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魔王ールドルフー
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俺は魔族の王─ルドルフ─。
生まれた時から魔力が多くて強かったらしく、生まれた瞬間に、次代の魔王と定められた。
先代の魔王─俺の父は、まだまだ現役な歳だと言うのに
「俺は、余生は愛しい妻とゆったりと過ごす。」
の一言で、俺に譲位したのだった。
魔王になって暫くすると、竜王─オルガレン─が番だと言って、人族の王太子妃を拐って行った。
“賢王”と謳われた竜王オルガレン。何かにつけて、俺は色々と比較された。オルガレンも、いつも俺を見下すような視線を向けて来ていた。
そんなオルガレンの側には、いつも彼女が居た。
竜王オルガレンの左腕─シャノン─
彼女は、竜族唯一の白竜だった。初めて彼女を見た時は、その白竜の姿だった。その、白にも銀にも見える鱗がキラキラと輝き、真っ青な澄み渡った様な青い瞳。一瞬で目を奪われた。人の姿は─これがまた俺好みの良い女だった。スラッとした体型。青い瞳は見ていると吸い込まれそうになる。
俺は魔王で、結構な男前だから、寄ってくる女は沢山いるし、俺が声を掛けると必ず受け入れられた。でも、彼女─シャノンだけは違った。
どんなに誘っても何をしても
「寝言は寝て言え」
と一蹴される。まぁ、それも含めて気に入っていた。
そんなシャノンを、オルガレンはいつも側に置いていた。本当に、何もかもが気にくわないオルガレン。番を手にしても、シャノンを手放さない。
ー本当に気にくわないー
そんな思いから、俺は人族に手を貸した。
100年程続いた争いは、シャノンがオルガレンを弑し、ヴァネッサと言う女を人間に還した事で人族が和睦を受け入れて終わった。魔族も勿論、竜王にシャノンがたったと言う事で和睦を受け入れた。
久し振りに見たシャノンは、更に綺麗になっていた。
ーあぁ、この女が欲しいー
そう思うのに、彼女は“竜王”になってしまった。竜王を魔族の王妃に迎える事はできないのだ。それだけは…本当に残念だ。
そうして、終戦100年目の式典のあの日の事は…今でも忘れられずにいる。
いつもは宴会に参加してそのまま城に泊まり、翌日竜国に帰る筈のシャノンが居ない事に気付き、シャノンを探していると、すでに、帰り支度の済んだシャノンが王城内の庭園に居た。
「ルドルフ。すまない。急用ができたから、今から竜国に帰るよ。」
そう言って、人型から竜の姿へと変わろうとした時、俺はグイッとシャノンを引き寄せた。
「ルドルフ?」
「シャノン…何があった?」
「……何がって。何も…無いが?」
お互い無言で向き合う。
「ルドルフ様、竜王陛下を、離していただきたい。」
そこに割って入った来たのは、シャノンを迎えに来た、シャノンの左腕であるアドルファスだった。
「はいはい。離しますよ。」
と、俺は両手を上げてシャノンから離れた。
ー確か…こいつも…ー
「陛下、翔べますか?」
「誰に訊いている?お前こそ…遅れをとるなよ?」
そう言うと、シャノンは俺を振り返り
「…ルドルフ。ありがとう。では─な。」
とフワリと微笑むと、そのまま竜の姿へと変化し、白にも銀にも見える鱗を輝かせながら飛び立って行った。
「本当に、いつ見ても綺麗な白竜だな─。」
俺は、シャノンのその姿が見えなくなるまで見つめていた。
それが、シャノンを見る最後になるなんて──思いもしなかった。
「新しい竜王に……ブラントが?」
