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2章 臨時冒険者登録試験
第48話 超常
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「リザードの巣窟」、ダンジョンボス
―レッドウイングリザード―
が体を持ち上げ、羽ばたこうとする。
その風圧からは「火傷耐性」lv1がなければ肌が焼けるほどの熱量を感じる。
その姿はまさに幻想、
俺はこの世界に来てからの20年間で、今ようやくこの世界がファンタジー世界だと肌で感じていた。
今まで戦ってきた魔物は勿論、前世にはいないものばかりだが、前世の動物が全く歯が立たない相手ではなかった。
前世最強のアフリカ象にはおそらく、ホブゴブリンもグレイトリザードも勝てないだろう。
しかし、今目の前にいるレッドウイングリザードはかつて、前世にいたとされる恐竜達すら上回る、本物の怪物、いや怪獣と言ったほうがわかりやすいか。
前世の動物どころか、火力武装という反則を手にいれた人間でさえ、携行できる範囲の最大武装(バズーカ)を持ってしても相手になるのかどうか。
まさに常識が通じない超常の存在、それが亜竜と呼ばれ、恐れられるものだ。
そんな相手にまさか一本の剣と、拳銃程度で一人の人間が挑む?
馬鹿げている、無謀を通り越している。
ユーリーの言うとおりだ。
俺が今まで手に入れてきた通常スキルはあくまで人間ができうる動きを補正するものばかりだ。
「剛力」のように力を上げるものもあるが、それでも人型のものができる範囲は超えてはいない。
そんなもので、どう戦えというのだ。相手は人間の限界でも到達できない怪獣なのだから。
そんな普通な思考さえ、目の前の相手は許してはくれないだろう。なにせ数㌧あるかすらわからない敵が飛行するというのだ。
戻ることが許されないボス部屋で、剣や拳銃までもが通用しない場所からの一方的な攻撃が始まろうとしている。
それはレッドウイングリザードによる上空から炎の息吹――
―ではなくっ、
「雷の槍」
ゴロゴロッ バリッバリッ
「ヴォーーーー、ッッ!!」
上空から矮小なモノを見下ろそうというとき、さらなる上空からの雷撃が翼を直撃し、地響きのような悲鳴を上げるレッドウイングリザード。
そう、このファンタジー世界において超常の魔物達に対抗する術が人類にも存在している。
人智を超えた超常の攻撃スキル
―スキルブック作成―
遂に赤の本解禁である。
―レッドウイングリザード―
が体を持ち上げ、羽ばたこうとする。
その風圧からは「火傷耐性」lv1がなければ肌が焼けるほどの熱量を感じる。
その姿はまさに幻想、
俺はこの世界に来てからの20年間で、今ようやくこの世界がファンタジー世界だと肌で感じていた。
今まで戦ってきた魔物は勿論、前世にはいないものばかりだが、前世の動物が全く歯が立たない相手ではなかった。
前世最強のアフリカ象にはおそらく、ホブゴブリンもグレイトリザードも勝てないだろう。
しかし、今目の前にいるレッドウイングリザードはかつて、前世にいたとされる恐竜達すら上回る、本物の怪物、いや怪獣と言ったほうがわかりやすいか。
前世の動物どころか、火力武装という反則を手にいれた人間でさえ、携行できる範囲の最大武装(バズーカ)を持ってしても相手になるのかどうか。
まさに常識が通じない超常の存在、それが亜竜と呼ばれ、恐れられるものだ。
そんな相手にまさか一本の剣と、拳銃程度で一人の人間が挑む?
馬鹿げている、無謀を通り越している。
ユーリーの言うとおりだ。
俺が今まで手に入れてきた通常スキルはあくまで人間ができうる動きを補正するものばかりだ。
「剛力」のように力を上げるものもあるが、それでも人型のものができる範囲は超えてはいない。
そんなもので、どう戦えというのだ。相手は人間の限界でも到達できない怪獣なのだから。
そんな普通な思考さえ、目の前の相手は許してはくれないだろう。なにせ数㌧あるかすらわからない敵が飛行するというのだ。
戻ることが許されないボス部屋で、剣や拳銃までもが通用しない場所からの一方的な攻撃が始まろうとしている。
それはレッドウイングリザードによる上空から炎の息吹――
―ではなくっ、
「雷の槍」
ゴロゴロッ バリッバリッ
「ヴォーーーー、ッッ!!」
上空から矮小なモノを見下ろそうというとき、さらなる上空からの雷撃が翼を直撃し、地響きのような悲鳴を上げるレッドウイングリザード。
そう、このファンタジー世界において超常の魔物達に対抗する術が人類にも存在している。
人智を超えた超常の攻撃スキル
―スキルブック作成―
遂に赤の本解禁である。
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