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第2章 精霊王
《歴史》
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これは俺がピルスルから聞いた話をまとめたものである。
夜な夜な、水を一杯注ぎ宿のテーブルに向かって書いたものである。
ピルスルはこの時代の人間ではなかった。それは薄々気付いていたのだが、こう改めて話をされると妙に納得している自分が不思議でもある。
まぁ自身、異世界から来たのだから、あっても不思議ではないと思ってしまったのだろうな。
ミドは相当驚いていた様子だったし。
ある時、当時の王【リチャード王】に召集され、腕利きの冒険者たちの中にピルスル一行がいたのだそうだ。
精霊王アイオーンが暴れており、エルフ族と巨人族の里が壊滅したと聞かされたそうだ。
何故突然に精霊王が暴れ出したのかは誰もわかっていなかった。
だが事実二つの種族が一度に絶滅してしまった。いや、わずかに残っていたのだろうが、それももうどうにもならない程だったそうだ。
ついでに言うならば、帝国と争ったなどと言う話は聞いたことも無いそうなのだ。
歴史の中では、滅んでしまった帝国が原因で種族が滅んだということにした方が都合が良かったのだろう、とピルスルは言っていた。
国は、もはや人族だけでどうにかなる問題では無いと感じ、龍族に協力を求める。
その最中、空を飛び渡っている際に出会ったのがイフリート。
飛空艇が破壊され、脱出したものは散り散りになってしまった。まぁピルスル達はなんとか固まって動いていたそうなのだけれど。
東の大陸で降ろされてしまい、どうせなら近くの龍に会いに行こうとしていたのだそうだ。
そして1匹の龍と対峙する。【暗黒龍】とピルスルは言っていた。
どうにか精霊王を止める手立ては無いものか?
パーティーの男二人が龍と話をしていると、後方で待機をしていたピルスルとアイリスが何者かに襲われてしまったのだそうだ。
アイリスと言うのはきっとピルスルの想い人なのだろう、ときどき耳にする人物だ。
龍もまた応戦するのだが、すばしっこく動くその敵に次々と攻撃を受け、もうダメだと思ったそうだ。
そして、気付いた時には王都の近くの森にいた。きっとアイリスが最後にこちらに向かって使った魔法…。
そういった人では到底使えないような高度な魔法を使うには、よほどの代償が必要だと研究されていたことはあったそうだ。
王都に戻りリチャード王に会おうとしたのだが、いたのはサルヴァン王であったと。当然だ、時代が違うのだから。
結局、すでに何も出来ることは無かった。既にその一節の歴史は一つの結末を迎えていた。
サルヴァン王に全てを打ち明け、剣技を買われ、今こうしているそうだ。
魔素が尽きたらどうなるのか?という話も詳しくしていたな。
【傷跡】まさにそれが魔素の枯渇した大地。
人が住めるような環境では無いという。乾燥し、寒暖差は非常に激しい。
草の根一本残らず死滅していくものだから、農作物は育たず餓死してしまう。
あれは今の時代のアーティファクトと呼ばれる昔封印された技術を使った結果らしい。そしておそらくイフリートの言った【遺物】のことでもあるだろうと。
周りの魔素を利用して作動するエルフの技術だったそうだ。これで街の灯や飛行艇も動いていたのだと言う。
そして一度魔素が完全に失われれば、そこに新たな魔素が定着していくまでに途方も無い年月がかかるのだそうだ。実際に行ったわけではなく、研究されていたことである、と。
まぁ今の時代では実際にその傷跡が存在しており、100年経った今も全く変わらずあるのだから、正しいのだろうと言っていた。
ちなみに逆もあって、極端に魔素を詰め込むと、そこに結晶が生まれていくらしい。
これが魔石、アーティファクトの技術はこの理論を基に作られており、実際に魔石を使っていたわけでは無いそうだ。
魔石は非常に危険なもので、常に魔素を外部に放出している。
うまく使えば大魔術師にでもなれるのでは?と考えた一人の男がいて、賢者の塔で研究をしていた者の一人だったそうだ。
ある時、より多くの魔素を使いこなせないかと、小さな魔石を一つ砕いたそうなのだ。
すると、急に魔素が溢れてどんどんと魔物が生み出されていった。塔の周辺にはわずかな魔素しか存在しないにもかかわらず、だ。
男と周りの研究者はそのままそこで息絶えたのだが、被害はそれだけに留まらなかった。
一度解放しだした魔素は、より広範囲の魔素を取り込み始め、その範囲は塔の上半分まで取り込んでいった。
お陰で最終的には何百という命が失われたそうだ。
これを【魔素暴走】と呼んでおり、歴史の中では自然発生も何度か起きているとされている。
ごく小さい魔石だったことで、暴走範囲は限られていたが…。と締めくくっていた。
精霊の狙いはわからない。魔素が無くとも精霊には関係ないのかもしれない。
