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疼き
しおりを挟むそれから、カイルは毎晩リアに深く口づけをして躰を弄り、至る所に吸い付き舐めた。そして限界になると、リアの手をとり自分の肉棒に擦り付けたりしたが、彼女の下着に触れることはしなかった。
しかし、太ももにカイルの手や顔が近づく度に下着に隠された場所の疼きが日に日に増すのをリアは感じていた。
その日もカイルは口づけをしながらリアの胸の柔らかさを堪能し、先端を弄って反応を楽しんでいた。
「膝、すり合わせているね」
無意識の行動を指摘されて耳が熱くなる。
「リアの願い事だったらなんでも叶えてあげるよ?言ってみて」
首筋から耳にかけてを舐め上げながら胸の先端を摘まれ、甘い声があがる。
「じゃあさ。僕の願い事、聞いてくれる?股を開いて」
命令とも取れる発言にリアは大人しく脚を広げた。カイルは指先でゆっくりと足全体を撫でて、太ももに吸い付く。リアの秘部は期待で脈打っている。
カイルの顔はどんどんと下着に近づき、口が触れそうなほどの距離で止まった。そして、そのまま太ももを撫で続ける。
「下着にシミができてる」
息がかかるほど近くで言われるだけで腰に力が入る。
「触ってほしくて、腰が浮いてきているよ。また、舐めてほしいのかな?」
上目遣いで見てくるカイルに無言で首を振り抵抗した。
「あ、わかった。僕は動かないから舌を使っていいよ。いつも手を貸してくれてるお礼ね」
カイルは長い舌を突き出す。後ほんの少しで下着に触れそうだ。あの快感がもう一度味わいたくて仕方ない。
「……目を閉じてください」
リアは欲望に勝てずに震える声で告げた。カイルはそっと瞳を閉じる。
リアは恐る恐る自分の腰をカイルに近づけ、期待して濡れている場所をその舌に当てた。カイルは約束通り、目を閉じたまま動かずにいる。
何度か押し付けてみたが、布越しでは刺激が弱くもどかしい。リアは自ら下着をずらして粘膜を露出させるとカイルの舌に擦り付けた。待望の快感に躰がはねる。カイルの口角が上がったのには気づく余裕はなかった。
舌が割れ目を往復する様に動くと背中がぞくぞくした。そして1番気持ちいい場所に何度も押し付ける。快感が湧き上がってくる。が、以前のような電撃が走るような感覚は得られない。
程なくしてカイルが舌を引っ込めた。そして股から離れ、目をあける。
「ごめん。舌がつかれちゃった」
真っ赤な躰で物欲しそうに彼を見上げるリアと目を合わせる。
「満足出来た?」
わかりきった事を問うと、リアの膝にキスをする。
「そういえば躰を撫でるのがありなんだから、ここを触るのもいいのかな?」
カイルの手が下着の上から股を撫でる。リアの躰が悦んで反応するが、彼女の目は何か言いたげだった。
「大丈夫。下着の上からだけにするよ」
カイルはそう言いながら、リアの口を味わうようにキスをした。指の腹で割れ目をなぞる。1番尖っている場所を擦り付け、指先で何度も弾く。
リアは塞がれている唇の隙間から喘ぎ声を漏らしている。弄う指の本数が増え、動きが複雑になる。もう、何をどう触られているかもわからないほどの快感にリアは何も考えられなくなった。
あの込み上げてくるような感覚がきて、すぐ視界に星が飛んだ。体が大きく反応したのが自分でもわかった。
「上手に逝けたね」
カイルが頭を撫でてくる。
「次は僕を逝かせてね」
そういうと、力が抜けたリアの手をとり自分の下着に擦り付けた。
*
カイルが下着の上から指で股を刺激するようになってから、リアは一晩の内に何度も逝く事もあれば、優しい愛撫だけを与えられ、逝けない日もあった。
そのうち、リアは晩に逝けないと、翌日も躰が火照って頭の中で快感を求めてしまうようになってしまった。
思い切って自分で触り、一人で逝こうとしてみるが出来なかった。
その日も前の晩に果てるに至らず、悶々とした気持ちで自分に与えられた業務に勤しんでいた。中庭を横切っていると前からカイルが歩いてきた。昼間に会うのは珍しい。
「おつかれさま」
カイルは朗らかに挨拶する。リアはそれに敬礼で答える。2人の関係では本来、これが正しい態度だった。リアの肩にカイルが手を置いた。
「そんな欲求不満です。って顔で仕事してるの?」
カイルの潜めた声で顔に熱があがる。
「そんなこと……」
「そんな男を誘ってるような目でいたら、襲われちゃうよ」
カイルはリアの手を引いて中庭の奥につれていく。木や茂みに囲まれ通路から見えない場所を見つけるとリアの首筋に顔を寄せる。
「それとも、誰かに襲われたかったのかな?」
深く口づけをされながらお尻を撫でられると腰の力が抜けた。
「逝きたいんでしょ?昨日逝けなかったもんね。どうする?逝かせてほしい?」
