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1章 ダンジョンと少女
ダンジョン攻略②
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この世界には、はるか昔よりエーテルが存在する。
神が生み出したのか悪魔が生み出したのか、それは人々にとって両極端な性質を持ったエネルギーであった。
「まぁ、俺はあまり肯定的じゃないんだがな。
神様のくれたステータスカードのおかげで利用できているだけで、本質は負の力でしかないだろうよ」
「またギルド長はそんなこと言ってぇ。
新作の魔道具が出たら、いつも王都から取り寄せるくせにー」
「いつもじゃないだろうが。
仕事が忙しいんだ、楽をできる道具くらいあってもいいだろ」
とにかく……エーテルは魔法の力とされていて、生活に役立っているという事実は間違いない。
それと同時に、周囲の何かを取り込んで魔物を実体化させ、人々を襲っているのも事実である。
そしてエーテルの多く溜まる場所に現れるとされているのが、ダンジョンである。
そこまで聞いて、凍花も当然ダンジョンの消滅が目的だと思っていた。
「じゃあ、その……コアっていうのを見つけたら破壊するってことですよね?
あ、でも勝手に壊そうとすると前みたいになるから……」
「わかってるなぁテバちゃん。
でもな、実はそれも違うんだよ」
ギルド長はニンマリとした表情を見せる。
『もうギルド長が説明すればいいじゃないですか』なんてちゃちゃが入るが、さらに説明は続く。
ダンジョンはすぐには破壊しないのだ。
発見後、ギルドが管理をしながら時期をみて消滅させる。
理由はいくつかあって、まずはエーテルの確保であった。
ダンジョン内には平野よりも多くの魔物が出現し、より多くの資源が手に入るからである。
「金山が見つかったのにコアを破壊されると金が採掘れなくなると思えばいいわよ」
プリトの説明によると、ダンジョンの調査後は立ち入りを制限する区域に設定し、対応可能な冒険者を手配するという名目で数週間から数ヶ月状況を見ることになるそうである。
そして問題である魔物についても、実は有益になる場合も多いのだと説明が続く。
「ほとんどスライムばかりなんだけど、たまにいるのよね。珍しい素材を残す魔物。
でも安心してくれていいわよ。生まれたてのダンジョンに強い魔物って出てこないから」
それを聞いて安心すると同時に、やはり自分の中で引っかかる何かを感じてしまう凍花。
しかし、任せたいと言われて依頼をされた以上、やはりやるべきなのかと責任感を感じてしまう凍花。
「まぁ……様子を見るくらいなら大丈夫だとは思いますけど」
普段から魔物との戦闘はスライムに任せていたし、今回もいつもより少しだけ遠い場所へ探索に行くだけのことである。
片道2時間程度で、朝のお店のピークを過ぎた直後ならば十分に夕方のピークには帰ってこれるだろう。
帰宅した凍花は、ロゼッタに相談して翌日には出発することになってしまった。
その日は収穫祭当日であり、朝から広場では村人が集まって力試しが行われるはずである。
スライムで一儲けなどと考えていたのは、イベント後の村人の興奮冷めやらぬ頃。
そうなると惜しむべきはそちらの金儲けの件であった、が……
神が生み出したのか悪魔が生み出したのか、それは人々にとって両極端な性質を持ったエネルギーであった。
「まぁ、俺はあまり肯定的じゃないんだがな。
神様のくれたステータスカードのおかげで利用できているだけで、本質は負の力でしかないだろうよ」
「またギルド長はそんなこと言ってぇ。
新作の魔道具が出たら、いつも王都から取り寄せるくせにー」
「いつもじゃないだろうが。
仕事が忙しいんだ、楽をできる道具くらいあってもいいだろ」
とにかく……エーテルは魔法の力とされていて、生活に役立っているという事実は間違いない。
それと同時に、周囲の何かを取り込んで魔物を実体化させ、人々を襲っているのも事実である。
そしてエーテルの多く溜まる場所に現れるとされているのが、ダンジョンである。
そこまで聞いて、凍花も当然ダンジョンの消滅が目的だと思っていた。
「じゃあ、その……コアっていうのを見つけたら破壊するってことですよね?
あ、でも勝手に壊そうとすると前みたいになるから……」
「わかってるなぁテバちゃん。
でもな、実はそれも違うんだよ」
ギルド長はニンマリとした表情を見せる。
『もうギルド長が説明すればいいじゃないですか』なんてちゃちゃが入るが、さらに説明は続く。
ダンジョンはすぐには破壊しないのだ。
発見後、ギルドが管理をしながら時期をみて消滅させる。
理由はいくつかあって、まずはエーテルの確保であった。
ダンジョン内には平野よりも多くの魔物が出現し、より多くの資源が手に入るからである。
「金山が見つかったのにコアを破壊されると金が採掘れなくなると思えばいいわよ」
プリトの説明によると、ダンジョンの調査後は立ち入りを制限する区域に設定し、対応可能な冒険者を手配するという名目で数週間から数ヶ月状況を見ることになるそうである。
そして問題である魔物についても、実は有益になる場合も多いのだと説明が続く。
「ほとんどスライムばかりなんだけど、たまにいるのよね。珍しい素材を残す魔物。
でも安心してくれていいわよ。生まれたてのダンジョンに強い魔物って出てこないから」
それを聞いて安心すると同時に、やはり自分の中で引っかかる何かを感じてしまう凍花。
しかし、任せたいと言われて依頼をされた以上、やはりやるべきなのかと責任感を感じてしまう凍花。
「まぁ……様子を見るくらいなら大丈夫だとは思いますけど」
普段から魔物との戦闘はスライムに任せていたし、今回もいつもより少しだけ遠い場所へ探索に行くだけのことである。
片道2時間程度で、朝のお店のピークを過ぎた直後ならば十分に夕方のピークには帰ってこれるだろう。
帰宅した凍花は、ロゼッタに相談して翌日には出発することになってしまった。
その日は収穫祭当日であり、朝から広場では村人が集まって力試しが行われるはずである。
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そうなると惜しむべきはそちらの金儲けの件であった、が……
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