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第三章 正直者、ついにあのひとと巡り会う?
第七話 襲われた聖人
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目の前で閉ざされた扉は木製だが頑丈そうであった。
聖人、聖人と群がる生きる屍……いや、貧しい人々が、扉の向こうでシスターと押し問答をしているのが漏れ聞こえてくる。
「奇蹟にあやかろうとか都合のいいこと考えくさって、神さん舐めとんのか。おどれら、大人しく席に戻らんかったら、二度とおまんま食べさせんぞ、ぼけ」
ドスの利いた声が、重い扉を通してもはっきりと聞こえ、それ以降静寂が訪れた。
聞かなかったことにしよう。
シロは剣を抱きかかえる腕に力を込めて、振り返ってケが留守番をしているはずのハッチョ屋の荷馬車を捜した。しかし――
いない
どんまい食堂の前で待っているはずだったのに、閑散とした(しかし貧民街にあっては清潔に保たれた)通りを何度見回しても、いない。荷馬車ごとケが消えていた。
立っているだけでも刻一刻と体が疲労に蝕まれていくように感じられ途方に暮れていると、甲高い子供の悲鳴があがった。
「やめてください! これはお店の馬車なので旦那さんに叱られてしまう!」
声の聞こえた方に急いで向かうシロの足取りは、遅い。たいした距離でもないのに、目的地にたどり着いた時シロは肩で大きく息をつき汗を流していた。細く暗い路地に逃げ込んだものの行き止まりで、追い詰められたケが二人組によって荷馬車の御者台から引きずりおろされようとしていた。
「やめ、ろ」
息が切れてしんどいので壁に手をついて体を支えているシロを見て、人相の悪い男たちは鼻で笑った。
「なんだ、爺さん。怪我するからあっち行ってな」
爺さんと呼ばれて、シロは自分の髪が半分以上白くなっていたことを思い出した。
「その子を、離せ」
「ガキは要らねえ。大人しく馬と荷車を置いていけば痛い目にあわずに済むぜ」
男の一人がナイフをとり出した。
「そんなものには屈しないからな! この馬は僕が世話してるんだ。お前達みたいな悪人には絶対に渡さない。そんなのは絶対に、死んでも嫌だ! お前らなんか、聖人様に頭からバリバリと食われてしまえばいいんだ!」
ケの中で聖人とはどういう人物と認識しているのかという問題はさておき、まだ懐にはほとんど手付かずの路銀が残っており、最悪奪われた馬と荷車代くらいならハッチョ屋に支払えるのだから、ここはむやみに抵抗せずに黙って悪党どもに従うのが賢明だとシロは考える。しかしケはナイフを突きつけられても頑なに大声でわめいて抵抗していた。馬はナガミ村からシロをここまで連れて来てくれたクロ(とシロが勝手に命名)である。シロだってできればこんな悪党の手に渡るのは阻止したいが……
「聖人だあ?」
男たちはシロの顔をまじまじと見た。シロはどんまい食堂に壁に大量に貼られていたお尋ね者染みた自分の顔絵を思い出した。
「そういやあ、お前の顔、見たことあるぞ」
「気のせいだ」
「聖人様だと。だったら、お前を誘拐すれば、金になりそうだな」
「なんだとー、この罰当たりども。聖人様に指一本でも触れたら罰が当たってXXXXが腐って落ちるからな!」
「うるせえ」男がナイフの柄尻をケの頭頂部に叩きつけ、ケは声もなくその場に崩れ落ちた。
「子供相手になんてことを」
シロは反射的に胸に抱いていた剣を鞘から抜いていた。
一瞬怯えたような表情を見せた男たちだが、すぐにげらげら腹を抱えて笑い始めた。
「なんでえ、それは。そんななまくらな刃で人が斬れるのか?」