シャノンを見送ってから3日後、竜国に新しい王がたつ─と知らせがあり、俺は直ぐ様前触れを出し竜国へと飛んだ。
「一体どう言う事だ!?ブラント。シャノンに何かあったのか?シャノンは何処に居る!?」
竜国の王城に辿り着き、竜王の執務室に通されたが、そこには、少し顔色を悪くした“右腕”のブラントと、“左腕”のアドルファスしか居なかった。
「ルドルフ様、お茶を用意しますので、少し…落ち着いて下さい。」
とブラントに言われ、椅子に座りブラントから聞かされた話は──
もう、この世界にシャノンが存在しない─
と言う事だった。
******
「私、容姿は先代の竜王シャノン様に…似ているでしょう?」
と笑う女。確かに、白に近い銀髪に青い瞳は似てなくもないが、纏う空気が全く違う。手をのばして迄欲しい─とも思えない女だった。ただ、その笑顔が何となく可愛いと思えて、何度か寝所を訪れていた。そうするうちに、不思議なもので、その女に愛着が湧き─今では俺の隣に立つ王妃になっていた。
本人は今でも“シャノンの代わりに愛されている”と思ってそうだが、俺はちゃんと愛している──と、そろそろちゃんと伝えなければな。と、ふと笑いが溢れると
「陛下、どうされました?何か…良い事でもありましたか?」
と、終戦300年目の式典に、初めて夫婦揃って参列していた我が王妃─グレイシー─が、不思議そうな顔で覗き込んできた。
「いや─あぁ、俺の妻であるレイが…可愛いなと思ってな。」
「………え?………レイ??」
レイは固まった。
そりゃそうだ。今迄一度も“可愛い”なんて言った事もなければ、名前を呼んだ事もなかったのだ。
暫く固まった後、レイはみるみるうちに顔を真っ赤にして、目には涙を溜めていた。
「ははっ。レイは本当に可愛いな。ここが魔王城の俺の部屋じゃないのが残念だ。城に帰ったら…覚悟しておけよ?長い夜になるから。」
と、レイの耳元で囁くと、レイは更に顔を赤くして、言葉はなく、ただコクリと小さく頷いた。
それから1年後。
シャノンの右腕と左腕が、人族の番を迎えた─と知らせが来た。
ーこれで、あの2人も前に進めるのかー
そう思うと、また自然と笑みが溢れた。
その数日後には、その左腕の番が実はシャノンの生まれ変わりだと知ったが─
もう、“シャノン”と聞いても、心が動く事はなかった。
俺には愛しい妻─グレイシー─と、そのお腹の中には子供が居る。
ーシャノン。お前も今世では、左腕と幸せになれよー
と、心の中でそっと願った。
******
「それじゃあ、ルドルフはちゃんと王妃様を迎え入れたのね?」
「あぁ。2人はとても仲が良いみたいだ。最初に見た時は、何となくシャノンに似てて驚いたけどね。」
ここは竜国王城内にある、左腕─アドルファス─の私室である。その部屋で、部屋の主のアドルファスと、番であるララが2人きりでお茶をしていた。
「あの遊び人のルドルフがねぇ…。これで、臣下達も一安心したでしょうね。」
と笑うララをギュッと抱き締める。
「ルース?」
「ルドルフ様は…シャノンの事が好きだったからなぁ。何とも複雑だけど…。シャノンは…ルドルフ様の事は、どう思ってたんだ?」
「え?ルドルフが私を!?それは無いと思うけど…。シャノンとしては、ルドルフは色んな意味で“軽い奴”としか思ってなかったわね。」
と、クスクスと笑うララ。
「それに…ララとしての私は…ルースが大好きよ。まだ“番”に少し抵抗があって、竜心を飲むのは待ってもらいたいけど…。でも、私の心は…もうとっくにルースに預けているから。」
俺の目を真っ直ぐに見つめながら、そんな事を言うララ。これで、どうやって我慢しろって?我慢できないだろう!
