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パターンは いろいろ
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・実は、私は――男でした
・実は、僕は――女でした
「これは よくあるよねぇ。登場人物の性別が、最初に思ってたのと違うってパターン。それこそ、こないだ読んだ『トキメキの――」
「あ、あのことまだ先生に聞いてなかったな。まあ、それは今はいいか」
「うん」
僕は、思いつくままに書き出していく。
・(大人と思ってたけど)実際は子どもでした
・(他人と思わせといて)実は家族や血縁者でした
・(祖父と思っていた人が)本当は父親でした
・(姉と思っていた人が)本当は母親でした
・(同一人物と思いきや)全くの別人でした
「あ。これは、逆パターン〝別人と思いきや同一人物〟ってほうが、昔からよく使われてるんじゃないかな」
ペンを握っていた手を止め、呟く。メモを眺めていた勇が口を開いた。
「ってか これまでの全部、逆も有り得るよな」
「そうだね。若者と思ってたけど老人だったとか、母と思ってた人が他人だったとか」
他にも まだまだ ありそうだ。
・(地球人と思いきや)異星人でした
・(人間と思いきや)ロボット/妖精/動物/人形/モノでした
・(動物と思いきや)縫いぐるみ/着ぐるみでした
「あ、このパターンのも読んだよね。『飛行機雲連続殺人事件』」
〝異星人〟を指して、忠宏がクスクス笑う。それはもう、とても嬉しそうに。余程お気に入りの作品なんだろう。
そういえば、勇は「こんなのありかよ~! 」なんて叫んでいたっけ。今も、納得いかないって顔で、メモを睨んでる。
「トリック使うにしてもだな、性別、年齢、人との関係性……そういう現実的なものなら、まあいいと思うんだ。ロボットもギリギリ セーフ。異星人でした、妖精/動物/人形/モノでした辺りはなぁ。いかにも日常を描いておきながら、後になって○○でしたは、なしだろ」
「え~~っ! 」
信じられない、というように忠宏が声を上げた。
「そういう突拍子のないものほど、面白いのに。ねぇ、啓太」
「うん。例えばこの『ピンチヒッター』も。それなりに伏線があるし、僕は好きだよ。主人公の正体には――まあ途中で気付いたから、驚きはしなかったけど。ジャンル、現代ファンタジーってことは、何らかのファンタジー要素が入ってくるってことだもんね」
・実は、僕は――女でした
「これは よくあるよねぇ。登場人物の性別が、最初に思ってたのと違うってパターン。それこそ、こないだ読んだ『トキメキの――」
「あ、あのことまだ先生に聞いてなかったな。まあ、それは今はいいか」
「うん」
僕は、思いつくままに書き出していく。
・(大人と思ってたけど)実際は子どもでした
・(他人と思わせといて)実は家族や血縁者でした
・(祖父と思っていた人が)本当は父親でした
・(姉と思っていた人が)本当は母親でした
・(同一人物と思いきや)全くの別人でした
「あ。これは、逆パターン〝別人と思いきや同一人物〟ってほうが、昔からよく使われてるんじゃないかな」
ペンを握っていた手を止め、呟く。メモを眺めていた勇が口を開いた。
「ってか これまでの全部、逆も有り得るよな」
「そうだね。若者と思ってたけど老人だったとか、母と思ってた人が他人だったとか」
他にも まだまだ ありそうだ。
・(地球人と思いきや)異星人でした
・(人間と思いきや)ロボット/妖精/動物/人形/モノでした
・(動物と思いきや)縫いぐるみ/着ぐるみでした
「あ、このパターンのも読んだよね。『飛行機雲連続殺人事件』」
〝異星人〟を指して、忠宏がクスクス笑う。それはもう、とても嬉しそうに。余程お気に入りの作品なんだろう。
そういえば、勇は「こんなのありかよ~! 」なんて叫んでいたっけ。今も、納得いかないって顔で、メモを睨んでる。
「トリック使うにしてもだな、性別、年齢、人との関係性……そういう現実的なものなら、まあいいと思うんだ。ロボットもギリギリ セーフ。異星人でした、妖精/動物/人形/モノでした辺りはなぁ。いかにも日常を描いておきながら、後になって○○でしたは、なしだろ」
「え~~っ! 」
信じられない、というように忠宏が声を上げた。
「そういう突拍子のないものほど、面白いのに。ねぇ、啓太」
「うん。例えばこの『ピンチヒッター』も。それなりに伏線があるし、僕は好きだよ。主人公の正体には――まあ途中で気付いたから、驚きはしなかったけど。ジャンル、現代ファンタジーってことは、何らかのファンタジー要素が入ってくるってことだもんね」
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