シロは手に持った剣に目を落とした。
「――!」
刀身は灰色にくすみ、干からびているように見えた。数日前ヘルシが抜刀した際には、金属のような(シスターはドラゴンの牙だと言っていたが)冷たい光を放っていたのに、これが同じ剣だろうか。刃の平たい部分を撫でてみると、ざらざらして石灰か何かが付着しているような触感だった。
「おもちゃかい、それは」
自分が手にしている小ぶりのナイフの方がよほど攻撃力が高いと思ったのか、男の一人がシロに近づいてきた。体が万全であればどうということはない相手だが――
「そいつもまあ柄や鞘はなかなかの年代物で値が張りそうな細工だ。なまくらな刃も研ぎ直せば見られるようになるかもしれん」
シロは薄ら笑いを浮かべて近づいてくる男に向けて剣を構えたが、両手で持ってもそれは重く感じられた。
「おいおい、あんた病み上がりか何かか? 無駄な抵抗をしなければ、痛い思いをしなくて済むぜ」
左手に持ったナイフで威嚇しながら、剣をどうにか構えているシロの手に男の右手が伸びてきた。シロのこめかみから流れ落ちた汗が顎を伝って落ちた。男の黄ばんだ歯を数えられるほど顔が接近していた。男の吐く悪臭に顔をしかめたシロを、ふわりといい香りが包み込んだ。
「あらいやだ。ちょっと前にはもっとおいしそうだったのに、聖人様は随分と足がはやいのねえ」
背後から突然耳元で囁かれた。ハスキーな女の声だ。シロは動くことができなかったが、すぐそこまで迫ったナイフの男がぴたりと止まり、目は丸く見開かれている。立ち尽くすシロの耳元近くまで口を寄せることができるとは、随分背の高い女に違いなかった。
背中に温かく柔らかいものが押し付けられ、背後から伸びてきた二本の腕が、剣の柄を握りしめるシロの手の上に優しく重ねられた。その刹那、白っぽくくすんだ灰色だった刃が、破裂音を立てて青白い光を発し始めた。表面を覆っていたざらざらした触感の物質が剥がれ落ちて現れた刃はしっとりと濡れたような質感で、エッジに軽く触れただけで骨まで斬れそうだった。
「なっ」
ナイフの男は驚いて数歩後ずさった。それを追うように、背中への圧迫が強くなり、シロは堪えきれずに一歩前に踏み出した。シロの両手にかけた女の手に少し力が入り、僅かに下方に向けられた切っ先が、男の胸に吸い込まれていった。シロには殆どなんの手ごたえも感じられなかったが、剣を胸に突き立てられた男の目が驚きに大きく見開かれた。
「この剣はね、持ち主の性能によって変化するの。使いこなせるのは、一流のドラゴン・スレイヤーだけ。いわば、剣が持ち主を選ぶのよ」
背後から伸びてきた白い右脚が――腕と同じように、細い女のものだがかなり長く、引き締まった太腿の肉付きが見事だった――剣に胸の真ん中を貫かれたままひくひくと体を震わせている男の肩を蹴りつけると、抵抗なく剣から抜け落ちた体は後ろにひっくり返った。仰向けに倒れた男の胸からは鮮血が噴き出したが、シロを後ろから抱き抱える腕が彼を数歩後退させたので、返り血を浴びずに済んだ。
痙攣しながら胸から血を噴き出している男から目を離すことができず、いつの間にか体の支えを失ったシロは尻もちをついていた。
「こんな下品な男じゃ食欲も出ないわね」
背が高くほっそりとした女の後ろ姿が死にゆく男の傍らにあった。右手に持った剣の刃には一点の染みもなく、つい先ほど男の血を吸ったとは思えない光沢を放っていた。女は大股に歩いて荷馬車の前まで行くと、震えて声も出せない男と気を失って地面に倒れたままのケ、それから馬を順番に眺めてから、ゆっくりと振り向いた。
「あ――」
その顔には見覚えがある気がしたが、シロは思い出すことができなかった。無様に尻もちをついたままの彼に向かって、真っ赤な唇が艶然と笑いかけた。