誰が正しくて誰が間違えているのかはわからないが、俺たちは俺たちの生活もある。
はいそうですか、と滅ぼされるわけにはいかない…。
夜な夜な、水を一杯注ぎ宿のテーブルに向かって書いたものである。
ピルスルはこの時代の人間ではなかった。それは薄々気付いていたのだが、こう改めて話をされると妙に納得している自分が不思議でもある。
まぁ自身、異世界から来たのだから、あっても不思議ではないと思ってしまったのだろうな。
ミドは相当驚いていた様子だったし。
ある時、当時の王【リチャード王】に召集され、腕利きの冒険者たちの中にピルスル一行がいたのだそうだ。
精霊王アイオーンが暴れており、エルフ族と巨人族の里が壊滅したと聞かされたそうだ。
何故突然に精霊王が暴れ出したのかは誰もわかっていなかった。
だが事実二つの種族が一度に絶滅してしまった。いや、わずかに残っていたのだろうが、それももうどうにもならない程だったそうだ。
ついでに言うならば、帝国と争ったなどと言う話は聞いたことも無いそうなのだ。
歴史の中では、滅んでしまった帝国が原因で種族が滅んだということにした方が都合が良かったのだろう、とピルスルは言っていた。
国は、もはや人族だけでどうにかなる問題では無いと感じ、龍族に協力を求める。
その最中、空を飛び渡っている際に出会ったのがイフリート。
飛空艇が破壊され、脱出したものは散り散りになってしまった。まぁピルスル達はなんとか固まって動いていたそうなのだけれど。
東の大陸で降ろされてしまい、どうせなら近くの龍に会いに行こうとしていたのだそうだ。
そして1匹の龍と対峙する。【暗黒龍】とピルスルは言っていた。
どうにか精霊王を止める手立ては無いものか?
パーティーの男二人が龍と話をしていると、後方で待機をしていたピルスルとアイリスが何者かに襲われてしまったのだそうだ。
アイリスと言うのはきっとピルスルの想い人なのだろう、ときどき耳にする人物だ。
龍もまた応戦するのだが、すばしっこく動くその敵に次々と攻撃を受け、もうダメだと思ったそうだ。
そして、気付いた時には王都の近くの森にいた。きっとアイリスが最後にこちらに向かって使った魔法…。
そういった人では到底使えないような高度な魔法を使うには、よほどの代償が必要だと研究されていたことはあったそうだ。
王都に戻りリチャード王に会おうとしたのだが、いたのはサルヴァン王であったと。当然だ、時代が違うのだから。
結局、すでに何も出来ることは無かった。既にその一節の歴史は一つの結末を迎えていた。
サルヴァン王に全てを打ち明け、剣技を買われ、今こうしているそうだ。
魔素が尽きたらどうなるのか?という話も詳しくしていたな。
【傷跡】まさにそれが魔素の枯渇した大地。
人が住めるような環境では無いという。乾燥し、寒暖差は非常に激しい。
草の根一本残らず死滅していくものだから、農作物は育たず餓死してしまう。
あれは今の時代のアーティファクトと呼ばれる昔封印された技術を使った結果らしい。そしておそらくイフリートの言った【遺物】のことでもあるだろうと。
周りの魔素を利用して作動するエルフの技術だったそうだ。これで街の灯や飛行艇も動いていたのだと言う。
そして一度魔素が完全に失われれば、そこに新たな魔素が定着していくまでに途方も無い年月がかかるのだそうだ。実際に行ったわけではなく、研究されていたことである、と。
まぁ今の時代では実際にその傷跡が存在しており、100年経った今も全く変わらずあるのだから、正しいのだろうと言っていた。
ちなみに逆もあって、極端に魔素を詰め込むと、そこに結晶が生まれていくらしい。
これが魔石、アーティファクトの技術はこの理論を基に作られており、実際に魔石を使っていたわけでは無いそうだ。
魔石は非常に危険なもので、常に魔素を外部に放出している。
うまく使えば大魔術師にでもなれるのでは?と考えた一人の男がいて、賢者の塔で研究をしていた者の一人だったそうだ。
ある時、より多くの魔素を使いこなせないかと、小さな魔石を一つ砕いたそうなのだ。
すると、急に魔素が溢れてどんどんと魔物が生み出されていった。塔の周辺にはわずかな魔素しか存在しないにもかかわらず、だ。
男と周りの研究者はそのままそこで息絶えたのだが、被害はそれだけに留まらなかった。
一度解放しだした魔素は、より広範囲の魔素を取り込み始め、その範囲は塔の上半分まで取り込んでいった。
お陰で最終的には何百という命が失われたそうだ。
これを【魔素暴走】と呼んでおり、歴史の中では自然発生も何度か起きているとされている。
ごく小さい魔石だったことで、暴走範囲は限られていたが…。と締めくくっていた。
精霊の狙いはわからない。魔素が無くとも精霊には関係ないのかもしれない。
誰が正しくて誰が間違えているのかはわからないが、俺たちは俺たちの生活もある。
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