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第35話「お買い物」
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第35話「お買い物」
蛍はマイバッハを近畿道から山陽道、そして舞鶴若狭道の春日インターまで走らせると、北近畿豊岡自動車道に入り一気に豊岡市内まで走った。道がすいていたことと、ガンガン飛ばす蛍の運転のスタイルのおかげで2時間かからず、日が傾きかける前に街にでた。
市内の大手スーパーの食品売り場で、旅館の部屋で飲むワインとつまみを買い込むと、婦人服売り場に凪をつれて行った。
「凪君、明日は、どんな服着て欲しい?」
と悪戯っぽく言うと、凪は照れながら答えた。
「いつもと違う螢さんが見てみたいです…。」
蛍は、会話を作るためもあったが、凪の好みを知りたい気持ちが強く前に出て、
「じゃあ、凪君が選んでよ!私、それで明日は過ごすから、「これ!」っていう服をコーディネートしてな!」
と振った。(男の子やから、大人の女の服なんかよう選べへんやろな?)と思っていたのだが、蛍が履いている茶色のローファーに合わせた色のひざ丈のスカートと薄いピンクのブラウスを迷うことなく選択した。(ちょっと、アラサーが着るには厳しいチョイスやけど、凪君が選んでくれたんやから、それで行こうか…。それにしても、チョイスするのめっちゃ早かったな?)
「どうですか?僕の思う春の螢さんのイメージです。ちょっとかわいい系で選んでみましたけど、ダメでしょうか?僕は、お似合いになると思うんですけど…。」
と尋ねるチワワのような凪の目を見てると、(否定的なことは言われへんよな。ここは、凪君チョイスにゆだねるか!)
「うん、「カド」が立ったらごめんやで!カラカラカラ。」
と笑って、レジを通した。
続いて、少し悪戯心が出て、下着売り場に凪をつれて行った。
「凪君、下着も選んでくれるかな?あんまり、えぐいのは嫌やけど、凪君の好みで選んでいいよ!」
と凪が照れて断るだろうと思って聞いたのだが
「えっ、本当ですか?僕が選んでいいんですか?3種類くらい候補があるんですけど!デザインの候補は選ぶんで、サイズは螢さんが決めてくださいね!」
と笑顔で返し、下着売り場の中に螢の手を引き入っていった。(えっ?このレスは予想外やな?まあ、えげつないTバックや「黒」や「紫」や「透け透け」やなかったらええか…。)と凪についていくと、小さなレースとフリルが着いた、薄いピンクと薄い水色と白のブラとショーツのセットを選んできた。
どれもオーソドックスな下着で、やはり20台前半の女の子が履くような下着のデザインだったが、(まあ、私の事、「若く」見てくれてるんやと思って買っちゃおうか。まあ、男が女の下着を選ぶときは脱がす時を想像しての前提やろうから、希望をかなえといたるか。)とその3点でサイズの合うものを選んで購入した。
その後、念のため薬局で精力剤とコンドームを購入しに行った。
「凪君、車の中でも行ったけど、「あれ」はできへんでもええねんけど、もし、凪君がしたくなっちゃったときの為に買っておこな。ちょっとここで待っててくれる?」
と凪を店の前で待たせて、蛍は初老の男性薬剤師に
「おっちゃん、心因性のインポでギンギンに効くやつってあれへんか?おすすめをチョイスしたってくれるか?あと、「薄々」のゴム1ダースな!」
と希望を伝えると、
「じゃあ、漢方系とドリンク系の強壮剤をお勧めしますね。向こうにいるイケメンがお相手ですね。「心因性」っていうからには何か事情があるんでしょう。内緒でバイアグラも入れておきましょう。本来は、処方薬なんですけど、お姉さん美人だからおまけしておきましょう。あと、ローション代わりの軟膏と前立腺マッサージの説明書きもつけておきますね。ネイルした指いれるときは、必ずゴムつけて入れるようにしてください。頑張ってくださいね。」
とさわやかな笑顔でサムアップされた。いつもなら「おせっかい」と思うのだが、今日は「渡しに舟」と思えた。
「おっちゃん、ありがとう!がんばるわな!」
最後に書店で城崎周辺の旅行ガイドを購入し、買い物は約30分ほどで終わった。
「じゃあ、宿にむかおうか。ここから30分ほどで着くから、ご飯前にひとっ風呂浴びられるで!」
と城崎温泉に向かった。途中にある「コウノトリの里」と「玄武洞」は、明日にでも行くことにし、城崎温泉街に車を乗り入れた。浴衣姿で外湯巡りを楽しんだり、街を散策する若いカップルを見つめながら、凪が呟いた。
「螢さんの浴衣姿見たいですねぇ。白ベースで薄いピンクの花柄の浴衣にピンクの帯なんか似合うでしょうね…。」
「宿の浴衣にええのが無かったら、「いろは」っていう浴衣のレンタルやさんもあるから、一緒に見に行こうか?ちなみに、下着はどれを着たらええのかも凪君決めてええからな。カラカラカラ。」
蛍がからかい気味に笑うと、凪は間髪入れずに
「そりゃ、浴衣がピンクなら下着もピンクですよ!まあ、螢さんなら何着ても似合っちゃうんでしょうけどね。」
と真顔で答えるので、逆に蛍が照れてしまった。
蛍はマイバッハを近畿道から山陽道、そして舞鶴若狭道の春日インターまで走らせると、北近畿豊岡自動車道に入り一気に豊岡市内まで走った。道がすいていたことと、ガンガン飛ばす蛍の運転のスタイルのおかげで2時間かからず、日が傾きかける前に街にでた。
市内の大手スーパーの食品売り場で、旅館の部屋で飲むワインとつまみを買い込むと、婦人服売り場に凪をつれて行った。
「凪君、明日は、どんな服着て欲しい?」
と悪戯っぽく言うと、凪は照れながら答えた。
「いつもと違う螢さんが見てみたいです…。」
蛍は、会話を作るためもあったが、凪の好みを知りたい気持ちが強く前に出て、
「じゃあ、凪君が選んでよ!私、それで明日は過ごすから、「これ!」っていう服をコーディネートしてな!」
と振った。(男の子やから、大人の女の服なんかよう選べへんやろな?)と思っていたのだが、蛍が履いている茶色のローファーに合わせた色のひざ丈のスカートと薄いピンクのブラウスを迷うことなく選択した。(ちょっと、アラサーが着るには厳しいチョイスやけど、凪君が選んでくれたんやから、それで行こうか…。それにしても、チョイスするのめっちゃ早かったな?)
