7 / 15
漆
しおりを挟む
「見付けた。私の─番。」
竜王─ブラント─は、本当に愛おしい者を見る様な目で、兄を見つめながら言った。
ー番ー
その言葉に、心臓がドクリッと反応する。
反応したのはきっと、ララじゃない─シャノンだ。
人族に転生してから知った事。300年前に、100年続く争いの原因となった、竜王の番。人族には番と言う概念がない。勿論、番の概念がある種族にとっては、お互いが番だと分かるし何を置いても大切な存在。番に出会える事は幸せな事なのだ。
でも、人族には番の感情なんて、全く分からないのだ。分からない上に、番だった為に拐われ、争いが起こった。だから、人族にとって、番とは、忌み嫌われる存在なのでは?と思っていたけど。そうとは限らないようだ。
「番だと、溺愛されるらしいわよ!羨ましい!」
「番同士は、浮気の心配すらないのよ!素敵ね!」
と、人族では憧れ?めいたモノだったりするから、本当に驚いた。
ー閑話休題ー
えっと─目の前に居る竜王─ブラント─は…何と言った?
「番─ですか?あの…竜王…様。何かのお間違えでは?その─私は…男ですので…。」
と、兄はゆっくりと、言葉を選びながら話した。
ー兄さん…残念ながら、竜に性別は…関係無いんですー
「いや、あなたは確かに、私の番だ。」
竜王はフワリと微笑み、兄の頬を手でソッと触れる。
ー何故、番を目の前にして、そんなにも落ち着いていられるの?私が番を目にした時はー
あの時の感情がララを支配して、段々と息苦しくなって
「……にい…さん…」
「ララっ!?」
やっとの思いで兄さんを呼ぶと、焦ったように私を見る兄さんと目が合って─崩れ落ちる私の体を、誰かに抱き留められる様な感覚に陥り──そこでプツリと意識が途切れた。
気が付くと、そこは真っ暗闇だった。
そこに、シャノンが踞っている。
彼が欲しい
愛おしい私の番
私の唯一の半身
私だけを見て欲しい
決して、手にしてはいけない番
そう理解すると、身体が一気に熱を喪って行くのに、それとは反比例するように、本能が番を求めて暴れだす。
苦しい─誰か…助けて─!
『─大丈夫…。もう、大丈夫だから。』
ー誰?ー
とても、優しい声がする。
それと同時に、手が温かい何かに包まれて、そこから身体全体に温もりが広がっていく。
懐かしい温もり。
「……ース………?」
懐かしい、ルースの温もりを思い出す。
ルースは、あれからどうしたんだろう?きっと…怒っただろう。一緒に居ると言ったのに、私はそこから抜け出したんだ。ルース…
「……めん……さい…」
ここでまた、私の意識が途切れた。
「───ん…」
目を開けると、いつもとは違う風景が目に飛び込んできた。
ーここは…何処?ー
体を起こして、辺りを見回しながら記憶を辿る。
ーえっと…私、どうなったんだっけ?ー
式典が終わって帰ろうとしたら─
『見付けた。私の─番。』
「あぁ─!!兄さん!」
「お目覚めになりましたか?」
「えっ!?」
急に声を掛けられてビックリして、声がした方を見ると、城付きの女官らしき女の子が立っていた。
「えっと?あの…ここは?」
と訊くと
「はぁ─…。ここは、王城内にある客室です。あなたは、今日の式典が終わった後、倒れたんです。それで、竜族の方がわざわざ運んで下さったんですよ。」
「そ…そうですか…」
ーえ?この子…溜め息吐いたよね?それに、なんだか…言い方が刺々しくない?私、何かした?ー
「はぁ─。本当に…式典に参加しただけで倒れるとか…たかが男爵令嬢のくせに…」
ー成る程…馬鹿にされてるって事かー
「元気になったのなら、さっさと出て行ってくれませんか?こっちは、まだやる事がいっぱいあるので、忙しいんですよ。」
「…分かりました。ご迷惑を掛けて…すみませんでした。ところで…私の兄を…知りませんか?」
腹はめちゃくちゃ立ってるけど、ここで言い返したところで面倒になるだけだと思い我慢した。
「あなたの兄の事なんて知りません。子供じゃあるまいし…自分で探して下さい。この部屋を出て、右側に行けば帰れますから。」
と、その女官はそれだけ言うと、部屋から出て行った。
ーあれで城付きの女官とは…酷いもんだなぁ。実力主義の竜族だったら有り得ないよねー
「ふぅ─。兎に角、ここから出て、兄さんを探さないと。」
まだ少し体は怠かったけど、兄が心配だった事もあり、私はその部屋からすぐに出た。
「はぁ─。何処にも居ない…と言うか…ここはどこ?」
王城が広いのは分かっていた。ただ、気を失っていた時、意識がシャノンに引き摺られていたせいか、自分が人族だった事がスッポリ抜けていたようで…
「……疲れた…無理…」
気を失なって倒れたばかりで、起きて直ぐに歩き回って…今、身体が悲鳴をあげている。
「ホントに…竜族とは…全然違うのね。」
兄を探していて入り込んでしまった庭園。その庭園にあるベンチに腰を掛けた。
ブラントの番が…兄さん…本当に?まさかの…三代続けて竜王の番が人族。
「無いわー…」
まぁ…兄さんには嫁どころか、婚約者も恋人も居ないのが、不幸中の幸い─かな?