こんな所で、と言いたかったが躰が言うことを聞かず勝手に頷く。
「でも、いつもみたいに下着の上から触るだけだと逝けるか分からないよね?時間もかかるよ」
首筋を舐められると逆毛が立つようだ。
「直接触れたら絶対逝けるよ。舌を使えばもっと早く」
提案するカイルの笑顔が憎らしかったが、誰にも気付かれずに出来るだけ早く躰の熱をどうにかしたかった。
「……してください」
そう頼む恥ずかしさでリアの声が震えた。カイルの顔に笑みが広がる。
「がんばるね」
すぐに手がリアのズボンに潜り込み、秘部を直接触った。3本の指で擦られると、いつもより強い快感に足が震える。指の間に尖りを挟まれて揺らされると甘い声が出て、慌てて口を閉じる。ひときわ敏感な所を指で何度も搔かれて頭の中に靄がかかってきた。
カイルは木にリアを押し付けると片足の靴を脱がせ、下半身の衣服を下着を含めて下ろし片足を抜き取る。
そのまま片足を持ち上げると、蜜を溢れさせた秘部が空気に晒されひくついた。
そこの全体を覆うように口を当てると舌を広い範囲に這わせる。場所は構わず、とにかく強く早く擦り付けられ、リアの膝がガクガク震える。仕上げに尖りを強く吸い上げるとリアは絶頂を迎えた。
力が入らないリアの体を支えて、カイルは口を拭いながら満足そうな顔をしている。
「ほら。早く服着て。こんな格好見られたら本当に襲われちゃうよ?」
その声に余韻に震えながらも急いで身なりを整える。
「このお礼は夜に貰うからね。楽しみ」
支度ができたリアの頬に口づけするとカイルは悠々と去っていった。
*
その晩、いつものように寝衣を脱いでベッドに上がろうとすると止められた。
「下着の上からだと物足りないんでしょ?全部脱いだらお願いしなくても直接触って逝かせてあげるよ」
ここで意地をはって、昼間のような事が続く様になれば困る。リアは諦めてショーツを脱ぐ。
「これが昼のお礼になりますか?」
布団に入ると、カイルは抱きしめながら微笑った。
「これはリアがしてほしいことでしょ?」
そういうと深く口づけをして、いつものようにリアの体を弄び始めた。違うのは股への指と舌を使った直接的な刺激が加わり、何度も絶頂させられる事だった。一応、配慮してか膣内に何かを入れられる事はなかった。
「そろそろ、昼間のご褒美を貰おうかな」
絶頂の疲労感で横たわり、肩で息をするリアの横にカイルが座る。
「僕も裸になりたいんだ」
あっけらかんに言い放つ言葉に少し戸惑う。
「……それは」
「大丈夫だよ。裸になる以外は今まで通り。ただ、僕を見て欲しい」
カイルは安心させるように手を握ってきた。どうせこの男は望みを押し通すだろう。リアはもう抵抗するのを諦めていた。
「脱がせて」
嬉しそうに言う主の下着に手を掛ける。一思いに下ろすと反り立った男性器が現れる。
男のモノは子供の頃に見たことがあるくらいで、記憶にほぼない。もちろん、こんな状態のモノを見るなんて初めてだ。思わず目をそらすと、手を取られた。
「貸してね?動かさなくていいから、見てて」
リアの目線が戻るとカイルが肉棒を触らせる。彼女は熱く湿った肌に触れるのを見ながら手でも感じた。カイルはリアの手を包み、自分の棒に握らせるようにして上下に動かし始めた。
リアは自分の手の中で固く脈打つ肉を感じて戸惑いながらもカイルから目を離せなかった。
吐息を漏らして薄めでリアを見ながら感じている姿は、窓から差し込む月明かりに照らされ、神秘的な程に官能的だった。
柔らかい印象のわりにしっかりとついた筋肉。腹から腰にかけての筋が、快感に合わせて小さく動いているのが見えた。
カイルの手に力が入り、しごく手が早くなる。棒がさらに膨らみ硬さをもつと、大きく脈打ち白い液体を吹き出した。
リアは握っている棒が脈打つたびに柔らかく変化していくのを感じながら、白い液体が2人の手を伝っていくのを呆然と見ていた。
「僕が逝く所見ててくれた?」
カイルがようやく手を解放してくれた。
「手、汚してごめんね」
そう言いながら布を渡される。手を拭いているとカイルがリアの膝に頭をのせた。
「わがまま聞いてくれてありがとう」
「今更ですか?」
呆れた声を出すとカイルが笑う。
「明日からしばらくいないけど、僕がいないからって誰かを誘惑したらだめだよ?」
主は都に出向く予定になっており、数週間は不在になる予定だった。
「しません」
きっぱりと言い切る。自分がそんな事をするわけがない。
「そっか。会えなくなるからその分、沢山逝っておこうね。お互いに」
カイルはリアが抵抗する前に吸い付き、彼女の手を硬さを取り戻した棒に誘った。
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