45 / 48
第三章 最強娘を魔王が無視する理由(ワケ)
最果ての大陸への旅立ち・前日
しおりを挟む
アリステリアを連れて学園に向かうと、俺はマルイ校長の元に、アリステリアはクラスに、最期の挨拶に伺う。突然の退学の話にもっと驚くと思っていたが、丸い校長の顔がほっこりと微笑む。
ルナ先生から退職話を聞いた時にこうなると予想をしていたようだ。
「ルナ先生もそうですが、アリスちゃんもマリアナ学園には収まりきらない器を持っているから、きっと大成するには、早くから色々経験させるのも手だと思いますよ」
「そう言って頂けると、まだ俺の判断が正しいのか迷っていましたが励みになります」
マルイ校長から有り難いお言葉を頂き、アリステリアも友達と別れの挨拶を済ませた頃だと呼びに向かおうと立ち上がろうとしたが、マルイ校長から呼び止められる。
「これは言うか言わないか迷っていたのだが……」
マルイ校長は少し言い淀みながらも、その内容に俺は驚かされてしまった。
「あの後な、斡旋所から遺体の片付けに地下水路に降りた者の中から、君達の事を疑う者が現れたのだ。最初はそんな話を信用しない者ばかりだったが、地下水路の悲惨な現場と君達が無傷だった事を比べてな」
「そんな事になっていたのですか!? 知りませんでした!」
実際は一度俺自身大怪我をしたが治ってしまったようだからな。周りから見たらそう見えてもおかしくないかもしれない。
「アラキ君やサラ君が勿論説得していたが、アリスちゃんのことを知らない者が『子供すら無傷とはおかしい』と言い出してな。アリスちゃんのパパである君に話を通してからでないとアリスちゃんの事を他言しても良いものか迷ってな。結局、私もアラキ君も困ってしまったのだ」
「そうでしたか。あれ? しかし、それなら俺の耳にも入ってきそうなのに……?」
「ミオちゃんがな、証言してくれたのだよ。自分の為にアリスちゃんのパパが命がけで助けてくれたって話をしてな」
「ミオちゃんが?」
マルイ校長から話を聞く限り、アラキやサラの説得でも通じなく、相当大変だったみたいだ。辛い目にあったばかりのミオが話をしてくれなければ、今俺達親子は、街から非難されていたかもしれない。
アリステリアを迎えに教室へ向かうと、特にミオとは別れを惜しまれ、アリステリアは必ず戻って来ると約束を交わしているところであった。
「そろそろ行くぞ、アリス。それにミオちゃん、ありがとうね」
きっと俺の礼は、ミオにはアリスと仲良くしてくれてありがとうと聞こえたかもしれない。
それなら、それでもかまわない。感謝しているのは間違いないからな。
熊五郎を連れてアリステリアが俺の傍にまでやって来ると、少し涙を拭ったあとがアリステリアの頬に見えて、父親として申し訳なくなってくる。
そして、自宅に関してだが、いつ戻って来れるか分からないため解約することに。
挨拶をするため、隣のネネカに会いに行く。
「ありがとう、世話になったね」
「そんな! 私こそ助けてもらってまだ恩を返せていないのに」
そう言うとネネカは熊五郎に抱き付いた。
ーーまぁ、熊五郎のお陰であるからな。
何故だろう、同じ男として負けた気分になってしまうのは。
察したのか、熊五郎は俺の方を見ると、フッと笑みを溢しながら視線を逸らしたような気がした。
翌日、アリステリアと一緒に荷物をまとめていた。
アリステリアはいつものピンク色の小さなリュックに荷物を詰めるのだが、以前と違って、中には自分の下着や服を頑張って折り畳みながら詰め込んでおり、成長が伺え見れて嬉しくなってしまう。
その代わり、入りきらない俺の手作りパンダ人形は、今にも首が取れそうに垂れ下がりながら、リュックに紐でぐるぐる巻きにされて、悲愴感が漂っていた。
「あ、アリス。その人形、パパが直そうか?」
「うーん……」
すぐに渡して来るかと思ったが思いの外、渋る。
「直すだけですよ。洗ったらいやです!」
「はいはい」
そう言うとようやく渡して来たのだが、それでもまだ「味わい深いのですけど」と呟いていた。
ーー味わい深い?