でも─
どうして、番を目の前にして、あそこまで穏やかに居れたのだろう?
「……考えたところで…分からないよね。よし、また、兄さんを探しますか!」
気合いを入れて、ベンチから立ち上がる
「あっ──」
けど、うまく足に力が入らなくて、前のめり倒れかけて、衝撃に備えて?目をギュッと瞑る
「───見付けた!」
慌てたような声と共に、私の体が温かい何かに包まれた。
「??」
来るだろう衝撃は来ず、倒れる事もなかった。
「部屋に行けば、居なくなっていて─心配した。」
ーこの声はー
ギュッと瞑っていた目を開けて、声のする方に顔を上げると─漆黒の瞳と目が合った。
「………」
「君の兄は今、竜王陛下と一緒に居る。」
ー落ち着くのよ!私!ー
気付かれないように、軽く息を吐く。
「あの…兄は大丈夫なんですか?兄は…本当に、竜王様の番なんですか!?」
「陛下が嘘をつく理由はないから、本当に番なんだと思う。それで…ジュード殿に頼まれて、君を迎えに来たんだが…少し、我慢─してくれ。」
「え?我慢?─って!?」
「歩けない…と言うか、立ってるのもやっとだろう?」
と言いながら、私をヒョイッと抱え上げる─所謂“お姫様抱っこ”である。
「え?あの、ここまでしていただくのは…あの、少し休めば歩けるかと…」
「遅くなると、ジュード殿が心配するだろうし…それに、竜の俺からしたら、人族の君は軽過ぎる位軽いから、何の苦にも─ならない。」
「でも─」
「落とすつもりはないが、危ないから…しっかり掴まっててくれると助かる。」
ルース─アドルファス─が、あまりにも困った様に私を見てくるから、何となく胸がギュッと痛む。
「では─お言葉に甘えて。兄の所まで…宜しくお願いします。」
そう言うと、アドルファスは目を細めて笑った。
竜王─ブラント─は、本当に愛おしい者を見る様な目で、兄を見つめながら言った。
ー番ー
その言葉に、心臓がドクリッと反応する。
反応したのはきっと、ララじゃない─シャノンだ。
人族に転生してから知った事。300年前に、100年続く争いの原因となった、竜王の番。人族には番と言う概念がない。勿論、番の概念がある種族にとっては、お互いが番だと分かるし何を置いても大切な存在。番に出会える事は幸せな事なのだ。
でも、人族には番の感情なんて、全く分からないのだ。分からない上に、番だった為に拐われ、争いが起こった。だから、人族にとって、番とは、忌み嫌われる存在なのでは?と思っていたけど。そうとは限らないようだ。
「番だと、溺愛されるらしいわよ!羨ましい!」
「番同士は、浮気の心配すらないのよ!素敵ね!」
と、人族では憧れ?めいたモノだったりするから、本当に驚いた。
ー閑話休題ー
えっと─目の前に居る竜王─ブラント─は…何と言った?
