3 / 9
第1章
#3 坂道のゴブリンとスライム
しおりを挟む
朝早く。
忙しそうな音がする。
トントン!と木を叩く音や、ゴブリン達の声が聞こえる。
「おい!違うって!その木はこっちだ!」
「おい!喧嘩するな!連携しっかり取れ!」
「お前…どうやったらそんな泥だらけになるんだよ…」
「その木はこっちだって言ってんだろ!!」
突如、この世界に呼び出された男。
ユウは今、村の建設に勤しんでいる。
ゴブリンは知能が高くないので、作業をさせるのも一苦労だ。
「はぁー…ようやくか…」
昨日、バカっぽい勇者御一行が前の村にやってきた。
バカっぽい魔法使いの女が、バカみたいに魔法を打つせいで前村はほぼ壊滅。
とても住めるような状態じゃなかった。
バカな勇者達を倒したが行く当てもなかったので、仕方なくこいつらと一緒に行動している。
この世界に付いて分からない事も多いので、情報収集のついでだ。
前の村が壊滅したので、再建を考えたが、またバカが襲ってきてもめんどくさい。
だからあの村を離れる事にして、新しい場所で村を作っている。
「よーし!飯にしよう!」
ゴブリンは知能が高くない。
だから作業に時間がかかる。
1週間程掛かったが、ようやく簡単な家が3つ完成した。
俺が1つの家を使い、族長と他8匹のゴブリン、3匹のスライムで2つの家を使うって配分。
めちゃくちゃ快適って訳じゃないが雨風は十分凌げる。
そしてこの世界では、魔物も魔物を食う。
足が6本ある豚や、ツノの生えたデカいリスも居た。
最初は食うのに戸惑いを感じたがこれが意外と美味い。
適度に脂が乗っていて肉自体に味がある。
他にも山菜や木の実などもあり、全然食べれる物ばかりだった。
その為、食事には満足している。
これらの食料だが、基本的にはゴブリンたちが取って来てくれる。
元々群れで動くゴブリンなので、多勢無勢。一斉に襲い掛かり魔物を狩ってくる。
奴らなりに考えた狩猟方法だ。
で、スライムだがこいつらは意外と便利でな。
スライムの体液には毒を中和させる効力があり、毒のある薬草や木の実をスライムの中に入れると無毒の状態で吐き出される。
一度体内に取り込んだものを食べるってのに抵抗はあったが、それも日数とともにどうでも良くなった。
後、こいつらは褒めてやるとプルルンと震える。
可愛い。
そう言えば、前の村からこの場所に来る途中、馬車の残骸に遭遇したんだ。
辺りには馬の死体と、破れた服があり、血痕も付いていたが、既に乾燥していた。
馬車の中は食料だけを狙われたような感じで、その他の金品や道具等はそのまま。
馬車にはハイゴルンレア。と書かれていた。
まぁ、ここを通ろうとした商人が、魔物に襲われたんだろう。
ただ、この馬車では貴重な収穫が沢山あった。
古いコンパスと懐中時計。それに地図。農道具や手入れされた剣や槍もあった。
それに魔道書と思われるものも。
これ幸いとありがたく貰って行ったよ。
特に地図と農道具はありがたい。
この世界の地理がわかる上に、農業が出来る。
まぁ農業の知識はあんまないから試行錯誤は絶対必要だが…
それでもうまくいけば生活が楽になる。
かもしれない。
一先ず、農道具の使い方をゴブリンに教えて作物を作らせる。
地図はこの近辺のものだった。
地図には比較的大きな街が2つある。
1つは地図の北側に。
もう1つは地図の中心から北西側にある。
俺たちが居るのは地図の中心から南側。
東から南へと移動してきた。
この馬車の持ち主はどちらかの街から東へ移動中に魔物襲われたんだろうと予測を立てた。
北と北西にある街は魔物の住処か人が住んでるのか分からない。ただ、東側には恐らく人間の住む街があるのだろう。
俺はゴブリン達に、北と東には行くなと伝えた。
万が一の為だ。
後に開拓して行きたいがまだその時ではない。
で、懐中時計は残念ながら壊れていた。
時間は、10時15分を示したまま動かない。
何か仕掛けはないかなーと思って色々触ってみたが特になし。
いつか直せるか試してみる。
剣や盾、槍などの武器はゴブリンに持たせる。
現在は、剣3本、盾が2つに、槍が2本だ。
ゴブリンの中でも体が大きいやつには剣と盾を、小さいやつには槍を持つように指示した。
ずっと木の棒だったみたいなので素直に喜んでいたよ。
むしろよくそれで戦ってたなお前ら。
どっかの勇者みたいだぞ。
木の棒って。おなべの蓋も持っていれば完璧だった。
最後に、魔道書だ。
A3用紙くらいの大きさに、辞書並みのぶ厚さ。
濃い黄色い表紙に、魔法陣みたいなのが書かれている。
ぺらぺらとめくってみたが何と書いてるのか全くわからん。
ただ、イラストが付いていてこんな感じで魔法出すんだよ~的な事を書いてるんだろうなーってのは分かった。
こちらに関してはじっくり時間をかけて攻略していく予定だ。
もしまたあんなバカっぽい勇者が現れて殺されそうになった時、自衛出来るものがないとな。
あのバカっぽい魔法使いっぽい女は何もないところから火の玉を出していた。
恐らくアレが魔法なんだろうな。
実際この目で見ている。
この世界は魔法という概念がある。
まぁ、概念があるってだけで、それを使えるかどうかはまた別の話なんだがな。
でも、時々思う。
あのバカっぽい魔法使いの女が使えたんだから、俺でも使えるんじゃね…?