まじまじと確認して人形を持ち上げると、やはりそこには、悲愴感しか滲んでいなかった。
「0の世界? なんだそりゃ?」
荷造りを続けていた俺達の元にアラキとサラが現れ、勝手に話を進めていた。というか荷造りを手伝いに来た訳じゃなにさそうだ。
「詳しくはイシューに聞きに行くの。彼なら何か知っているかもしれないからね」
『0の世界』。
黄の魔王オットーにミオが捕らえられていた時、オットーが何度も口にしていた単語。
それをミオが記憶をしていて、サラに話をしてくれたそうだ。
荷造りを終えて熊五郎の背に荷を積み終えるとアリステリアの手を引いて俺達は、イシューの元へ。
サラが居なくなった後の領地経営は実質イシューが行うらしく、それにより富裕層側の反撃が気になるところではあったが、サラの父親であるバルムンクも随分と改心したようで、今は単独で経営出来るようにイシューから学ぶという逆の立場へと落ち着いている。
富裕層側も、イシューという見た目子供ではあるがその背後にいる権力者の姿に畏怖しているようで、今のところ大きなトラブルは無いようだ。
「皆さん、お待ちしてました。こちらへどうぞ」
威風堂々とした佇まいのイシューは、最早大人顔負けであるほど立派に見え、正直俺の方が子供かとも思えてしまう。
「あ、ルナ先生です!」
「先生は辞めたのよ、アリスちゃん。ルナではいいわ。タツロウさんもどうぞ呼び捨てで構いませんよ」
「ルナせ……。ルナ、それじゃ俺の方もタツロウで」
長テーブルに横一列に俺達は座る。
俺の左にアリステリア、右にアラキが座り、その横をルナとサラが固める。
「……なんで、俺が中心なんだよ! この場合アラキだろ? 俺なんか特に役に立たないし!」
「だからだよ! 大体俺は責任者って面じゃねぇし。タツロウは、一番年上で。それともなんだぁ? タツロウは女に責任押し付けんのか?」
そう言われてしまうと文句も言えないが、消去法みたいで何か嫌だ。
「まずは『0の世界』が何かを説明しなければなりませんか。タツロウさんは『迷い子』ですからね。この世界に住む、ある程度の知識人ならば知っていることですからね」
「学が無くて悪ぃな、知らなくて! ちっ!」
話も早々にアラキは不貞腐れ聞く耳を持たずそっぽを向いてしまう。
「ルナさんは、元教職でしたよね。僕が教えるより二人も素直に聞くでしょうから、良かったら説明をお願いします」
アラキと一緒にされるのは何かしゃくだが、俺は視線を正面のイシューからルナへと移す。
「『0の世界』それは、簡単に言いますと全ての理を元に戻す存在であり、それは神ですらをも越える存在だとされています。先日、黄の魔王が言っていた『神の役割を持つ更に上の存在』とは『0の世界』のことであり、『迷い子』のタツロウさんでも分かるように言ったのだと思われます」
確かに思い返すとオットーはそんなことを言っていたような気もする。全てはそいつの手のひらでの出来事だと。
更にルナは説明を続ける。
「『0の世界』、これについて説明するのに一番容易なのは『死の理すらも戻す』ということです」と。
ルナ先生から退職話を聞いた時にこうなると予想をしていたようだ。
「ルナ先生もそうですが、アリスちゃんもマリアナ学園には収まりきらない器を持っているから、きっと大成するには、早くから色々経験させるのも手だと思いますよ」
「そう言って頂けると、まだ俺の判断が正しいのか迷っていましたが励みになります」
マルイ校長から有り難いお言葉を頂き、アリステリアも友達と別れの挨拶を済ませた頃だと呼びに向かおうと立ち上がろうとしたが、マルイ校長から呼び止められる。
「これは言うか言わないか迷っていたのだが……」
マルイ校長は少し言い淀みながらも、その内容に俺は驚かされてしまった。
「あの後な、斡旋所から遺体の片付けに地下水路に降りた者の中から、君達の事を疑う者が現れたのだ。最初はそんな話を信用しない者ばかりだったが、地下水路の悲惨な現場と君達が無傷だった事を比べてな」
「そんな事になっていたのですか!? 知りませんでした!」
実際は一度俺自身大怪我をしたが治ってしまったようだからな。周りから見たらそう見えてもおかしくないかもしれない。
「アラキ君やサラ君が勿論説得していたが、アリスちゃんのことを知らない者が『子供すら無傷とはおかしい』と言い出してな。アリスちゃんのパパである君に話を通してからでないとアリスちゃんの事を他言しても良いものか迷ってな。結局、私もアラキ君も困ってしまったのだ」
