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ダンジョンと部下と私
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「せっかく違う星に来たんだし、旅行しようと思うの」
「旅行?」
「旅行って知らない?」
「意味は知ってるけど…なんの為に?」
「してみたいからだけど?」
「そう。何時ごろ帰ってくるの?」
「気分かな?」
「出来るだけ早く帰って来てね、ポイント無くなると私死んじゃうから」
「何言ってんの? 一緒に行くわよ」
「コアは離れられないよ?」
「そうなの?」
「そうなの…」
「なんとかならない?」
「う~ん…」
*
ダンジョンポイントで出したホムンクルスにコアが憑依することで外に出られるようになった。
よし出かけようと思ったんだけど、コアに止められる。
居ない間に誰かがやってきて荒らされるかも知れないので全階層の設定をしてからにして欲しいって。
空き巣狙い対策ね、わかったわ!
今設置してる警備員は1階のアイアンドラゴンが1日1体出るボックスだけ。
ゴーレム系は設計機能で形を作り込めるので元のファンタジックな姿からデスなザウラーみたいな形にしたの。
父がメカ生態なアニメ?が好きだったらしくショーケースにいっぱい飾っていたのよね。アニメを何度も一緒に見てたから強いイメージと言ったらこれなのよね。
1回だけ入ってきた侵入者がその姿を見て逃げ出したのでこの世界の人でも恐怖を感じる姿みたいね。
「鉄の塊が向かってくるだけで怖いと思うの」
「そういうものなの?」
「うん」
なら2階は迷路タイプにして天井まである鉄球を常時転がして置きましょうか。
「あの、せめて戦える相手にしてあげて。ここまで来た人が可哀想」
「コアは優しいわね」
それなら3階は人型のゴーレムにしましょう。
確か父がショーケースに飾っていた中に設定が4メートルくらいのロボットがあったはず。なんて名前だったかしら?
名前も絵も思い出せないわね、ホームセンターカタログに無いかしら?
ヤマデラ電気にあったわ、これよこれ。
プラモデルとBDね、とりあえず両方買ってと。
テレビとか設置したけどこの世界には放送局が無いから電源入れたこともなかったのよね。ちょうど良い機会だし、アニメを見て動きを参考にしましょう。コアおいで~、一緒に見よう~。
「出来た、これで3階の警備もバッチリね!」
「…これが1日100体リポップするの? 4階に行くの無理じゃない?」
「そんなことないわよ、劇中でも槍みたいので対応してたじゃない」
「あれは中の人を狙ったからで、自律型のゴーレムだと意味無いよ」
「些細な問題よ、この調子でセキュリティーの強化をしましょう。家や農場を荒らされないようにしないとね!」
*
50階層まで全て設定終わるまで1年くらい掛かったわ。
溜まるダンジョンポイントを一気に消化するのに20階層追加したり、広がった農業エリアの作業員として意思を持つ魔物を出したりと結構賑やかになったわね。
いやー、41階から最上階まで農業エリアと居住区になってるからコアと2人だけじゃ人手が足りなくてさ。
受粉用に蜂型の魔物とか出したりもしたんだけど、収穫とか水やり追いつかなくてね。
ダンジョンの機能を使うっててもあったんだけど、それはなんか邪道な気がしてさ。
まぁ、気温や日照時間などを設定出来て、害虫などの被害が無いってだけでも充分恵まれてるんだけど。
LED電球とかを使ってないけどこれも野菜工場みたいなものなのかな?
