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33、守りたい君へ(ミハイル目線)
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僕はずっと探していた。
公爵家の女当主で、いつも頑張っていたあの女性。
森で魔物にやられて負傷した僕を手当してくれた清らかな聖女。
ああ、そうだ。
一番大事な初めての出会いは、ボロボロになって教会を訪れた僕に、貴重なピットパンを差し出してくれた。
温かく強い瞳を持った女性だった。
今世では、優しくて面倒見のいいメイドのアリシアとなって僕の前に現れたんだ。
過去3度の前世を覚えているという特殊な自分をひた隠しにしながら、これまでの人生で出会った愛しい女性を僕は探していた。
3度の出会い、姿形は違えども全て同じ魂だということはなぜか分かった。
4度目の生まれ変わりのときは、今度こそ絶対に君を見つけて守るんだ。
そう決めていた。
ガイドに頼み込み、君を守れる権力と富と才能を手にした僕はこの公爵家に生まれた。
3度目の人生では聖女だった君に治癒してもらったのにも関わらず、最後は魔物から君を守れなかった。
悔やんでも悔やみきれなかった僕は、小さな頃から毎日欠かさずに剣の稽古をした。
次は絶対に君を守ると誓うよ。
他の誰に何を言われても、どれだけの人が僕に関心を持っても、僕は君のことだけを考えて生きてきた。
きっと今世もどこかにいるに違いない。
僕にはそんな確信めいた考えがあった。
突然現れたメイドがまさか君だったなんて。
踊り出したいほどの喜びに僕は有頂天になった。
あれもしてあげたい、これをしてあげよう。
そんなことばかり考えている毎日はまさに薔薇色だった。
公爵家の中なら、過去の人生のように危険に脅かされることなんてないと思ってたんだ。
まさかマリーというメイドがアリシアを僕に近づけないようにしていたとは露知らず。
統括執事の弱みを握ってまであれこれと画策していたらしい。
どうやら統括執事はマリーに惚れていたらしく彼女の言いなりだったそうだ。
アリシアを傷つけるような事態にまで発展していたことを知ったときは怒りでどうにかなりそうだった。
彼女が孤立したのは全部自分のせいなのだ。
やっと再会できた喜びから、僕は完全に冷静さを欠いていたのだろう。
ヴェルネ公爵令嬢までからも横槍が入るなんてそれこそ想像もしていなかった。
アリシアをもう2度と失いたくなくて必死になっていたために周囲が見えなくなっていたとは、なんて滑稽だろうか。
父上から呼び出されてアリシアのことを聞いたあの日は忘れない。
メイドの件は片付けたのでヴェルネ公爵令嬢との婚約を進めるようにと淡々と語るあの姿を。
その瞬間、僕は心を決めた。
以前からヴェルネ公爵が裏で行っている違法取引を父上が手助けしていたことは最近の調べで分かっていた。
巨額の賄賂を受け取る代わりに、娘の言うことならなんでも聞くヴェルネ公爵の要求を受け入れることまで。
それでも断罪出来ずにいたのは、血の繋がった父親だから。
だが、そう思っていたのは僕だけだったようだ。
息子は自分の思い通りに動かせるただの駒。
それをありありと突きつけられたその瞬間、理性は吹き飛んだ。
それからは、徐々に動いていた成果もあり、一気に父親を辺境の地へと追いやり爵位継承を進めた。
殿下からサインを受け取り、爵位継承の手続きが終わった僕はホッとした。
しかし、あの使用人たちはどうしたものか――――。
そんな浮かない様子の僕を気にかけてくれた殿下に事情を話すと、殿下は突如顔色を変えた。
『ほう。ミハイルの大事な女性にそんなことをする輩がいたのか』
人のいい殿下の笑顔が珍しく怒りに歪んでいる。
稀に見る、怒ったときの殿下の表情だ。