「そうでしたか。あれ? しかし、それなら俺の耳にも入ってきそうなのに……?」
「ミオちゃんがな、証言してくれたのだよ。自分の為にアリスちゃんのパパが命がけで助けてくれたって話をしてな」
「ミオちゃんが?」
マルイ校長から話を聞く限り、アラキやサラの説得でも通じなく、相当大変だったみたいだ。辛い目にあったばかりのミオが話をしてくれなければ、今俺達親子は、街から非難されていたかもしれない。
アリステリアを迎えに教室へ向かうと、特にミオとは別れを惜しまれ、アリステリアは必ず戻って来ると約束を交わしているところであった。
「そろそろ行くぞ、アリス。それにミオちゃん、ありがとうね」
きっと俺の礼は、ミオにはアリスと仲良くしてくれてありがとうと聞こえたかもしれない。
それなら、それでもかまわない。感謝しているのは間違いないからな。
熊五郎を連れてアリステリアが俺の傍にまでやって来ると、少し涙を拭ったあとがアリステリアの頬に見えて、父親として申し訳なくなってくる。
そして、自宅に関してだが、いつ戻って来れるか分からないため解約することに。
挨拶をするため、隣のネネカに会いに行く。
「ありがとう、世話になったね」
「そんな! 私こそ助けてもらってまだ恩を返せていないのに」
そう言うとネネカは熊五郎に抱き付いた。
ーーまぁ、熊五郎のお陰であるからな。
何故だろう、同じ男として負けた気分になってしまうのは。
察したのか、熊五郎は俺の方を見ると、フッと笑みを溢しながら視線を逸らしたような気がした。
翌日、アリステリアと一緒に荷物をまとめていた。
アリステリアはいつものピンク色の小さなリュックに荷物を詰めるのだが、以前と違って、中には自分の下着や服を頑張って折り畳みながら詰め込んでおり、成長が伺え見れて嬉しくなってしまう。
その代わり、入りきらない俺の手作りパンダ人形は、今にも首が取れそうに垂れ下がりながら、リュックに紐でぐるぐる巻きにされて、悲愴感が漂っていた。
「あ、アリス。その人形、パパが直そうか?」
「うーん……」
すぐに渡して来るかと思ったが思いの外、渋る。
「直すだけですよ。洗ったらいやです!」
「はいはい」
そう言うとようやく渡して来たのだが、それでもまだ「味わい深いのですけど」と呟いていた。
ーー味わい深い?
まじまじと確認して人形を持ち上げると、やはりそこには、悲愴感しか滲んでいなかった。
「0の世界? なんだそりゃ?」
荷造りを続けていた俺達の元にアラキとサラが現れ、勝手に話を進めていた。というか荷造りを手伝いに来た訳じゃなにさそうだ。
「詳しくはイシューに聞きに行くの。彼なら何か知っているかもしれないからね」
『0の世界』。
黄の魔王オットーにミオが捕らえられていた時、オットーが何度も口にしていた単語。
それをミオが記憶をしていて、サラに話をしてくれたそうだ。
荷造りを終えて熊五郎の背に荷を積み終えるとアリステリアの手を引いて俺達は、イシューの元へ。
サラが居なくなった後の領地経営は実質イシューが行うらしく、それにより富裕層側の反撃が気になるところではあったが、サラの父親であるバルムンクも随分と改心したようで、今は単独で経営出来るようにイシューから学ぶという逆の立場へと落ち着いている。
富裕層側も、イシューという見た目子供ではあるがその背後にいる権力者の姿に畏怖しているようで、今のところ大きなトラブルは無いようだ。
「皆さん、お待ちしてました。こちらへどうぞ」
威風堂々とした佇まいのイシューは、最早大人顔負けであるほど立派に見え、正直俺の方が子供かとも思えてしまう。
「あ、ルナ先生です!」
「先生は辞めたのよ、アリスちゃん。ルナではいいわ。タツロウさんもどうぞ呼び捨てで構いませんよ」
「ルナせ……。ルナ、それじゃ俺の方もタツロウで」
長テーブルに横一列に俺達は座る。
俺の左にアリステリア、右にアラキが座り、その横をルナとサラが固める。
「……なんで、俺が中心なんだよ! この場合アラキだろ? 俺なんか特に役に立たないし!」
「だからだよ! 大体俺は責任者って面じゃねぇし。タツロウは、一番年上で。それともなんだぁ? タツロウは女に責任押し付けんのか?」
そう言われてしまうと文句も言えないが、消去法みたいで何か嫌だ。
「まずは『0の世界』が何かを説明しなければなりませんか。タツロウさんは『迷い子』ですからね。この世界に住む、ある程度の知識人ならば知っていることですからね」