「馬は必要よね。子供は痩せっぽちすぎるし。そういうことだから」
そう言ってもう一人の男の方に向き直ると、女は優雅な剣の一振りで男の首を刎ねた。
聖人、聖人と群がる生きる屍……いや、貧しい人々が、扉の向こうでシスターと押し問答をしているのが漏れ聞こえてくる。
「奇蹟にあやかろうとか都合のいいこと考えくさって、神さん舐めとんのか。おどれら、大人しく席に戻らんかったら、二度とおまんま食べさせんぞ、ぼけ」
ドスの利いた声が、重い扉を通してもはっきりと聞こえ、それ以降静寂が訪れた。
聞かなかったことにしよう。
シロは剣を抱きかかえる腕に力を込めて、振り返ってケが留守番をしているはずのハッチョ屋の荷馬車を捜した。しかし――
いない
どんまい食堂の前で待っているはずだったのに、閑散とした(しかし貧民街にあっては清潔に保たれた)通りを何度見回しても、いない。荷馬車ごとケが消えていた。
立っているだけでも刻一刻と体が疲労に蝕まれていくように感じられ途方に暮れていると、甲高い子供の悲鳴があがった。
「やめてください! これはお店の馬車なので旦那さんに叱られてしまう!」
声の聞こえた方に急いで向かうシロの足取りは、遅い。たいした距離でもないのに、目的地にたどり着いた時シロは肩で大きく息をつき汗を流していた。細く暗い路地に逃げ込んだものの行き止まりで、追い詰められたケが二人組によって荷馬車の御者台から引きずりおろされようとしていた。
「やめ、ろ」
息が切れてしんどいので壁に手をついて体を支えているシロを見て、人相の悪い男たちは鼻で笑った。
「なんだ、爺さん。怪我するからあっち行ってな」
爺さんと呼ばれて、シロは自分の髪が半分以上白くなっていたことを思い出した。
「その子を、離せ」
「ガキは要らねえ。大人しく馬と荷車を置いていけば痛い目にあわずに済むぜ」
男の一人がナイフをとり出した。
「そんなものには屈しないからな! この馬は僕が世話してるんだ。お前達みたいな悪人には絶対に渡さない。そんなのは絶対に、死んでも嫌だ! お前らなんか、聖人様に頭からバリバリと食われてしまえばいいんだ!」
ケの中で聖人とはどういう人物と認識しているのかという問題はさておき、まだ懐にはほとんど手付かずの路銀が残っており、最悪奪われた馬と荷車代くらいならハッチョ屋に支払えるのだから、ここはむやみに抵抗せずに黙って悪党どもに従うのが賢明だとシロは考える。しかしケはナイフを突きつけられても頑なに大声でわめいて抵抗していた。馬はナガミ村からシロをここまで連れて来てくれたクロ(とシロが勝手に命名)である。シロだってできればこんな悪党の手に渡るのは阻止したいが……
「聖人だあ?」
男たちはシロの顔をまじまじと見た。シロはどんまい食堂に壁に大量に貼られていたお尋ね者染みた自分の顔絵を思い出した。
「そういやあ、お前の顔、見たことあるぞ」
「気のせいだ」
「聖人様だと。だったら、お前を誘拐すれば、金になりそうだな」
「なんだとー、この罰当たりども。聖人様に指一本でも触れたら罰が当たってXXXXが腐って落ちるからな!」
「うるせえ」男がナイフの柄尻をケの頭頂部に叩きつけ、ケは声もなくその場に崩れ落ちた。
「子供相手になんてことを」
シロは反射的に胸に抱いていた剣を鞘から抜いていた。
一瞬怯えたような表情を見せた男たちだが、すぐにげらげら腹を抱えて笑い始めた。
「なんでえ、それは。そんななまくらな刃で人が斬れるのか?」
シロは手に持った剣に目を落とした。
「――!」