「番─ですか?あの…竜王…様。何かのお間違えでは?その─私は…男ですので…。」
と、兄はゆっくりと、言葉を選びながら話した。
ー兄さん…残念ながら、竜に性別は…関係無いんですー
「いや、あなたは確かに、私の番だ。」
竜王はフワリと微笑み、兄の頬を手でソッと触れる。
ー何故、番を目の前にして、そんなにも落ち着いていられるの?私が番を目にした時はー
あの時の感情がララを支配して、段々と息苦しくなって
「……にい…さん…」
「ララっ!?」
やっとの思いで兄さんを呼ぶと、焦ったように私を見る兄さんと目が合って─崩れ落ちる私の体を、誰かに抱き留められる様な感覚に陥り──そこでプツリと意識が途切れた。
気が付くと、そこは真っ暗闇だった。
そこに、シャノンが踞っている。
彼が欲しい
愛おしい私の番
私の唯一の半身
私だけを見て欲しい
決して、手にしてはいけない番
そう理解すると、身体が一気に熱を喪って行くのに、それとは反比例するように、本能が番を求めて暴れだす。
苦しい─誰か…助けて─!
『─大丈夫…。もう、大丈夫だから。』
ー誰?ー
とても、優しい声がする。
それと同時に、手が温かい何かに包まれて、そこから身体全体に温もりが広がっていく。
懐かしい温もり。
「……ース………?」
懐かしい、ルースの温もりを思い出す。
ルースは、あれからどうしたんだろう?きっと…怒っただろう。一緒に居ると言ったのに、私はそこから抜け出したんだ。ルース…
「……めん……さい…」
ここでまた、私の意識が途切れた。
「───ん…」
目を開けると、いつもとは違う風景が目に飛び込んできた。
ーここは…何処?ー
体を起こして、辺りを見回しながら記憶を辿る。
ーえっと…私、どうなったんだっけ?ー
式典が終わって帰ろうとしたら─
『見付けた。私の─番。』
「あぁ─!!兄さん!」
「お目覚めになりましたか?」
「えっ!?」
急に声を掛けられてビックリして、声がした方を見ると、城付きの女官らしき女の子が立っていた。
「えっと?あの…ここは?」
と訊くと
「はぁ─…。ここは、王城内にある客室です。あなたは、今日の式典が終わった後、倒れたんです。それで、竜族の方がわざわざ運んで下さったんですよ。」
「そ…そうですか…」
ーえ?この子…溜め息吐いたよね?それに、なんだか…言い方が刺々しくない?私、何かした?ー
「はぁ─。本当に…式典に参加しただけで倒れるとか…たかが男爵令嬢のくせに…」
ー成る程…馬鹿にされてるって事かー
「元気になったのなら、さっさと出て行ってくれませんか?こっちは、まだやる事がいっぱいあるので、忙しいんですよ。」
「…分かりました。ご迷惑を掛けて…すみませんでした。ところで…私の兄を…知りませんか?」
腹はめちゃくちゃ立ってるけど、ここで言い返したところで面倒になるだけだと思い我慢した。
「あなたの兄の事なんて知りません。子供じゃあるまいし…自分で探して下さい。この部屋を出て、右側に行けば帰れますから。」
と、その女官はそれだけ言うと、部屋から出て行った。
ーあれで城付きの女官とは…酷いもんだなぁ。実力主義の竜族だったら有り得ないよねー
「ふぅ─。兎に角、ここから出て、兄さんを探さないと。」
まだ少し体は怠かったけど、兄が心配だった事もあり、私はその部屋からすぐに出た。
「はぁ─。何処にも居ない…と言うか…ここはどこ?」
王城が広いのは分かっていた。ただ、気を失っていた時、意識がシャノンに引き摺られていたせいか、自分が人族だった事がスッポリ抜けていたようで…
「……疲れた…無理…」
気を失なって倒れたばかりで、起きて直ぐに歩き回って…今、身体が悲鳴をあげている。
「ホントに…竜族とは…全然違うのね。」
兄を探していて入り込んでしまった庭園。その庭園にあるベンチに腰を掛けた。
ブラントの番が…兄さん…本当に?まさかの…三代続けて竜王の番が人族。
「無いわー…」
まぁ…兄さんには嫁どころか、婚約者も恋人も居ないのが、不幸中の幸い─かな?
でも─
どうして、番を目の前にして、あそこまで穏やかに居れたのだろう?