『そうだ、いい考えがある。その者たちをまとめて私の母上に預けてくれないか? 人が必要だと言っていたから丁度いい。ふははは』
殿下はひどく不気味な笑みを浮かべていた。
本当ならこの僕が直々にアリシアを傷つけた罰を与えてやりたいところだ。
……だが、あの優しい女性は、たとえ自分を貶めたような者であっても人が傷つくのを黙っていられるような性格ではない。
僕はそれをよく知っている。
だから僕は殿下に託すことにした。
後から聞いた話によると、彼らは王妃陛下の管轄する離宮の一部に配属されたようだ。
そこは、通称『使用人の墓場』と言われているほど、過酷で残酷な場所として有名らしい。
ポサメがその名を聞いて震えていたくらいだ。
王妃陛下といえば国王陛下顔負けの政治手腕で知られた完璧な国母として民の憧れである。
優しいお人柄ではあるが仕事には一切妥協がなく、人々の上に立つために持ち合わせなければいけない悪に対しての無慈悲な側面もきちんと持ち合わせている。
それがその離宮の一部となるのだが――――まあ、これ以上の詮索はやめておこう。
とにかく、アリシアに酷い仕打ちを行っていた使用人たちは全て追い出すことができた。
無事に公爵となって力をつけられたのだ。
ここまで来ることができたのも王太子殿下のおかげであり、彼には感謝してもしきれない。
ただ、執拗に隠されていて、どうしてもアリシアの行き先だけは追うことができなかった。
どこかの貴族家への推薦状を持ってこの家を出たらしいということだけは分かったのだが、それ以上のことはなんとも掴めない。
狡猾なあの父親の徹底さを感じて思わず顔が歪む。
その瞬間、ノック音がして我に返る。
返事をする間もなく、我が公爵家の統括執事となったポサメが慌てて入ってきた。
「公爵様、王宮から急ぎの書簡が届いております」
差出人は王太子殿下だ。
これほど緊急の知らせを送ってくるなんて、一体どうしたというのだろうか。
書き出しは先日出向いたという北部への視察の件から始まっていた。
「…………!!!」
公爵家の女当主で、いつも頑張っていたあの女性。
森で魔物にやられて負傷した僕を手当してくれた清らかな聖女。
ああ、そうだ。
一番大事な初めての出会いは、ボロボロになって教会を訪れた僕に、貴重なピットパンを差し出してくれた。
温かく強い瞳を持った女性だった。
今世では、優しくて面倒見のいいメイドのアリシアとなって僕の前に現れたんだ。
過去3度の前世を覚えているという特殊な自分をひた隠しにしながら、これまでの人生で出会った愛しい女性を僕は探していた。
3度の出会い、姿形は違えども全て同じ魂だということはなぜか分かった。
4度目の生まれ変わりのときは、今度こそ絶対に君を見つけて守るんだ。
そう決めていた。
ガイドに頼み込み、君を守れる権力と富と才能を手にした僕はこの公爵家に生まれた。
3度目の人生では聖女だった君に治癒してもらったのにも関わらず、最後は魔物から君を守れなかった。
悔やんでも悔やみきれなかった僕は、小さな頃から毎日欠かさずに剣の稽古をした。
次は絶対に君を守ると誓うよ。
他の誰に何を言われても、どれだけの人が僕に関心を持っても、僕は君のことだけを考えて生きてきた。
きっと今世もどこかにいるに違いない。
僕にはそんな確信めいた考えがあった。
突然現れたメイドがまさか君だったなんて。
踊り出したいほどの喜びに僕は有頂天になった。
あれもしてあげたい、これをしてあげよう。
そんなことばかり考えている毎日はまさに薔薇色だった。
公爵家の中なら、過去の人生のように危険に脅かされることなんてないと思ってたんだ。
まさかマリーというメイドがアリシアを僕に近づけないようにしていたとは露知らず。
統括執事の弱みを握ってまであれこれと画策していたらしい。
どうやら統括執事はマリーに惚れていたらしく彼女の言いなりだったそうだ。