刀身は灰色にくすみ、干からびているように見えた。数日前ヘルシが抜刀した際には、金属のような(シスターはドラゴンの牙だと言っていたが)冷たい光を放っていたのに、これが同じ剣だろうか。刃の平たい部分を撫でてみると、ざらざらして石灰か何かが付着しているような触感だった。
「おもちゃかい、それは」
自分が手にしている小ぶりのナイフの方がよほど攻撃力が高いと思ったのか、男の一人がシロに近づいてきた。体が万全であればどうということはない相手だが――
「そいつもまあ柄や鞘はなかなかの年代物で値が張りそうな細工だ。なまくらな刃も研ぎ直せば見られるようになるかもしれん」
シロは薄ら笑いを浮かべて近づいてくる男に向けて剣を構えたが、両手で持ってもそれは重く感じられた。
「おいおい、あんた病み上がりか何かか? 無駄な抵抗をしなければ、痛い思いをしなくて済むぜ」
左手に持ったナイフで威嚇しながら、剣をどうにか構えているシロの手に男の右手が伸びてきた。シロのこめかみから流れ落ちた汗が顎を伝って落ちた。男の黄ばんだ歯を数えられるほど顔が接近していた。男の吐く悪臭に顔をしかめたシロを、ふわりといい香りが包み込んだ。
「あらいやだ。ちょっと前にはもっとおいしそうだったのに、聖人様は随分と足がはやいのねえ」
背後から突然耳元で囁かれた。ハスキーな女の声だ。シロは動くことができなかったが、すぐそこまで迫ったナイフの男がぴたりと止まり、目は丸く見開かれている。立ち尽くすシロの耳元近くまで口を寄せることができるとは、随分背の高い女に違いなかった。
背中に温かく柔らかいものが押し付けられ、背後から伸びてきた二本の腕が、剣の柄を握りしめるシロの手の上に優しく重ねられた。その刹那、白っぽくくすんだ灰色だった刃が、破裂音を立てて青白い光を発し始めた。表面を覆っていたざらざらした触感の物質が剥がれ落ちて現れた刃はしっとりと濡れたような質感で、エッジに軽く触れただけで骨まで斬れそうだった。
「なっ」
ナイフの男は驚いて数歩後ずさった。それを追うように、背中への圧迫が強くなり、シロは堪えきれずに一歩前に踏み出した。シロの両手にかけた女の手に少し力が入り、僅かに下方に向けられた切っ先が、男の胸に吸い込まれていった。シロには殆どなんの手ごたえも感じられなかったが、剣を胸に突き立てられた男の目が驚きに大きく見開かれた。
「この剣はね、持ち主の性能によって変化するの。使いこなせるのは、一流のドラゴン・スレイヤーだけ。いわば、剣が持ち主を選ぶのよ」
背後から伸びてきた白い右脚が――腕と同じように、細い女のものだがかなり長く、引き締まった太腿の肉付きが見事だった――剣に胸の真ん中を貫かれたままひくひくと体を震わせている男の肩を蹴りつけると、抵抗なく剣から抜け落ちた体は後ろにひっくり返った。仰向けに倒れた男の胸からは鮮血が噴き出したが、シロを後ろから抱き抱える腕が彼を数歩後退させたので、返り血を浴びずに済んだ。
痙攣しながら胸から血を噴き出している男から目を離すことができず、いつの間にか体の支えを失ったシロは尻もちをついていた。
「こんな下品な男じゃ食欲も出ないわね」
背が高くほっそりとした女の後ろ姿が死にゆく男の傍らにあった。右手に持った剣の刃には一点の染みもなく、つい先ほど男の血を吸ったとは思えない光沢を放っていた。女は大股に歩いて荷馬車の前まで行くと、震えて声も出せない男と気を失って地面に倒れたままのケ、それから馬を順番に眺めてから、ゆっくりと振り向いた。
「あ――」
その顔には見覚えがある気がしたが、シロは思い出すことができなかった。無様に尻もちをついたままの彼に向かって、真っ赤な唇が艶然と笑いかけた。
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