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第3章 消えた街
第12話 消えた街③
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ミドが矢羽を捻り矢を放つ。大きく右からスライムを囲うように飛んだ矢は、そこに空気の渦を形成し始めた。
何発か射ち放ち出来上がった渦は、竜巻となりスライムの横で唸りを上げている。
「なんだ、巻き込むんじゃないのか?」
「別に失敗したわけじゃないわよ。お姉様、ハーピーと共に風魔法で外側を覆ってくださる?」
そう言ってもう一つの竜巻を発生させる。それはスライムを巻き込み大きく左から引き起こしたもの。
逆の回転を引き起こした風の外側にはレギの召喚したハーピーとローズによる強風が吹いている。
そして次に放たれた矢の影響で、竜巻には電気が発生する。それは単に雷の矢を射ったためか氷の粒による静電気なのか。
「あー…まだ弱いみたい。やっぱシュウの持ってる矢をもらえる?」
「え?あぁ、爆炎ので良いのか?」
手渡すと、それをスライムめがけて射ち込んでいた。
念のためにと、結界の中と後ろに隠れるように立っていたのだが、飛び散るスライムの体液は全て風に流されて俺たちとは反対の向こう側へと飛ばされていた。
ほんの一欠片も漏らさずに全てを。
次第に風も弱まると、通常サイズほどにまで小さくなったスライムが姿を現した。
念には念をと、ローズはエーテルポーションで回復して強風を呼び起こす。
俺がエンチャントした数本の矢をミドが射ち放つと、ついにスライムはその姿を光に変えたのであった。
しばらくは身体を休めたかった。眠気もひどく、気持ちも随分と疲れていた。
「なぁ、最初から強風や竜巻だけじゃダメだったのか?」
なぜあそこまで複数の風を巻き起こす必要があったのか?俺には疑問でならなかった。
ただ向こうに飛ばすだけならば、相応の風の力でも十分だったのでは?竜巻だけでも良かったのでは?
そう尋ねると、ミドの口からその説明が長々と続くのだが、さっぱり理解ができなく、俺はいつのまにか寝てしまっていたのだった。
「ですから、スライムの反撃を防ぐための風と、外側へ働く力を一定方向に向かわせる為の風なのですよ。
どちらか一方では最悪の事態が考えられたから、その複合を……
って聞いてます?シュウさん」
「……zzz」
周囲に魔物が出ないと分かっていたからだろうか?俺たちはしばらくその場で横になっていたのだ。
リキングバウトだった場所で。
寒いと言われたからだと思う。いつのまにか大量の毛皮もインベントリから出してあった。
後から様子を見に来たドルヴィンは、俺たちがやられてしまったのかと、随分心配したそうであった。
「みんなのところに行こうか!」
「これからどうしましょうね?」
俺たちは一旦、ひかりの洞窟へと向かった。道中コボルトを見かけたので、暴走の影響はごくわずかで済んだようである。
それでも街を滅ぼされたのは許せなかった。なぜそうまでして人間を滅ぼしたいと思うのか?
そもそものアイオーンが暴走した理由も分からなかった。ソフィアなら何か知っているのではないか……。
もしそれらを知れたとして、俺たちには何かできることがあるのだろうか?
それでも知りたかった。精霊の目的、世界の真実。まだ俺たちには知らされていない事の全てを……。
「知りたいのならば龍と精霊を巡れば良い……貴様らに真実を受け止める覚悟があるのならな……」
何者かが確かにそう言った。
風の音がそう聞こえたのかも知れないし、俺の心の声だったのかも知れない。他の者は何も聞こえていないようで会話を続けていたのであったから……。
きっと俺にしか聞こえなかったその声によって、俺たちはこの先、長い旅を続けることになるのであった。
何発か射ち放ち出来上がった渦は、竜巻となりスライムの横で唸りを上げている。
「なんだ、巻き込むんじゃないのか?」
「別に失敗したわけじゃないわよ。お姉様、ハーピーと共に風魔法で外側を覆ってくださる?」
そう言ってもう一つの竜巻を発生させる。それはスライムを巻き込み大きく左から引き起こしたもの。
逆の回転を引き起こした風の外側にはレギの召喚したハーピーとローズによる強風が吹いている。
そして次に放たれた矢の影響で、竜巻には電気が発生する。それは単に雷の矢を射ったためか氷の粒による静電気なのか。
「あー…まだ弱いみたい。やっぱシュウの持ってる矢をもらえる?」
「え?あぁ、爆炎ので良いのか?」
手渡すと、それをスライムめがけて射ち込んでいた。
念のためにと、結界の中と後ろに隠れるように立っていたのだが、飛び散るスライムの体液は全て風に流されて俺たちとは反対の向こう側へと飛ばされていた。
ほんの一欠片も漏らさずに全てを。
次第に風も弱まると、通常サイズほどにまで小さくなったスライムが姿を現した。
念には念をと、ローズはエーテルポーションで回復して強風を呼び起こす。
俺がエンチャントした数本の矢をミドが射ち放つと、ついにスライムはその姿を光に変えたのであった。
しばらくは身体を休めたかった。眠気もひどく、気持ちも随分と疲れていた。
「なぁ、最初から強風や竜巻だけじゃダメだったのか?」
なぜあそこまで複数の風を巻き起こす必要があったのか?俺には疑問でならなかった。
ただ向こうに飛ばすだけならば、相応の風の力でも十分だったのでは?竜巻だけでも良かったのでは?
そう尋ねると、ミドの口からその説明が長々と続くのだが、さっぱり理解ができなく、俺はいつのまにか寝てしまっていたのだった。
「ですから、スライムの反撃を防ぐための風と、外側へ働く力を一定方向に向かわせる為の風なのですよ。
どちらか一方では最悪の事態が考えられたから、その複合を……
って聞いてます?シュウさん」
「……zzz」
周囲に魔物が出ないと分かっていたからだろうか?俺たちはしばらくその場で横になっていたのだ。
リキングバウトだった場所で。
寒いと言われたからだと思う。いつのまにか大量の毛皮もインベントリから出してあった。
後から様子を見に来たドルヴィンは、俺たちがやられてしまったのかと、随分心配したそうであった。
「みんなのところに行こうか!」
「これからどうしましょうね?」
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それでも街を滅ぼされたのは許せなかった。なぜそうまでして人間を滅ぼしたいと思うのか?
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もしそれらを知れたとして、俺たちには何かできることがあるのだろうか?
それでも知りたかった。精霊の目的、世界の真実。まだ俺たちには知らされていない事の全てを……。
「知りたいのならば龍と精霊を巡れば良い……貴様らに真実を受け止める覚悟があるのならな……」
何者かが確かにそう言った。
風の音がそう聞こえたのかも知れないし、俺の心の声だったのかも知れない。他の者は何も聞こえていないようで会話を続けていたのであったから……。
きっと俺にしか聞こえなかったその声によって、俺たちはこの先、長い旅を続けることになるのであった。
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