アリシアを傷つけるような事態にまで発展していたことを知ったときは怒りでどうにかなりそうだった。
彼女が孤立したのは全部自分のせいなのだ。
やっと再会できた喜びから、僕は完全に冷静さを欠いていたのだろう。
ヴェルネ公爵令嬢までからも横槍が入るなんてそれこそ想像もしていなかった。
アリシアをもう2度と失いたくなくて必死になっていたために周囲が見えなくなっていたとは、なんて滑稽だろうか。
父上から呼び出されてアリシアのことを聞いたあの日は忘れない。
メイドの件は片付けたのでヴェルネ公爵令嬢との婚約を進めるようにと淡々と語るあの姿を。
その瞬間、僕は心を決めた。
以前からヴェルネ公爵が裏で行っている違法取引を父上が手助けしていたことは最近の調べで分かっていた。
巨額の賄賂を受け取る代わりに、娘の言うことならなんでも聞くヴェルネ公爵の要求を受け入れることまで。
それでも断罪出来ずにいたのは、血の繋がった父親だから。
だが、そう思っていたのは僕だけだったようだ。
息子は自分の思い通りに動かせるただの駒。
それをありありと突きつけられたその瞬間、理性は吹き飛んだ。
それからは、徐々に動いていた成果もあり、一気に父親を辺境の地へと追いやり爵位継承を進めた。
殿下からサインを受け取り、爵位継承の手続きが終わった僕はホッとした。
しかし、あの使用人たちはどうしたものか――――。
そんな浮かない様子の僕を気にかけてくれた殿下に事情を話すと、殿下は突如顔色を変えた。
『ほう。ミハイルの大事な女性にそんなことをする輩がいたのか』
人のいい殿下の笑顔が珍しく怒りに歪んでいる。
稀に見る、怒ったときの殿下の表情だ。
『そうだ、いい考えがある。その者たちをまとめて私の母上に預けてくれないか? 人が必要だと言っていたから丁度いい。ふははは』
殿下はひどく不気味な笑みを浮かべていた。
本当ならこの僕が直々にアリシアを傷つけた罰を与えてやりたいところだ。
……だが、あの優しい女性は、たとえ自分を貶めたような者であっても人が傷つくのを黙っていられるような性格ではない。
僕はそれをよく知っている。
だから僕は殿下に託すことにした。
後から聞いた話によると、彼らは王妃陛下の管轄する離宮の一部に配属されたようだ。
そこは、通称『使用人の墓場』と言われているほど、過酷で残酷な場所として有名らしい。
ポサメがその名を聞いて震えていたくらいだ。
王妃陛下といえば国王陛下顔負けの政治手腕で知られた完璧な国母として民の憧れである。
優しいお人柄ではあるが仕事には一切妥協がなく、人々の上に立つために持ち合わせなければいけない悪に対しての無慈悲な側面もきちんと持ち合わせている。
それがその離宮の一部となるのだが――――まあ、これ以上の詮索はやめておこう。
とにかく、アリシアに酷い仕打ちを行っていた使用人たちは全て追い出すことができた。
無事に公爵となって力をつけられたのだ。
ここまで来ることができたのも王太子殿下のおかげであり、彼には感謝してもしきれない。
ただ、執拗に隠されていて、どうしてもアリシアの行き先だけは追うことができなかった。
どこかの貴族家への推薦状を持ってこの家を出たらしいということだけは分かったのだが、それ以上のことはなんとも掴めない。
狡猾なあの父親の徹底さを感じて思わず顔が歪む。
その瞬間、ノック音がして我に返る。
返事をする間もなく、我が公爵家の統括執事となったポサメが慌てて入ってきた。
「公爵様、王宮から急ぎの書簡が届いております」
差出人は王太子殿下だ。
これほど緊急の知らせを送ってくるなんて、一体どうしたというのだろうか。
書き出しは先日出向いたという北部への視察の件から始まっていた。
「…………!!!」
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