「学が無くて悪ぃな、知らなくて! ちっ!」
話も早々にアラキは不貞腐れ聞く耳を持たずそっぽを向いてしまう。
「ルナさんは、元教職でしたよね。僕が教えるより二人も素直に聞くでしょうから、良かったら説明をお願いします」
アラキと一緒にされるのは何かしゃくだが、俺は視線を正面のイシューからルナへと移す。
「『0の世界』それは、簡単に言いますと全ての理を元に戻す存在であり、それは神ですらをも越える存在だとされています。先日、黄の魔王が言っていた『神の役割を持つ更に上の存在』とは『0の世界』のことであり、『迷い子』のタツロウさんでも分かるように言ったのだと思われます」
確かに思い返すとオットーはそんなことを言っていたような気もする。全てはそいつの手のひらでの出来事だと。
更にルナは説明を続ける。
「『0の世界』、これについて説明するのに一番容易なのは『死の理すらも戻す』ということです」と。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私は実は“本物の聖女”でした。
さら
恋愛
私――ミリアは、クラスで地味で取り柄もない“都合のいい子”だった。
そんな私が、いじめの張本人だった美少女・沙羅と一緒に異世界へ召喚された。
王城で“聖女”として迎えられたのは彼女だけ。
私は「魔力が測定不能の無能」と言われ、冷たく追い出された。
――でも、それは間違いだった。
辺境の村で出会った青年リオネルに助けられ、私は初めて自分の力を信じようと決意する。
やがて傷ついた人々を癒やすうちに、私の“無”と呼ばれた力が、誰にも真似できない“神の光”だと判明して――。
王都での再召喚、偽りの聖女との再会、かつての嘲笑が驚嘆に変わる瞬間。
無能と呼ばれた少女が、“本物の聖女”として世界を救う――優しさと再生のざまぁストーリー。
裏切りから始まる癒しの恋。
厳しくも温かい騎士リオネルとの出会いが、ミリアの運命を優しく変えていく。
没落港の整備士男爵 ~「構造解析」スキルで古代設備を修理(レストア)したら、大陸一の物流拠点になり、王家も公爵家も頭が上がらなくなった件~
namisan
ファンタジー
大陸の南西端に位置するベルナ子爵領。
かつては貿易で栄えたこの港町も、今は見る影もない。
海底には土砂が堆積して大型船は入港できず、倉庫街は老朽化し、特産品もない。借金まみれの父と、諦めきった家臣たち。そこにあるのは、緩やかな「死」だけだった。
そんな没落寸前の領地の嫡男、アレン(16歳)に転生した主人公には、前世の記憶があった。
それは、日本で港湾管理者兼エンジニアとして働き、現場で散った「整備士」としての知識。
そして、彼にはもう一つ、この世界で目覚めた特異な能力があった。
対象の構造や欠陥、魔力の流れが設計図のように視えるスキル――【構造解析】。
「壊れているなら、直せばいい。詰まっているなら、通せばいい」
アレンは錆びついた古代の「浚渫(しゅんせつ)ゴーレム」を修理して港を深く掘り直し、魔導冷却庫を「熱交換の最適化」で復活させて、腐るだけだった魚を「最高級の輸出品」へと変えていく。
ドケチな家令ガルシアと予算を巡って戦い、荒くれ者の港湾長ゲンと共に泥にまみれ、没落商会の女主人メリッサと手を組んで販路を開拓する。
やがてその港には、陸・海・空の物流革命が巻き起こる。
揺れない「サスペンション馬車」が貴族の移動を変え、「鮮度抜群の魚介グルメ」が王族の胃袋を掴み、気性の荒いワイバーンを手懐けた「空輸便」が世界を結ぶ。
【完結】悪役令嬢ですが、断罪した側が先に壊れました
あめとおと
恋愛
三日後、私は断罪される。
そう理解したうえで、悪役令嬢アリアンナは今日も王国のために働いていた。
平民出身のヒロインの「善意」、
王太子の「優しさ」、
そしてそれらが生み出す無数の歪み。
感情論で壊されていく現実を、誰にも知られず修正してきたのは――“悪役”と呼ばれる彼女だった。
やがて訪れる断罪。婚約破棄。国外追放。
それでも彼女は泣かず、縋らず、弁明もしない。
なぜなら、間違っていたつもりは一度もないから。
これは、
「断罪される側」が最後まで正しかった物語。
そして、悪役令嬢が舞台を降りた“その後”に始まる、静かで確かな人生の物語。
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる