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第四章
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結局のところ、水着は見つからず。
でも、環が「似合いそうだったから」と買ってきてくれた。露出は少なめで服みたいなのに、女の子らしいフリルやリボンが上品についたもの。
イメージってこうなんだ……ビキニとかじゃなくて良かった。
環の方はセパレートになった真っ黒なフィットネス水着で、体のラインを拾っているけどそれが色気を隠していなかった。
鍛えすぎていない程よい引き締まりのある身体。女の子が一番好きなやつだと思う。
……ここが大衆向けのプールじゃなくて良かった。
「モカちゃん?」
「……うん?」
見とれていたら、話しかけられていることに気付かなかった。
仰向けで、ぷかぷかとクラゲみたいに水の中を浮いてみた。プールなんて何年ぶりだろう。
すぐに飽きてやめたら、環がゆっくりとクロールで泳いでいた。
「綺麗……」
美しいフォームに思わず声が漏れた。
この男は水泳すら完璧らしい。凄いけど、ちょっと出来すぎていて面白くないかも。
「何か怒ってる?」
やって来た環は私を見て首を傾げた。
貴方が綺麗だから怒ってます、だなんて言えるわけがない。
「怒ってない。泳ぎ方を教えて?」
「いいよ、おいで」
差し出された手を掴む。
よく知る腕なのに、状況が違うだけでドキドキと鼓動が速くなるのは何でだろう。
30分ほど練習に付き合ってもらったけど、ほぼ家の中で過ごしているせいか体力が持たないと思った。
美味しいご飯に、人気のスイーツ、甘やかされるばかり。
露出が少ない水着で良かったけど、これは運動が必要かもしれない。
環は私と違って筋肉質だし……。なんで?
家の中で出来る運動、探そう……。
* * *
いい息抜きになったプールから数日、ろくにできない腕立て伏せを見た環に「かわいい」と笑われて悔しい思いなどをして過ごしていた。
全身の映る鏡を見ながら、体型の変化を確認してみた。
ここに来て1年数ヶ月経っていて、ほとんど外を歩いていないからか足の筋肉は落ちたと思う。
肌も以前より少し白くなってるかな。
外見に特に目立つ変化はないけど……
「なんか違う気がする」
説明はできない。
でも、私は変わってきた気がする。
もっと環の色に染められたい。ここにいていい人間になりたい。
――鏡の中に、不安そうに佇む私がいた。
でも、環が「似合いそうだったから」と買ってきてくれた。露出は少なめで服みたいなのに、女の子らしいフリルやリボンが上品についたもの。
イメージってこうなんだ……ビキニとかじゃなくて良かった。
環の方はセパレートになった真っ黒なフィットネス水着で、体のラインを拾っているけどそれが色気を隠していなかった。
鍛えすぎていない程よい引き締まりのある身体。女の子が一番好きなやつだと思う。
……ここが大衆向けのプールじゃなくて良かった。
「モカちゃん?」
「……うん?」
見とれていたら、話しかけられていることに気付かなかった。
仰向けで、ぷかぷかとクラゲみたいに水の中を浮いてみた。プールなんて何年ぶりだろう。
すぐに飽きてやめたら、環がゆっくりとクロールで泳いでいた。
「綺麗……」
美しいフォームに思わず声が漏れた。
この男は水泳すら完璧らしい。凄いけど、ちょっと出来すぎていて面白くないかも。
「何か怒ってる?」
やって来た環は私を見て首を傾げた。
貴方が綺麗だから怒ってます、だなんて言えるわけがない。
「怒ってない。泳ぎ方を教えて?」
「いいよ、おいで」
差し出された手を掴む。
よく知る腕なのに、状況が違うだけでドキドキと鼓動が速くなるのは何でだろう。
30分ほど練習に付き合ってもらったけど、ほぼ家の中で過ごしているせいか体力が持たないと思った。
美味しいご飯に、人気のスイーツ、甘やかされるばかり。
露出が少ない水着で良かったけど、これは運動が必要かもしれない。
環は私と違って筋肉質だし……。なんで?
家の中で出来る運動、探そう……。
* * *
いい息抜きになったプールから数日、ろくにできない腕立て伏せを見た環に「かわいい」と笑われて悔しい思いなどをして過ごしていた。
全身の映る鏡を見ながら、体型の変化を確認してみた。
ここに来て1年数ヶ月経っていて、ほとんど外を歩いていないからか足の筋肉は落ちたと思う。
肌も以前より少し白くなってるかな。
外見に特に目立つ変化はないけど……
「なんか違う気がする」
説明はできない。
でも、私は変わってきた気がする。
もっと環の色に染められたい。ここにいていい人間になりたい。
――鏡の中に、不安そうに佇む私がいた。
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