って。
だってあの魔法使いの女、バカっぽくなかった?
////////////////////////////
日が沈み、ゴブリン達は火を焚いた。
松明を持ってみんな踊っている。
今日はお祭りだ。
家が3つ完成し、村として形になったから。
建国記念日って感じ。
今日の為に用意した肉や魚や山程の山菜をみんなで食べる。
達成感はあるよ。
そりゃゼロから家を3つも作ったんだからな。
ゴブリンも喜んでるし、スライムも楽しそう。
表情がわからんが…
ここに酒があればよかったんだけどなーと思いつつ夜空を見上げる。
大きな月が2つ。
木の間から見える。
ここに来て1週間程経った。
未だに現実世界に関する情報はなし。
むしろ、非現実的な事が増すばかり。
でも、帰ることを諦めた訳じゃない。
前に進む事を決めた。
ここで生き抜き、元いた世界に帰る為。
今日は俺も騒ごう。
肉や魚を片手に、こいつらと踊ろう。
その前にだ。
「聞け!皆の者!」
ゴブリン達が一斉にユウを見る。
「これよりここを我等の城とする!」
ゴブリン達はおぉー!目を輝かせた。
「この村に名前をつける!」
ゴブリン達は更におぉー!!と目を輝かせる。
「その名は…マサラヴィレッジ!!」
一瞬沈黙が流れた後、ゴブリン達の歓声が上がった。
どうやら皆気に入ったようだ。
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!と反復して叫ぶ。
ユウはウンウンと頷く。
演説は大成功を収めた。
その日は朝までお祭りが続いた。
名前、それでいいのかゴブリン達よ。
そこにいた全員が欠陥だった。
そこにいた全員がネーミングセンス0だった。
…
…
…
…
村の端で1匹のゴブリンが涙を流していた。
「主人様ありがとうございます…マサラヴィレッジ…良い村をありがとうございます…」
…
…
…
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!
…
…
おまけ
「6本足豚」
忙しそうな音がする。
トントン!と木を叩く音や、ゴブリン達の声が聞こえる。
「おい!違うって!その木はこっちだ!」
「おい!喧嘩するな!連携しっかり取れ!」
「お前…どうやったらそんな泥だらけになるんだよ…」
「その木はこっちだって言ってんだろ!!」
突如、この世界に呼び出された男。
ユウは今、村の建設に勤しんでいる。
ゴブリンは知能が高くないので、作業をさせるのも一苦労だ。
「はぁー…ようやくか…」
昨日、バカっぽい勇者御一行が前の村にやってきた。
バカっぽい魔法使いの女が、バカみたいに魔法を打つせいで前村はほぼ壊滅。
とても住めるような状態じゃなかった。
バカな勇者達を倒したが行く当てもなかったので、仕方なくこいつらと一緒に行動している。
この世界に付いて分からない事も多いので、情報収集のついでだ。
前の村が壊滅したので、再建を考えたが、またバカが襲ってきてもめんどくさい。
だからあの村を離れる事にして、新しい場所で村を作っている。
「よーし!飯にしよう!」
ゴブリンは知能が高くない。
だから作業に時間がかかる。
1週間程掛かったが、ようやく簡単な家が3つ完成した。
俺が1つの家を使い、族長と他8匹のゴブリン、3匹のスライムで2つの家を使うって配分。
めちゃくちゃ快適って訳じゃないが雨風は十分凌げる。
そしてこの世界では、魔物も魔物を食う。
足が6本ある豚や、ツノの生えたデカいリスも居た。
最初は食うのに戸惑いを感じたがこれが意外と美味い。
適度に脂が乗っていて肉自体に味がある。
他にも山菜や木の実などもあり、全然食べれる物ばかりだった。
その為、食事には満足している。
これらの食料だが、基本的にはゴブリンたちが取って来てくれる。
元々群れで動くゴブリンなので、多勢無勢。一斉に襲い掛かり魔物を狩ってくる。
奴らなりに考えた狩猟方法だ。
で、スライムだがこいつらは意外と便利でな。
スライムの体液には毒を中和させる効力があり、毒のある薬草や木の実をスライムの中に入れると無毒の状態で吐き出される。
一度体内に取り込んだものを食べるってのに抵抗はあったが、それも日数とともにどうでも良くなった。
後、こいつらは褒めてやるとプルルンと震える。
可愛い。
そう言えば、前の村からこの場所に来る途中、馬車の残骸に遭遇したんだ。
辺りには馬の死体と、破れた服があり、血痕も付いていたが、既に乾燥していた。
馬車の中は食料だけを狙われたような感じで、その他の金品や道具等はそのまま。
馬車にはハイゴルンレア。と書かれていた。
まぁ、ここを通ろうとした商人が、魔物に襲われたんだろう。
ただ、この馬車では貴重な収穫が沢山あった。
古いコンパスと懐中時計。それに地図。農道具や手入れされた剣や槍もあった。
それに魔道書と思われるものも。
これ幸いとありがたく貰って行ったよ。
特に地図と農道具はありがたい。
この世界の地理がわかる上に、農業が出来る。
まぁ農業の知識はあんまないから試行錯誤は絶対必要だが…