俺はララを抱き締めたまま立ち上がる。
「きゃあっ!な…何!?急に立ち上がったらビックリ───」
「ララが可愛い事を言うからだ。そんな事言われて、俺が我慢できると思ってる?」
「は?我慢って───まさか!?」
と、ララは一瞬にして顔を赤らめる。
「ちょっと待って!ね?ルース!あの…その…ほら!き…昨日の夜も…激し…大変だったよね?今はちょっと無理──」
「大丈夫。ララは何もしなくて良いから。俺が頑張るだけだし、まだまだ俺の愛が分かってないようだから…教えてあげるだけだから。」
「え!?いや、もう十分分かってるから!ねぇ!ちょっとルー…っ」
可愛い抵抗をする口を、俺の口で塞ぎ、そのまま歩みを進めて寝室へと移動した。
それから、アドルファスは翌日の朝、スッキリした顔と足取りでその日の勤めを果たした。
ララの方はと言うと─。その日1日はベッドの住人となり、キーラに甲斐甲斐しくお世話をされたのだった。
俺は魔族の王─ルドルフ─。
生まれた時から魔力が多くて強かったらしく、生まれた瞬間に、次代の魔王と定められた。
先代の魔王─俺の父は、まだまだ現役な歳だと言うのに
「俺は、余生は愛しい妻とゆったりと過ごす。」
の一言で、俺に譲位したのだった。
魔王になって暫くすると、竜王─オルガレン─が番だと言って、人族の王太子妃を拐って行った。
“賢王”と謳われた竜王オルガレン。何かにつけて、俺は色々と比較された。オルガレンも、いつも俺を見下すような視線を向けて来ていた。
そんなオルガレンの側には、いつも彼女が居た。
竜王オルガレンの左腕─シャノン─
彼女は、竜族唯一の白竜だった。初めて彼女を見た時は、その白竜の姿だった。その、白にも銀にも見える鱗がキラキラと輝き、真っ青な澄み渡った様な青い瞳。一瞬で目を奪われた。人の姿は─これがまた俺好みの良い女だった。スラッとした体型。青い瞳は見ていると吸い込まれそうになる。
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どんなに誘っても何をしても
「寝言は寝て言え」
と一蹴される。まぁ、それも含めて気に入っていた。
そんなシャノンを、オルガレンはいつも側に置いていた。本当に、何もかもが気にくわないオルガレン。番を手にしても、シャノンを手放さない。
ー本当に気にくわないー
そんな思いから、俺は人族に手を貸した。
100年程続いた争いは、シャノンがオルガレンを弑し、ヴァネッサと言う女を人間に還した事で人族が和睦を受け入れて終わった。魔族も勿論、竜王にシャノンがたったと言う事で和睦を受け入れた。
久し振りに見たシャノンは、更に綺麗になっていた。
ーあぁ、この女が欲しいー
そう思うのに、彼女は“竜王”になってしまった。竜王を魔族の王妃に迎える事はできないのだ。それだけは…本当に残念だ。
そうして、終戦100年目の式典のあの日の事は…今でも忘れられずにいる。
いつもは宴会に参加してそのまま城に泊まり、翌日竜国に帰る筈のシャノンが居ない事に気付き、シャノンを探していると、すでに、帰り支度の済んだシャノンが王城内の庭園に居た。
「ルドルフ。すまない。急用ができたから、今から竜国に帰るよ。」
そう言って、人型から竜の姿へと変わろうとした時、俺はグイッとシャノンを引き寄せた。
「ルドルフ?」
「シャノン…何があった?」
「……何がって。何も…無いが?」
お互い無言で向き合う。
「ルドルフ様、竜王陛下を、離していただきたい。」
そこに割って入った来たのは、シャノンを迎えに来た、シャノンの左腕であるアドルファスだった。
「はいはい。離しますよ。」
と、俺は両手を上げてシャノンから離れた。
ー確か…こいつも…ー
「陛下、翔べますか?」
「誰に訊いている?お前こそ…遅れをとるなよ?」
そう言うと、シャノンは俺を振り返り
「…ルドルフ。ありがとう。では─な。」
とフワリと微笑むと、そのまま竜の姿へと変化し、白にも銀にも見える鱗を輝かせながら飛び立って行った。
「本当に、いつ見ても綺麗な白竜だな─。」
俺は、シャノンのその姿が見えなくなるまで見つめていた。
それが、シャノンを見る最後になるなんて──思いもしなかった。
「新しい竜王に……ブラントが?」
シャノンを見送ってから3日後、竜国に新しい王がたつ─と知らせがあり、俺は直ぐ様前触れを出し竜国へと飛んだ。
「一体どう言う事だ!?ブラント。シャノンに何かあったのか?シャノンは何処に居る!?」
