ハッピーエンド･ラブコメディー！

すぐるんコンボ

俺は今、女子に挟まれて歩いている。

でも、
別に両手に花って訳ではないな。

一人は1分歩いただけでバテてるし、
もう一人はやたらと俺にくっついてくるし。

これがアニメだったら苦労はしないだろう。
現実はやはり怖いものだ——。

ツンツン
いきなり水華が腕を突つついてきた。
「何で車じゃないんですか？」
あのー、非常に申し訳ないんだけど……。
まだ車持ってません！
免許も持ってないしな。

「じゃあ、ジェット機で行かないの？」
…お前はどこの令嬢だよ。
あっ？アパホ●ルか？

「アパ●テルではないです。」
ん？ では？

「ねー、何の話ししてるの？」
るんが首をかしげる。

「ん？何の曲を練習しようかなーって話。」
とりあえず誤魔化す。
さっきの話なんてしたら、余計ややこしくなる。
てか、
家から徒歩10分な距離のはずなのに、すでに30分はかかってる。
なんでだよ。
早くしないとアレがきてしまう。
「ほら、さっさと行くぞ！」



……水華には敵わないが、るんもかなり容姿が良い方だと思う。
幼馴染だけあってどこ行くにもいつも居たし、
一緒に寝てたし、風呂入ったし……
今となっては半分、黒歴史。

自慢ではないが、
この18年間るんを見ない日はなかった、まじで。

今となっては良い音ゲー相手だと思う。
とても感謝している……のだが、
だが、！
こんなに付きまとわれるとイラつきも隠せない。
可愛いが、
何というか、
葛藤をしている最中だ。

そんなことをしている間に最寄りのゲーセンに着いた。
うわっ！居たよー。居ちゃったよー！
アレが！

アレも失礼なので正体を明かすが、
アレというのは、
ゲーセンの店長さんの娘の太田 優おおた すぐるのことである。
これがまた厄介なんだ。

…というのも、
優すぐるちゃんとるんは半端なく仲良しさんなので、
会った瞬間にじゃれ合うのだ。
まるで猫。
いや、
犬だった。

実のところ、
優すぐるちゃんには一回申し訳ないことしてるから尚更、会いたくないんだよ。



神音 綾  ロリコン＆セクハラ事件。
裁判の一部始終をご覧頂こう。

～被害者 太田優の証言タイム～
うん、
すぐるはねー、パパのお手伝いしてたの、
そしたらねこのおにーちゃんがいきなり体とか触ってきたの。
だから、
「ヘンタイっ」で言っちゃったけど、
別に嫌じゃなかったよ？


～神音 綾の供述タイム～
最初は『優』って言う名前だから、
男だと思って馴れ馴れしく体とか触ってたんです。
そしたら、いきなり。

「へ、ヘンタイ！」

って言い出したんですよー。
いや、マジでわかんなかったんすよ！
フード被ってて顔もよくわかんなかったんすよ！
え？知人か？ 
いや、俺が始めてあそこのゲーセン言った頃には、居たんですけど。
以前からは、知らなかったです。
アルバイトってよりは、
親が店長でその手伝いみたいなのをしてましたねー。
マジであんな小さい子だとは思ってなかったんです！
許してください。
ほら、嫌じゃなかったって言ってるんで
お、お父さん！マジで本物の警察にはやめてください！


～るん検事の発言タイム～
綾りょう、貴方は以前から、
Q.1「小さい頃に戻りたい」とおっしゃってましたね？
それは、小さい子を拝めるからではないんですか？

しかも、貴方は事件当時、
こんな発言を残してます。
「幼女大好き！」
Q.3これはどうゆうことですか？

Q.4綾りょうには私というものがありながら、
何故、優ちゃんにセクハラしたの？

答えなさい。


～判決タイム～

・休日は何があってもこのゲーセンに来ること。
・優ちゃんとは仲良くしましょう。



と言うことで話で解決したのだが、
優は綺麗さっぱり忘れてやがった。
しかも、るんに関しては、半分以上関係ないことしか言ってないし、、、。
しかも、この答え、なんて言ったか忘れたわ。

女難だよ。

お？そこの君、羨むなよ？
現実はきついぞ！

早速いつもの儀式を始める。
「優ちゃん、今日は何の曲やって欲しい？」
リクエスト&やってあげるのも課題と化してある。

「うーん、すぐるはねー、『!!!カオスタイム!!!』やって欲しいなー。」

うーん、
それ、太鼓の達人ですね！