ダンジョンは農業に向いてる気がするね。
「はぁ、このリンゴはいつ食べても美味しいわ」
「りんごも良いけど柿よ柿、特に干し柿が最高ね」
「私はゆずの香りが好きね、食べるのに向いてないけど」
「香りと言えば金木犀の甘い香りは良いわね」
ダンジョンの範囲内に漂っている魂を魔物に移植?すると意思を持つらしく、会話が出来る部下?が結構増えた。
魂を採取する為にダンジョンの範囲を草原一帯まで広げたら、妖精種の魂がふわふわしてたので回収して挿入し、増やし過ぎた農業エリアの管理を任せた。
いざとなれば彼ら彼女らも戦えるように生前の記憶を元に強化した身体に作り替えてある。折角なのでと彼らの種族をまとめてバトルファーマーにしようとしたら止められたのが残念である。
まあ、40階に500メートル級のゾ…ウル…ブラキオサウルス型アイアンゴーレムをダンジョンのボスとして置いてるので簡単には抜けられないと思うけど。
*
「さて、それじゃ街へ行きましょうか!」
「本当にこれで行くの?」
「だって歩くの面倒じゃない」
「そうだけど」
「そうですが…」
「そうですよね!」
1番近くに有る人間の街へ行くのに徒歩だと2週間くらいかかるみたいなので、何か移動手段が無いかと考えた時に3階の警備員を見たのよね。
アレは中身スカスカで椅子まで付けてるんだよなぁと思って乗り込んで草原に出たんだ。自分で操縦することはできないけど、ゴーレムに行き先や戦闘指示をすれば勝手にやってくれるので寝ながら移動もできちゃう優れものだ。
「私はリーダーなのでわかりやすく肩の色を赤く塗っておこうかしら」
「私も塗りたいなぁ」
「あの2人は悪ノリし過ぎだと思う」
「コア様もそう思いますよね」
「形を再現しただけの銃から本当に弾が出るようにしたのは改悪」
「3階で出る魔物とは思えない強さになりましたからね、迷宮エリアなので散らばって逃げることもできないですし…」
「いずれは全てのバリエーションを作ってみたいですね!」
「あ、帰ったらゴーレムカスタムの権限解放しようか?」
「本当ですか! やった!」
「そのうち市場に売り出して、戦争とかやってもらおうかしら!」
「良いですね! 映像に残しましょう!」
「絶対権限渡したらダメですよコア様」
*
「街が見えたわね!」
「今度こそ降りてから行きますからね」
「わかってるわよ、同じミスはもうしないわ!」
「本当にお願いしますよ…そっちもな」
「しんぱいしすぎー」
「村を2つ潰したのを忘れたの?!」
「あれはいきなり襲いかかってきたから仕方ないじゃない」
「…胃薬欲しいです、コア様」
「帰ったら状態異常無効効果を付けてあげる」
「それってストレス性胃炎にも効きます?」
「…わからない」
「旅行?」
「旅行って知らない?」
「意味は知ってるけど…なんの為に?」
「してみたいからだけど?」
「そう。何時ごろ帰ってくるの?」
「気分かな?」
「出来るだけ早く帰って来てね、ポイント無くなると私死んじゃうから」
「何言ってんの? 一緒に行くわよ」
「コアは離れられないよ?」
「そうなの?」
「そうなの…」
「なんとかならない?」
「う~ん…」
*
ダンジョンポイントで出したホムンクルスにコアが憑依することで外に出られるようになった。
よし出かけようと思ったんだけど、コアに止められる。
居ない間に誰かがやってきて荒らされるかも知れないので全階層の設定をしてからにして欲しいって。
空き巣狙い対策ね、わかったわ!
今設置してる警備員は1階のアイアンドラゴンが1日1体出るボックスだけ。
ゴーレム系は設計機能で形を作り込めるので元のファンタジックな姿からデスなザウラーみたいな形にしたの。
父がメカ生態なアニメ?が好きだったらしくショーケースにいっぱい飾っていたのよね。アニメを何度も一緒に見てたから強いイメージと言ったらこれなのよね。
1回だけ入ってきた侵入者がその姿を見て逃げ出したのでこの世界の人でも恐怖を感じる姿みたいね。
「鉄の塊が向かってくるだけで怖いと思うの」
「そういうものなの?」
「うん」
なら2階は迷路タイプにして天井まである鉄球を常時転がして置きましょうか。
「あの、せめて戦える相手にしてあげて。ここまで来た人が可哀想」
「コアは優しいわね」
それなら3階は人型のゴーレムにしましょう。
確か父がショーケースに飾っていた中に設定が4メートルくらいのロボットがあったはず。なんて名前だったかしら?
名前も絵も思い出せないわね、ホームセンターカタログに無いかしら?