それでもうまくいけば生活が楽になる。
かもしれない。
一先ず、農道具の使い方をゴブリンに教えて作物を作らせる。
地図はこの近辺のものだった。
地図には比較的大きな街が2つある。
1つは地図の北側に。
もう1つは地図の中心から北西側にある。
俺たちが居るのは地図の中心から南側。
東から南へと移動してきた。
この馬車の持ち主はどちらかの街から東へ移動中に魔物襲われたんだろうと予測を立てた。
北と北西にある街は魔物の住処か人が住んでるのか分からない。ただ、東側には恐らく人間の住む街があるのだろう。
俺はゴブリン達に、北と東には行くなと伝えた。
万が一の為だ。
後に開拓して行きたいがまだその時ではない。
で、懐中時計は残念ながら壊れていた。
時間は、10時15分を示したまま動かない。
何か仕掛けはないかなーと思って色々触ってみたが特になし。
いつか直せるか試してみる。
剣や盾、槍などの武器はゴブリンに持たせる。
現在は、剣3本、盾が2つに、槍が2本だ。
ゴブリンの中でも体が大きいやつには剣と盾を、小さいやつには槍を持つように指示した。
ずっと木の棒だったみたいなので素直に喜んでいたよ。
むしろよくそれで戦ってたなお前ら。
どっかの勇者みたいだぞ。
木の棒って。おなべの蓋も持っていれば完璧だった。
最後に、魔道書だ。
A3用紙くらいの大きさに、辞書並みのぶ厚さ。
濃い黄色い表紙に、魔法陣みたいなのが書かれている。
ぺらぺらとめくってみたが何と書いてるのか全くわからん。
ただ、イラストが付いていてこんな感じで魔法出すんだよ~的な事を書いてるんだろうなーってのは分かった。
こちらに関してはじっくり時間をかけて攻略していく予定だ。
もしまたあんなバカっぽい勇者が現れて殺されそうになった時、自衛出来るものがないとな。
あのバカっぽい魔法使いっぽい女は何もないところから火の玉を出していた。
恐らくアレが魔法なんだろうな。
実際この目で見ている。
この世界は魔法という概念がある。
まぁ、概念があるってだけで、それを使えるかどうかはまた別の話なんだがな。
でも、時々思う。
あのバカっぽい魔法使いの女が使えたんだから、俺でも使えるんじゃね…?
って。
だってあの魔法使いの女、バカっぽくなかった?
////////////////////////////
日が沈み、ゴブリン達は火を焚いた。
松明を持ってみんな踊っている。
今日はお祭りだ。
家が3つ完成し、村として形になったから。
建国記念日って感じ。
今日の為に用意した肉や魚や山程の山菜をみんなで食べる。
達成感はあるよ。
そりゃゼロから家を3つも作ったんだからな。
ゴブリンも喜んでるし、スライムも楽しそう。
表情がわからんが…
ここに酒があればよかったんだけどなーと思いつつ夜空を見上げる。
大きな月が2つ。
木の間から見える。
ここに来て1週間程経った。
未だに現実世界に関する情報はなし。
むしろ、非現実的な事が増すばかり。
でも、帰ることを諦めた訳じゃない。
前に進む事を決めた。
ここで生き抜き、元いた世界に帰る為。
今日は俺も騒ごう。
肉や魚を片手に、こいつらと踊ろう。
その前にだ。
「聞け!皆の者!」
ゴブリン達が一斉にユウを見る。
「これよりここを我等の城とする!」
ゴブリン達はおぉー!目を輝かせた。
「この村に名前をつける!」
ゴブリン達は更におぉー!!と目を輝かせる。
「その名は…マサラヴィレッジ!!」
一瞬沈黙が流れた後、ゴブリン達の歓声が上がった。
どうやら皆気に入ったようだ。
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!と反復して叫ぶ。
ユウはウンウンと頷く。
演説は大成功を収めた。
その日は朝までお祭りが続いた。
名前、それでいいのかゴブリン達よ。
そこにいた全員が欠陥だった。
そこにいた全員がネーミングセンス0だった。
…
…
…
…
村の端で1匹のゴブリンが涙を流していた。
「主人様ありがとうございます…マサラヴィレッジ…良い村をありがとうございます…」
…
…
…
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!
マサラヴィレッジ!マサラヴィレッジ!
…
…
おまけ
「6本足豚」
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした
茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。
貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。
母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。
バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。
しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
