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王さまは、少しの間、何か考えているふうでしたが、
「なるほど。」
と、つぶやき、次の しゅん間、なんと、手紙を やぶりすててしまったのです。
「だ、大じょうぶですか。」
「同じのを書かないと、国が ほろびてしまうのですよね?! 」
口々に 不安の声をもらす大臣たちに、王さまは しずかに語りかけました。
「わたしは、どうかしていたのだ。だれからかも分からない、なぞの手紙は しんじたのに、いつも そばで はたらいてくれる おまえたちのことは うたがってしまうなんて。人を ためそうなどという、えらそうな気もちで、 真実を見ぬくことなど、出来るはずがなかったのだ。」
「なるほど。」
と、つぶやき、次の しゅん間、なんと、手紙を やぶりすててしまったのです。
「だ、大じょうぶですか。」
「同じのを書かないと、国が ほろびてしまうのですよね?! 」
口々に 不安の声をもらす大臣たちに、王さまは しずかに語りかけました。
「わたしは、どうかしていたのだ。だれからかも分からない、なぞの手紙は しんじたのに、いつも そばで はたらいてくれる おまえたちのことは うたがってしまうなんて。人を ためそうなどという、えらそうな気もちで、 真実を見ぬくことなど、出来るはずがなかったのだ。」
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