ヤマデラ電気にあったわ、これよこれ。
プラモデルとBDね、とりあえず両方買ってと。
テレビとか設置したけどこの世界には放送局が無いから電源入れたこともなかったのよね。ちょうど良い機会だし、アニメを見て動きを参考にしましょう。コアおいで~、一緒に見よう~。
「出来た、これで3階の警備もバッチリね!」
「…これが1日100体リポップするの? 4階に行くの無理じゃない?」
「そんなことないわよ、劇中でも槍みたいので対応してたじゃない」
「あれは中の人を狙ったからで、自律型のゴーレムだと意味無いよ」
「些細な問題よ、この調子でセキュリティーの強化をしましょう。家や農場を荒らされないようにしないとね!」
*
50階層まで全て設定終わるまで1年くらい掛かったわ。
溜まるダンジョンポイントを一気に消化するのに20階層追加したり、広がった農業エリアの作業員として意思を持つ魔物を出したりと結構賑やかになったわね。
いやー、41階から最上階まで農業エリアと居住区になってるからコアと2人だけじゃ人手が足りなくてさ。
受粉用に蜂型の魔物とか出したりもしたんだけど、収穫とか水やり追いつかなくてね。
ダンジョンの機能を使うっててもあったんだけど、それはなんか邪道な気がしてさ。
まぁ、気温や日照時間などを設定出来て、害虫などの被害が無いってだけでも充分恵まれてるんだけど。
LED電球とかを使ってないけどこれも野菜工場みたいなものなのかな?
ダンジョンは農業に向いてる気がするね。
「はぁ、このリンゴはいつ食べても美味しいわ」
「りんごも良いけど柿よ柿、特に干し柿が最高ね」
「私はゆずの香りが好きね、食べるのに向いてないけど」
「香りと言えば金木犀の甘い香りは良いわね」
ダンジョンの範囲内に漂っている魂を魔物に移植?すると意思を持つらしく、会話が出来る部下?が結構増えた。
魂を採取する為にダンジョンの範囲を草原一帯まで広げたら、妖精種の魂がふわふわしてたので回収して挿入し、増やし過ぎた農業エリアの管理を任せた。
いざとなれば彼ら彼女らも戦えるように生前の記憶を元に強化した身体に作り替えてある。折角なのでと彼らの種族をまとめてバトルファーマーにしようとしたら止められたのが残念である。
まあ、40階に500メートル級のゾ…ウル…ブラキオサウルス型アイアンゴーレムをダンジョンのボスとして置いてるので簡単には抜けられないと思うけど。
*
「さて、それじゃ街へ行きましょうか!」
「本当にこれで行くの?」
「だって歩くの面倒じゃない」
「そうだけど」
「そうですが…」
「そうですよね!」
1番近くに有る人間の街へ行くのに徒歩だと2週間くらいかかるみたいなので、何か移動手段が無いかと考えた時に3階の警備員を見たのよね。
アレは中身スカスカで椅子まで付けてるんだよなぁと思って乗り込んで草原に出たんだ。自分で操縦することはできないけど、ゴーレムに行き先や戦闘指示をすれば勝手にやってくれるので寝ながら移動もできちゃう優れものだ。
「私はリーダーなのでわかりやすく肩の色を赤く塗っておこうかしら」
「私も塗りたいなぁ」
「あの2人は悪ノリし過ぎだと思う」
「コア様もそう思いますよね」
「形を再現しただけの銃から本当に弾が出るようにしたのは改悪」
「3階で出る魔物とは思えない強さになりましたからね、迷宮エリアなので散らばって逃げることもできないですし…」
「いずれは全てのバリエーションを作ってみたいですね!」
「あ、帰ったらゴーレムカスタムの権限解放しようか?」
「本当ですか! やった!」
「そのうち市場に売り出して、戦争とかやってもらおうかしら!」
「良いですね! 映像に残しましょう!」
「絶対権限渡したらダメですよコア様」
*
「街が見えたわね!」
「今度こそ降りてから行きますからね」
「わかってるわよ、同じミスはもうしないわ!」
「本当にお願いしますよ…そっちもな」
「しんぱいしすぎー」
「村を2つ潰したのを忘れたの?!」
「あれはいきなり襲いかかってきたから仕方ないじゃない」
「…胃薬欲しいです、コア様」
「帰ったら状態異常無効効果を付けてあげる」
「それってストレス性胃炎にも効きます?」
「…わからない」
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