隠しスキルを手に入れた俺のうぬ惚れ人生

紅柄ねこ(Bengara Neko)

文字の大きさ
44 / 87
第2章 精霊王

11話 協力

しおりを挟む
「やぁやぁ…よく来たねぇ、お客さまは何百年ぶりかなぁ」

 見た感じ小さい少年、小太りの少年、それがノーム。
 開口一番ノームが語り出すのだが、またも焦れったい喋りである。

 聞いていて若干の苛々が募る。
 俺自身こいつののっそりぬったり口調には着いていけないのだ!

 ざっくり説明してしまうと、『君たちは強い、いつなんどきでも2階3階に強い敵を置いているのに、それらを倒してくるなんて、よっぽど武芸者でなければ不可能だ』という事だ。

「なぁピルスル、あのウサギ知らなかったよな?」
「う、む…いつも潜る時はレギと同じ召喚士のラグが大量の蝶を使い魔物や通路を把握しとったからの…」

 なるほど、避けまくってた結果たまたま会わなかったのか。まぁ迷路だしな。
 しかし、レギとラグか…似た様な名前の召喚士がいるものだなぁ。

「ところ…でぇ、今日はいったい…何の用なんだいぃ?」

 ノームが再び話し始めたのだった。そこもざっくりと説明しようと思う。

 まずは、ピルスルが気になっていた東の大陸の動向について聞いていたんだが…。
 それに対しては、地上に動きは感じられないけれど、精霊たちは何かしようとしているらしいのだと言っていた。

 そこに俺が、ソフィアとイフリートの話をしたのだ。
 ここが結構面倒くさそうで、確かに東の大陸に【大精霊ソフィア】が存在し、【四大精霊イフリート】も、ついこの間まで二人とも同じダンジョンにいたと言うのだ。
 ちなみに大精霊は四大精霊じゃないのか聞いたら、四大精霊は4つの元素を守護する大精霊のことで、大精霊は様々な役割を持って存在している、と。

 俺はどう見ても年下にしか見えないノームに色々と教えてもらっていたのだが、その姿を見たローズがクスクス笑っていたのは聴こえていた。

 まぁとにかく、じゃあ…なぜイフリートがこちらの大陸に来たのか?と聞いたのだけど『さすがにわからない』と、だけど、イフリートが行動し始めてから各地で急速に魔素が減少している事が分かっているそうだ。
 きっと、魔素を集めて何か恐ろしいことを企んでいるんじゃないか?という事だった。

「うーん…そうだとぼく困るなぁ…」
 そう言ってノームが悩んでいた。

 ノームは守ることが主で戦闘は得手ではないのだそうだ、だからこそ戦を生き延びたのかもしれないのだが。
 俺たちでなんとかする事ができないだろうか?
 もちろん、そうは言っても俺たちもイフリートとの戦力差は重々承知している。

「まぁ、今のままでは勝つことは無理じゃろうな」
 と、冷静に分析するピルスル。
「だったらぁ…レベル上げてくぅ?」

 は?なんか、とんでもないこと言ったぞこいつ。

「ぼくのぉ、魔力ならぁ…うーん…10…くらいかなぁ?
 なにか得意な魔法とか…あるぅ?」

 え?どういう事ですかノーム様?
 ここでレベル上げさせてくれるのですか?しかも10??
 一気に上位職になれちゃうんですけど大丈夫ですか??

 この際だから力を全部貸すよ、という事なので俺たちは戸惑いながらも承諾したのだった。

「じゃあ…いくよー」
 目の前に現れるのは【エレメンタル(風)】
 風属性は火属性に弱い、面倒なので30体くらい一気に出してもらい、焔の矢で攻撃する事になった。
 だが、それでもこのペースだと三時間かかると言うもんだから、なにか一気にできないものかと思い、キャンプファイアーをイメージしながら青い矢を2度目のエンチャント。
 結果1束の碧炎の矢ができた。

【碧炎の矢:攻撃力15、爆炎25、炎がしばらく留(とど)まり続け範囲の敵に継続ダメージを与える】
 まさに青い矢の強化版だな、どうも俺のエンチャントでは攻撃力以外のものが上がりやすいようだ。

 この矢が出来てからというもの、面白いようにレベルが上がっていく。
 1発射つと、しばらくはそこに炎が出現していたのだ。あとはひたすら召喚してもらい、炎に飛び込んでもらう簡単なお仕事をノームさんにやってもらう。
 ん?なんか想像したら変だって?

 仕方なかった。直接力を送り込む事も出来たのだけど、それを行う場合は、ノームの想いが強く入り込む可能性があると言うのだから。
 こういった事は、自然に取り込まれる量を自然に吸収するのが、やっぱり一番らしい。
 どこが自然なのだろうか?

 こうして、俺たちは全員レベル27、8まで上がったのだった。

「じゃあ…おやすみぃ…」
 疲れてノームは長い眠りについてしまった…。

 いいのかノームよ!
 俺たちをこんなに信用してしまって!
 心配だぞ四大精霊!
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生

西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。 彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。 精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。 晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。 死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。 「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」 晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...