沈黙を続ける。
ANGELは頬を赤める。

見破られていたのだ。

自分は勝つことさえできればよかった。
だから、
楽しむと言う感情は必要なかったんだ。

最初は楽しんでいたはず。
いつから忘れていたのだろうか?

「……ありがとう。……ANGEL。」
ふと口から出た。
これが自分の本心って奴だろう。

ふふ、情けねー。

「これからもよろしく。」
手を差し出す。
ANGELは戸惑い、それから、、
「よ、よろしくお願いします。」
と握手を交わした。

しかし、…また沈黙が続く。
うっ、き、気まずい。
女の子の手を握ったのなんて何年ぶりだろうか?
しかもこんなに可愛い子だぞ?

ANGELは握手をしていない左手で恥ずかしそうに口元に手を当てている。
頬が少し赤らめているのもそのせいだろう。

手汗が半端ないって!
やばい、とんでもなくやばい!
そろそろ離したい…。

ん?    …って離さないのって俺やん!
バッ!!
「ひぃぇ!?」
いきなり離したせいかANGELがビクリとする。


しばらく沈黙が続いたあと(体感的に10分程であろうか)

「じ、じゃあ、私帰りますね。」
ANGELが話を切り出した。

「送ろうか?」
格好つける自分。
免許など持っているはずもないけどな。

「だ、大丈夫です。」
拒否られたww     嫌われてんな?俺。
「ん?親が来てるとか?」

!」
聞かなければよかった。
完全拒絶だわコレ
 自分で自分の心に傷をつくってしまったよ。

ANGELは医務室の扉から出て行った。

ANGELとの会話で陰キャの俺にはかなりのHPが減らされてかなり疲れていた。
ふぅ、と一息着こうとしたがまだ問題はあった。

皆さん、お忘れだろうが、ここにはまだるんがいる。
まだ気を休めそうにない。
しかも俺の横にちょこんと座ってお菓子食ってやがる。

「ANGELちゃんとラブラブだねぇ」

なに楽観視してんだ。
こっちはヘトヘトだよ。

しかし……なんでまだいるのこの人?
いくら幼馴染みだろうが、相手は女の子だ。
とりあえず、話題を出そう。

「なんで、まだここにいるの?」

ちゃうーーーーーーーー!!!!
なんで、ダイレクトに言ったの俺?
ほら!るんが悲しそうにしてるやん!

「違う違う。なんで今日お前が負けを宣告しにきたの?」
「え?だってるんがいきなりきて『負けました。』っていったらどうなるかなー?と思ったからやってみた☆」

聞くんじゃなかった。

なんだそのキャピった感じは!
なぜ最後に✩がつく!?
人のプライド、ガン無視だなオイ!

「もう眠いし、帰るねー。」
るんはそう言って帰って行った。
おちゃらけ帰りだな。

ふー、やっと一人になれた。
一人という言葉はなんとも心を癒してくれる。
…とあくびをした瞬間、医務室の扉が開いた。

「ひゅぇぁ!?」
すとんきょうな声を出す俺。
扉にはANGELがいた。

「なんでここに?」

「忘れ物しました。」
よく見ると、息が上がっている。

「なんだ?忘れ物って。」
「あーそれはいいんです。」
「ん?」

「言わなければいけないことがありました。」

「私の名前は、」

天使 水華あまつか みかです。」
天使 水華…。天使てんし…。
「ああだから!AN……」
「もう、ANGELとは呼ばないでください。」

ANGELいや、天使あまつかの言葉が突き刺さる。
……ほんとに嫌われてんな俺…。
うう…、悲しくなってくる。

「え?へ?そ、そうゆうことじゃなくてANGELじゃなくて水華って呼んでください。」
「み、水華!?」
いきなり呼び捨て?え、ちょと、ヤバたん。

「ん、んじゃあ。」
「よろしく、水華。」

「こちらこそよろしくお願いします。りょうくん。」
ぶほっ!!

鼻血がジェット噴射した。
流石に『 りょうくん』では鼻血が止まんなかったとさ。
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