竜国の王城に辿り着き、竜王の執務室に通されたが、そこには、少し顔色を悪くした“右腕”のブラントと、“左腕”のアドルファスしか居なかった。
「ルドルフ様、お茶を用意しますので、少し…落ち着いて下さい。」
とブラントに言われ、椅子に座りブラントから聞かされた話は──
もう、この世界にシャノンが存在しない─
と言う事だった。
******
「私、容姿は先代の竜王シャノン様に…似ているでしょう?」
と笑う女。確かに、白に近い銀髪に青い瞳は似てなくもないが、纏う空気が全く違う。手をのばして迄欲しい─とも思えない女だった。ただ、その笑顔が何となく可愛いと思えて、何度か寝所を訪れていた。そうするうちに、不思議なもので、その女に愛着が湧き─今では俺の隣に立つ王妃になっていた。
本人は今でも“シャノンの代わりに愛されている”と思ってそうだが、俺はちゃんと愛している──と、そろそろちゃんと伝えなければな。と、ふと笑いが溢れると
「陛下、どうされました?何か…良い事でもありましたか?」
と、終戦300年目の式典に、初めて夫婦揃って参列していた我が王妃─グレイシー─が、不思議そうな顔で覗き込んできた。
「いや─あぁ、俺の妻であるレイが…可愛いなと思ってな。」
「………え?………レイ??」
レイは固まった。
そりゃそうだ。今迄一度も“可愛い”なんて言った事もなければ、名前を呼んだ事もなかったのだ。
暫く固まった後、レイはみるみるうちに顔を真っ赤にして、目には涙を溜めていた。
「ははっ。レイは本当に可愛いな。ここが魔王城の俺の部屋じゃないのが残念だ。城に帰ったら…覚悟しておけよ?長い夜になるから。」
と、レイの耳元で囁くと、レイは更に顔を赤くして、言葉はなく、ただコクリと小さく頷いた。
それから1年後。
シャノンの右腕と左腕が、人族の番を迎えた─と知らせが来た。
ーこれで、あの2人も前に進めるのかー
そう思うと、また自然と笑みが溢れた。
その数日後には、その左腕の番が実はシャノンの生まれ変わりだと知ったが─
もう、“シャノン”と聞いても、心が動く事はなかった。
俺には愛しい妻─グレイシー─と、そのお腹の中には子供が居る。
ーシャノン。お前も今世では、左腕と幸せになれよー
と、心の中でそっと願った。
******
「それじゃあ、ルドルフはちゃんと王妃様を迎え入れたのね?」
「あぁ。2人はとても仲が良いみたいだ。最初に見た時は、何となくシャノンに似てて驚いたけどね。」
ここは竜国王城内にある、左腕─アドルファス─の私室である。その部屋で、部屋の主のアドルファスと、番であるララが2人きりでお茶をしていた。
「あの遊び人のルドルフがねぇ…。これで、臣下達も一安心したでしょうね。」
と笑うララをギュッと抱き締める。
「ルース?」
「ルドルフ様は…シャノンの事が好きだったからなぁ。何とも複雑だけど…。シャノンは…ルドルフ様の事は、どう思ってたんだ?」
「え?ルドルフが私を!?それは無いと思うけど…。シャノンとしては、ルドルフは色んな意味で“軽い奴”としか思ってなかったわね。」
と、クスクスと笑うララ。
「それに…ララとしての私は…ルースが大好きよ。まだ“番”に少し抵抗があって、竜心を飲むのは待ってもらいたいけど…。でも、私の心は…もうとっくにルースに預けているから。」
俺の目を真っ直ぐに見つめながら、そんな事を言うララ。これで、どうやって我慢しろって?我慢できないだろう!
俺はララを抱き締めたまま立ち上がる。
「きゃあっ!な…何!?急に立ち上がったらビックリ───」
「ララが可愛い事を言うからだ。そんな事言われて、俺が我慢できると思ってる?」
「は?我慢って───まさか!?」
と、ララは一瞬にして顔を赤らめる。
「ちょっと待って!ね?ルース!あの…その…ほら!き…昨日の夜も…激し…大変だったよね?今はちょっと無理──」
「大丈夫。ララは何もしなくて良いから。俺が頑張るだけだし、まだまだ俺の愛が分かってないようだから…教えてあげるだけだから。」
「え!?いや、もう十分分かってるから!ねぇ!ちょっとルー…っ」
可愛い抵抗をする口を、俺の口で塞ぎ、そのまま歩みを進めて寝室へと移動した。
それから、アドルファスは翌日の朝、スッキリした顔と足取りでその日の勤めを果たした。
ララの方はと言うと─。その日1日はベッドの住人となり、キーラに甲斐甲斐しくお世話をされたのだった。
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