「どうですか?僕の思う春の螢さんのイメージです。ちょっとかわいい系で選んでみましたけど、ダメでしょうか?僕は、お似合いになると思うんですけど…。」
と尋ねるチワワのような凪の目を見てると、(否定的なことは言われへんよな。ここは、凪君チョイスにゆだねるか!)
「うん、「カド」が立ったらごめんやで!カラカラカラ。」
と笑って、レジを通した。
続いて、少し悪戯心が出て、下着売り場に凪をつれて行った。
「凪君、下着も選んでくれるかな?あんまり、えぐいのは嫌やけど、凪君の好みで選んでいいよ!」
と凪が照れて断るだろうと思って聞いたのだが
「えっ、本当ですか?僕が選んでいいんですか?3種類くらい候補があるんですけど!デザインの候補は選ぶんで、サイズは螢さんが決めてくださいね!」
と笑顔で返し、下着売り場の中に螢の手を引き入っていった。(えっ?このレスは予想外やな?まあ、えげつないTバックや「黒」や「紫」や「透け透け」やなかったらええか…。)と凪についていくと、小さなレースとフリルが着いた、薄いピンクと薄い水色と白のブラとショーツのセットを選んできた。
どれもオーソドックスな下着で、やはり20台前半の女の子が履くような下着のデザインだったが、(まあ、私の事、「若く」見てくれてるんやと思って買っちゃおうか。まあ、男が女の下着を選ぶときは脱がす時を想像しての前提やろうから、希望をかなえといたるか。)とその3点でサイズの合うものを選んで購入した。
その後、念のため薬局で精力剤とコンドームを購入しに行った。
「凪君、車の中でも行ったけど、「あれ」はできへんでもええねんけど、もし、凪君がしたくなっちゃったときの為に買っておこな。ちょっとここで待っててくれる?」
と凪を店の前で待たせて、蛍は初老の男性薬剤師に
「おっちゃん、心因性のインポでギンギンに効くやつってあれへんか?おすすめをチョイスしたってくれるか?あと、「薄々」のゴム1ダースな!」
と希望を伝えると、
「じゃあ、漢方系とドリンク系の強壮剤をお勧めしますね。向こうにいるイケメンがお相手ですね。「心因性」っていうからには何か事情があるんでしょう。内緒でバイアグラも入れておきましょう。本来は、処方薬なんですけど、お姉さん美人だからおまけしておきましょう。あと、ローション代わりの軟膏と前立腺マッサージの説明書きもつけておきますね。ネイルした指いれるときは、必ずゴムつけて入れるようにしてください。頑張ってくださいね。」
とさわやかな笑顔でサムアップされた。いつもなら「おせっかい」と思うのだが、今日は「渡しに舟」と思えた。
「おっちゃん、ありがとう!がんばるわな!」
最後に書店で城崎周辺の旅行ガイドを購入し、買い物は約30分ほどで終わった。
「じゃあ、宿にむかおうか。ここから30分ほどで着くから、ご飯前にひとっ風呂浴びられるで!」
と城崎温泉に向かった。途中にある「コウノトリの里」と「玄武洞」は、明日にでも行くことにし、城崎温泉街に車を乗り入れた。浴衣姿で外湯巡りを楽しんだり、街を散策する若いカップルを見つめながら、凪が呟いた。
「螢さんの浴衣姿見たいですねぇ。白ベースで薄いピンクの花柄の浴衣にピンクの帯なんか似合うでしょうね…。」
「宿の浴衣にええのが無かったら、「いろは」っていう浴衣のレンタルやさんもあるから、一緒に見に行こうか?ちなみに、下着はどれを着たらええのかも凪君決めてええからな。カラカラカラ。」
蛍がからかい気味に笑うと、凪は間髪入れずに
「そりゃ、浴衣がピンクなら下着もピンクですよ!まあ、螢さんなら何着ても似合っちゃうんでしょうけどね。」
と真顔で答えるので、逆に蛍が照れてしまった。
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