「……考えたところで…分からないよね。よし、また、兄さんを探しますか!」
気合いを入れて、ベンチから立ち上がる
「あっ──」
けど、うまく足に力が入らなくて、前のめり倒れかけて、衝撃に備えて?目をギュッと瞑る
「───見付けた!」
慌てたような声と共に、私の体が温かい何かに包まれた。
「??」
来るだろう衝撃は来ず、倒れる事もなかった。
「部屋に行けば、居なくなっていて─心配した。」
ーこの声はー
ギュッと瞑っていた目を開けて、声のする方に顔を上げると─漆黒の瞳と目が合った。
「………」
「君の兄は今、竜王陛下と一緒に居る。」
ー落ち着くのよ!私!ー
気付かれないように、軽く息を吐く。
「あの…兄は大丈夫なんですか?兄は…本当に、竜王様の番なんですか!?」
「陛下が嘘をつく理由はないから、本当に番なんだと思う。それで…ジュード殿に頼まれて、君を迎えに来たんだが…少し、我慢─してくれ。」
「え?我慢?─って!?」
「歩けない…と言うか、立ってるのもやっとだろう?」
と言いながら、私をヒョイッと抱え上げる─所謂“お姫様抱っこ”である。
「え?あの、ここまでしていただくのは…あの、少し休めば歩けるかと…」
「遅くなると、ジュード殿が心配するだろうし…それに、竜の俺からしたら、人族の君は軽過ぎる位軽いから、何の苦にも─ならない。」
「でも─」
「落とすつもりはないが、危ないから…しっかり掴まっててくれると助かる。」
ルース─アドルファス─が、あまりにも困った様に私を見てくるから、何となく胸がギュッと痛む。
「では─お言葉に甘えて。兄の所まで…宜しくお願いします。」
そう言うと、アドルファスは目を細めて笑った。
64
あなたにおすすめの小説
私、お母様の言うとおりにお見合いをしただけですわ。
いさき遊雨
恋愛
お母様にお見合いの定石?を教わり、初めてのお見合いに臨んだ私にその方は言いました。
「僕には想い合う相手いる!」
初めてのお見合いのお相手には、真実に愛する人がいるそうです。
小説家になろうさまにも登録しています。
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
守護神の加護がもらえなかったので追放されたけど、実は寵愛持ちでした。神様が付いて来たけど、私にはどうにも出来ません。どうか皆様お幸せに!
蒼衣翼
恋愛
千璃(センリ)は、古い巫女の家系の娘で、国の守護神と共に生きる運命を言い聞かされて育った。
しかし、本来なら加護を授かるはずの十四の誕生日に、千璃には加護の兆候が現れず、一族から追放されてしまう。
だがそれは、千璃が幼い頃、そうとは知らぬまま、神の寵愛を約束されていたからだった。
国から追放された千璃に、守護神フォスフォラスは求愛し、へスペラスと改名した後に、人化して共に旅立つことに。
一方、守護神の消えた故国は、全ての加護を失い。衰退の一途を辿ることになるのだった。
※カクヨムさまにも投稿しています
前世で私を嫌っていた番の彼が何故か迫って来ます!
ハルン
恋愛
私には前世の記憶がある。
前世では犬の獣人だった私。
私の番は幼馴染の人間だった。自身の番が愛おしくて仕方なかった。しかし、人間の彼には獣人の番への感情が理解出来ず嫌われていた。それでも諦めずに彼に好きだと告げる日々。
そんな時、とある出来事で命を落とした私。
彼に会えなくなるのは悲しいがこれでもう彼に迷惑をかけなくて済む…。そう思いながら私の人生は幕を閉じた……筈だった。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので
ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。
しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。
異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。
異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。
公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。
『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。
更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。
だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。
ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。
モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて――
奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。
異世界、魔法のある世界です。
色々ゆるゆるです。
捨てられた騎士団長と相思相愛です
京月
恋愛
3年前、当時帝国騎士団で最強の呼び声が上がっていた「帝国の美剣」ことマクトリーラ伯爵家令息サラド・マクトリーラ様に私ルルロ侯爵令嬢ミルネ・ルルロは恋をした。しかし、サラド様には婚約者がおり、私の恋は叶うことは無いと知る。ある日、とある戦場でサラド様は全身を火傷する大怪我を負ってしまった。命に別状はないもののその火傷が残る顔を見て誰もが彼を割け、婚約者は彼を化け物と呼んで人里離れた山で療養と言う名の隔離、そのまま婚約を破棄した。そのチャンスを私は逃さなかった。「サラド様!私と婚約しましょう!!火傷?心配いりません!私回復魔法の博士号を取得してますから!!」
【本編,番外編完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる