5 / 18
飲み方も気にするのか
しおりを挟む
12歳なった。
どのような形でも相手の身体に一瞬触れさえすれば体液を酒化させられるようになった。以前は傷を付けてから直接血に触れる手間があったのでより使い易くなった。
危険度が増したとも言う。
今は相手に近づく為の訓練を主にしている。
格闘技を主に習ってるが、貴族らしさを損なうわけにもいかないので剣技も同時に習っている。
酒魔法は相手を必ず殺す文字通りの必殺なので練習試合などでは使うことが出来ない。
相手を殺さずに強さを証明する方法を見つけたい。
*
「温度変化って魔法が増えてるわね」
「温度変化?」
王都の学校を卒業して帰ってきた姉がそんなことを言う。
「温度を変える? これもお酒に関係してるのかしら?」
「お酒を発酵させるのに温度管理をしていますがそれでしょうか?」
「長い期間魔法で温度調節するのは手間よね、別な用途なのかしら?」
お酒の温度を変えるのか?
まさか、熱燗やキンキンに冷えたビールを作る魔法?
*
「この時期には良いですな!」
「訓練後に毎日飲めたら最高じゃないか!」
ビールの樽に触れて凍る直前まで冷やしたのを訓練後の騎士団に味見してもらう。
エールの樽も冷やしたのだが風味が薄くなったと感じる人もいたので少しずつ温度を下げて適温を探っている。
やはり冷蔵庫魔法?
冬は電子レンジ魔法か?
冷蔵庫のような魔道具は部屋サイズしかなく小型化出来てないからコップくらいのサイズを気軽に冷やせるは嬉しいけど、物を温める手段に関しては幾らでもあるからなぁ…微妙だ。
まぁ、熟成魔法が肉にも使えて美味しい食事が出来るようになったみたいにこれも他に使い道が出来るかも知れないし、色々と考えてみるか。
「良かったじゃない」
「何がですか姉上?」
「相手の体温を変えることで体調を崩せるわよ。お酒に変えるわけじゃないから殺さずに済むわね」
「それは、考えてなかったですね…」
なるほど、やり方次第では戦いに使えるのか。
*
「いや、死んだが…」
「温め過ぎだね、ぼこぼこいってるよ」
親しい騎士団員を数人連れて森で魔物を相手に温度変化の実験?をしている。
「ちょうど良い温度がわからないな」
「数をこなすしかないだろうね」
「まずは温度変化の訓練をしたらどうです? 思い通りに調節できるようになれば、相手の状態を思い通りに出来ますし」
「確かに」
「なので、これです」
ライチやブドウに似た木の実を渡される。
「これは?」
「冷やして食べたいですね」
「まぁ、いいか」
「やった」
少しずつ冷やしていって少し凍ったくらいが美味かった。
夏の外だったしな。
その日は練習用にと木の実を大量に集めて帰った。
「軽く酒化させてから半分凍らせるたのが良いわね」
姉や両親にも好評だった。
どのような形でも相手の身体に一瞬触れさえすれば体液を酒化させられるようになった。以前は傷を付けてから直接血に触れる手間があったのでより使い易くなった。
危険度が増したとも言う。
今は相手に近づく為の訓練を主にしている。
格闘技を主に習ってるが、貴族らしさを損なうわけにもいかないので剣技も同時に習っている。
酒魔法は相手を必ず殺す文字通りの必殺なので練習試合などでは使うことが出来ない。
相手を殺さずに強さを証明する方法を見つけたい。
*
「温度変化って魔法が増えてるわね」
「温度変化?」
王都の学校を卒業して帰ってきた姉がそんなことを言う。
「温度を変える? これもお酒に関係してるのかしら?」
「お酒を発酵させるのに温度管理をしていますがそれでしょうか?」
「長い期間魔法で温度調節するのは手間よね、別な用途なのかしら?」
お酒の温度を変えるのか?
まさか、熱燗やキンキンに冷えたビールを作る魔法?
*
「この時期には良いですな!」
「訓練後に毎日飲めたら最高じゃないか!」
ビールの樽に触れて凍る直前まで冷やしたのを訓練後の騎士団に味見してもらう。
エールの樽も冷やしたのだが風味が薄くなったと感じる人もいたので少しずつ温度を下げて適温を探っている。
やはり冷蔵庫魔法?
冬は電子レンジ魔法か?
冷蔵庫のような魔道具は部屋サイズしかなく小型化出来てないからコップくらいのサイズを気軽に冷やせるは嬉しいけど、物を温める手段に関しては幾らでもあるからなぁ…微妙だ。
まぁ、熟成魔法が肉にも使えて美味しい食事が出来るようになったみたいにこれも他に使い道が出来るかも知れないし、色々と考えてみるか。
「良かったじゃない」
「何がですか姉上?」
「相手の体温を変えることで体調を崩せるわよ。お酒に変えるわけじゃないから殺さずに済むわね」
「それは、考えてなかったですね…」
なるほど、やり方次第では戦いに使えるのか。
*
「いや、死んだが…」
「温め過ぎだね、ぼこぼこいってるよ」
親しい騎士団員を数人連れて森で魔物を相手に温度変化の実験?をしている。
「ちょうど良い温度がわからないな」
「数をこなすしかないだろうね」
「まずは温度変化の訓練をしたらどうです? 思い通りに調節できるようになれば、相手の状態を思い通りに出来ますし」
「確かに」
「なので、これです」
ライチやブドウに似た木の実を渡される。
「これは?」
「冷やして食べたいですね」
「まぁ、いいか」
「やった」
少しずつ冷やしていって少し凍ったくらいが美味かった。
夏の外だったしな。
その日は練習用にと木の実を大量に集めて帰った。
「軽く酒化させてから半分凍らせるたのが良いわね」
姉や両親にも好評だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
処刑回避のために「空気」になったら、なぜか冷徹公爵(パパ)に溺愛されるまで。
チャビューヘ
ファンタジー
「掃除(処分)しろ」と私を捨てた冷徹な父。生き残るために「心を無」にして媚びを売ったら。
「……お前の声だけが、うるさくない」
心の声が聞こえるパパと、それを知らずに生存戦略を練る娘の、すれ違い溺愛物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる